翌日は朝10時に隣の県に行く用事があったのだが
W杯の魔力には勝てず、結局全試合見てしまった。
せっかくBS1が全試合放送するのに、これをみすみす
見逃すなんてことは、わしにはできない。
イングランド 1−0 パラグアイ
開幕戦のドイツ戦を上回る、退屈な試合。
今のところ、もっとも面白くなかった試合である。
ベッカム様のフリーキックがオウンゴールを誘って、イングランドが先制。
開始2分少々で手に入れたその1点を、ひたすら守って勝利。
見せ場はランパードのミドルシュートだけ。
本当に面白くない試合だった。
パラグアイももう少し動いてほしかったし、イングランドも攻撃の
姿勢をもうちょい出してくれても良かった。
続く2試合目。
スウェーデン 0−0 トリニダード・トバゴ
この試合は、点こそ入らなかったものの、両チームの意地がうかがえる
興味深い試合となった。
トリニダードの意地は「なんとしても勝ち点1をもぎとる」
スウェーデンの意地は「絶対に崩して1点を取る」
前線に2枚残すだけで、ひたすら守備に徹するトリニダードと
ミドルシュートやセットプレイではなく、あくまでも崩しに行く
スウェーデンの勝負。
後半出だしにトリニダードが10人になってからは、
さらにこの体制が強化され、完全な「攻撃VS守備」のゲームとなった。
イブラヒモビッチが、ラーションが、リュングベリが、
個人技とパスワークを織り交ぜて、何度も何度もゴールを狙う。
試合時間が少なくなってもパワープレイには行かないし、
単純なクロスから二次災害を狙う形にも行かない。
ひたすらセンターフォワードにボールを当てて、大きく展開し
ワンタッチプレーを仕掛けながら崩しにかかる。
一見「スウェーデンの猛攻に耐えるトリニダード」という図式に
見えそうだが、実はこの試合はまったく逆。
トリニダードの引き分け狙いに耐えて、何度でも攻撃を仕掛けて
1点取るまで、ある意味「耐え続けるスウェーデン」だった。
結局、この試合を制したのは(引き分けなんだけど)
トリニダードだった。殊勲のドロー。初出場にして勝ち点1をゲットした。
イングランドの試合の100倍面白い意地の張り合いだった。
そしてこの日の大一番。
アルゼンチン 2−1 コートジボワール
まず、驚いたのが、コートジボワール勢の個人技の高さと身体能力の高さ。
グイグイとギヤを上げていくようなドリブルは、スピード、迫力とも満点で、
アルゼンチンの守備網を独力で何度も突破していた。
わしが予想していたより、彼らはずっと強いチームだった。
しかし、そこは2度の優勝経験を誇るスター集団、アルゼンチン。
シュート数も、決定的場面も、相手とほとんど同じ回数ながら
前半だけで2点差をつけてしまう。
セットプレイからクレスポが先制点。
あのクロスに飛び込んでいかず、一歩後ろからこぼれ球を狙っていた
クレスポの「勘」の勝利だった。みんながコボレ球に目を向けた時には
すでに彼の右足が、ボールを叩いていたのだ。これが「点取り屋」だ。
そして、一瞬の隙を突いた裏への抜け出しから
サビオラが2点目を奪う。
わしは「独力でゴールを狙えるサビオラが出てきたらアルゼンチンは怖い」
と予想していたが、彼がスタメンで出てくるとは、実は思ってなかった。
テベスで来るものとばかり思っていたが、うれしい裏切りだった。
今のアルゼンチンは「リケルメのチーム」なので、彼のパス能力を
最も生かせるコマとしてサビオラを起用したのだろう。
それにしてもリケルメのパスは絶妙だった。
彼のクラシカルなスタイルは、現代サッカーにおいて賛否両論を
読んでいるようだが、あれだけキープして、チェックを受けながらも
決定的な仕事をしてしまうのは流石である。これが「10番」だ。
ひたすら攻めるコートジボワールは、ドログバの執念の一撃で
1点返すが、結局逃げ切られて、ジ・エンド。
アルゼンチンが大きな勝ち点3を手に入れた。
しかし、あのドログバのシュート、すごかった。
スローVTRでもかすれる様な、高速の振り足。お見事だ。
彼もまた「世界でもっとも危険なストライカー」の一人だったのだ。
「たられば」だが、
この試合が、コートジボワールのW杯デビュー戦じゃなかったら
結果は違ったかもしれない。それくらい彼らの個人技は凄かったのだ。
だが、実際はデビュー戦。アルゼンチンの決定力の高さと
勝負のチャンスをかぎ分ける勘にしてやられた。
グループC、やはり死のグループである。
最悪のゲームあり、維持の張り合いによる無得点の好勝負あり、
ハイレベルの攻め合いあり、とお腹いっぱいの大会2日目だった。
今日はいよいよオランダが登場する。
勝利を祈って、今日の記事はここまで。
じゃ、また

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W杯2日目 へのコメント一覧
イングランドは微妙でしたね。
後半なんて特に駄目でした。
グループCは混戦になって面白そう!
あいつはすげぇ!!
リケルメからの2点目はマラドーナ&カニージャを思い出させたね。
ありゃ引き分け狙いでしょう。スウェーデンと
イングランドに引き分けて、パラグアイを破って
勝点5、これが彼らの計算ではないかと
私は、パラグアイから1点取ったところで試合を
放棄したようなイングランドが、痛い目を見る気が…。
最後に得失点差で落ちたりしないかなあ
あのキーパーには神が降りてましたな。
GKの確変でも勝り点はもぎ取れるんですね。
能活、頼むぜ!
グループCは混戦にならなさそうなんですが…
あのドワイト・ヨークがボランチとして機能するとは…。
シドニーでコンバートされたんですかね。
トレブルのマン・Uで得点を量産したアイツに
あんな守備力が宿っているとは……ビックリデス
ありゃ、タダモンじゃないですな。
チェルシーで試合に出てる時より危険な男でしたよ