日本 1−3 オーストラリア
ブラジル 1−0 クロアチア
第1試合の結果である。これにより、日本のGL突破は極めて難しくなった
わけだが、まだ可能性は残っている。これを探ってみよう。
この時点での成績は、
国/勝ち点/得失点差
オージー/3/+2
ブラジル/3/+1
クロクロ/0/−1
にっぽん/0/−2
である。
第2試合では、日本は勝利が絶対条件。そして、それはクロアチアにとっても
同じである。互いに勝ちに行く試合になるというわけだ。
ブラジルがクロアチアを叩いてくれて助かった。日本戦でクロアチアに
守りに入られると、得点を奪うのは相当難しくなってしまうからだ。
勝ち点0のクロアチアは日本を倒しに来るだろう。
恐らく早い段階からプレスをしかけてくるはずだ。第1試合が無得点だった
だけに、早めの先制点を狙いに来るのではないだろうか。
対する日本。
もしかしたら、ジーコは4バックにするのではないだろうか。
坪井が怪我をしたことにより (どのくらいの怪我なのかは分からんが)、
今のところ、3バックにした場合は交替選手がいない。
3バックで初戦を落とし、4バックで盛り返したコンフェデ杯の例もある。
その場合は、「新・黄金の中盤」とされる、中村・中田・小笠原・福西か。
クロアチアが前がかりで来れば、日本のダイレクトパスワークが効いてくる。
ドイツ戦のようなビッグチャンスがたくさん生まれるはずだ。
フィニッシュは高原に頑張ってもらうしかない。なんだかんだ言って彼である。
ドイツ戦の感触をここで取り戻してもらいたい。
前半のうちに、前がかりのクロアチアの守備網を破って1点を取る。
あのパスワークが出れば、絶対にやれるはずだ。
そして後半、機を見て、大黒か玉田を投入。交代は高原だろうか。
柳沢は下げない方がいいだろう。得点は期待できないが、連携面を考えて。
玉田と柳沢が果敢に裏を狙い、チャンスを作る(チャンス止まりだが…)。
そして、第2列からの得点を期待したい。福西あたりがやってくれそうな
気がするのだが。 ともあれ、これで2−0。
その後、破れかぶれのパワープレーでプルショに1点は返されるだろう。
だが、実はこの1失点が日本を助けることになるのだ。
そして、ブラジル。
初戦を獲って、波に乗る彼らはオーストラリアをコテンパンにするだろう。
残念ながら選手個々の技術が違いすぎる。いくらハードに当たって
戦ったところで、限界がある。アドリアーノが調子を取り戻したことも手伝い
3−0。このくらいの差がついてもいいゲームだ。
第2試合を終えた成績は、こうなる。
国/勝ち点/得失点差
ブラジル/6/+4
オージー/3/−1
にっぽん/3/−1
クロクロ/0/−2
そして、最終戦を前に、神風が吹く。
F組より先に最終戦が行なわれるE組で、チェコがイタリアを粉砕するのだ。
これにより、E組の順位は1位チェコ、2位イタリアとなった。
世界中が「チェコ強し!」となる中で、ブラジルだけは違った。
彼らはチェコより、イタリアを怖がっているのだ。彼らのDNAに
「チェコは強い」という情報は刻まれていない。だが、イタリアは違う。
彼らはW杯でイタリアに負けたことがある。ブラジルはイタリアを恐れていた。
「2位のほうがいいかもしれない」「全勝で勢いを保ちたい」
ブラジルの頭にさまざまな計算が入り始めた。
さらに、もう一つの神風。
それはクロアチアに突破のチャンスが残っていることだ。
日本はブラジルに敗れることが濃厚。この試合でオーストラリアを叩けば、
クロアチアはGLを突破できるのだ。これが彼らを奮起させることになる。
しかも、前節の試合、オーストラリアがブラジルに叩きのめされたのに対し、
クロアチアは最後に1点を返して試合を終えている。クロアチアの調子は
明らかに上がってきていた。
迎えた最終節。日本VSブラジル、クロアチアVSオーストラリア
同時にキックオフ。
前半10分、早くも試合が動く。クロアチアが1点を奪ったのだ。
ゴールを記録したのはプルショ。日本戦で得点を挙げた彼は完全に
生き返っていた。クロアチアのボルテージが一気に上がる。
ブラジルはまだ「見(けん)」である。試合を動かそうとはしない。
日本もうかつには攻められない。クロアチアが勝利してくれるなら
この試合を引き分けても、日本はGLを突破できるのだ。
リスクを冒さず、失点しないことを第一に置いて、
少人数での攻撃に終始する日本とブラジル。
おそらくオーストラリアが1点を返すまで、彼らは動かないのだ。
そして、前半終了間際、試合が再び動く。クロアチア、2点目。
プルショを囮(おとり)に、第2列のクラニツァルがゴールを奪った。
後半に入っても、日本とブラジルのスコアは動かない。
後半10分には、ブラジルが選手を代え始める。彼らは突破を確信したのだ。
そして後半15分、クロアチアのプルショが試合を決定付ける3点目を奪った。
この情報が、両軍のベンチに入る。
日本のベンチは動かない。ピッチの選手にこれを伝えようとしない。
だが、ブラジルは違った。
小躍りするブラジルメンバー。後半でベンチに下がったロナウジーニョは
大喜びで抱き合っている。安堵の表情で抱擁を繰り返すセレソン。
ここから日本の試合が動く。負けてもいい(負けたほうがいいかもしれない)
ブラジルが、攻撃を仕掛けてきたのだ。一気にギヤを入れて日本のゴールを
脅かすブラジル。日本に敗北のピンチがやってきた。
だが、これは得点のチャンスでもあった。ブラジルが攻めてくれば
日本にもチャンスは生まれてくる。
ロベルト・カルロスが上がってきた隙を突いて、加地亮がブラジルの左サイドを
えぐる。マイナスのグラウンダーが中村俊輔に入った。
ここで3つ目の神風。
ルッシオはこの試合でイエローカードを1枚もらっていたのだ。
そのため、ルッシオは中村に対しハードなタックルにはいかなかった。
ここで退場するほど馬鹿なことはない。大事な次の試合に出られなくなってしまう。
半分フリーのような中村は思い切り左足を振りぬいた。
弾丸シュートがブラジルのゴールをこじ開ける。
後半 30分
日本 1−0 ブラジル
午前5時半の日本列島が爆発した。色んな条件によって生まれたゴールとはいえ
日本がブラジルから得点を奪ったのだ。
ブラジルはこの1失点で試合をやめた。
ルッシオを引っ込め、攻撃の手を緩める。怪我と退場だけはあってはならない。
両軍の突破がほぼ決まったことで、平和な雰囲気がグラウンドを支配した。
オーストラリアは、FWを5枚にするという大ギャンブルに出たが、
クロアチアの守備は甘くない。パワープレイでは彼らを攻略できない。
日本のような、素早い展開でないとクロアチアの守備網は破れないのだ。
そして、後半40分を過ぎたころ、日本&ブラジル両軍のサポーターが
ウェーブをはじめた。互いの突破を祝うウェーブ。両国の国旗が仲良く振られる。
カカが、中田英寿に握手を求めた。笑顔で手を握る中田。
ジーコの顔を見ては、笑顔を見せるセレソンの選手たち。
この上なく幸せな5分間が過ぎた。
そして、両国の決勝トーナメント進出を告げるホイッスル。
最終結果
国/勝ち点/得失点差
ブラジル/6/+3
にっぽん/6/0
クロクロ/3/+1
オージー/3/−4
なんてことにならないかなあ…………
なにが起こるのかが分からないのが勝負の世界。
望みは捨てちゃいかんよ。
諦めたらそこで試合終了だからね!
今日もW杯を愉しみましょう

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日本GL突破シミュレーション (超フィクション) へのコメント一覧
最終予選の時もそうでしたが、日本は一回痛い目をみないといけないという、変な習慣があります。
やってみなきゃわかりませんからね!!
決勝リーグではチェコ(もしくはアメリカ、ガーナ)と当たってほしい。
正直イタリアと当たったら・・・、どっち応援するかわかりませんから・・・。
でもやっぱ日本応援かな・・・!!
スラムダンクを読んでる時も思ったけど、その想像力はスゴい!!何かオージーがこのまま調子乗っちゃいそうだけど…日本には諦めないで欲しいですね☆
なんでもいいから最後まで上を向いて戦い抜いてほしい。
1番はそこじゃないかな?オーストラリアの時のような覇気の無い試合だけはやめてくれ〜!!
盛り下がること言ってすいません。
日本とブラジルがお互いに称え合ってる光景が目にうかびました!!
あまりの幸せな光景にパソコンの前でニヤけちゃいました。。(^^;
てゆうかK様が考えてくれたんだから、きっとその通りになるでしょう!!
スラダン並のおもしろさでした。このシナリオ実現したらKさんノストラダムスよりいい預言者になれそうっすねー◎w
ブラジルがオージーに負けたら、最終戦はガチ対決ですな。
それはそれで面白いけど…(笑)
はっはっは、確かにそうですな。
一度頬を叩かれないと目が覚めないんですよ、日本は。
次の試合から目茶苦茶強いですよ
オージーが調子に乗ってブラジルに勝っちゃうようなら
初戦の敗退は「日本が弱いわけじゃなかった」って
ことになったりして。松木さんあたりが喜びそう…
アズーリのように優勝を目指すチームは、リーグ戦は
イマイチの出来で突破するもんでしょ。
こうならないと、日本の一回戦がイタリアになっちゃうし…
後のことを考えている余裕はないですね。
日本は優勝を目指すチームじゃないし。
この試合で力尽きてもいい覚悟で行きましょう
ドサクサにまぎれてUSAを応援しないように(笑)
そうですよ。この負けのおかげで突破できたって
後から思えるように、全力を注がないと
それは応援するチームがハッキリしているからでしょうね。
みんなが日本を応援しているからこそ、興奮する
おお、よく知ってますねえ。
でも、こうも言えますよ。
過去の例から初戦敗北チームのGL突破率は4%ですが、
その唯一の例はブラジルのグループから生まれてるんです。
そっちの方が面白い話だと思いませんか?
日本はそっちのジンクスにあやかりたいですね
最終戦で本当にニヤけましょう。
最後にブラジルと日本が全員並んで記念撮影しますよ。
真ん中に立っているのは我々のチームを率いる
ブラジル人監督です
本当にこうなったら、WBCの日本ばりの奇跡ですな
この予言が的中したら、わしのこと「神」って呼んでください
いいですねこうなったら・・・。