スペインの強さは本物かもしれない。
ウクライナも決勝トーナメントに進みそうだ。
スイス 2−0 トーゴ
やはりスイスはいいチームだった。
フランスとの引き分けは完全にプラン通りの展開だったのだろう。
優勝候補(じゃなくなった感もあるが…)との1戦で手堅く勝ち点1を獲り、残り2戦を叩く。
プラン通りじゃないだろうか。ここまでの2戦を終えて、16強への道は現実的となった。
トーゴといえばアデバヨール。アーセナルのアデバヨール。
だが、彼にいいチャンスは回ってこない。いや、スイスがそうさせない。
得点を狙えるエリアで、アデバヨールにいいボールが供給できればいいのだが、
それができない。彼はサイドに流れてボールをもらうことしかできなかった。
だからといって、そこから1対1をしかけるようなプレイヤーでもない。
彼はアンリでもサビオラでもないのだ。
堅実なディフェンスでスイスはよく守り、2回の決定的チャンスを見事に生かして
勝利を掴んだ。ダメ押しの2点目は実に見事なカウンター。
リードしているチームはこう戦うんだ、という教科書どおりの試合だった。
最終戦の相手は韓国。これを獲れば、決勝トーナメント進出だ。
フットボールの神は、面白い試合を最後に残してくれた。
ウクライナ 4−0 サウジアラビア
借金帳消し。
初戦を0−4という大敗で落としながら、彼らは生き返った。
1勝1敗で得失点差±0なら、何も問題はない。
いや、むしろ総得点4なら、0−1で負けて1−0で勝つより条件が良くなっている。
よく立ち直ったものだ。途中からは「シェバに1点を」というゲームになっていたが
それだけの余裕がある試合展開だったのだ。
ウイイレでウクライナを使う時のようだった。
テレビゲームであのチームを使うと、どうしてもシェフチェンコでゴールを
狙いたくなる。それを現実の試合でやっていたような感じだった。
テレビ的にもそうだったらしく、実況はしきりに「シェフチェンコ、シェフチェンコ」
と叫んでいた。民放のような実況だった。
完全に波に乗ったといえる。グループ内で最も強い相手との試合は既に終えている。
ウクライナは16強をほぼ手中にしたと見ていい。
スペイン 3−1 チュニジア
チュニジアの先制点が決まった時は「さすがスペイン。これがあるからタマらない」と
なぜか納得してしまっていたのだが、今回のチームは今までと違うようだ。
前回のスペイン戦の記事でも書いたが、やはり選手層がモノをいった。
勝負を振り出しに戻したのは、途中出場のラウルである。素晴らしい嗅覚。
この選手は98年から3大会連続でゴールを決めている。やはり名ストライカーなのだ。
このラウルを切り札として温存しているとは、なんとも贅沢なチームである。
同じく途中交代のセスクも素晴らしい仕事で得点を演出した。
彼が入るとチームがガラッと変るから面白い。いわゆる「アクセントをつける選手」だ。
そして、この試合では、ついに秘密兵器のホアキンが登場した。
これは、スペインのプランがよく分かるシーンだったと思う。
初戦は大量リードでの選手交代だった。投入されたのは守備力のあるアルベルダ。
対して、1点を追いかける形になったこのゲームでは、ホアキンを送り出した。
彼はまさに「秘密兵器」と呼ぶに相応しい選手だ。
世界に優秀なウイングはたくさんいるが、左の頂点がロッベンなら、
右の頂点はこのホアキンである(本当はファン・ペルシーと言いたいのだが)。
守るならアルベルダ。攻めるならホアキン。
スペインの狙いがハッキリした、いいベンチワークだったと思う。
波乱ナシ。
最終戦でウクライナとスペインがこけるとは、ちょっと思えない。
韓国とスイスはどっちが勝ち抜くか分からないが、どっちが突破しても波乱とは言えない。
スイスの方がチームの安定度は上だと思うが、ここ2戦の韓国は立派に戦っているだけに
なんとも言えない(4年前の憎たらしさはどっかに行ってしまった…)。
今日から運命の最終節である。
一見消化試合に見えるカードも、侮ってはいけない。
GLの順位は、決勝トーナメント1回戦を左右する重大な要素なのだ。
もしかしたら、イタリアとブラジルが1回戦で当たるかもしれない。
アルゼンチンとオランダのどちらかは、確実にポルトガルと戦うことになる。
スペイン対フランスという線もある。いずれも世界中が喜ぶビッグカードだ。
これからの戦いも、目が離せないのだ。W杯である。実にW杯である。

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W杯11日目 へのコメント一覧
GLで終わるのはちょっと…
まだアンリのスゴさを見てないし、ジダンの最後にはふさわしくないし。
とりあえず最終節でアンリ祭りを観たい!!
この日は、波乱はないだろうと思ったので、初めて1試合も見ないで寝ました。
まぁ、ウクライナの借金返済は、ビックリしましたけどね。
でも韓国は、アジアではあまりいい成績を残せないのに、世界の舞台に立つといい成績を残しますねぇ〜。日本とは真逆だ。
最終節の注目カードは、アルゼンチンvsオランダ、イタリアvsチェコ、そして日本vsブラジルですね!!
前評判通り、スイスは強かったですね。アデバヨールも本当に頑張ってましたが、スイスのDF陣が上回った。だけど、2回くらいPKじゃないか?というシーンもありましたね。
ウクライナのシェフチェンコへの期待というか、やはり絶対的なエースが点を決めると、彼自身もそうだがチームも乗ってくるんでしょうね。
それにしてもサウジは、毎大会大差をつけられてしまいますね…
今大会のスペインは、ひょっとするとひょっとしますねwセスクやホアキン、ラウルがベンチって。
層の厚さなら、ブラジル、アルゼンチンを凌いでそうな。
先制されたときはアレッ?と思いましたけど今回のスペインはちがいます!
期待していいのか?期待しちゃいますよ!
ついにホアキン出てきましたね!今シーズンは調子が上がらなかっただけにW杯で爆発か!? 独特の下を向くドリブルをどんどん見たいですね。
トーレスが強豪相手に点とれれば!
あとはイニエスタを・・・でもセスク調子いいんだよな。
私も、こんなところでフランスに終わってもらいたくない!
絶対突破すると信じています。
(簡単に突破するはずだったのに、こんな状況に
なっちゃうとはなああ…)
いいですねえ。その単純計算(笑)。
でも、それで行くと、日本はブラジルに5点とられて
負けちゃいますね……
スペインの調子の良さにはかなりビックリしています。
怖いチームになりましたね。選手層、凄い!!
まだレジェスが出てきてねえ!!!
ああああ!イニエスタも出てきてねえ!!!
これは厚い!!厚すぎる!!!
ラウルが決めるゴールと言うのは、チームに与える影響としては
この上ない待望の一点なんでしょうね。しかし、いいところに走るよな〜