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  • 2006年07月10日17:40

W杯24日目、25日目


神に近い存在とされたジネディーヌ・ジダンも、やはり人間だった。

最高のフィナーレを迎えるはずだった、ここ10年で最高のプレーヤーは
思わぬ形で大会を去り、もしかしたら優勝以上のインパクトを残してしまった。

開催国が3位決定戦を制し、非常に雰囲気のいい中での決勝戦だったが、
そうそうなんでも美しく進むわけではないようだ。



ドイツ 3−1 ポルトガル

やるほうはともかく、観る側にとってはイマイチ盛り上がらないポジションの
この3位決定戦。痛快なゴールと開催国の躍進が、うまく作用していい試合になった。

これからのドイツを担う(すでに担っているが)の若手選手は今大会大いに活躍した。

3決で全得点に絡み、2得点を記録したシュバインシュタイガー、
曲者スウェーデンを前半で退けたポドルスキー、
開幕戦のゴールからノリノリで走り続けたラーン、

メルテザッカーやオドンコールもいい働きを見せた。久々にこの国の未来が
明るいという図を見た気がする。


ポルトガルは、残念なことに「少々汚いチーム」というレッテルを貼られてしまった。

※レッテルとは擁護しすぎか。実際ちょっとダーティな集団だった気はする。
残酷なことにカードの数が、それを証明してしまっている

サイドからの崩しと中盤後列からの押し上げなどで、小気味よい攻撃を披露し、
プレー自体は美しいものが多かっただけに、なんとも…。

そして、ロナウドはもうイングランドのリーグに残ることはできなさそうだ。
彼はイングランド戦以降、ブーイングのなかでプレーし続けることになった。

厳しい環境の中最後まで戦った。この大会で大きく成長したかもしれない。






イタリア 1−1 フランス  PK イタリア 5−3 フランス


ファイナルは、誰もが望んだ形にはならなかった。

1点目のPK。

微妙であるのは確かだが、あれがなかったら0−0からPK戦突入という
結果が待っていたかもしれない。

逆に、後半にマルダの突破が止められたシーンこそPKに値するシーンだった
気がしたが、ここはレフェリーが均衡を保ったか。

イタリアはセットプレーから1点返したが、あれ以降、大したチャンスは
なかった気がする。開幕前に指摘したことだが、1人で仕事ができるFWが
やはりいなかったのだ。



両軍とも守備が堅すぎるせいでチャンスがなかなか生まれなかった。



イタリアは結局流れの中からは1点も獲れなかった。

カンナバーロは世界で最も優秀なCBではないだろうか。危険なシーンには必ず現れる。
スーパーマンのようにさっそうと登場して、イタリアを救い続けた。

ブッフォンは大きな壁として世界中のチームの攻撃を防いだ。

ガットゥーゾは、分身の術でも使えるのだろうか。
ピッチに1人しかいなかったようには、見えなかったのだが。



フランスはダブルボランチが凄すぎた。

ビエイラ&マケレレという一昔前のコンビが、いまだ健在だった。
ビエイラは攻守にわたり、マケレレはダムとして最高のプレーを見せ続けた。

右サイドバックのサニョルの活躍も見逃してはならない。彼は攻撃にも
大車輪の動きを見せたが、守備はそれを上回る出来だった。
ポルトガルのミゲルと癸韻虜造鯀茲Δ箸海蹐世蹐Δ。

バルテズは限界論を吹き飛ばして奮闘した。彼の予想外の健闘がなければ
フランスはここまで残らなかったはずだ。


こうして最高の守備が互いに力を発揮したゲームは、1−1のまま推移し
なにもなくPK戦を迎えると思われた。


だが、事件が起きた。


ジダン、まさかの頭突き。歴史に残るだろう、あってはならない暴力。


相手はマテラッツィ。なにを言われたか。
差別的発言の可能性が指摘されているが、ハッキリとさせてもらいたいとは思う。

あの舞台であの愚行、よっぽどのことがあったのだろうが、許されない
行為であることは確かだ。レッドで当然の行為だった。それは確かだ。

確かなのだが、やはり気になる。なにがジダンをああさせたのか。


知りたい。世界中が納得していないだろう。芸能人のワイドショー的な
ノリは嫌いなのだが、あれについては、なにが引き金だったのか知りたい。


ひとつ思ったこと。


ジダンも人間だった。


怒りに我を忘れることもあるのだ。神様のような扱いを受け、
崇高な存在として君臨した現代の将軍も、やはり人間だったのだ。

ちょっとした親近感も感じてしまったり。


※そういえばマイケル・ジョーダンもよく怒る人間だった。コート上で殴り合いを
したことだってある。その時もちょっとだけ「ホッとした」記憶がある。
「ジョーダンほどの男でも、興奮して怒る時があるんだな…」と


その後は強烈なブーイングのままプレーが続けられた。
あれはイタリアの選手に浴びせられたものなのか、審判に向けられたものなのか。

審判もレッドカードなど出したくなかっただろう。この試合からジダンを消すことの
意味は、十分よく分かっていたはずだ。だが、彼はプロのレフェリーだった。
プロとしての仕事を遂行しなければならなかった。気持ちは察する。


その後は

観る側の最大の目的が失われ、なにを愉しめばいいのか分からないような雰囲気。

どっちが勝っても何もないような、不可思議な雰囲気。


私も、ちょっと緊張の糸がちぎれた感じがあった。
正直、あの一件のあとは惰性で観ていた感がある。

PKもドキドキしなかった。

アルゼンチンとドイツのPKはかなり興奮した記憶があるのだが。



つまり、ジダンだったのだ。


ジダンが観たかったのだ。


そこを奪われて、どうすればいいのか分からないまま時間が過ぎたのだ。

世界一のチームが決まったというのに、不思議と興奮が少ないのはそのためだ。

守備が光る、派手さのない展開のせいではない。それはそれで緊張感があるのだから。


結局、ジダンが全てだった。



今大会は、よく言われる「○○の大会」という表現がない、とされてきた。

この決勝で「ジダンの大会」になるのではないかと思った。

自分の贔屓のチームが消えたなか、ジダンのフィナーレに全ての思いを乗せていた。



なんともモヤモヤした異様な気分だが、
ジダンの行為が強烈なインパクトを残したのは事実。皮肉なことにあの記憶が一番大きい。



最後まで話題の中心は、ジネディーヌ・ジダンだった。






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W杯24日目、25日目 へのコメント一覧

  1. 1.
    • ザンブロッタ
    • 2006年07月10日 17:50
    イタリアの優勝は嬉しいのですが、ジズーの最後は悲しいですね。
    観客のブーイングですが、会場のモニターにはジズーの頭突きのシーンが映されなかったため、頭突きしたのを知らず、不当に退場にされたと思ったからみたいですよ。
  2. 2.
    • なは
    • 2006年07月10日 17:54
    ジダンはなぜ頭突きなんですか?ジダンの退場で試合が微妙になりましたね↓
    そのまえに最初のPKからあ〜あって感じでした。
    審判の問題を解決してほしいです
    イタリアは強かったですね。
  3. 3.
    • 春二番
    • 2006年07月10日 18:13
    3位決定戦は置いといて・・・

    あ〜・・・ザンブロッタさんと一緒の気持ちです。
    一番やっちゃいけない人が、一番やっちゃいけないことをしましたね。

    でもあれは、やっぱり挑発に乗ったジダンが悪いですね・・・。一人で全責任を取る立場なら殴っても蹴っても頭突きでもしたらいいと思います。
    ですが、W杯決勝です。あなたはフランス代表、しかもキャプテンです。フランスの精神的柱ですよ!!
    サッカーはジダン一人でやっているわけじゃない。ほか10人のチームメイトのことも考えないといけない立場にあるですよ!!

    何を言ったかわからないし、暴言を吐いたマテも悪いですけど、「暴言と暴力」、スポーツの世界において確実に後者が悪者になるんですから。

    ジダンって確かユーベ時代にもCLで頭突きしてましたね・・・。なにもこんな大事な試合に・・・
  4. 4.
    • キョウ
    • 2006年07月10日 18:57
    こんばんは。そしてお帰りなさい。

    ドイツは、これからの世代が面白そうですね。ほとんどのポジションに良い若手がいます。ロナウドは、これからもっと成長するでしょう。玉離れを良くしたら、かなりの選手になるはず。

    一つ、ジダンという選手は、ああ見えて実はかなりキレやすい選手なんですよね。98WCでも、踏みつけて退場したり、リーグ戦でも結構ああいう事はやってます。普通の選手がキレる時、顔が強張ったりするもんですが、ジダンは無表情ですから、ちょっとわかりませんよね。
    試合は、大方の予想通りの試合でした。イタリアは、念願のPKで勝てて、イメージが払拭されたでしょうね。結果論かもしまれませんが、大会前から、イタリアの不安材料は八百長疑惑くらいだったと思います。攻撃陣も守備陣も、十分優勝できる面子でした。おめでとうイタリア。
    MVPの話や、今大会の総括は、後日Kさんが記事を書かれると思うので、またにします。
  5. 5.
    • タケダ
    • 2006年07月10日 22:45
    いろいろあっても、やっぱりカップを掲げるシーンは美しいね。涙でます。
    イタリアはホントに守りが頑丈すぎた。優勝する価値が十分すぎる程あるチームでした。

    フランス。ジダン。最後も含めて忘れません。語りつぎます。
  6. 6.
    • Lazuli
    • 2006年07月10日 23:33
    いや〜イタリアが優勝を勝ち獲った瞬間、感動しましたね。
    今までの苦労が報われた瞬間はどこの国のチームでも心を打たれるし、美しいものです。
    歓喜の中での表彰式、見ていて微笑ましかったです。
    あのマフィアの幹部のような強面のイタリアの監督(失礼)も、優勝が決まった瞬間、サングラス風の眼鏡を取って、優しい笑顔に変わったのは驚きでした(笑)。相変わらず葉巻は持っていましたけど(笑)。

    ジダンはとても残念ですが、あの行為は退場するしかないと思います。
    あれが無ければ英雄的な存在だったものを・・・もったいない。。しかしMVPに輝いたのは救いでしたね。
  7. 7.
    • 陸奥
    • 2006年07月10日 23:34
    やっぱり終わってしまうと寂しいですね。

    イタリアを応援してたので結果は満足してますが…ジダンの最後は悔やまれましたね…。
  8. 8.
    • ayu
    • 2006年07月11日 00:46
    ジダンがあんな形で引退してしまうのはとても残念です。
    ジダンはそれも覚悟のうえだったのでしょうか??
    でも、わたしはサッカーには詳しくないですが、
    結構予想ではイタリアのほうが優勢だって言ってる人が多かったみたいですね。

    みなさんが決勝で盛り上がってるとこ申し訳ないんですが、
    わたしは三位決定戦でカーンが出てきたことがほんとにうれしかったです!!
    やっぱりカーンはかっこいい♪♪
  9. 9.
    • 赤頭
    • 2006年07月11日 00:48
    決勝は自分もKさんと全く同じ思いで見てました。

    ジダンの退場のあとのなんとも言えない気持ち。。
    もうどっちが優勝してもいいやって思えちゃいました。
    彼にワールドカップを掲げて欲しかった…
  10. 10.
    • なつみ
    • 2006年07月11日 04:27
    ドイツの試合後のパフォーマンス?おもしろいですね。
    あのボーリングのやつ!
    毎回やるんですか??
    混ぜてほしい…!!(笑)
  11. 11.
    • キヨハラ
    • 2006年07月12日 03:15
    • 5
    K様、お疲れ様です。

    今回のワールドカップ、めちゃめちゃ楽しめました!
    僕はフランス予想でしたが、
    まさか決勝の舞台までフランスが残るなんて本気では思ってなかったです。
    実際、僕の周りの人も、ワールドカップ前は『フランスの優勝ないだろう』とか
    『年寄りばっかだし』なんて言っていました。
    それが…決勝までって言うか優勝まで後一歩の所まで…
    しかし事件が起きてしまいましたね…。
    あの瞬間、頭が真っ白になりました。
    ジダン抜きでのフランス優勝は考えられず、
    僕のフランス優勝予想もあの瞬間に諦めてしまってました。
    でも、今回フランス予想をしたおかげで凄い興奮しながらサッカー観戦できました。
    後、K様のW杯のブログで更に盛り上がれました!
    ありがとうございました。
    次回はユーロ!宜しくです!




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