故郷・岡山より、Kです。
元日0時の挨拶以来の更新です。
改めまして、今年もよろしくお願いいたします。
年末はTVで格闘技を観るのが恒例行事になってから何年だろう。
今回も例外ではなく、我が家は1部屋に2台のテレビを用意しておりました。
1台は格闘技をつけっぱなし。
もう1台は、紅白だったりハッスルだったりザッピング。
ガキの使いは録画。
これが我が家の年末でした。
わしと親父はもっぱら格闘技。妻と母ちゃんは紅白。
子供も紅白(だったっけ…?)。
年末に書いたわしの予想(というより希望)は、ボビー勝利という
夢物語以外は勝敗だけなら一応的中ということで。
※三崎がKOで勝つとはさすがに思わんかった…
さてさて、
今回は「大連立」ということで、TBSが「ダイナマイト」と「やれんのか」を
両方中継してくれたわけだが、桜庭VS船木という元々の目玉カードを最後に回さずに、
「やれんのか」を後ろにしたんだよね。
※最後に宮田の試合があったが、ぜんぜん観てない。頭真っ白になってたから(笑)
三崎VS秋山を番組の後半に回したのは大正解だったね。
あんなに緊張感の強い試合になるとは……。
会場の雰囲気というか熱気もすごかったし。テレビでもわかるくらい
大阪とさいたまの空気には大きな差があった。
さいたまにはPRIDE時代から続く「本物」の空気があったよ。
あれの後に、桜庭流してもKID流してもボビー流しても、
絶対にダメだったわ。もうあの熱さには絶対勝てん。
今回のベストバウトは間違いなく、この三崎VS秋山でした。
なんなんだろうね。あの熱は。
会場を支配していた「三崎!頼むから勝ってくれ!」という異様な熱気。
大げさでもなんでもなく、W杯アジア最終予選の
日韓戦クラスの熱があったと、わしは思っている。
で、これは三崎への大きな期待とともに、秋山の強さも証明しているんだよね。
つまり「三崎が負けるかもしれん」という怖さがあってこその緊張なんだから。
いくらW杯の予選とはいっても、日本VSインドネシアでは、日韓戦のような
熱は生まれない。日本VSイラン、日本VS豪州なら日韓級の空気が形成される。
そう、勝つか負けるか分からないからだ。
秋山が前回大会で、デニス・カーンをパンチで倒しているという事実は、
この試合を盛り上げるいい材料になってた。
※カーンと三崎は判定決着だったからね
あのKO劇があったからこその、怖さ、緊張感。
さて、試合である。
世紀の大反則を犯した秋山には大ブーイングが浴びせられ、
本人が意図しようとしまいと、三崎はPRIDEを背負わされていた。
いや、もっと大きなものを背負っていたかもしれない。それは後述する。
序盤から厳しい間合い戦、互いにバックボーンは柔道なのにも関わらず
打撃の間合い戦が行われた。
プロになってからは打撃に自信を持っている秋山は当然として
三崎も組み付かない。というか、組み付けない。
いきなりタックルに行ってテイクダウンできるような時代はとうに過ぎている。
打撃からの連絡で倒しに行かないと通用しないのが現代の格闘技だ。
三崎はトリッキーなジャンプを絡めながら打撃をコツコツと重ねていた。
リング中央に陣取る秋山と、その周囲を旋回する三崎。
この構図から、試合を支配していたのは秋山だったと思われる。
そして、秋山のパンチが三崎の顔面を捉える。三崎がダウン。
ここで会場は一瞬凍りついた。
大嫌いで憎くて憎くてしょうがない秋山だが、そのコブシに込められた
パワーは誰もが認めているところ。
デニス・カーン戦の鮮烈なKO劇の印象が蘇る。
「もうだめか…」
だが、三崎はガードポジションでこのピンチを必死に切り抜けた。
なにか「死んでも負けられん」という執念を感じた場面だった。
再びスタンディングに戻り、今度は三崎のフックが秋山を捕まえる。
秋山、ダウン。
観客総立ち。
わしも叫んだ。思わず叫んだ。
そして、立ち上がりざまに、三崎はすかさず強烈なキックをぶち込む。
レフェリーがストップに入る。
総立ちの観客がコブシを突き上げ大声を張り上げる。
強烈に劇的な勝利だった。エキサイティングな勝利だった。
その後、このキックに反則の疑いがかけられることとなったが、
わしが思うにこれは「OK」だ。
四点ポジションという「言葉の意味」に則して考えたらアウトかもしれないが、
そもそも四点ポジションとは「グラウンド状態」という曖昧な意味の言葉を
具体的に物理的に説明するために用いられた言葉であり、
そのままの意味で捉えるべきではない。
両手両足がついているから「四点ポジション」と単純に考えるのは
わしはちょっと違うと思う。
どちらかというと、両手と「両膝」ではないのか?
元々、タックルをきった後のがぶり状態や、いわゆる亀状態を指すのが
四点ポジションだったはずだ。
立ち上がるためにリングに手を突いている状態はこれの範囲外だとわしは考える。
そもそもダウン状態から立ち上がるときというのは、ストライカーが
打撃を叩き込む大チャンスのひとつだ。ミルコやシウバの試合を見てみればいい。
立ち上がる瞬間にキックが飛ぶ場面を何度も見ることができるから。
例外なく解説者が「立ち上がる瞬間、危ないですよ」と言っているはずだ。
ダウンをとられたら、すぐにガードの体制をとらなければならない。
三崎もこの試合でダウンを奪われたが、無防備に立ち上がったか?
本題に戻る。
このとびっきりの興奮をもたらした、三崎の勝利。
彼は何を背負っていたのだろう。
ひとつ思い出すのが、02年W杯のときの明石家さんまさんだ。
韓国の快進撃に日本のテレビ局が騒ぐなか、彼は、ドイツVS韓国戦の際に
ドイツのユニフォームを着てスタジオに現れた。
2ちゃんがとんでもなく沸きあがった場面だった。なにかイライラする空気の中
多くのファンの気持ちを代弁するかのような、あのいでたち。
韓国が嫌いだとかいう低次元の気持ちではないのだ。
彼らの快進撃は本当にすごかったし、敬意を表するに十分値した。
ただ、信じられないジャッジが多すぎた。
ポルトガルは不可解なジャッジで二人退場させられ、
イタリアは意味不明なPKをとられ(ブッフォンは止めたけど)、
ゴールを取り消され、10番を消され、
スペインは二度もゴールネットを揺らしながら両方取り消され……
この不可解な裁定にファンは怒り狂っていた。
韓国が強いのは本当にすばらしいことだが、W杯でそんなことはしないでくれ。
そして、ドイツ勝利後、彼は言った。
「僕のワールドカップが守られました」
わしはこのシーンを思い出した。
そう、秋山は強い。それは誰もが認める事実。
だが、彼はやった。桜庭戦において、許されない行為を働いた。
認めるわけにはいかない。
さんまさんが言った「僕のワールドカップ」
三崎が背負っていたのは、まさにこれではないだろうか。
そう、わしらが10年もの間、愛し続けた真剣勝負のリング。
日本を、世界一の総合格闘技の本場といわれるまでに成長させたのは
選手はもちろんだが、ファンの功績でもあるのだ。
選手をリスペクトし、外国人しかいない大会でも観客席を埋め尽くし、
神々しいまでのワンダーランドを形成した日本の格闘技。
「俺たちの総合格闘技」
三崎は、これを背負っていたと思う。
PRIDEの枠だけでは説明できない大きな大きなモノを彼は背負って戦い、
そして、勝ったのだ。
だからこそのあの爆発だった。
三崎が勝った時、わしは「何かが守られた」ような感覚を覚えた。
それはやっぱり「俺たちの総合格闘技」だったと思う。
三崎は、わしらにとって一番大事なものを守ってくれたんだ。
そして、あの熱気。あの緊張感。あの興奮。
なくしていいのか? あんな空気を持つ競技が、他にあるか? 日本に。
この試合にわしは光を見た。
ああ、総合格闘技よ。
夢をもう一度。

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三崎VS秋山の緊張感に光を見た へのコメント一覧
それでも結果をだす。男っす
さすがに三崎には大きなプレッシャーもあったハズにも関わらず、格闘技ファンの心を奪ったあの一瞬、痺れました☆
本題の反則行為については同感です。
立ち上がり際は狙われて当然、それを無防備で構えた秋山のプロ意識というか格闘意識というのか、それの欠如だと思う。
あれを反則として扱われたら、赴に落ちないなァ…
勝手に本題にすんなwww
あんた、結婚頭だろwwwwww
いつも楽しく拝見させて頂いております。
「やれんのか!」会場組でした。
あの試合の会場の雰囲気は異常でした。(私含め)
秋山登場の瞬間の大ブーイング、
試合開始と同時の三崎コール、
そして三崎勝利の瞬間の会場の大爆発。
Kさんの日記を読んで、またあの興奮が蘇ってきました。
「私たちの総合格闘技を守った」
まさにその通りだと思います。
三崎のプレッシャーはもちろん、
秋山も完全アウェーの中、
本当に素晴らしかったです。
ちなみに、秋山退場の際、会場からわずかではありますが、
「秋山ー!」という声がありました。
(反則だとか再戦だとか話が出ているのがすっきりしませんが…)
興奮して思わず長々と書いてしまいました…。
すみません。
それではこれからも日記楽しみにしています。
てか、それを知らないとあの試合は興奮度が9割減になる
てかあの熱と緊張感は初めてだったんじゃないかな??
Kさんの言ったとおり三崎はなにかを守ってくれたと思います。
秋山サイドとK-1サイドは三崎の蹴りが反則って言ってましたけどあの蹴りが反則になったら三崎の守ってくれたものが失われそうでいやです。
たしかにあの蹴りは反則かどうか微妙なところだったので総合のルールはもっと詳しくしていったほうが言いと思います。
やっぱりあの空間はなくしてはならないと思います。
この前まではスラムダンクしか読まず、普通のブログがアップされるとがっかりしてしてましたが(笑)
だんだんとKさんのツボが分かるようになってるんだと思いました。
次、野茂について語ってもらえませんか。
テレビでヒョードルの試合が始まったとき、それを一番感じました!
ドキドキはしなかったけど熱かった!
そしてこのBlogみて更に熱くなった!
はぁ?
ミルコなめんなや!
いや〜しかしあのかすったパンチは利くけんね〜笑
kさんあのあと三崎は秋山を説教したんすよ
それを踏まえてこんなこと言ってるんすか
三崎の態度にも問題あったでしょう。
最後の三崎の説教があった上で、光があったと言ってるんですか?
三崎は秋山も守ったんですよね。試合後のマイクで会場に秋山を許すような空気が生まれましたから。
格闘技の歴史と秋山の人生まで救った三崎は男の中の男です!
もちろん観たよ。
あそこでヘンに同情的なことは言わず「俺は許さない」とまず言った三崎は凄く良かったと思うよ。
そのあとに「気持ちは伝わった」と言ったのは本心だろうし、真剣勝負をした当事者ならではのメッセージだと思う。
肩を抱いた姿にノーサイド精神も見た。少々クサいシーンにも見えたが相手を称える姿は素敵じゃないか。
大きなものを背負って戦って涙した後の男の叫びを「公開説教」と呼ぶ気はないし、その態度に疑問は感じないよ。
これだからニワカはww
あのマイク程度で態度に問題があるくらいなら、秋山の反則して平気で嘘つく態度になんてそれこそ永久追放もんだろwww
ちゃんと経緯を調べてから物言えや
あのときも「内藤だって反則したし試合後のコメントは大人げなかった」とか言われたっけ?
亀田擁護派と秋山擁護派って似てますね(笑)
ネット上で喧嘩ごしになるのは 1番みっともない!!あきらかに自分はチキンです!って言ってるようなもんだから
ましてや男と男の勝負を語る格闘技のトピなんやから
あと二俣川行くだけだ
ちょっと嬉しくて思わずカキコミみました
スルーして下さい
浦和補強しすぎだぜ
コメント欄すらも更新してないじゃん?
内容よりも人柄の違いなのかも?
故意による悪質な反則と偶発的な事故(さらに反則ではないし)。
秋山の場合、明らかにされてない反則もいろいろあるし。