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  • 2009年06月28日00:08

嗚呼、NBA(91〜92シーズン)

NBAファイナル92

シカゴ・ブルズ×ポートランド・トレイルブレイザーズ。


「エアーVSグライド」の第1ラウンドは、「エアー」の圧勝に終わった。

第1戦、122-89。
マイケル・ジョーダンは39得点の大活躍。
対するクライド・ドレクスラーは16得点。

この結果により、世界中がシカゴの圧勝を予想した。


だが、ポートランドのヘッドコーチ、アデルマンは至って冷静だった。
第一戦終了後のインタビューでこんなコメントを残している。

「まあ、第一戦がこういう風になるシリーズは、バスケではよくあるものだ。
だが、第二戦は違うよ。明日を楽しみにしていてくれ」


迎えた第二戦。

今度は第一戦とうってかわって、大接戦となる。


ポートランドは、ガード陣が奮闘した。

シカゴに対するアドバンテージとなっているパワフルなインサイドではなく、
バックラインが点を稼いでいく。ドレクスラーとポーターがチームを引っ張る。


対するシカゴは、やはりジョーダンで攻めた。

ジョーダンは第一戦に続いて得点を量産し、さらにはアシストの数字も
順調に伸ばしていく。

特に、アシストが素晴らしかった。

第一戦での大爆発により、彼には相当にタイトなチェックがついていたが、
ジョーダンはこれを逆手に取ったのだ。

自分のドライブでディフェンスをひきつけ、外で待つパクソンやハンセン、
あるいはインサイドのグラントらにボールを回す。

この日のシカゴは、スタメン全員が二桁得点を挙げたが、これはまさに
ジョーダンが自らをオトリににボールを回した結果である。


ジョーダンを中心に攻めるシカゴ、
バックラインが爆発しているポートランド、
互いに点を取り合い、試合は残り10秒までもつれた。


アデルマンの予言は当たった。

第一戦と第二戦は全く違う展開となったのだ。


前日30点以上の点差がついた2チームが、いま残り10秒で競り合いを
演じている。

だが、アデルマンが笑顔で記者会見に望めるか否かは、
ここからの勝負で決まる。



シカゴが最後の攻撃を迎えていた。

同点で迎えた残り10秒。


まさに、マイケル・ジョーダンのために用意されたような舞台。


シカゴは当然のようにジョーダンに託す。


残りの4人が逆サイドに退いた。完全なアイソレーション。

ジョーダンVSドレクスラー。


シカゴのベンチメンバーがコブシを握って立ち上がる。


そして、ジョーダンが仕掛けた。

右にドライブ、そしてすぐさまストップからのジャンプショット。
ジョーダンの得意なパターン(というより苦手なパターンがないのだが)。


ボールは、ドレクスラーのブロックを超え、まっすぐリングに向かった。


シカゴのファンが、勝利を確信したかのように、両手を挙げて立ち上がる。
「YES!」と叫ぶための準備を始める。


だが、その願いもむなしく、ボールはリングに弾かれた。

ジョーダン、まさかの失敗。



試合はオーバータイムへ。

シカゴは千載一隅のチャンスを逃してしまった。

ラスト一本、マイケル・ジョーダンでシュートを撃つという完璧な形で
最後の攻撃を終えたにもかかわらず、勝利を呼び込むことはできなかった。


迎えた延長戦。

さらにシカゴに風が吹く。


なんと、ポートランドの絶対的エース、ドレクスラーが6ファウルで
退場となるのだ。

怒り狂ったように叫ぶアデルマン監督。
絶望的な表情を浮かべるドレクスラー。

逆に、大喜びのシカゴファン。



だが、事態は予想外の展開となった。

ポートランドは、ドレクスラーを欠いたこのゲームで逆に結束したのだ。
とりわけ、控えのベテランガード、ダニー・エインジの活躍は素晴らしかった。

得意の外角や、経験豊かな判断からのドライブで、次々に得点を重ねる。


あの4thクォーター最後の一本をジョーダンが外したことで、
風がポートランドに吹いたのだ。
ことごとくシュートを決めるポートランド、
ことごとくシュートを外すシカゴ。


ドレクスラーの退場さえも、チームの発奮材料に変え、
エース不在のポートランドがシカゴを圧倒した。


アデルマンの予言は当たった。

115-104

シカゴスタジアムの第二戦は、まさかのポートランド勝利に終わった。



やはり、優勝への道は簡単ではない。

ホームコートアドバンテージがブルズからブレイザーズに移り、
勝負の舞台は、ポートランドへと変わる。



続く



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嗚呼、NBA(91〜92シーズン) へのコメント一覧

  1. 1.
    • らいこねん
    • 2009年06月28日 00:15
    あの時代のジョーダンといえば物凄かった
  2. 2.
    • ルージュ
    • 2009年06月28日 00:17
    • 5
    繊細一隅→千載一遇

    ですかね。
  3. 3.
    • ひろ
    • 2009年06月28日 00:55
    • 5
    待ってましたー
  4. 4.
    • うみ
    • 2009年06月28日 01:38
    しかしKさん文章うまいなぁ
    尊敬
  5. 5.
    • まるも
    • 2009年06月28日 02:52
    ドレクスラーがいたからいたからポートランドはポジションが被るジョーダンを指名しなかったんだよな
    そんなとこにもこのカードのドラマを感じるね
    でもこのシリーズの結末が曖昧だからKさん更新よろしくお願いします
  6. 6.
    • マカル
    • 2009年06月28日 02:58
    • 5
    待ってましたこのコーナー大好きです

    僕今21歳で6年前ぐらいからNBAに興味持ったんでこの時代リアルタイムでは知らないんですけど、
    この時代のNBAはめちゃくちゃ面白そうだなと思います


    また更新楽しみにしてます
  7. 7.
    • J
    • 2009年06月28日 05:58
    • 5
    ポーターのスリーとオーバータイムのエインジの速攻と雄叫びは憎らしかったですねえ
  8. 8.
    • ほしまる
    • 2009年06月28日 08:35
    • 5
    へぇ〜そんなことがあるんですか
    普通に考えて仙道とかルカワ抜けたら絶対勝てなそうなのに

    でもたまに紅白戦でレギュラーが多いほうが負けたりするからやっぱモチベーションとか流れとかあるんだろうな
  9. 9.
    • 毛虫
    • 2009年06月28日 08:52
    いい!
  10. 10.
    • バスケットの
    • 2009年06月28日 09:48
    • 5
    更新ありがとう
  11. 11.
    ジョーダンにマンツーでは無理ですね(_´Д`)ノ~~
  12. 12.
    • はいじ
    • 2009年06月28日 11:27
    • 5
    おもろいっす!
    やっぱジョーダンですな☆
  13. 13.
    • 星々
    • 2009年06月28日 11:40
    嗚呼NBA!!
  14. 14.
    • くーこっち
    • 2009年06月28日 19:20
    • 5
    いい
    ブルズVSジャズ確か96年のファイナルだったかな ぜひそれも書いて下さい
  15. 15.
    • ウェイド大好き
    • 2009年06月29日 08:56
    • 5
    このコーナー大好きです
    更新楽しみにしてます
  16. 16.
    • け〜た
    • 2009年06月29日 09:08
    些細なことですが……。

    『ジョーダンは自らをオトリにに』ってなってますよ(=゜ω゜)ノ
  17. 17.
    • パラパラの実
    • 2009年06月30日 02:09
    • 5
    嗚呼NBAサイコー
  18. 18.
    • ボビー・ハンセン
    • 2009年07月02日 03:02
    • 5
    も、もっと書いてくれ〜!!!
    (フルフルフル)
  19. 19.
    • テイタク
    • 2009年10月17日 14:30
    • 5
    初コメです。

    懐かしすぎる名前がバンバン挙がって興奮してます。ジョーダンもそうだけど当時のドレクスラーは凄かった!ファイナルを戦った2人がいたバルセロナはやばいチームでしたね。

    更新楽しみにしてます
  20. 20.
    • あり
    • 2009年12月24日 03:48
    更新まだかな?
    スラムダンクに続くおもしろさです 楽しみにまってます
  21. 21.
    • ききき
    • 2010年03月24日 22:28
    ジョーダンの「ザ・ショット」が思い出される
  22. 22.
    • はふー
    • 2010年08月24日 22:34
    • 5
    更新を心待ちにしておりますっ

    この時代のブルズ。印象に残るのは、実はカートライトのフリースロー。
    ボウリングのピンみたいな体型で、お尻をちょっと右に寄せて打つ。ん、左だったかな?
    真似して遊んだなー
  23. 23.
    • 書いてくれー
    • 2010年09月28日 19:45
    こっちも
  24. 24.
    • キョン
    • 2011年05月08日 23:08
    続きが気になります。是非ともお願いします。
  25. 25.
    • 電車男
    • 2011年09月13日 15:45
    • 5
    いつになったら続きが読めますか?続きが気になりますm(__)m
  26. 26.
    • トマトール
    • 2011年10月07日 01:09
    忙しいかと思われますが更新して欲しいです
  27. 27.
    • よう
    • 2011年10月07日 07:34
    • 5
    更新待ってます( ´ ▽ ` )

    私はこの時代生まれてないんで
    とてもスリルを味わってます!
  28. 28.
    • バスケ好き
    • 2012年06月16日 09:10
    • 5
    この記事?連載?本当に面白いです!(^^)/更新を2年くらいずっと待っているのですが連載は終わったのでしょうか?(>_<)
  29. 29.
    • ミスターサタン
    • 2012年07月22日 01:24
    頼むから書いてください!
  30. 30.
    • いけだ
    • 2013年06月11日 22:38
    • 5
    続きが気になります。私の好きなレジーミラーとティムダンカンの記事も読みたいです
  31. 31.
    • nao
    • 2014年10月22日 23:31
    • 5
    久しぶりに読みましたが、やっぱり嗚呼NBA面白いです。できたら続き読みたいです(^ω^)
  32. 32.
    • エンペラー
    • 2020年03月18日 12:48
    Kさん、昔月間ジャンプで連載された「マイケル・ジョーダン物語」をご存じですか?その前はマジックジョンソンで後がチャールズバークレーだったはず。私が高校生くらいに連載されてたような。(私はKさんの1つ下です。)
    ちょうどこの頃の年代が描かれてます。ピストンズ戦でピッペンが頭痛でおかしくなったり。
    もしご存知なければ探して見てください




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