※オランダが負けてから、談話室以外の記事を書いていないあたり
どれだけこの大会に対する興味が落ちていたのかがよく分かるなあ。
実際、オランダ敗退以降はほとんどのゲームを録画で観たし…
スペイン優勝。
しかも、決勝で4-0の圧勝。
(まあ、4-0ほどに実力差があったわけではないと思うけど)
しかも、2008ユーロ、2010W杯に続く“3連覇”。
このチームが世界一強いナショナルチームであることを
改めて証明することになりましたな。
スペインは、勝ち方を完全に確立しているね。
これは当分負けないだろうな、と感じましたわ。
※いや、予選でコロッと1敗するとかGLの1試合を落とすとか
そういう「負け」は除いてね。あくまでも勝負のゲームの話
バルセロナにも共通することなんだけど、
相手ペナルティエリア近辺で連発する、横パス横パス時折タテが
ある種テレビゲームでいう“ハメ”に近い精度の必殺パターンに
なってしまっている。
ある専門家は、あのゲームプランを「ハンドボール」だと言った。
なるほど、確かに相手ゴール前でボールを横に展開しながら、
シュートチャンスを窺う感じは確かにハンドボールだ。
手を使うスポーツと同じようなことをサッカーでやられたら
そらたまらんわいな。
あるサッカーファンは「クラスの悪ガキの遊び」に例えていた。
玩具などを取り上げて、仲間内で回す「ヘーイヘーイ」の世界である。
懸命に追いかけてもすぐに回されるから取り返せない。
まあ、あまりよい表現ではないが、格が違いすぎる感じは
むしろハンドボールよりもしっくりくるかもしれない。
スペインは、相手陣内でボールを回しながら、一瞬の隙を突くべく、
ゴール前に飛び込むチャンスをずっと窺っている。
シャビをはじとした精度の高いパスワークと、
イニエスタを筆頭とした超絶なキープ力でボールを保持し、
セスクに代表される機を見た侵入でゴールを狙うのである。
もし侵入者にボールが入れば、そのままゴールチャンス。
入らなければ、また横パス展開。「ヘーイヘーイ」である。
リスクが少ないのに殺傷能力は高いという非常にやっかいな戦法だ。
スペインのゴールシーンを思い出すと、ゴール目の前の
至近距離でキーパーと1vs1になり、フィニッシュする場合が多い。
しっかりと形を作り上げているので難しい形になっていないし、
2・3人抜いてゴール、みたいなスーパープレイにはあまりならない。
個人技の派手さがスーパーなのではなく、組み立てがスーパーなのだ。
これが始まると、守備側はボールを奪いに行っても、
パス回しと技術が最強過ぎるので、獲ることができない。
逆に陣形のバランスを崩して、スペインの侵入のチャンスを
増やしてしまうだけという、絶望的な状況に陥る。
我慢できなくなって動いたモン負け、みたいな。
あのパスワークのときにボールを獲りにいっちゃダメ、的な。
基本的に守りようがない。
うん。ある意味“ハメ”ている。
ただ、ハメはハメでも、これはスペインのパスワークとボールキープ力、
そして侵入を図るタイミングの連携が揃っていないとできないことで、
「そんなに便利ならウチもやろう」なんて思っても、できないわけだが。
さて、
“ハメ”といえば、ひとつ別の競技の王者に、
似たような感想を持ったことがある。
格闘技大会の「PRIDE」で最強の座に君臨し続けていた、
エメリヤーエンコ・ヒョードルである。
彼の攻撃もまた、防ぎようのないパターンだった。
パンチをバンバン振り回しながら前進し、相手が組みにきたら
すかさずブンッと投げる。そして、相手が立ち上がるのを待つか、
上に乗っかって、豪腕を振り下ろすか、選ぶのは自由。
対戦相手は、さすがにあのパンチを喰らうわけにはいかないので
ガードを固めるしかない。あるいは組み付くしかない。
が、そうするとヒョードルに投げられる。もう逃げられない。
ヒョードルは、このパンチ連打から投げへ移行するスピードが
普通じゃなかった。それがこの“ハメ”的な完勝パターンを
実現させていた。
ここ数年のスペインの勝ち方には、あの時のヒョードルと同じような
“絶対王者”ぶりを感じさせる。攻略不能のニオイである。
スペインは一部地域で“攻め篭り”なんていわれたりもするが、
そういえばヒョードルも攻め篭っているといえばそうだった。
あのスペインに勝つには、圧倒的に強い個を有するか、
異常な破壊力を備えたセットプレーのパターンを持っているか、
くらいしかいまのところ考えられない。
さらにいえば、個の仕掛けがファウルを誘うことによって
セットプレーの機会も増えるので、まず第一に必要なのは、
強力な個ってことなのかもしれないね。
そういう意味では、欧州の列強よりもブラジルやアルゼンチンの方が
スペインに勝つチャンスが高いと思われる。輝く個のいる彼らの方が。
あるいは、クリスチアーノ・ロナウドを擁するポルトガルとか
(そういえば今回のユーロで一番スペインを苦しめたのは
ポルトガルだったかもしれないね)。
※ああ、つまりオランダもチャンスがある国なんだけどなあ…
次のビッグトーナメントは、2014年W杯。
その時まだスペインはいまのような絶対王者っぷりを
披露しているのだろうか。
それとも彼らのサッカーを攻略する新しい戦術が
生まれているのだろうか。
スペインは、対応不能ともいえる戦い方を編み出した。
それを超えるチームの誕生は、イコール、
サッカーという競技の次の進化なのかもしれない。
そんな風に思ったスペインの優勝でした。
ではでは
(今更ですが)ユーロ2012 スペインの“絶対王者な”勝ち方 へのコメント一覧
ポルトガルが一番苦しめたのも同意です
今回のユーロでは日本の次に好きなイタリアが快進撃をしてくれたので個人的にはとても熱い大会でした!もちろんLIVEで見たんで体がきつかったですけど(笑)
スペインは攻撃と防御が一体化した感じでした。
※選手がもたなかったけど
仮説として身体能力に優れるアフリカ勢に熟成度の高い戦術&連携《絶望的なスペックですが》ならば…もしかしたら…。
あるいは、レギュレーション変更で交代枠が増えるなどだろうか
《別件》決勝のイタリアのようなケースで10人になるのは初めて観ました例外とはいえ交代枠がなくても直後の選手のケガに限り、特例《交代前選手復活他》を設けて欲しいと思いました。
ここは譲れません
でもそんな制度設けたらわざとケガしたふりして交代もできちゃうから無理でしょう
個人の能力が高いからボールが収まるし、慌てない。だから余裕を持ったプレーに繋がる。ドリブルもできるしパスもできるからデフェンスは寄せられない。
下手な奴がスペインの真似事しても技術がないからパスミスするし、ボールコントロールできないから、パス出そうにも、パスコースがない時にボールをずらせないから、ボール取られちゃう。
あとは運と気合い
なんで決勝でもやらなかったんだろー
体力的にきつかったんかな?
運なのかツキなのか知らんが、勝つ奴らってのは揃って合わせてくるよなー。
まぁそこまで合わせて来てからの話だろ とか言わないでー
『〜たら、〜れば』って感想やら評価?が後を絶たないのも、ベストなら!!って気持ちが働くからだろーね。
あ 好きなサッカーチームですか??
ドイツです。
実力があっても何回も連続して発揮するのは難しいものだから。