前回に続き、ミニバス・フレッシュ大会の話です。
→前回の話はコチラ
今回はゲームとゲームの合間に行われた
フリースロー大会のお話を。
前回の記事で伝えたとおり、この日公式戦初得点を決めた息子ですが、
その記念すべきゴールは、あのフリースロー大会の影響が
少なくなかったのではないかと思っています。
学年別に実施されるフリースロー大会、昨年も出場しました。
→その時の記事はコチラ
昨年は、同じチームの子が優勝し、息子は2位でした。
チャンピオンとなったその子は、息子の親友ともいえる存在です。
毎週のように、校庭で、公園で、息子と親友は一緒に練習しています。
シュート練習をしたり、1対1をしたり、時にはブランコで遊んだり
(ええまあ、小学2年生ですから:笑)。
同学年の中では群を抜いて上手く(普通にスリーポイントが入る)、
体も大きな方なので(3年生の子に見劣りしない)、ハッキリ言って
息子とはレベルが違います。2人の間には大きな差があります。
でも、そのスーパー2年生が、息子とは大の仲良しなのです。
そして、実力に大きな差はあれど、2人はライバルなのです。
これまでフリースロー大会は2度ありました。
1度目は、前述のとおり昨年のフレッシュ大会。
1年生だった2人は、フリースロー大会で激突しています。
2度目は、我がミニバスクラブのクリスマス会で
実施されたフリースロー大会、1・2年生の部です。
当時も2人は1年生。2年生と同じ舞台でしのぎを削りました。
→その模様はコチラから
2回ともファイナルで激突したのは、息子と親友でした。
上級生と一緒に実施した大会でも、1年生だった2人が
決勝を争いました。
そして、その2回とも、勝ったのは親友でした。
なんとも高き壁です。親友であり、最大の壁です。
迎えた3度目のフリースロー大会。
当然ふたりとも決勝戦を戦う気満々です。
意気揚々と、親友が1番前に、息子が2番目に並びます。
フリースロー大会は、サドンデス方式です。
1回戦は3本撃って、1本決めれば勝ち抜け、全部外せば脱落。
2回戦は2本撃って、1本決めれば勝ち抜け、全部外せば脱落。
まあ、2年生にとっては簡単ではありません。
どんどん選手が減っていきます。
特に2回戦で一気に人数が減ってしまいました。
※ちなみにフリースローラインより前から撃っていいルールです。
じゃないと届かない子がたくさんいるからね
親友が決めれば、後方に並ぶ息子が拍手します。
「イエーイ!!!」
息子が決めれば、先に決めて成功者の列で待っていた親友が
息子とハイタッチです。
「いよっしゃあああ!!」
この2人は、決勝をやるつもりなのです。
敵になるのは決勝のみ。最後の2人になるまでは仲間なのです。
迎えた3回戦。
ここからは、1本勝負。
決めれば生き残り、外せば終了です。
息子と親友は、残っていました。
この時点で、他校の選手も合わせ6人ほどいたでしょうか。
そこに、まだ息子と親友は残っていました。
親友、
ザシュ!!!
決めます。
息子、
ザシュ!!!
決めます。
「イエーーーイ!!!」
2人のハイタッチが続きます。
「おおおおーーーーーーー!!!!」
「凄い!! 凄い!!」
我がミニバスの保護者の皆さん、大喜び。
わしも小さくガッツポーズ。
嘘でもなんでもなく、息子だけでなく「2人が」
生き残っていることが嬉しい。
そして6回戦、
残りは3名。
並んでいるのは、息子、親友、他チームの子の3人。
まだ残っています。二人とも残っています。
しかし……
ガン!!!!!
ついに息子が外しました。
先に撃った親友は決めています。
つまり、息子は脱落です。
「ああ………」
保護者席からため息。
そして、成功者の列で待っていた親友も残念そうな顔。
※親友君のお父さんも物凄くガッカリしていました。
あの2人の決勝戦を観たかったと。
3人目の子も決めたため、その子が決勝の舞台へ。
同時に息子の3位が決定しました。
失敗者の列にトボトボと歩いていく息子。
泣いていました。
いやあ、これは悔しい。
決勝を2人でやろうと誓い合い、そしてサドンデスを生き残り、
あと1歩というところまで来て、最後の最後にまさかの脱落。
相当に悔しいでしょう。
息子に聞いたわけではないですが、おそらくは負けたことよりも
決勝に残れなかったことが悔しかったのではないかと思います。
2人で決勝を戦って、そこで負けたとしても、泣かなかったでしょう。
爽やかに「次は俺が勝つからな!」と2位を受け入れたはずです。
でも、決勝に残れなかったのは受け入れられない。
前回の息子物語でも書きましたが、シュートには自信があったのです。
親友君は、上級生に混じっても1試合で何点も獲ってしまうような
スーパープレイヤーです。いまの息子では到底敵わない相手です。
が、届く範囲で戦うシュート勝負ならば、息子も負けないという
自信があったのだと思います。
フリースロー大会は、実力差・体格差がある2人が
本当にライバルとして戦える舞台だったのです。
悔しすぎる失敗でした。
10人以上の参加者のなかで3位にまで残ったのですから、
悪くない成績なのですが、決勝に残らないと意味がない。
3位じゃ全然嬉しくないのです。
フリースロー大会が終わった後、泣いている息子に声をかけました。
わし 「悔しいか」
息子、泣きながらうなずきます。
わし 「決勝に残りたかったか」
息子、泣きながらうなずきます。
いつもは「このくらいで泣くんじゃねえよ」と思うわしですが、
この3位の悔しさは痛いほどよく分かりました。
この涙は、賭けていた勝負に負けた男の涙だと思いました。
わしは息子の肩を叩きました。
「だったら、次の試合でシュートを決めろ。試合で点を獲れ。
いまの悔しさをゲームにぶつけろ」
そして、フリースロー大会の後に行われたゲーム、
息子の公式戦初得点が記録されます。
角度は違えど、フリースローと同じような距離から放った
得意のミドルシュートでした。
あの悔しさが生んだ一発のような気もしているのです。
フリースロー大会の敗北があったから、息子の初得点が
生まれたのかもしれません。もし決勝に残っていたら、
それで満足してしまい、続くゲームで気合いの入ったプレーが
できていなかった可能性もあります。
まあ、それはちょっとドラマチックに考えすぎかも
しれないけど、息子はよくやったと思います。
来年のこの大会に向けて、明確な目標もできましたし。
1年前、試合に出てドリブルをしただけで大騒ぎになったチビッ子は、
1年経った今日、上級生と一緒にゲームに出てミドルシュートを決め、
フリースロー大会で3位になっても泣くような男になっていました。
確かな成長を感じました。
そして、これからの成長がより楽しみになりました。
来年は優勝だぞ、息子!!
I love basketball!!
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息子物語/バスケットマンへの道(12) へのコメント一覧
初得点の裏側にこんな背景があったとは…
悔し泣きができるなんて、格好イイですね。
もっともっと上手くなる予感が♪
きっとすばらしい選手になると思います!!
親友との決勝戦が出来なかった悔し涙…確かに悔しいかもしれないけどその涙ゎまた息子さんを成長させる涙だと思います!!
今回の涙を次の試合で流さないように練習頑張ってください(o>ω<o)
次ゎ優勝間違いないッ(^^)v
負けた事があるっていう事はきっと財産ですから〜(つД`)ノ
もうリングしか見えねぇーって言う日がきますね(^_^)v
息子くんの話を聞いてるとバスケをさせたいですが…
2人とも女の子なので、何をすることになるのか。。笑
お母さんは元バスケ部なので、もしかしたらバスケもアリですね(*^^*)笑
頑張れ、K.jr!!
息子さんの成長を一緒に応援していたいです( ´ ▽ ` )ノ
Blog拝見させて頂いてます!
自分は学生時代バスケ部で、常にバスケを中心に生活をしてきました!
そしてこの年で5ヶ月になる息子がいます。
苦労してますが、何とか楽しく生きております!
最初息子ができると分かってから
「バスケをやらせるの?」と周りの友人に聞かれてました。
自分は、本人の意志で打ち込める事を見つけて欲しいと思い
「バスケやらせないよ〜」と友人に言ってました。
KさんのBlogを読んでいて、息子にバスケを好きになってもらい、Kさん親子のように一緒に出来ればと感じてしまいました!
勝手な父親ですし、頼りなく未熟者です。
私事でKさんに言うのは変かもしれませんが、貴方は凄いです。
いつかどこかでバスケを介して知り合えれば幸いです。
纏まりが無く急にすみません。
Blog楽しみにしてますので無理せず続けて下さい。
悔しくて泣けるってかっこいいです。
いい男になりますよ。
マジで息子さんの事応援しますわ。
最初はゴールに届くことすらなかったのが、気付いたら3本に1本は入るように…
子供の成長ってすごいですよね!
いつかKさんのお子さんとフリースロー勝負させたいです(笑)
読んでいて涙が…
先日ケーブルで放送していた昨年のウインターカップの3決を見ていて、
解説者が「負けたことは後々絶対に価値になる」みたいなことを言ってました。
(山王の監督も同じようなこと言ってましたね)
息子さん、まさに悔しさが次の試合のシュートにつながったんですね。
まだまだバスケットマン人生は始まったばかり。
悔しさをバネに頑張って!
これも、お父さんやライバルの存在が大きいと思いますよ。
それにしても・・そんなにフリースローって入るもんなんですね!
小さいのにスゴイ!
私なんか中学生でもそんなに入らなかった記憶が(ゴリ並)
いつも良いお話をありがとうございます。
自分も頑張らなきゃ、って思います
来年は優勝の目標を達成してほしいです
Kさんが息子さんにかけた言葉もすごいですね。
昔の恩師を思い出しました。
勝って得るものは、満足だけ。
負けて得るものは、多し。
だから、敗北者の方が強くなれると・・・。
うちの息子も2年からバスケをはじめ、フレッシュに参加しました(^_^)
試合では一度もボールに触れませんでしたが、、何とも楽しい一日でした(^_^)
この感動記事で涙が出ました^_^;
Kさんの息子と共に成長をみていきたいです♪
これからもよろしくお願いします(^-^)/
練習手抜かず頑張って下さい!
いつも応援してます♪