会場にブザーが鳴り響く。
『ビビーーーーーーーーーー！！！！』
田辺 《おっと、両チームとも選手を交代するようです》
陸川 《両軍とも動きが早いですね。まだ開始3分ですよ》
1stクォーター 3分
湘北 ０
陵南 １
記者たちが、時間と得点を改めて確認する。
町田 「何か変化が必要だと考えたかな」
中村 「互いに得点が記録できずにいますからね」
湘北、潮崎がコートに入り、安田がベンチに退く。
パチン。右手を軽く叩き合う。
安田 「ディフェンス、6番（植草）な」
潮崎 「オウ」
陵南、菅平がコートに入り、高松がベンチに退く。
高松 「15番（荒石）っす」
菅平 「オッケー」
ガタッ
宮城の隣に腰を下ろす安田。
宮城 「お疲れ、ヤス。どうだ、決勝戦の雰囲気は」
安田 「いや、特に調子は悪くないと思うんだけど、得点が…」
宮城 「入らねえな、とことん」
安田 「こんな試合は初めてだ。どう攻めたらいいのか分からない」
宮城 「そうか……」
（出てえな、チクショウ。こういう時に何とかすることこそ
俺の役割なはずなのに、今日はベンチで観てるだけかよ…）
彩子 「……。」
陵南ボールから試合再開。
植草 「一本！」
キュキュッ！！
安田と同じく、潮崎も最初からタイトな守備。
植草 「……。」 （コイツもか、厄介だな）
越野 「なるほどな…」 （夏の海南戦の俺たちと同じか）
田岡 「ボールを運ぶだけでも植草はかなり消耗しそうだな」
そして、チラリと横を目を向ける。
「植草さん、落ち着いて！！」
コートに声を飛ばし続ける彦一。
田岡 （うむ…）
菅平がハイポストに立つ。
キュキュッ
すぐに荒石がパスコースを遮断するディフェンス。
荒石 （コイツは仙道にボールをつなぐ起点の役割だ）
安西 「うむ。それでいい」
田岡 「さすがに個々の役割は相手も分かっているな」
（だが…）
キュキュッ！！
菅平が再び動く。
今度は、右コーナー付近に立つ桜木の背後へ。
田岡 「ウチのオフェンスのキーは仙道だけではない」
荒石 「花道、行ったぞ！！！
桜木 「…！？」
福田が動く。
右コーナーから逆サイドのコーナーへ走る。
ガッシイ！！
桜木が菅平のスクリーンに捕まる。
一瞬フリーになった福田に、ボールが渡る。
「福田だ！！！！」
「ローポスト、ノーマーク！！！」
そして、振り向きざまにシュートを放つ。
荒石 「させるか！！！！」
ゴール下、懸命にブロックに跳ぶ。
ビッ！
わずかに指先が触れた。
ガン！！！！！
「ああああ…！！！ ダメだ！！！」
「やはり入らない！！！！！」
田辺 《これも入りません！！》
陸川 《難しいゲームになっています！！》
福田 「クソ…」
荒石 「っしゃああ！！！」
宮城 「でかした、荒石！！！！！！」
リングに弾かれ、空に舞うボール、
「リバウンド、任せろ！！」
桜木が跳ぼうとした瞬間、
ポン！
ひと足早く跳んでいた白いユニフォーム、
右手でボールを叩く。
桜木 「な…！？」
安西 「……！？」
弾いたのは背番号・4、仙道。
桜木 「センドーーーー……！！！！！」
バス！！
湘北 ０
陵南 ３
「おおおおおーーーーーーーーーーーー！！！！！」
「決まったあああーーーーーーーーーー！！！！！」
陵南ベンチ、いっせいにガッツポーズ。
「来たああああーーーーーーーー！！！！！！！」
「仙道！！！！！！！！！」
田辺 《リバウンドを仙道が直接タップで押し込みました！！》
陸川 《さすが！！！》
田辺 《最初のフィールドゴールは陵南！！！》
陸川 《この一本、大きいですよ！！！！》
仙道 「おっしゃ」
その時、
仙道のディフェンスを担当する流川は、
菅平のスクリーンに捕まっていた。
田岡 「よくやった！」
流川 「………。」
（コイツ、どあほうにスクリーンをかけた直後に、
ボールの行方も追わずに、俺のほうに来たってのか…）
越野 「ナイス、菅平！」
菅平 「ハイ！！！」
ハイタッチ。
菅平 （これが俺の仕事だ。仙道さんや福田さんのために動く）
中村 「菅平君の投入は成功でしたね！」
弥生 「いい選手ね」
（今日のゲームの雰囲気から福田君のシュート失敗を
ある程度予測していたのかもしれないわね。だからすぐに
仙道君のディフェンスを外すためにも動いて行った…）
総立ちの陵南ベンチ。
「ついに決まったぜ！！！ さすが仙道さん！！！」
「これが陵南のキャプテン、仙道だ！！！！」
彦一 「主導権を取ったんはウチや！！！！」
田岡 「よく決めた、仙道！ いい仕事だ、菅平！！」
パンパンパン！！！！
そして越野が手を叩いて、チームを鼓舞する。
「よーーーっし、ディフェンス！！！！ 止めようぜ！！！」
「オウ！！！！！！！！」
ガンガンガンガン！！！！
さらに、その越野の声に呼応するように、
陵南応援団のメガホンが打ち鳴らされる。
「ディフェンス！！ ディフェンス！！ ディフェンス！！！」
「ディ・ディ・ディ・ディ」
「ディフェンス！！ ディフェンス！！ ディフェンス！！！」
「ディ・ディ・ディ・ディ」
会場は陵南一色に。
一方、お手製ペットボトルメガホンを鳴らす機会のない桜木軍団。
高宮 「あちゃあ〜、こりゃ完全に敵の押せ押せムードだな」
大楠 「あの応援が始まっちまったか」
野間 「クソ…、盛り上がりやがって…」
洋平 「どうにかしねえとな、湘北」
湘北ボール。
潮崎のスローインを、
流川が受け取る。
仙道 「…！！」
田岡 「流川…！？」
洋平、ニヤリ。 「どうにかしそうだな」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（680） へのコメント一覧
流川ポイントガード再び！！！
爆発しろー！！
続きが気になります！！
陵南押せ押せですが、流川が何をしてくれるのか？？
楽しみです^ ^
どーにかこの試合を勝ち抜いて、リョーチンにもう一度バスケを！！！
ちなみに引退時の彩ちゃんとのロマンスも少し期待しとります(#^.^#)
流川に期待！
倍返しだ。
by半沢直樹
センドーのタップ、絵が浮かびます！
菅平も越野もみんな役割をこなしていて、陵南カッコいい！
でも、ルカワ、頼むよ！って感じです。
ゴールデンウィークのお父さん、お疲れさまです。
そろそろ湘北の逆襲ですかね！
うむ
彦一の出番があるか？
菅平のファインプレーに思わず身震いしました。
やはりチームスポーツはこういう役割ができる人がいないとですね！
流川は湘北の最重要人物ですからね・・。
流川もやられたままでは黙ってられないでしょう。
今まで通りになんとかしてくれると良いのですが
Kさん、連休中にもかかわらず更新お疲れ様でした
オフェンスの鬼が両チームにいながら膠着…先が読めない
ちなみに菅平は仙道・福田と同学年だと思っていたのですが、彦一とタメ？
菅平君、手強い選手になりましたね。
この後、流川が司令塔でしょうか？。反撃に期待です(^-^)/。
次は潮崎に期待！
流川もボール運びはうまいはず！！！
まだまだ序盤！
原作でも菅平は仙道に敬語をつかってることから年下かと思われると言う判断でKの部屋では彦一とタメ扱いだったと思います
恰も自分が考えたかのように、アップしていますよ
毎日更新チェックしてます！
更新がんばってください(*^^*)
楽しみにしてます♪