この意見は多い。
ネット上でもよく見るコメントだし、わしの周囲でも
同じことを言う人間はたくさんいる。
ちなみに、わしもそう思う。
中村憲剛は欲しかった、と。
ただ、その理由は、多くの意見とちょっと違うかもしれない。
2014年W杯日本代表メンバー、
"サプライズ"として大きな話題になった大久保嘉人。
が、その大久保と共に川崎フロンターレの軸となっている
中村憲剛は、23人の中に選ばれなかった。
ほぼ枠外といえる位置から代表の座を射止めた大久保は、
今季のJリーグでここまで日本人最多得点を記録しており
まさに絶好調といえる状態だが、その大久保の得点の多くは、
中盤をつかさどる中村憲剛の組み立てから生まれてきた。
互いに信頼は強く、ナンバー誌のインタビューでも、
「二人セットで入れてもらえれば、代表に絶対貢献できる」
というコメントを残している。
もともと日本屈指の優秀な司令塔であり、代表経験も豊富で、
さらに大久保とも相性抜群の中村。
「切り札的存在として大久保が入るならば、その大久保の力を
最大限に引き出すことができる中村憲剛も同時に欲しかった」
というのが、
(そもそも実力者なので入れて欲しいということにプラスαで)、
今回の待望論の主な理由となっているようだ。
それは確かに大きいだろう。
大久保と中村憲剛は、二人そろえば、2倍ではなく3倍4倍の
力を発揮するに違いない。是非コンビで見たかった二人である。
だが、わしにはもうひとつの理由がある。
中村憲剛を入れて欲しかった理由が。
それは、彼がベテランで、且つ控えに回るであろう選手だからである。
いまから5年前、2010南アW杯のアジア最終予選が終わり
世間が本大会に出場する23人のメンバーに本格的に
注目し始めた頃、わしはこんな記事を書いた。
→絶対に必要になるベテランの存在
※上記、尊敬するスポーツライターとの会話が元ネタなので
是非読んでいただきたい次第
必要なのである、ベテランが、控えに。
実際、過去の実績を見てもそうだったりする。
ベテラン組(といっても当時まだ30歳だが)の井原や中山が
バリバリのスタメンで、そもそもほとんどが20代だった98年。
スタメンは20代前半の若手中心の構成ながら、
最後の最後でW杯を知る中山・秋田がメンバー入りした2002年。
控えにW杯を知るベテランがおらず、中田ヒデや中村俊輔、
小野伸二らの世代でほとんどを固めて臨んだ2006年。
最初から「第3GK」と明言された上で、過去3大会全てを知る
川口能活が23人の枠に入った2010年。
やはり、明らかな控えメンバーとしてW杯を知る経験豊かな
ベテランがベンチに入り、裏方の盛りあげ役を買って出ている年は、
メンバー構成がそうなっていない年よりも結果がよいといっていい
(まあ初出場の98年はこの議論の対象から外してよいかもしれんが)。
そして、今回である。
W杯本大会時、30代になっているのは、大久保、遠藤、長谷部、
今野、川島と5人いるが、ほとんどがスタメン候補のメンバーである。
控えに回りそうな大久保は、W杯を知るベテランという条件を
満たしてはいるが、裏でチームを支える役割というよりは、
リーサルウェポン的な意味合いのほうが強そうである。
盛り上げ役を買って出られるベテランが欲しかった。
中村憲剛ならできたのではないだろうか。
※といいつつ、大久保と一緒に選出されれば、彼もまた
リーサルウェポンとなった可能性が高いが
が、メンバーに入っていない選手の話をいまさらしても
もうしょうがないことなので、
今度はもうひとつの願いである。
大久保嘉人にその役割を果たして欲しい。
彼は最終秘密兵器だが、出番がない時は是非ともチームを
ベンチの立場から盛りあげて欲しいのだ。
いや、願うまでもないかもしれない。
彼ならきっとできるし、そういう役割を既に自覚している気もする。
当然、去年からこれだけ好調なのだから試合には出たいだろうが、
そうじゃなくとも、試合に出たい気持ちを前面に押し出すよりも
同じ境遇の選手に声をかけて欲しいし、自分に代わってピッチに立つ
スターティングメンバーをベンチから支えて欲しい。
大久保は、中村憲剛がいたほうがピッチでは、より生きただろう。
だが、そうじゃない場所の仕事も彼にはある。
それらも含めて、大久保嘉人の代表入りは大注目なのである。

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2014W杯日本代表にひとつの不安アリ & 大久保に願いアリ へのコメント一覧
自分は、中村と大久保のコンビはJだからこそ生きる気がして、いざW杯本番で切り札的にピッチにたっても生きない気がして…。
今まで代表の試合で中村・大久保コンビが殆どなかっただけに、周りが対応出来るかって考えたら微妙でした。
とりあえず理由はなんとあれ、ザックげ選んだ代表を応援するだけ!!
監督を変えていない限り必然だったと受け止めていますが、長谷部や遠藤もレギュラーでなくなり、大久保も経験があるので、うまくいくのかどうか様子をみている感じでしょうか。
大久保には頑張ってもらいたい!!
私も憲剛には『Kさんの言う立場』で入って欲しかった。憲剛は代表での控えの経験が豊富だし、ザックの悩んだボランチと、トップ下の本田のバックアッパーにもなる。
個人的には清武は不要と思ってます。勿論良い選手だけど、今の清武のパフォーマンスはチョット頂けない。『何かやってくれんじゃねーか感』が全く起こらない。。
ま、選ばれた23人には精一杯頑張ってもらいましょう!
でももう今は選ばれたメンバーを応援するのみ!
みんなの勇姿期待します。
関係ないですけど、バスケ界がやばいですよ〜Kさん(>_<)
とにかく全力で応援しましょう!
そのときに第一優先で憲剛入れて欲しいですね。
↓
スタメンでいいよね
お恥ずかしい間違い…。
あーゆー人、ほんとに必要だと思います
。
チームとか組織にはそれぞれ役割が必要で、それはポジションごとの役割とは別の、キャラ設定というか、そーゆーもの。
それがしっかりしてるチームとか組織ってなんか強いイメージです。
今回大久保がベンチメンバー盛り上げ要員に徹せられるかはとても微妙な気がしますが、そうなれることをぼくも期待してます。
とにかく!
がんばれニッポン!くぅぅ~!
若手の頃のヤンチャなイメージがありますが、彼もいろいろな経験をして、人間的、精神的に成長してるはず。
スーパーサブとして…ベンチの精神的支柱として彼のブラジルW杯での役割は大きいですね。
クラブでのチームメイトである中村憲剛の想い…選ばれ無かったJリーグの選手の想いを背負って代表で戦ってきてほしいです。頑張れ!大久保!
あのチームが一番好きだったなあ。
中山・秋田は確実にあのチームに必要なピースでした。
必要なのはただの「ベテラン」ではなく
「試合に出ないベテラン」だと思います。
代表になる程の選手たち、ほとんどベンチの経験なんてないでしょう。
そこで、ベンチの若い選手たちのモチベーションを保つ為にも
ベンチでも決して腐らない、率先してチームが勝つ為に行動する。
それを嫌味なくやるのが「試合に出ないベテラン」が必要ということなんでしょう。
ドイツではそれが欠けていた。
長谷部は素晴らしいキャプテンだと思うけど、
スタメンの可能性が高いですから。その辺ちょっと難しいのかも。
松田の元気な姿を見て涙・・・
中田が飛ぶーぞ!中田が飛ぶーぞ!
性格上、チームを活気づけるところまではいきませんが、練習前・後の黙々とトレーニング、アフターケアを行う姿は
本田の発言力とも、長谷部のリーダーシップとも、役割が異なり、締まるとは思います。