湘北 17
屋良 18
最初の10分は互角の展開。
ザワザワ…
「凄い10分だったな。ダンクあり、スーパーブロックあり、4点プレイあり」
「それにしてもフレッドの存在感だ。湘北はまだ1度もまともに止めてないぞ」
「ここからどう動くか見ものだな」
記者席の相田弥生。
「さあ、湘北はどんなフレッド対策を考えているか」
観客席の山王監督・堂本。
「まだ桜木で行くつもりか? 他の考えはないのだろうか」
同じく観客席の名朋監督・豊田。
「アレにはさすがのヒロシもちょっと手こずりそうだな」
観る者の意見はおおよそ一致していた。
――フレデリック・カマラをどうするか
宮城 「安西先生、どうしましょう」
(アイツに花道を当てるのはそろそろ限界かもしれない)
荒石 (タイプ的にエースがついたほうがいいかもしれねえな)
安田 (流川は仙道や沢北とも対戦経験があるし)
桜木 「………。」
安西 「ふむ」
メガネが光る。
桜木 「……。」
安西 「桜木君、キミがやるんだ」
「……!!!???」
宮城 (先生…)
桜木 「オヤジ…」
安西 「キミならカマラ君のプレーにも対抗できるはずだ、なぜなら…」
その頃、
神奈川県のバスケットボールプレイヤーたちがこの会場に
集まり始めていた。
「まだ前半かな。湘北はどんな試合をしているだろうか」
「ケッ、どうせ大したゲームじゃないっスよ」
神宗一郎 & 清田信長。
神 「湘北の応援も大事だが、フレッド・インパクトを観ておかないとな」
清田 「自分はそっちメインすよ。湘北なんかどーでも」
神 「フッ…」
(その割には、ソワソワしてそうに見えたけどな)
そして、
「仙道は遅れるってよ」
「寝てんのかな、それとも釣りかな」
「たまには他の理由も探せよ」
「ハハハ」
越野、植草、福田。
越野 「フレッドって奴のプレーも楽しみだな」
植草 「しかし、もう残りの席がわずかって、凄い入りなんだな」
偶然、同じような時間帯に会場にやってきた、二組。
互いに空いている席を見つけ、そして…
越野 「おお!」
神 「あ!」
一緒に観戦することに。
神 (仙道がいない)
清田 (寝坊かな)
『ビビーーーーーーーーーーー!!!!!!!!』
インターバルが明け、2ndクォーターが始まる。
宮城 「よーーーっし、オフェンスからだ!! 一本行くぞ!!!!」
「オウ!!!!!!」
宮城を先頭に、湘北メンバーがコートに入る。
佐久本 「よーーっし、行くぞ!!!!」
「オウ!!!!」
屋良城メンバーも大きな声と共に、コートに出てくる。
カマラの存在と、それに対応する湘北の動きに注目が集まるが、
屋良城にも課題はあった。
彼らは、湘北の攻撃をほとんど止めることはできていなかった。
圧倒的な守備範囲と高さを誇るカマラにより、序盤はゴール下への
侵入を防ぐことができていたが、流川がカマラを引きつけて
ボールを捌くようになってからは、それもかいくぐられる場面が
増えてきていた。
弥生 「彼らの守備にも注目ね」
そして、早速変化が現れる。
佐久本 「ディフェンス!!!!」
キュキュッ!!!
屋良城、並里と安谷屋が前列に並び、
佐久本、山城、カマラが後列に並ぶ。
「おおおーーーーーー!!!!!!!!」
「2‐3のゾーンディフェンスだ!!!!!!」
宮城 「ん!?」
流川 「む…」
中村 「屋良城がディフェンスを変えてきた!!!!」
町田 「フレッドをゴール下に固定して中を固める作戦か!!!」
豊田 「なるほど?」
堂本 「確かに試す価値はあるだろう」
(そういえば湘北には、去年の三井のような本格的な外角シューターは
いなかったな。圧倒的な高さを持つフレッドがゴール下に陣取るならば、
ドライブが得意な選手が多い湘北相手には、この守備は有効そうだ)
観客席の神。
「どうやら第1クォーターはマンツーマンだったようだな。
おそらく流川についていたのが、あのフレッドだろう」
清田 「それを湘北が攻略したんですかね。で、作戦変更と」
神 「ただ、逆に、流川のマークマンがいなくなったともいえる」
隣に座る越野。
「流川にフレッドをつけるべきか、それともゴール下にフレッドを
据えるべきか、大きな作戦の分かれ目だな」
そのキーポイントである流川にボールが渡る。
「来た!! 流川!!!!」
「ゾーン相手にどんなプレーを見せる!!?」
神 「さあ、どうする?」
ダム!!!!
流川がドライブで仕掛けた。
「行った!!!!!!」
「フレッドが待つゾーンに対してペネトレイト!!!」
キュキュッ!!!
ゾーン前列の並里と安谷屋が流川をチェック。
宮城、ニヤリ。
「それがどーした」
ダン!!
流川、2人のチェックもお構いなしに、
ジャンプシュートの体勢へ。
並里、安谷屋、懸命にブロックに跳ぶが届かない。
並里 (た、高い…!!!!)
安谷屋 (なんだこのジャンプ力は…!!!)
しかし、
流川 「……!!!!!」
目の前にフレッドが現れる。
流川よりも遥かに長い腕が掲げられる。
ビッ!!
流川、シュートモーションから外へボールを放る。
宮城 「な……!!」
桜木 「……!!」
町田 「撃てない…!!!」
中村 「なんだいまの動きは…!!!」
弥生 「凄い反応速度と守備範囲だわ…」
豊田 「ほお、あれじゃ、うかつに中に飛び込むのは無理だな」
伊達健 「森重さんも敵に回すとあんな感じなんでしょうね」
豊田 (いや、アイツはヒロシより断然速えぞ…)
天崎 (だったら外だ!!)
流川が外に展開したボールが天崎に渡る。
ビッ!!
天崎、スリーポイントシュート。
ザシュ!!
湘北 20
屋良 18
「おおおおおーーーーーーーーーー!!!!!!!」
「11番(天崎)が決めた!!!」
「ゾーンディフェンスに対して、外からの攻撃!!」
天崎、コブシを握る。
「よっしゃああ!!!」
彩子 「いいぞー、天崎!!! よく決めた!!」
晴子 「天崎君、ナイス!!!」
中を固めるゾーンに対しての、スリーポイントシュート。
セオリー通りの攻撃が早速決まった。
湘北、2ndクォーター、先制。
続く
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(737) へのコメント一覧
個人的には花道の暴走が見たいな😊
安西先生が花道にフレッドを任したあのセリフが、すごく嬉しく思いました♪
きっと花道は安西先生の期待に応えてくれると信じてます♪♪
そして!お久しぶりのメンバーたちの登場がたまりません♡
本当に嬉しいです\(^o^)/
この試合で桜木、流川が更なる成長を遂げて、客席から仙道さんが微笑んでくれることを願ってます!笑
湘北頑張れー!!
いつも楽しく拝見しています!
1つ気になったんですが、、、
仙道は遅れてくるはずなのに、途中にセリフがあるのは伏線でしょうか(^-^;
しかし仙道はまだ到着してないのでは?
もしかしたら一人でもう来ていて他の場所で見ているのですかね?
なんか守備範囲の広さといい反応の速さはゾーンに入った黒子のバスケの火神君見たいですね
以前黒子のバスケを面白いって書いてたのでその影響かな
これからも楽しい話を楽しみにしています
フレッドを流川と桜木がどう対応してくか楽しみです!!!
それにしてもフレッドハンパない(笑)
天崎はスリー外す流れかと思ったら入ったからビックリしました。
「来た!! 流川!!!!」
「ゾーン相手にどんなプレーを見せる!!?」
仙道 「さあ、どうする?」
仙道さん寝ていてまだ現地にいないのでは?
このセリフは神か信長あたりになるかなと。
仙道くん出てきましたけど、いつの間にかきたんですかね?
修正しました。
大好き☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
早速湘北が先制点をあげましたが、落とし穴の匂いプンプンですね...
いつも読むの楽しみにしてます、
早く続きが読みたいです。
個人的に花道の覚醒もそうですが、
荒石の覚醒も見てみたいです。
流川君とフレッドがキーになっている試合ですね。
どちらのチームもこれからどう動くのか楽しみです。
258話で天崎君が「ルカワ先輩直伝!!!」とループシュートを放ちましたよね。
花道が流川君が外国人に勝つためだとか言って練習してたと言っていましたが、今回のフレッドとの対戦でループシュートの必要性を感じたのでしょうか。流川君がフレッド相手にどんなプレーをするのか楽しみです。
まだまだフレッドインパクトは続きそうだ!
激アツですね
安西先生がなんていったのかとてもきになりますたのしみです!
続きが気になりすぎます!
言った
桜木は流川に勝つと言った
それなら…桜木はここでフレッドに
勝たなければ!!
安西先生は桜木にどんなアドバイスを施したのか?こうご期待ですね✨
最初のディフェンスでは重心の取り方でフレッドにやられてたので、その辺を修正させるのかな?(^_^)
片側に誘導するディフェンスなら花道の身体能力でも勝機があるかもしれませんね(^^)
フリースローが苦手ならゴール下まで進入させなければ花道だけマンツーマンで、後はリョーチン天崎が外角ケアで流川とアラシの順にゴール下をケアすれば間違いないのかな?(*´-`)
楽しみです( ̄ー ̄)
そして天崎くんナイス!
屋良城のゾーンデイフェンス。
安西先生の予想通り⁉︎
最近予想外の時間でそれも楽しませてもらってます(笑)
安西先生の
「キミならカマラ君のプレーにも対抗できるはずだ、なぜなら…」
この言葉の意味が凄い気になります!
そしてこの試合はやはり花道のでき次第で勝敗が決まりますね(^ ^)
次回楽しみにしてます!
天崎は河田兄からループ決めた実力者だぜ?
そして名将、安西先生の花道への指示コメントの続きが気になるo(^-^)o
湘北ファイトo(`^´*)
花道のカマラ攻略への道のりも楽しみです‼︎