いよいよ最終話です。よろしくお願いしまっす!!
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※第2話はコチラから
※第3話はコチラから
第3戦を勝利で飾り、戦績を2勝1敗とした我がチーム。
息子の親友くんが率いるチームは4戦全勝で全試合を終えました。
我々も負けてはいられません。3勝目を目指し、最後の戦いに挑みます。
『ビビーーーーーーーーーー!!!!!!』
ブザーの合図とともに、息子たちがコートに出ていきます。
わし 「マッチアップは自分たちで決めろ」
普段は「○○が4番、○○が7番」と、わしが指示を出すのですが、
最終戦は子供たちに任せました。
子供たちは、これまでのゲームを観ているので、
誰がどういう選手なのかは、おおよそ分かっています。
そのうえで身長や背番号も確認しつつマッチアップを決めます。
※この大会は大体背番号の数字が小さい選手の方が好選手です
息子は偉そうに「○○が5番で、○○が8番、俺は4番につく」と、
チームメイトに指示をしておりました。なかなかキャプテンらしい
動きであります。いいぞ、いいぞ、そうやってドンドン喋れ。
果たして、最終戦スタート。
最初のシュートは、息子のストップ・ジャンプシュートでした。
フロントコートにボールを運び、ディフェンスを抜いて、
フリースローライン付近から、すかさず放ちました。
わし 「おお!! 来たか!!?」
ガン!!!
失敗。
「オーケー、オーケー!! それでいい!! 撃っていけ!!」
「外れてもドンドン撃てよ!!!!」
ベンチからコーチ陣が声をかけます。
あくまでも前向きに。シュートミスを怖がるようになってしまっては
思い切ったプレーができません。撃ったことを褒めます。
そういえば、
息子は第1戦を除き、すべての試合で最初のシュートを撃っています。
そして、第2戦(ミドルシュート)、第3戦(ストップ・ジャンプシュート)と
その最初の1本を決めています。
※因みに第1戦も、最初のシュートは決めました
この第4戦も、最初のシュートは自分で撃ちました(外れたけど)。
これでいいと思います。
背番号4の意味を少しは考えながらプレーをしたのかな、と。
ポイントガードが、最初のシュートを外角から決めるの、
わし、ケッコー好きです。で、そのファーストシュートは、
やっぱりストップ・ジャンプシュートがいいですね。
何度もこのブログでは書いてきましたが、
ストップ・ジャンプシュートを武器に、1試合で20得点10アシストを
稼ぐスーパーポイントガードこそ、わしの理想とするプレイヤーです。
この日の息子は、それのミニチュア版みたいなプレーが
できていたんじゃないか、と思っています。
このゲームも接戦となりました。
息子は後半アタマに、ディフェンスをかわしてレイアップシュートを
決めましたが、あとのシュートは全て外れてしまいました。
途中からは、明らかに疲労により精度を欠いていました。
それでもドンドン撃っていましたね。それでいいでしょう。
チームで最もシュート力があるのですから、撃っていいのです。
これも勉強だと思います。
疲れてくると遠いシュートの確率が落ちてしまう。
そういう中でもシュートを決められるだけの体力が今後は必要になる。
練習、頑張れよ、息子。
これからは、試合終盤でもシュートを決められる選手になるんだぞ。
そして、
『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!』
試合終了のブザー。
スコアボードは、14‐9。
我がチームの3勝目が記録されました。
「いよーーーっしゃああああああ!!!!!!!」
ガッチリとコーチ陣と握手。
4戦全勝のAチームのコーチ陣とも握手。
終盤、12‐9の3点差まで追い上げられましたが、
最後にもう一度突き放し、最終戦を見事に勝利で飾りました。
最後まで集中力を欠くことなく、よく頑張りました。
素晴らしいゲームでした。
昨年、この大会は2チーム合計、1勝7敗でした。
今回は、7勝1敗です。圧倒的な大躍進です。
「応援ありがとうございました!!!!!」
子供たちも大喜びで、保護者に挨拶。
大きな拍手が子供たちに注がれます。
閉会式終了後、
息子に声をかけました。
やはり疲れた顔をしています。
さすがに5分ハーフのミニサイズゲームとはいえ、
1日で4試合を戦ったのですから、それはもう疲労困憊でしょう。
そういえば、息子は、大会中はほとんど笑顔を見せませんでした。
開会式直後、屈辱の涙となったフリースロー大会から1日が始まり、
その後、試合に勝ったときですらも笑いませんでした。
相手ベンチへの挨拶や、すぐ次のゲームのテーブルオフィシャルの準備など、
試合後すぐに慌ただしい時間となるため、喜ぶ暇もなかったのでしょう。
と、全4試合が終わるまでは、1試合ごとに感情を解き放つ
こともできなかったのでしょう。
ほとんど接戦だったので、気を緩められる時はなかったですし。
あるいは、今日1日、背番号4を背負い続けるプレッシャーも
あったかもしれません。
わしに呼ばれて、トコトコと歩いてきた息子も
やはり、笑顔はありませんでした。
息子の丸刈りの頭をワシャワシャと掴み、
「今までで一番いい試合だったぞ」
と伝えました。
息子が笑いました。はじめて笑いました。
もうひと言、加えました。
「上手くなった」
息子は笑顔で選手たちの輪に戻っていきました。
1年生、ドリブルをしただけで拍手を浴びました。
2年生、シュートを一本決めました。
3年生、主軸メンバーに指名されながら活躍できませんでした。
そして、4年生、
悔し涙で始まり、仲間達に慰められながら始まった大会は、
笑顔で終了しました。
後日、
ビデオで確認しました。
■1試合目
・ストップ・ジャンプシュート
■2試合目
・ミドルシュート(チームファーストゴール)
・エンドラインからのスローインに飛び込み、ゴール下シュート
・ミドルシュート
■3試合目
・ストップ・ジャンプシュート(チームファーストゴール)
・速攻の先頭を走って、レイアップシュート
・リバウンドからのゴール下シュート
・速攻からのゴール下シュート
■4試合目
・ディフェンスを抜いて、レイアップシュート(後半ファーストゴール)
合計、18得点(プレイタイム=32.5分)。
過去3年の大会で合計2点だったことから考えると素晴らしい成長ではありますが
(と、普通に32分で18得点という記録は、相当にいい数字ではありますが)、
一方で、あの悔し涙の後に目標設定した得点「20」には、
ゴール1本分届きませんでした。
この日、何本も外したシュートがあります。
そのうちのひとつでも決まっていれば、達成だったということです。
つい先日、息子に得点数を告げました。
息子は「え? そうだったの?」とビックリした表情をし、
その後、うつむき、涙を流し始めました。
しばらく泣きやみませんでした。
どうしても20点獲りたかったのでしょう。
「外したシュートが何本もあっただろ。
そのなかのどれかが決まっていれば、20点だったんだよ」
泣きながら頷く息子。
「これからも一生懸命練習しろ。もっと練習して、もっと上手くなれ」
泣きながら頷く息子。
やはり課題は残りました。
自分がキャプテンを努めた大会は、4試合で3勝1敗と目標を
大きく超える戦績を残しましたが、20得点という個人目標には
わずかシュート1本分届きませんでした。
また、フリースロー大会も最後まで頂点に立つことはできませんでした。
ただ、これで終わりではありません。
これからは、フレッシュ大会ではなく、本戦での戦いが始まります。
息子は5年生・6年生とキャリアを重ね、何十・何百という試合を
経験していくことになります。1年後、2年後、県大会・関東大会まで
闘いは続いていくかもしれません(いや、続かせてみせます)。
そして、中学、高校、さらにその先もバスケ人生は続きます。
いつかまた、この日は届かなかった目標と共に、
大きな舞台のコートに立つ日が何度も来るでしょう。
まだまだ続くぞ、バスケ人生。
頑張れ、息子。
I love basketball !!!
次へ
※フレッシュ大会編を1から読み直すにはコチラからどうぞ

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息子物語/バスケットマンへの道(26) へのコメント一覧
もう、アレですね、もう「バスケットマンへの道」ってタイトルは卒業ですね。
もう立派なバスケットマンの息子くんのこれから、「バスケットマンの道」としなくては。
涙を流すくらい夢中で頑張れるモノに出会えた息子くんが、羨ましいです(*´ω`*)
we love bascketball !!!
Kの部屋歴10年以上経ちます。
『息子さんのその後』の更新も『スラムダンクのその後』ばりに楽しみにしてます。
負けず嫌いは一流スポーツ選手にはなくてはならないものですから。
先が楽しみですね。
まだまだバスケ人生は始まったばかり。
この日の悔しさを、中学・高校・大学と学生のうちにその思いを
晴らしていくことが重要です。
次の息子物語も楽しみに待っています。
我が子のことのように泣けてきました。
そんな気がします(^^)
もぅ最高!!
読みながら、漫画のスラダン思い出しちゃった(笑)
この物語大好き♡
いつも、スラムダンク、息子物語楽しく読ませて頂いてます。
今私は27歳で1歳半の男の子の親でもあり、現役でバスケもやってます。
※やってるいうても東京のクラブチームでそこそこレベル程度ですが。
kさんの子供みたいに、バスケ好きで、自然に涙が込み上げてくるような、、、そんな子供になって欲しいなーてつくづく思いながらブログ読んでます。
今後とも更新楽しみにしております。
得点は目標達成出来ませんでしたが、好成績を残しても涙してしまうストイックなところに、こっちも泣きそうになりました。
これからも親子チーム頑張って下さい‼‼
息子さんの純粋な部分ときたらヤバいですね。普通に感動しました♪
でも夢中になりすぎての熱中症にだけは気をつけてほしいと思います☆
予知能力でもあるのかよ、すげーよマジで…
やっぱりスポーツの醍醐味は勝利の喜びを分かち合うことなんだと今回の更新で再確認しました。
読んでるだけのオレも、
「やったな、K息子!さすがオレたちのK息子!!負けたら悔し泣き、勝ったら笑顔!おっさんはその素直さにメロメロだ!やっぱり小学生は最高だぜ!!」
みたいな感じでした。
Kさんの『上手くなったな』で息子さんが嬉し泣きしちゃうのかなと思ったけど、笑顔になったのがなんか無性に嬉しかった!!嬉しかったぞー―――――――――――!!
チキショー
(↑なんでチキショーなんだ)
日々成長する子どもの姿が見られるKさんが
羨ましいです
自分は日々成長するのを“見られる側”なので
感動します(^O^)
私もミニバスのコーチをしており、Kさんのように5年と1年、2人の娘がチームにいます。
同じような境遇で、このシリーズは毎回共感しています。
ウチのチームは週末合宿です。Kさんに、息子さんに負けないよう頑張ってきます!
バスケの才能ももちろんですが、Kさんの子供なら、父親の持ってる文才も兼ね備えてる可能性もあるので、文武両道で行きたいですね。
と言いつつ、今のこのタイトルにKさんと息子さんの「掲げているバスケットマン像はこんなものじゃない」という気持ちも感じる…★
今回の話も泣けました
いい話です。
息子物語大好きです。
今チャレンジする人が少ないなかチャレンジして悔し涙。
必ず上手くなると思います。
バスケをずっと大好きでいてほしいです。
ありがとうございます。感動しました。
北海道から応援してます!!
親友君と息子さん2人のコンビプレイで全国大会進出決定とかになったら胸熱です!!
来るべき壁と乗り越える精神力。子供だけではなく人生をかけて学ぶ事ですね。
トップチームでの更なる飛躍を祈念しております!
なぜ達成出来なかったのか?
その答えを見つける日は近いんじゃないでしょうか
ぜひ、今後も息子くんのその後、応援したいので息子物語続けて下さいね!
悔し涙っていいなぁ(^^)これから先沢山悔し涙流すことあるかもだけど負けずに頑張れ!
Kさんもお疲れ様でした(^^)
上級生チームでの活躍が楽しみですね(^^)
子供のときはたぶんKさんの息子さんよりひどい泣き虫だった私も、親や友だちや、たくさんの人たちに慰められ、励まされていたんだよなー、と改めて思いだして、久々に少し泣きました。笑
心が温まりました、ありがとうございました!
「スラムダンクの続き」シリーズ以外で初めて泣いた。
一つの大会で3話分のボリュームから作り手として指導者として、そして親としての強い熱意が伝わりました。
自分もそんな大人、指導者、親としてかくありたいと思いました。
「熱闘甲子園」に勝るとも劣らぬ夏の感動をありがとうございました。m(_ _)m
泣けました…がんばれー息子くん。
少し分かる気がする。その悔しさ…
うちの娘たちも今たたかってますもん。
自分がバスケ🏀しているだけに
イライラってすることもあるんで
それとの戦いですよね〰
自分の子供だけに人前では怒れるんですけど…
ほめたくてもほめれないんですよね…
自分の子供だけに…
ビッグplayer目指して頑張ってください🎵
応援してます🎵
2年後に読者が驚く結果が待ってますね!
スラダンはどうでもいいので、息子物語進展あったらお願いします。
そして、良きコーチ、良き父親ですね!