桜木 「ほう? やってみろ」
桜木が、スピードとミドルレンジのシュート、
そして新たな武器も駆使し、森重から立て続けにゴールを奪う。
さらに勢いに乗らんと、コブシを握る湘北の背番号・8に、
静かな怪物がつぶやいた。
森重 「覚悟しろよ、赤いの」
湘北 29
名朋 19
湘北10点リード、名朋の攻撃。
「さあ、10点開いたぞ、完全に湘北ペースだ!!」
「名朋も反撃の一発が欲しいところ!」
豊田、ニヤリ。
「このまま黙ってるわけにもイカンだろう、ヒロシよ」
ダム、ダム…
ボールを運ぶ、伊達翔太。
「名朋ーーー、何とかしろーーーー!!!」
「森重がやられっぱなしだぞーーーーー!!!」
無邪気な声を飛ばす観客。
伊達翔 「うるせえな、クソ…」
(と言いつつ、実際、流れは悪い。風向きを変える一発が必要だ。
やはり森重か? それとも健太で外から行くか? あるいは……)
ディフェンスの宮城 (迷ってやがるな、司令塔)
様々な考えが交錯するなか、
伊達翔 「…!?」
自分に強い視線を送る森重の姿に気づく。
ゴール下、桜木と並んで立つ森重、
これまでとは違う目つき。
伊達翔 (森重…)
桜木も何かに気づく。
(デカ坊主め、何か考えてやがるな)
ビッ!! ビッ!! キュキュッ!!
名朋メンバーが動き始めた。
ボールと人間がコートを行き交う。
弥生 「速い!!」
中村 「名朋の動きが変わった!!」
宮城 (だが、最後は分かってる)
ビッ!!
コーナーにポジションを移した伊達健太にボールが渡る。
天崎がチェックに出る。
宮城が叫ぶ。
「花道、来るぞ!!!!」
ゴール下、
森重にボールが入る。
桜木と1対1の体勢。
仙道 「いい形だ」
神 「名朋が形を作ったな」
湘北メンバーは、この攻撃のフィニッシュが森重であることは
ある程度読めていた。
だが、名朋はスクリーンを巧みに使いながらボールを回し、
桜木と森重の1on1を作り上げていた。
豊田 「やれ、ヒロシ」
宮城 「花道!!!」
ダム!!!
森重、背中で桜木を押し込む。
「パワー勝負!!!!」
「やはりコレだ!! コレが森重だ!!!」
桜木、踏ん張る。
「ふんぬーーーーー!!!!!!」
(それでこの天才を倒せるとでも)
森重、動きが止まる。
「あああ、侵入が止まった!!!」
宮城 「よーーーーっし!!!!」
天崎 (チャンス!!)
バッシイイ!!!!!
森重 「……!!!?」
豊田 「チッ…」
天崎、ニヤリ。 「もらい!」
背中越し桜木との1on1に入っていた森重、
ボールを狙いに来る天崎に気づかなかった。
天崎 「速攻っす!!」
ビッ!! ビッ!!
湘北ボール、天崎から宮城へ、そして流川へ。
「あああああーーーっと、速あああーーーーーい!!!!!!!」
「湘北がスティールから一気に速攻!!!!!」
流川、名朋ディフェンスを置き去りにフィニッシュ。
湘北 31
名朋 19
「あああああーーーーー、また開いたぞ!!!!」
「名朋、どうした!!!?」
高宮 「オイオイオイ!! すげーぜ花道!!!!」
大楠 「ついにデカ坊主を止めちまったよ!!!」
洋平 「おお〜〜」
野間 (お前がイヤなこと言うから不安だったんだぞ)
森重 「くそ……」
清田 「勢いは完全に赤毛猿っすね」
神 「そうだな。ついにゴール下のパワー勝負も負けなくなったか」
仙道 「第2クォーターは完全に桜木が押しているな」
清田 「ケッ、最初はボコスコやられてたクセによ…」
神 「何があったか分からないが、桜木は第2クォーターから完全に持ち直した」
仙道 「ああ、持ち直したどころか、形成逆転しちまったな」
(さては流川がハッパでもかけたか? あの関係はアイツの原動力だからな)
※仙道、正解
伊達翔 「森重……」
伊達健 「森重さん…」
落合 「マズイな…」
(アイツが1対1でシュートにも行けないだなんて、そうそうないことだ。
あの桜木、俺達が予想した以上に、チカラを持ってやがる…)
中村 「スピードで勝負していた桜木君がパワーでも渡り合い始めた」
町田 「とんでもないプレイヤーかもしれないですよ、アイツ…」
弥生 「桜木君、アナタは……」
再び名朋の攻撃。
桜木は絶好調。
「来いや、デカ坊主!!!!!」
豊田 「調子に乗りおって…」
桜木 「テメエの重さは、もう怖くねえ」
森重 「…!?」
桜木 「かかって来い」
森重 「あ?」
さらに目つきが変わった。
続く
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(770) へのコメント一覧
まだ桜木節が出てて絶好調!
湘北の山の次が、見ものです。
ありがとうございます!
お仕事も頑張ってくださいね
桜木が調子に乗ってるところが心配だなー
いつも通りめちゃくちゃ面白いです!次が楽しみです!急かす的な意味でなく!笑
気になった点ですが、
形成逆転のケイセイは
形勢だと思われます。
確認をお願いします。
ここからは感想です。
桜木は森重の重さに
ら、!「もう怖くない」と言っているので、
それまでは怖かったんですね!
原作で河田弟の時ですら
「もう慣れた」だったので。
やはり森重は怪物なんですね!
更新お疲れ様です。
私も負けずに頑張ります。
ユーロ特集もぜひお願いしますー!!
間違いなくバネはある。
デカさ以上に跳んでた。
見た目も動きものろそうだから誰も気が付いちゃいないが、スピードもあった。
だが、その後はずっとパワー任せだったな。
今ここでそのままなら、こいつはその程度の奴って事か。
森重、相当重そうですもんね!!
しかし、パワーでも桜木に期待したいです!
天崎もいい仕事したぜ!
影の功労者は流川かな?
森重はここまでやられた事は今まで無かったでしょう。
パワー対決では桜木は負けないけど、森重もこのまま終わるとは思えないし、もう、ホント面白すぎ!
寛があたまにきてる。
自分的には息子君のその後が気になってます。
次の展開が気になる!笑
体調に気をつけて仕事もパパも頑張って下さい!
森重くん、そろそろ怖い〜(^^;;
ここで勝った場合前の日の疲労が抜けきらないまま山王にまた負けて2位で終わるかここで負けて3位決定戦に回ると流川はアメリカに行けないし3年の夏に頂点に立ったという描写からするとそこに流川はいたかいなかった(アメリカに既に飛んで行った)のかが気になるしここで名朋が負けたとしたら森重の3度の頂点経験は牧がいた時の海南に勝っての1回目と3年の秋冬で花道が既に全力を出し尽くしたということでユニフォームを脱いだ神奈川選抜なり湘北を蹴散らしてのものになるのかなあ。(ここで湘北が負けると流川が最速でアメリカに行くチャンスがなくなる、森重にとってもここを落として山王に借りに勝ったとして2度目の頂点を極めたなら3度目は3年の秋か冬のみと先が読めない。)
「お前らが優勝した時のガードか」が気になる。
森重にも挫折の過去があるストーリーだと面白いっすね^o^向かうところ敵なし状態で大学まで行くとは考えにくいので(^^;;
流川が抜けた後の国体、選抜での話だと思っている。
流川抜きで勝負してこそ、個人の勝敗がつくし、1人で森重を倒せないようじゃ、高卒プロは無理だから。
なんて、妄想するのも楽しいでふ。