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  • 2016年10月25日20:10

ミニバス談義 〜10人ルールとゾーンディフェンス〜

こんばんは。

編集者・K 兼 コーチ・Kです。

いかにもシリーズ化決定のようなタイトルにしてしまいました。

前回、わりと反響のあったミニバスの話でございます
(長めのコメントがたくさん来ましたね。⇒こちらご参照)。

んでまた、ミニバス経験者、あるいは現在指導者の方からも
コメントが結構ありました。やっぱり共感ポイントがあるようですね。

※でも、ミニバスを知らない方もぜひ読んでほしいし、知ってほしい。
子供たちのスタートラインになっているバスケがどんな世界なのか、
知っておいて損はないと思っているので。


前回クローズアップしたのが、いわゆる「10人ルール」です。

「第3ピリオドまでに、10人を“1ピリオド以上、2ピリオド以内”出場させる」
という、ミニバス独特の選手起用のレギュレーションであります。
※よく分かんない方は、前述の前回の記事をご覧いただければと


これ、ミニバスという競技において大変大きなポイントなのですが、
つい昨年設けられた、あるルールとも密接に関係します。

今日はその話です。


昨年度、バスケ界では、小学生(ミニバス)と中学生に対して、
ひとつの大きなレギュレーション改定が案内されました。

「ゾーンディフェンス禁止」


少し話題になったので、ご存知の方も多いと思います。

いま、中学生以下のゲームでは、ゾーンディフェンスを敷くことは
禁じられています。

言いかえれば「マンツーマン・ディフェンスの徹底」ですね。


地域差はあると思いますが、徹底の波が早いところでは
もう試合中にゾーン(マンツーではない)と判断される守備があると
レフェリーの笛が鳴っていることでしょう。

※オフィシャルテーブル横にいるコミッションと呼ばれる係の方が
赤や黄色の旗を挙げ、その後に笛が鳴る場合が多いですかね


で、
これ自体には、肯定的な意見が結構多かったように思います。

やはりバスケの基本は1対1です。
子供たちはまずはそこから鍛えるべき、という考え方ですね。

わしも、まずは1対1を強化するという指導方針は大賛成です。


ただし、

中学校のゲームと小学校(ミニバス)のゲームでは
ルール上圧倒的に違うことがあります。


それが「10人ルール」です。

ミニバスは10人を必ず出場させなければなりませんん。


たとえば、
6年生が5人、5年生が3人、2年生以下が5人、みたいなクラブがあったとします。

10人出場ということは、このクラブでいうと、2年生以下の子を2人、
必ず1ピリオド以上出場させなければならないということです。

これが、ゾーン禁止と密接にかかわるポイントです。


考えてみてください。

マンツーマンを義務付けられている試合に、
2年生の小さな子が出ているという風景を。

そして、相手チームは全員5・6年生だったとしたら。


小学生で3つ・4つ学年が違うと身長差30cmなんて、すぐに生まれます。
小学6年生ならば150〜160cmの子はたくさんいます。
対して小2の子は120〜130僂大半です。

150cmと120cmが対峙したら。

当然、そのマッチアップ、ゴリッゴリに攻められるでしょう。
小さな子供がゴール下に押し込まれ、ゴリッゴリにやられるでしょう。

立て続けに狙われ、その子の位置で6分間で10失点・20失点なんてことも
普通に起こりえます。いや、ホントに。

でも出さなきゃいけないのです。10人ルールがあるので。

また、そういう事態に備えて大きな子がゴール下に陣取り続けることも、
これまたできないのです。ゾーン禁止ルールがあるので
(ルールに抵触しないヘルプを訓練したチームは大丈夫ですが)。

ヘルプディフェンスやダブルチームまで禁止されているわけではないですが、
ヘルプ前提で中間点に位置取り(これ自体は大きな問題はない)、
自分のマッチアップ相手からしばらく目を離したりすると(これがアウト)、
すかさずオフィシャルテーブル横のコミッションから黄旗・赤旗が上がります。


かつてはゾーンディフェンスが許されていたため、
小さな子供が出る場合も、ゾーンの中でなんとか凌いでいました。

ゾーンならば、小さな子がゴール下に押し込まれることはありませんし、
ヘルプもドンドン仕掛けられます。最初からその子は抜かれる前提で
構えていていいでしょう。


また、逆のパターンもあります。

その2年生の子、残念ながらオフェンス時もあまり役に立ちません。

ということで、全然ゲームに影響を与えない位置で突っ立っている、
なんてことも残念ながら起こります。これはしょうがないでしょう。

でも、その子にもディフェンスはつかねばなりません。
マンツーマンが義務付けられていますから。

ボールは全然回ってこない。自分が立っている位置から一歩も動かない。
そんな子にも、マッチアップしなきゃいけないのです。

本来なら、その子は放っておいて、他の場所のヘルプに走りたいでしょうが、
それは原則ダメです(いや、できるのですが、結構難しい)。


こんなシーンを実際に見たことがあります。


ハーフライン付近で止まっている小さな子がいて、
明らかにオフェンスに参加していません。ただ立っているだけです。

デイフェンス側のその子のマッチアップ選手は、その子からかなり離れた位置に立ち、
ほかのディフェンスのヘルプを頭に入れながら立っている。


黄色い旗が振られました。

「この子には誰がついてるの?」

注意の声が飛びます。

「その立ち方はゾーンディフェンスだよ。マンツーじゃないよ」と。


難しい問題です。

この例はミニバス界で結構多くなってしまい、逆にオフェンスに側に対しても
「あからさまにオフェンスに参加しない子を作らないように」というような
アナウンスがなされることもあるようです。

あるいは「そういう子に対しての守備については完全マンツーじゃなくても
よいことにする」という考え方をする地域もあったり。

さらに言えば、そんなルールの穴をつくような作戦はとらないという
クラブもたくさんあるでしょう。



10人ルールとゾーンディフェンスの禁止。

ひとつひとつはとても素敵なルールです。


10人出場が義務付けられているおかげで、いろんな子に出場機会が回ってきます。
マンツーマンが義務付けられているおかげで、1対1の力が上がっていきます。

ただ、合体すると上記のような問題が浮上するわけです。


それに対し、ミニバス界隈は日々動いていますが、
まだ課題の残る地域はいくつもあると思います。

※幸い、わしが所属するエリアはこのへんの対応が非常に早く、
何かが起きるとすぐに動き、ドンドン解決に走ります。
話を聞きながら「おおー、さすが!」と唸ることしばしばです


でも、これでいいと思います。

いきなり何もかも上手くいくわけありません。
こうやって生まれた課題をひとつひとつしっかりと解決していくことで、
ルールというものは洗練されていくのです。

むしろ、ミニバス界は、先手先手でこういうことが起きると
想定しながら、色んな課題に取り組んでいると思います。

よくぞ、こんな大きなルール変更があっても大混乱を起こさずに
大会が運営されているものです。凄いことだと思います。


いろいろあります、ミニバス界。

だから、面白い。だから、やり甲斐がある。

Bリーグが生まれ、大きな変革の時期を迎えているバスケの世界、
小学生の小さな戦士たちも、こうやって色んな変化の中で成長していき、
ドンドン上手く、強くなっていくと思いますよ。


またミニバスのこと、いろいろ書きますね。

ミニバス、奥が深いですよ、面白いですよ〜、ハマりますよ〜。


ではでは。



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ミニバス談義 〜10人ルールとゾーンディフェンス〜 へのコメント一覧

  1. 1.
    • すー
    • 2016年10月25日 21:05
    いつも更新お疲れさまです。
    私は小3から20年ちょい、バスケはやる専門ですが、ゾーンかマンツーかの判断は難しいですね。マンツーで守ることの基本にはヘルプディフェンスがあると思ってるので、そのヘルプをゾーンと見られてしまうのは違う気がします。

    ヘルプといえば、小学生のとき、一線、二線、三線と、ボールの位置によってディフェンスラインを変える練習を思い出しました。三線のことはピストル、とも言ってたなぁ
  2. 2.
    • いしむ
    • 2016年10月25日 23:00
    最近最後の、
    i love basketball
    忘れてませんか?
  3. 3.
    • れんかえで
    • 2016年10月25日 23:07
    いつも、楽しく拝見してます。
    まさしく今、この話題の最中にいます。
    自分は保護者という観点だけではわからない部分がありましたので昨年その話題が出始めた頃
    審判の勉強しようと思い保護者審判をしてます。講習も受けて、バッジまでとる予定です。
    さてゾーンは最近厳しくなってきました。3番ポジションの位置取りの中で目で追うのはダメという指導がありました。カバーみて自分のマークマンみるのはダメって事です。視野で捉えるのは非常にミニバスの中では難しく出来る子は数える程しかいません。ゾーン禁止はわかりますがミニバスの精神に反してきてる気もします。これから地方大会に全国大会予選を兼ねた交歓大会が始まります。子供達が迷ってしまい試合にならないか大変心配です。
  4. 4.
    • SED
    • 2016年10月25日 23:16
    自分は、上と同じルールでやらないのは何故か、と考えてしまいます。
    Kさんはどうお考えですか?
  5. 5.
    • 現役指導者
    • 2016年10月26日 10:28
    • 3
    ゾーンを禁止するよりスリーを解禁する方がマンツーの重要性を周知できた気がします。バスケは基本一対一とよく聞くけど、バスケは基本はとかじゃなく5対5のスポーツです。それになんの為のゾーン禁止なんでしょうか。ミニでバスケやめて、中学生以降他の事に挑戦する子はたくさんいます。本当のバスケを知らないままバスケはこんなもんだと思ったままバスケから離れていってしまうのは悲しい事です。ゾーン禁止に賛成反対というより、バスケに触れる機会を高める10人ルール以外はスリーもゾーンも解禁して欲しいですね。マンツーでいつもミスマッチになる小さな子がいました。毎回その子のとこで点を取られその子は責任を感じ毎試合泣き、辞めていきました。ヘルプディフェンスも当然のように教えていますが、新しいルールからなのか、見る人によってそのヘルプをゾーンと見られたり見られなかったりと判定の仕方も定まってなく、なんだかなあという気持ちです。ゾーンなら小さな子にもディフェンスでも活躍できる状況を顕著にしてあげられるのになぁと思ってます。ゾーンがダメだという風潮には疑問ですね。外郭のシュートの重要性を上げ、マンツーができないと対応出来ないオフェンスを目指す方がいいなと思います。同じ指導者として、バスケやバスケをする人たちを愛する気持ちは同じと思うので方針や考えは違えどお互い日本のバスケの未来を明るくするよう頑張りましょう!
  6. 6.
    • かなこ推し
    • 2016年10月26日 12:46
    このルール改正知らなかった。

    数十年前、部活でバスケ始めた頃はカバーディフェンスが理解出来なくて、ゾーンの練習してゾーン気味のハーフマンツーやって、やっと理解出来た記憶があります。

    あとオールコートのプレスもゾーンみたいなもんですが、これも禁止なんですか?
  7. 7.
    • サル
    • 2016年10月26日 18:19
    ついこの前の日曜、私の地区であった大会で優勝チームはゾーンじゃないか、という議論がありました。
    私が決勝審判をしたのですが、小さな大会でコミッショナーを置いていなかったですし、審判に権限があるわけではないので、「ゾーンだよな・・・」と感じながらも是正できない難しい試合でした。
    この問題は10人制と絡めてしばらく議論になりそうですね。
  8. 8.
    • 顰蹙
    • 2016年10月26日 18:28
    変なルールやな

    強いものが勝ち、弱いものが負ける
    自然の摂理です。

    スポーツはルールで決められた範囲であの手この手を使い戦うものだとおもいますが、このルールは弱点をさらけ出したまま戦うしかないように感じます(試合時間全てではないようですが)。

    チームスポーツなので助け合うのは当たり前、ことディフェンスにおいてはなおさらです。

    カバーに入る為や視野を広くとる為のポジショニングにまで笛が鳴るルールは疑問しか生まれません。

  9. 9.
    • 匿名希望
    • 2016年10月26日 20:16
    初めまして。バスケが出来る環境があるのが羨ましいです。近所はミニバスとかのチームはないから、子どもにバスケをさせてあげたり、見せてあげられないので…。正直、子どもにバスケをさせてあげたいのが希望なんですよね…。
  10. 10.
    • ワコ
    • 2016年10月26日 22:28
    Kさん、こんばんは。
    バスケは詳しくないので、あまり意見はできる立場ではないですが。。
    どのようなスポーツでもルール改訂は実際試合をやってみないと良いところや悪いところはみえてこなかったりますよね。それに想定外な展開もあるでしょうし。
    ただ限られた範囲の中で、できることを考えて行動するようなスキルは成長できるのではないかなぁ。。と甘いかもしれませんが思いました。

  11. 11.
    • ミッチー31
    • 2016年10月27日 08:19
    • 5
    ウチは元々小4からしかミニバスができなくて入った最初はやっぱり試合に出れなかったんですが10人ルールに救われた記憶を思い出しました(笑)

    でも、5、6年生になってスタメンになってからは出れる時間が限られてイライラしてましたね(笑)

    ゾーン禁止は反対と言うかなんで?って疑問形ですね。

    まず、小学生はでかいやつ圧倒的に有利です。
    まだディフェンスに知識、経験が薄い中で自分より体格が圧倒的に勝る相手にゴール下ではまぁ勝てません。
    それにその個のディフェンスを教えれるコーチはミニバスだと一握りです。
    まずは指導者のレベルが上がらないことにはどうしようもないです。

    チームの特色を出せるゾーンは好きだったんですけどね。
    あのゾーンがどハマりした嬉しさは、練習して来た甲斐があったって感じで嬉しかったのを覚えています。

    そんな所を制限しなくても良いと思うんですよね。
    まずはバスケットの楽しさを教えるのがミニバスだと思います。
    専門的な事、個の能力を身に付けるのはそのあとです。

    楽しかったし続けようって思ってもらいたいのに、その個の力を出過ぎてしまう環境に何故してしまうのか疑問です。
    自分はミニバスの時は人より少しうまかった事で調子に乗って個の力だけで勝とうとし過ぎてたので、小、中同じメンバーでキャプテンだったのですがみんな良く付いて来てくれたなと思います。笑

    何を言いたいのかわからなくなってきましたのでこの辺で終わりにします(笑)

    長文失礼しましたm(_ _)m
  12. 12.
    • 高校コーチ
    • 2016年10月29日 19:08
    ミニバスも中学も観るようにしていますがゾーン禁止になってから、バスケットが専門ではない監督のチームは悲惨ですね。
    ミニの10人ルールはある程度仕方ないにしてもマンツーマンディフェンスの指導ができないコーチに何を教わっても説得力が全くないと思います。
    あらゆるスポーツには考える力が必要です。思考力を育てていただきたいと感じています。
  13. 13.
    • さはら
    • 2017年11月14日 12:35
    未だにゾーンディフェンスを使っているチームもありますが、コミッショナーは何も言いませんね。
    マンツーマンばかりを推進した弊害で、決まった子ばかりボールを保持し、その子だけが突っ込んでいく
    そんなつまらないバスケになって来ましたね。
    失礼しました。




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