当ブログコンテンツの無断転用はご遠慮ください
このエントリーをはてなブックマークに追加        
  • 2018年10月29日23:04

嗚呼、名勝負(6) 新日本プロレス×Uインター全面戦争 武藤×高田

名勝負、このジャンルを忘れていたよ!

わしといえばプロレス、
プロレスといえばわし、じゃないか。

書かなきゃ、書かなきゃ。


80年代、90年代のプロレスはかなり
見まくってたんで、思い出に残る名勝負が
死ぬほどあるんだけど、まずは
メジャーなところからいこうかな、と。

ということで、これ。

武藤vs高田!!!!


わしくらいの年代だと、
覚えている人かなり多いんじゃないかな。

なんなら、日付も。


そう「10.9」です。


プロレス界で10.9といえば、
この試合を指すといっていいくらいに、
歴史的な日だったと思います。

※野球なら「10.8 名古屋決戦」かな?(笑)


数年後、川田(全日)と健介(新日)も
同じ10月9日に、同じ東京ドームで
同じ「団体対抗」の形で戦うんだけど、

でもインパクトはやっぱり、
あの新日×Uインターのほうが大きかったから。
10.9っていったら、これだよなあ(しみじみ)。


1995年10月9日、
新日本プロレスと、UWFインターナショナルの
全面戦争が東京ドームで開催されました。

もんのすごいビッグイベントで
確か、当時の東京ドームの観客動員数記録を
更新したんじゃなかったかな。

wikipediaのなかには、この1日の興行で
ページが1つ作られていたりします。

激突!!新日本プロレス対UWFインターナショナル全面戦争(wikipedia)


1995年といえば、わしは高校3年生。

これはねえ、
まだまだピュアだったK少年には
なかなかグサリと刺さる戦いだったんですよ。


プロレスがどういう体質の競技なのかは、
今の時代の皆さんはよく分かっていると思います。

そこに立っている人間は勿論強いんだけど、
でも競技者の強弱だけで成り立っているわけではなく
“魅せる”部分、ストーリー的な部分が
大変に大きな要素を占めている、という世界。


で、当時はというと、なんかみんなが
(特に子供たちが)揺れ動いている
時期だったんですよね。


さすがに「全部ガチだ!」という人は
もうそろそろ居なくなっていたかな。


相手をロープに振ったら返ってくるのは、
そうしたほうが展開が色々生まれて面白いから
そうしてるんだよね、とか

技を「受け」なきゃ試合が成立しないよね、
普通に考えりゃもっとよけるだろうけど、
そうしたら面白くないじゃん、とか、


そのへんはもう受け入れていた気がします。

これはエンタテインメント性を
ふんだんに取り入れた戦いなんだと。


で、一方で
「そういった要素を排除して
マジでやってる団体もある」
という意見もあったんですね。

それが「U」こと、UWF系団体です。


Uの歴史を語るとアホみたいに長くなるので
ここでは割愛しますが、

「Uのリングでやっているのが、本当の勝負。
新日や全日の戦いにはエンタメが入っている」
って、多くの人が思っていた時期が
確かにあったんです。

その後、UWFという組織が分裂して
3つの団体に分かれた後も。


※今の解釈はもちろん違いますよね。
Uもプロレスだったことはみんな知っています。


当時はそんな人間がたくさんいた時代です。

これが、なんというか、プロレスファンの間で
ある種、宗教的な争いを生んでいたんですね。


当時高校生のわしの周りの話しをすると、、、


新日・全日派は、こう考えていました。

エンタメ性を取り入れてはいるが、
真剣勝負をしたら既存プロレス団体の選手は
本当に強いんだ。それをUに分からせてやる。


U派は、こう考えていました。

本当の戦いをするために彼らは外に飛び出して
Uを立ち上げ、あるいはそこに集ったんだ。
エンタメ団体に真剣勝負で負けるわけない。


※わしの周りの話ですよ。当時のプロレスファンの
全てを語ってるわけじゃないですからね
(でも、こんな感じの意見、多かったよ)


てなわけで、
既存団体のファンと、Uのファンの
争いって、ホントにすごかったんですよ。
ホント、宗教的にすごかった。

そんななか、新日とUインターの
全面戦争が始まったわけです。


Uインターは、UWFが3つに分裂した後も
団体名に「UWF」という文字を残していて、
且つ、元UWFの選手が一番多く所属していたから

団体と共に「U」の概念・哲学をも
この戦いで背負わされていた感じでした。


長州力も、インタビューで彼らのことを
「Uインター」とは言わずに、「U」と呼ぶ
ことが多かったからね。

リングスと藤原組のファンは「知るかボケ」と
言うかもしれませんが、
あの時のUインターは、やっぱり「U」自体を
背負っていた感じはありましたよ。


団体対抗の枠組みとしては、
新日×Uインターでしたが、
空気的には、
新日×UWFだった、

と思っています。


で、、
わしは、というと、


当時はU派だったんですよ、これがまた。


これ勝たねえと、U終わるだろう、と。

新日は戦いとドラマが絡む団体として
引き続き活動できたとしても、Uインターは、
戦いオンリーでやってきてんだから、
これで負けたらもう何もないじゃん、と。

わし、「U系はガチ」と
うっすら思っていた頃ですし。

長州が安生にラリアットをかましたとき、
わし「ああ、ガチでも当たるし効くんだあ」
ってホントにビックリしてたからね(若い!)。


というU的には、勝つしかない戦い。
背負った高田も、もちろん勝つしかない。


でも、
武藤が勝つんですよね。

しかも「足四の字固め」で。


これはねえ、ショッキングでしたよ。

真剣勝負(当時わしはUはそうだと思っていた)の
世界では、コブラや卍なんかは出来なくて、
腕ひしぎとか逆片エビみたいなシンプル系しか
決まらない、って思ってたところに、

まさかの四の字フィニッシュですから。


手前のドラゴンスクリューも、
度肝を抜かれたなあ。

あれでヒザを破壊しておいて、そこからの
連携だったから信じたんだよなあ(しみじみ)。


因みに、、、

「足四の字固め」自体は、
プロレスごっこで何度もやっているので、
死ぬほど痛いことは分かっておりました。

だから、
プロレスの世界では、加減をコントロールするから
なんとかロープに逃げられているけど、

本気の場で四の字がホントに決まったら
やっぱりギブアップまで行くんだあ、

ってのがあの日のわしの解釈(ホント、若い!)。



なんかねえ、
胸にぽっかり穴があいた日でした。

※って、テレビで見たから、
リアルタイム観戦じゃないんだけどさ


負けて退場する高田に、
観客の声が飛んでいましたね。


「高田!! 前田が泣いてるぞ!!!」


歴史的一場面になってるよね、あれ。

言った人、名乗り出たらヒーローだわ(笑)。


前田はUの創設者みたいなもんだからね。
あの戦い方の概念を作った一人だから
(佐山とかもいるけどさ)。

あそこで「前田が泣いてるぞ」という声、

まさしく、Uの神話が崩れた日、
だったのかもしれないなあ。


が、終わらないんです。


U系戦士たちは、もう少し未来に
華麗なカムバックを果たします。


今度こそ真剣勝負の世界で。

オレンジ色のパンツを履いた
ひとりの天才によって。


それは、またの機会に。


いやあ、会場の熱量が凄いよね。



このエントリーをはてなブックマークに追加        






嗚呼、名勝負(6) 新日本プロレス×Uインター全面戦争 武藤×高田 へのコメント一覧

  1. 1.
    • ジャック
    • 2018年10月30日 07:17
    これは歴史的一戦ですよね。
    新日とUインターって思ったより噛み合いましたよね。
    特に安生は上手かった記憶があります。
  2. 2.
    • 昭和
    • 2018年10月30日 09:21
    俺にとってのプロレスのピークがここです。この後は格闘技系に興味が移ったので。
  3. 3.
    チケットもあっという間にソールドアウトしたんですよね、この大会。

    今後もプロレスネタ(願わくばインディー系)期待してます!
  4. 4.
    • ハサ
    • 2018年10月30日 13:13
    • 5
    Kさん、こんにちは。
    プロレス大好き、ハサです。
    見ました見ましたこの試合。
    私は武藤を応援していましたが、
    正直、高田相手に勝てるとは思っていませんでした。
    でも来ましたね、ドラゴンスクリュー。
    もう次の日から、何かあったら、ドラゴンスクリュー喰らわすぞ‼️って言ってましたね。
    個人的には、テレビの冒頭で放送された、長州力の電話シーンから10.9東京ドームをおさえるまでの緊迫感が好きでした。
  5. 5.
    • 全日派
    • 2018年10月31日 19:47
    • 5
    待ってましたよ。プロレス話。
    自分はKさんより少し年上で、この時社会人3年目。確か平日だったから行けなかった。
    自分は全日派のちにノア派なんですが、新日は四天王に比べて当たりが浅かったし、アピールも多かったからイマイチ好きになれなかったんですが、この時は武藤を応援してました。
    今の若い人にはわからないかもしれないですが、熱くなるってスポーツを楽しむ上で一番楽しいですよね。。またプロレス話待ってますね。頑張ってください。
  6. 6.
    • あお
    • 2018年10月31日 21:47
    この興行は第1試合の永田石沢vs金原桜庭が全て流れを作りましたね
  7. 7.
    • 2018年10月31日 22:07
    ���Υ������ȤϺ��������ޤ�����
  8. 8.
    • ひさ
    • 2018年11月10日 21:19
    プロレス大好き中年

    この時代Uの勢いは凄かっですよね。

    私は高田が世界で一番強いと本当に思ってました。

    でも、今思うと一番強かったのは「プロレスを独占します」と言った、ジャイアント馬場かもしれませんね。




コメントする(このブログのコメントをRSSフィードで購読することができます)

嗚呼、名勝負(6) 新日本プロレス×Uインター全面戦争 武藤×高田 にコメントする
絵文字
K-twitter K-facebook
Twitterボタン [henshusya_k]
編集者・Kのtwitterアカウントです。皆様お気軽にフォローしてくださいませ。
facebookボタン [k.no.heya]
Kの部屋のFacebookページです。皆様お気軽に「いいね!」してくださいませ。
LINE読者登録
小説、始めました!
新たなチャレンジ、動いております!
是非ご覧ください!( 執筆の経緯はコチラ)


最新記事
月別アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
PROFILE
編集者・K / 編集者・K
雑誌・WEB編集の仕事をしているKと申します。「スポーツ」「TVゲーム」「少年漫画」「お笑い番組」「マカロニグラタン」をこよなく愛するオジサンです
  編集者・Kにメッセージ>>>>>Mail to K
  編集者・Kとtwitter>>>>>>>henshusya_k
  編集者・Kとfacebook>>>>>>Kの部屋
ACCESS
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

スポンサードリンク

トップに戻る