とてつもないプレーを見せたとき、
我々はそれに対し
「バケモン」とか「ヤバイ」とか、そんな言葉を
「いい意味で」使いますよね。いい意味で。
そういえば、いつからでしょう、
素晴らしさの形容として「ヤバイ」という
表現が使われるようになったのは。
映画『バブルへGO!!』では、
過去へタイムスリップした広末涼子が、
食べ物に対して「すごく美味しい」という意味で
「ヤバイ」という言葉を使った際に、
阿部寛がそれを悪い意味に捉えるシーンがあるので
バブル期には、まだ使われてなかった、と。
バブル期当時、わしはまだ子供でしたが、
確かに昔はこのこの言葉は「よろしくない」ことの
意味でしか使われていませんでしたね。
ここ15年〜20年くらいの話ですかね?
ヤバイの使い方が増えたのって。
さてさて、
もし、90年代前半〜中盤あたりに、この言葉が
今と同じ使われ方をしていたとしたら、
おそらくはこの言葉を浴びまくったであろう
筆頭候補が、この選手です。
ショーン・ケンプ。
大きな強い体と、信じられない程の身体能力を有し、
まさに「ヤバイ」プレーを連発しまくった
「バケモン」といえるフォワードプレイヤーです。
NBAとはそもそもバケモンの集まりなのですが、
その上で選手達は各々様々な長所を持っていて
そこがクローズアップされるのが一般的。
シュートが上手な選手、パスが上手な選手、
ドリブルやステップワークが華麗な選手、
ディフェンスの達人、リバウンドの達人、
勝負強さや闘争心などメンタル面も。
みんな身体能力が凄いのは当然として、
そのうえで〇〇が凄い、素晴らしい、
そんな表現の仕方です。
そんな中、ショーン・ケンプに対する
わしの表現方法は、逆です。
シュートも上手いし、技術も素晴らしいんだけど、
とにかく身体能力がマジ半端ねえ、と。
そう、ケンプの場合、
なにが凄いって、身体能力なんです。
あれは大学生の頃だったかなあ。
友人と一緒にNBA中継を見ていて、
ケンプが物凄いダンクを決めたときに、
二人して、
「これは日本人には絶対無理だなあ」と
呆然としたことがありました。
圧倒的な違いを感じさせられたんですよね。
あなたの周囲に、NBAに詳しいオジサンがいたら
今度試しに聞いてみてください、
居酒屋ででも(いや、どこでもいいんだけど)。
「ケンプってどんな選手だったんですか?」と。
相手はこう答えるでしょう。
タバコの煙をフーーっと吐き出し、
トントンっと灰を灰皿に落とし、
少し上を向き、遠い目で、
「ケンプか、あれはヤバかったな」と。
あなたはすかさず聞きます。
「何がどうヤバかったんですか?」と。
相手はタバコをグニャっと灰皿に押し付け、
火を消したあと、こう言うでしょう。
「とにかくヤバイ、あれはバケモンだった」と。
スミマセン、説明になってないですね(笑)。
でも、ケンプって、そんな選手なんです。
身体能力のバケモン、オバケ、そんな感じ。
208cmの恵まれた体躯、
そして、圧倒的なスピードと跳躍力。
ダブルクラッチからのリバースボースハンドみたいな
スラムダンクコンテストで披露するようなダンクを
実際のゲーム中にさく裂させる男。
とある日、
自陣でリバウンドを獲って、ドリブル僅か4回で
相手コートに持ち込みダンクしたことも。
いやはや、バケモンだ。
あ、そうそう、
スポーツの世界で「全身バネ」って表現があるけど、
まさにそれです、ケンプ。彼はまさしく全身バネ。
あるいは、ゴム毬。
マイケル・ジョーダンより10cm背の高い男が
マイケル・ジョーダンのように跳ぶのです。
それでいて動きもしなやかで
グニャリと体をくねらせて回転し、
相手をかわすこともできました。
バケモンの中のバケモンでした。
また、ヤンチャな雰囲気もあって、
ダンクを決めたあとにリングにぶら下がって
グリングリン回転したり、
ふっ飛ばした相手を指さしてみたり、
言ってみれば子供のような大人でもありました。
そんなケンプは、早咲きの選手です。
大学ではプレーせず(進学するのですが色々あり)、
実質高卒ルーキーのような形でNBAの世界に入り、
※だから子供みたいな大人だったのかな?
彼はすぐさま頭角を表します。
その身体能力によって。
まあ、走る走る。まあ、跳ぶ跳ぶ。
彼が所属するシアトル・スーパーソニックス
(もうなくなっちゃったチーム名だね)は、
史上最も優秀なポイントガードの一人といわれた
ゲイリー・ペイトンがいたこともあり、
一気に西カンファレンスの強豪に躍り出ます。
そういえば、シアトルの気候になぞらえて、
ダンクの雨を降らせる彼は「レインマン」なんて
呼ばれていましたね。
※ほか、「支配する」の意のレイン(reign)や、
「ケンプが活躍する日は雨がよく降る」
なんていう意味も入っていたり。
96年にはファイナルにも進出しますが、
90年代の様々なスーパースターと同じ運命が
彼にも待っており、
つまりは、マイケル・ジョーダンのブルズに敗れ
優勝を勝ち取ることはできませんでした。
※更にいうと、その年のブルズって72勝を挙げた
圧倒的強さのチームだったし
そしてその後、トレードでシアトルを去ります。
うーん、
それ以降しばらく一流選手のカテゴリにはいたけど
歴史に残るような華々しい活躍・名場面は
なかったかもしれないなあ。
身体能力がウリのプレイヤーって
こういう運命を辿る場合が多いんですよね。
素材としてはジョーダンやマジックといった
レジェンド達を上回るものを持ちながら、
その素材の力がピークを過ぎると、
あるいは一度大きな怪我をしてしまうと、
なかなか活躍できなくなってしまうという。
晩年はシューターになったヴィンス・カーターや、
経験豊かなバランサーとしてチームの歯車となった
グラント・ヒルのように、スタイルチェンジを
うまく果たせば、長く活躍できるのですが、
ケンプは前述のとおり、ほら、ヤバイから(笑)。
ヤバさを押し出して活躍した男は、
ヤバくなくなったらおわっちゃった、っていう。
んで、ケンプったらブクブク太っちゃったし。
とんでもなく凄かった時期って5〜6年くらいしか
なかったかもしれない。
でも、そのときにレインマンが放った輝きは
ホントにヤバかった。
生まれ持った素質という面では、
NBAの世界でも群を抜くものがあったのでは
ないでしょうか。
人格的にヤンチャな面もあって
長持ちしなかったことも含め、
色んな意味で歴史に残るバケモンでしたね。
これはハイライトなんだけど、
こんなことを連発していた男でしたよ。
ドリブル4回でダンクのシーンも入ってます。
ヤバいよねえ、ショーン・ケンプ。
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嗚呼、NBA名選手/ショーン・ケンプ へのコメント一覧
しかし、まじでヤバかったすね!
ファイナルではロドマンとやり合うの楽しみだったし!ドリームチーム2に選出されてたような…ケンプモデルのバッシュもあったし(Reebokのカミカゼだっけ?)人気者でしたよね!
ケンプはシアトル出てから激太りしましたからねぇ…ヤバいプレイができなくなった感じはありましたね…
あぁ確かに...あの野郎はとんでもなくやばかったのさ...」
何がヤバイって、コート上どころか試合を見てる世界中の人がどーせ次もダンク行くんでしょって分かってるのに、それを決めちゃうヤバイ選手でしたね。
彼のDNAを受け継いだ息子が今のNBAに2〜3人は居るんじゃないかと勝手に思ってたりしてますけどね、母親だけがケンプの息子だって知ってる息子がね。
嗚呼NBAって昔やってたやつの続きが気になったまま10年くらい経つのでそろそろ続きが読みたいです!
マクミランとかヨダレでましたわ(笑)
リクエストでペニーもいつかお願いします!
怪我さえなければもっともっと活躍できたはず!
で、この記事思い出しました
マジでヤベェわ
試合中にダンクコンテストだものw