当ブログコンテンツの無断転用はご遠慮ください
このエントリーをはてなブックマークに追加        
  • 2019年01月26日17:24

2004年1月の編集者・K 〜父親になった〜

こんばんは、
二児の父、編集者・Kです。

わしの昔話コーナーも今回で8回目、
今日はこんな話をチョイス。

娘が生まれたときの思い出です。


名古屋の編集部で、4年目の若手として
バリバリ(たぶん)働いていたわしは、
26歳で父親になることに。

ちょっと若いほうかもしれませんね。

あ、でも故郷の岡山じゃ特別早くもないわ。
田舎の人って結婚早いからねえ(笑)。



■2004年1月の編集者・K


そのとき、
わしは名古屋で独り暮らし中でした。

奥様はいわゆる「里帰り出産」のため
岡山県の実家に戻っています。

※奥様の家はもともと神戸なのですが、
この頃は、ご両親の仕事の都合で、
実家が岡山県になっていたのです
(当時は互いの実家が近くてラクだった)


結婚後、久々の独り暮らし。
おかげで、まあ家が広い広い(笑)。

そりゃそうだ。
この部屋は3人で住むためのサイズとして
借りたんだから、一人でいたら広いわな。

※部屋を契約した時には既に奥様のお腹に
子供がいたので、3人サイズを借りた次第


当時の家は、2LDKだったのですが、
独り身中のわしはそのうちの一部屋しか
使っておらず、リビングダイニングと
残りの1部屋は掃除しなくていいくらいに
いつもキレイ(笑)。


そんな状態で、
間もなくであろう、子供の誕生の日を
心待ちにしながら、仕事をバリバリ(たぶん)
やっておりました。


んで、なんとタイミングの悪いことか、
いわゆる「特集」を担当してたんですよね。

特集って、雑誌のキモですよ。
要は、そのとき編集部で一番忙しいのが
わしだったということです。

へいへいへい、
もうすぐ子供が生まれるんだぜ。
少しは気を遣ってくれよ、マイ上司。


んで、スケジュールを確認すると、
校了日(ページをすべて作り終えて
印刷所にデータを納品する日)の
少し手前(5日前くらいだったかな?)が
出産予定日になっている。

つまり、出産に立ち会うためには、
校了手前のクソ忙しい時期に、
1日〜2日、休暇を取らねばならない。

が、そこはバリバリ(たぶん)時代の
わし、どう作業を進めれば帰省できるかを
冷静且つ大胆に組み立てる。


その日に生まれる予定というのは
ずーーーっと前から分かっていたこと。

分かっていりゃやれるだろう。

編集部メンバーも周辺のスタッフも
みんなこのことを知っているので、
早め早めに仕事を進めてくれている。


かくして、
わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクションを実行し、
特集作成の作業は非常に順調でした。


これなら、出産予定日に一時離脱しても、
ちゃんと校了できるぞ、と。

勝った、わしは勝った、
わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクションが効いた!!


でも、
それで全てスムーズにいくかというと
そうじゃないのが人生です。


迎えた出産予定日、

編集部のみんなと特集の製作スタッフに
様々な「わしが居ない間のお願い」を
連絡し、名古屋駅から新幹線に飛び乗る。

明後日にはまた編集部に戻る。
しばしの間、頼むぜみんな!!


新幹線で名古屋駅から岡山駅へ。
在来線で岡山駅から倉敷駅へ。

そして、倉敷駅からタクシーで病院へ。


いよいよや!!
わし、父親になるんやで!!!


部屋に行くと、
奥様は、なかなかお疲れの模様。
かなりしんどそう。

おお、よくわからんが、
こりゃホントに今日生まれそうだ、
と思いましたよ(根拠ナシ)。

で、話をしたり、背中をさすったり、
出来るだけのことをするが、
まあ、こういう時に男は役に立たん(笑)。


そんななか、先生に呼ばれる。


「ご主人、ちょっと今日は
出てこないかもしれませんね」


え?


「生まれる準備は出来ているんですが、
子供がおりてきていないんですよ」

なんと…!!?


後から聞いたのだが、
子供が子宮口の方になかなかおりてこない、
てのは初産ではままあるパターンらしい。


てことは、あの〜、
もう今日は生まれない感じですか??

「そうですねえ、この状態だと
今日はちょっとなさそうですねえ…。
明日か明後日か…」


ええええええーーーーー!!!!???

ちょ、待てよ!!!!(キムタク的な)
ですよ。


わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクションが、
すべて音を立てて崩れ去りました。


が、
バリバリ(たぶん)時代のわしは、
切り替えが早い。

これは、組み立て直しや!!
今日はないならないで分かった!!
じゃあ、どうするか、それが大事や!!


編集部に状況を連絡し、
奥様と家族に「一旦名古屋に戻る」と告げ、
再び名古屋へ。

出産を見届け翌日までいるはずだった岡山、
しかし、滞在時間はわずか数時間に。


名古屋に戻ると、
一気に新しいスケジュールを引き、
編集部やスタッフと会話をし、

前回同様、いや、前回以上の、
わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクション。

※これにより、前回の仕事は
「わし史上二位の〜〜」にランクダウン


家族と細かく連絡を取り合い、
どうやら明日も生まれない、
明後日になるだろうことを聞く。

OK、わかった、なんとかする!!!

こうして「明後日に帰省」のための
スケジュールが新たに引き直された。


そして、2日後、
校了日はもう翌日に迫っている。

なんとかギリギリ調整をつけ、
再び帰省する。

出産を見届けたら、すぐ名古屋に戻り、
校了フィニッシュという青写真。


わずか中一日で再び病院へ。

ベッドの奥様は2日前よりもしんどそう。
もうメシもろくに食えないらしい。
睡眠も少ないようで相当に疲弊している。

義母からは
「ずっとこんな感じやわ。
折角アンタが来てくれてるのに、
生まれなくて焦っとるんかもねえ」
と聞く。

もしかしたら、前回わしが帰省したのが
無駄足になったことなども
気にしているのかもしれない、と。


ホントにしんどそうだ。

が、何もできない。
できるのは、背中をさするくらい。

ホント、男は役に立たん。



で、数時間後、
また先生に呼ばれる。

「うーん、今日も生まれないですね…。
明日になりますね、この状態だと」


ええええええーーーーー!!!!???

ちょ、待てよ!!!!(キムタク的な)
ですよ。再び。


これはもう詰んだ。

さすがに無理だ。

わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクションも
ここからの立て直しは不可能だ。


状況を編集部に連絡し、
今日戻ることを告げる。

今日明日を死に物狂いで動き、
できるだけ早く校了しよう。

そうすれば、明日の出産時間までに
もう一度岡山に来れるかもしれない。

家族にもそれを伝える。


が、

ここで思いもよらぬ電話が来る。

印刷所の営業担当からだった。


「Kさん、締切を1日ズラします」


え??

「印刷工場の稼働を調整しました。
校了は明後日でOKです」


な、なんと…!!!!


そして、編集部からも連絡が。

「ほとんど作業は終わっているよ。
K君は明後日ゆっくり戻ってくれば
大丈夫だから」


うおおおおおおーーーーーー!!!!!


わし史上最強のスケジューリングと
的確なディレクションは
完全崩壊したが、

最後の最後は
仲間だったあああああーーー!!!!!

なにをどうしてくれたのか、
詳しくは分からんが、
全員が動いてくれていた!!!!!

編集部員、
ライター、
カメラマン、
デザイナー、
校閲、
さらには印刷所まで動いてくれていた!!!


わし史上最強に猛烈に礼を言い、
部屋に戻る。

すると、そこにいた
先生からもこんな提案が。


「奥様の隣のベッドが空いています。
ご主人は、そこに泊まっていいですよ」


うおおおおおおおーーーー!!!!!!

全員すげええええーーーー!!!!!!

ありがとおおおおーーーー!!!!!!


という話をすると、
奥様が眠りについた。


義母曰く

「アンタが名古屋に戻らなくていいって
わかったら、この子、すっと寝たわ。
よっぽど気にしとったんやなあ」

そして、こう告げられた。

「もう大丈夫やわ。明日生まれるわ」


よくわからんが、
義母の言葉には謎の説得力があり、
わしは明日の出産を確信。

病院に泊まらせてもらい、
翌日を迎える。


そして、2004年冬、

わしの故郷・岡山で、

娘が産声を上げたのであります。



生まれた後、
やれやれと、ロビー横の喫煙室で一服。

※出産までは一本も吸っていなかった


すると、ちょうど義父が
病院に入ってきた。
仕事を終えて大急ぎで来たのだろう。

顔を合わせると、
互いに言葉を交わすでもなく、
まずは握手。

「おめでとう、今日から父親やな」

「はい、ありがとうございます」



父親になったその日は、
2004年1月26日、

つまり、15年前の今日ですね。


娘、ハッピーバースデー。

キミが生まれたとき、
こんな色んなことがあったんだよ。


15年前の今日、
わしは父親になりました。

皆さんは何をしていましたか?



このエントリーをはてなブックマークに追加        






2004年1月の編集者・K 〜父親になった〜 へのコメント一覧

  1. 1.
    • バルバルバルサ
    • 2019年01月26日 18:29
    15年前の話でなく、恐縮ですが、七年前の1月25日、私は父親になりました。
    Kさんの娘さんと1日違いの誕生日ですね。

    予定日から一週間過ぎても産まれず、入院して、促進剤を打ち、それでも産まれず、やきもきしていた時に家内から「子供の心拍が弱まって、急遽帝王切開になったので、家族の同意書に、サインが必要なので、来てください!」と連絡。
    周囲に事情を説明し、病院までぶっ飛んで行きました。
    手術なので立ち会うことはできず、廊下でひたすら無事に産まれることだけを願っていた夜。産まれた子供と、母になった妻と対面し、涙した日がついこの間のようです。
    長文失礼しました。
  2. 2.
    • こおめい
    • 2019年01月26日 19:38
    • 5
    めちゃくちゃいい話!!!!!!!!!
    来週も仕事頑張ろう!!!!と思えました。
    ありがとうございます!!!!

    私はすでに4歳児と1歳児の父でした。
  3. 3.
    • PPP
    • 2019年01月26日 21:41
    生後5ヶ月でした笑
  4. 4.
    • 海老フライ
    • 2019年01月26日 22:25
    わたしは当時中学3年生の受験生で私立の推薦入試数日後に控えてました…笑笑
  5. 5.
    • miyasu
    • 2019年01月26日 23:38
    うおーーー自分の4歳の息子と誕生日が一緒なんですね。
    2004年は大学卒業のための卒論を書いてましたね。
    本当に出産時の男は役に立たないですよね。さすったり、その場に一緒にいてくれるだけで安心するという一妻の言に救われましてが。
    長文失礼しました。
  6. 6.
    • ちぇりー
    • 2019年01月27日 07:33
    • 5
    いい話ですね!

    私の15年前は部活を一生懸命に頑張る高校生でした。

    今じゃ2児の父ですが、、

    出産については父親は本当に無力ですよね笑
    私は妻の腰あたりにずーっとテニスボールを押し当ててました。※我が妻は出産時に腰が外れるような感じがしたためテニスボールを押し当ててました。

    その無力さや、何か出来ることはないかと模索した末、思い切って1年間育児休業を取ってみました。
    色んな人から反対されましたし、自分自身も心配になりましたが、取得して大正解でした。
    新しいことに挑戦するのは本当に障害が多いですが、やって後悔はないですね。

    育児休業をして、自分が働く理由が見つかりました。

    また家族ネタ期待してます!!
  7. 7.
    • たっぷ
    • 2019年01月27日 09:27
    全員すげええええーーーー(笑)

    私も長男の出産時はドタバタでした。
    当時働いていたお店で夜勤。最後にレジ〆と翌日以降のつり銭準備金と警備会社に引き渡す売上金の計算をして終わりというところで、なんと陣痛が来たと連絡が。普通にやると1時間で終わるところを30分で終わらせ、病院に直行!病院ついて30分程度で生まれてきました。普通にやってたら間に合わなかったー
  8. 8.
    • ぼたん
    • 2019年01月27日 10:49
    なんて良いお話…!!
    周りの方がこんなに動いてくれるなんて、お仲間はもちろん、Kさんのお人柄も素晴らしいのでしょうね。
    何だか感動してしまいました。

    娘さん、お誕生日おめでとうございました!

    15年前の1月26日は私もその3日前に誕生日を迎え、3年目の若手としてバリバリ(たぶん)仕事してました(笑)
  9. 9.
    • エイト
    • 2019年01月27日 11:38
    • 5
    15年前の1月は、センター試験でした。
    お言葉を借りると、ワシ史上最強に勉強した時でした。
    結局、国立大学は落ちましたがorz

    私も娘が産まれた日のことは、鮮明に覚えております。
    うちは、予定日よりも少し早く、私も周りの仲間に支えられて、病院に駆けつけました。
    その娘が、この春から小学生とは感慨深いです。
  10. 10.
    • haru–chika
    • 2019年01月27日 12:03
    めっちゃいい話ですね

    自分の出産立会の時も職場と病院が距離あって、
    仕事の都合をつけて向かったときのことを思い出しました

    うちの息子とも誕生日が近くて、
    親近感です
  11. 11.
    • 阪神ファン
    • 2019年01月27日 17:50
    なんかすげ〜いい話
    ずっとKさんを同じ歳として勝手に親近が沸いて
    ずっと読ませて頂いていましたが、娘さんの出生の際に
    こんあ出来事があったのですね。涙がほんとにでそうに
    なりました。
    娘さんハッピーバースデー!
  12. 12.
    • さんちょう
    • 2019年01月27日 22:20
    何か読んでて感動しました!
  13. 13.
    • ガンバファン
    • 2019年01月28日 08:06
    ちょっと感動して泣いちゃいました。
    妻と一緒に5年ほど不妊治療をして、今年の4月にやっと第一子が生まれる予定です。私のところも妻が里帰り予定ですので、Kさんのブログみてそろそろ私も「その時」のイメージをしようかと思いました。
    車で2時間半、仕事、むむむ…
  14. 14.
    • えふ
    • 2019年02月02日 21:45
    • 5
    娘3人の出産した当時を思い出しました。15年前は母がこの世を去って1ヶ月というところでしたね、時の流れははやいですね。
  15. 15.
    • ちぇりー
    • 2019年02月03日 23:46
    • 5
    子育てのことで面白いの見つけたんで、報告です!!

    #スラムダンク育児

    爆笑必至です。笑

    もうご存知でしたら失礼しました!!
  16. 16.
    • スーパー
    • 2023年03月23日 12:37
    2019年の記事にすみません。
    1年前に娘が産まれて父になりました。
    大学生の頃からずーっとこのブログ読んでるので、この記事も4年前に読んだはずですが、再び流れ着いて読み返してみました。
    独身の頃と父になった今、記事の印象がまるで違くて少し涙が滲みました笑

    ブログってこういうのが時間差で再び出会えるから素敵ですね。いつもありがとうございます。




コメントする(このブログのコメントをRSSフィードで購読することができます)

2004年1月の編集者・K 〜父親になった〜 にコメントする
絵文字
K-twitter K-facebook
Twitterボタン [henshusya_k]
編集者・Kのtwitterアカウントです。皆様お気軽にフォローしてくださいませ。
facebookボタン [k.no.heya]
Kの部屋のFacebookページです。皆様お気軽に「いいね!」してくださいませ。
LINE読者登録
小説、始めました!
新たなチャレンジ、動いております!
是非ご覧ください!( 執筆の経緯はコチラ)


最新記事
月別アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
PROFILE
編集者・K / 編集者・K
雑誌・WEB編集の仕事をしているKと申します。「スポーツ」「TVゲーム」「少年漫画」「お笑い番組」「マカロニグラタン」をこよなく愛するオジサンです
  編集者・Kにメッセージ>>>>>Mail to K
  編集者・Kとtwitter>>>>>>>henshusya_k
  編集者・Kとfacebook>>>>>>Kの部屋
ACCESS
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

スポンサードリンク

トップに戻る