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  • 2019年03月04日18:15

2000年5月の編集者・K 〜編集者になった〜

こんばんは、
編集者・Kです。

昔話シリーズ、今回はズバリ
「わしが編集者になった日」について
書かせていただこうか、と。

わし、「編集者・K」なんていう
名前でブログ活動を続けているわけで、
当然これは大事な節目です。


その手前については、以前書きました。
2000年3月/崖っぷちのバイト探し

※上記、まだ読んでいない方は
先にご覧いただくとよいかと


2000年3月、どうにかこうにか
出版社のアルバイト試験に合格した
22歳のK君(同年10月に23歳になる)は、
完全なプー太郎だった4月を経て、

翌月の5月、初めて出社します。


■2000年5月の編集者・K



※GW明けが初出社でした。
で、4月に何をしていたのかは、
1ミリも覚えてねえわ…


当時わしが住んでいた長久手町
(現・長久手市)の最寄駅は、
地下鉄東山線の藤が丘駅。

※当時はまだリニモは走っていない

自宅から駅までは自転車で
10分くらいの距離だったかな。

そこから地下鉄に揺られること20分少々、
名古屋最大の繁華街である「栄」に、
わしの職場となる編集部がありました。


出版社の編集部はどこもそうだと
思いますが、例に漏れず服装は自由。


が、そんな文化は知らないので、
わしは前日(出社確認の電話が来た)
オドオドしながら確認。

「あのー、みなさま服装はどんな
感じなのでしょうか」

「みんなカジュアルな格好ですよ。
ご自由な服装で大丈夫です」


おー、そうなのか。
やったー、もうスーツを着なくていい!
わしは長袖シャツとジーンズという、
ふっつーの格好でオフィスへ突入。

オフィス入口には受付用の内線電話が
あるのですが、当時のわしは
それの意味がよく分かっておらず、
勝手にテクテク中に歩いて執務エリアへ。

※いまじゃ絶対無理だろうな
(そもそもドアが開かんわな)


一番手前の席に座っている
庶務担当のお姉さんに

「あのー、今日からアルバイトで入る
Kと申しますが〜」

と、当時のわしなりに丁寧にご挨拶。

「あー、Kさんですね。
いま編集部は会議中なので、
こちらで少々お待ちくださいませ」

と、小部屋に通される。


いただいたお茶を飲みつつ、
そこで待つこと30〜40分。

庶務のお姉さんから声がかかる。

「Kさん、お待たせしました。
編集長がお呼びですので
下のフロアの会議室に行きましょう」


ぐおっ!! 来た…!!!
いきなり編集長とご対面…!!

※って、面接の時に一回会ってるけど


会議室に入ると、
今日東京から異動で来たという正社員、
わしと同じくアルバイトで入った女性、
の2人が座っており、

その向かいにデデーンと
編集長が座っていた。


「おう、来たか。まあ座れよ」


なんか超ゴーカイな雰囲気の方。


「編集者の仕事ってのはさあ〜」

「ここは名古屋だけど東京の本社と
同じレベルでみんなには動いてもらうぞ〜」

「この仕事ってやり甲斐は絶対あるから、
結構体力的にキツイけど、踏ん張って〜」


1時間ほど、
色んな話を聞かせてもらい、
いよいよギラギラとメラメラと燃えてくる。

やるでえええ!!

ここは入りたくて入った場所や。
わしは、やるでええええ!!!!


そして、執務エリアに戻り、
また先ほどの小部屋へ。

今度は、アルバイト軍団が勢ぞろい。

どうやら、わしと同じくこの日に
アルバイトで入ったメンバーは
わしを入れて5人の模様。

女性3人、男性2人、
みんな同じような年齢。
※って、わしが一番年下だったんだけど


ん?

なんで5人いるのに、さっきの会議室は
わしと女性1人しかアルバイトメンバーが
いなかったんだ??


あとで分かったのだが、

この5人の採用の中で、
いわゆる編集スタッフとして入ったのは
わしと、さっき同じ会議室にいた女性の
2人とのこと。

あとの3人は、データ入力や確認業務が
メインの補助スタッフ的な採用らしい。


そうかあ、
いろんな仕事があるんだなあ。


そして、毎度おなじみ庶務のお姉さんに、
座席を教えてもらう。

「ここがKさんの席です」


え…!!?
自分の机があるの…!!?


さらに、

「はい、名刺」


なにィィいいいーーーー!!!??
こんなモンまでもらえるのかああ!!?

雑誌のロゴと社名と〇〇編集部の表記、
そしてわしの名前。


ぐおおおおおーーーーー!!!

わし、マジで編集者になったああーーー!!
(まだ1ミリも仕事してねえっつーの)


周囲の席の方にペコペコと挨拶し、
自分の座席に座らせてもらう。


うわあああ、会社だよ、会社。

わし、会社にいるよおおおお。


で、

一気に暇になる。


なんだなんだ、これ…!!?
なにすりゃいいんだ…!!?


隣の方(30歳くらいの男性社員)に
おそるおそる聞いてみる。

わし 「何かやることありますか?」

社員 「ん? お前まだ何もできねえだろ」

わし 「は、はい…」

社員 「何かあればこっちから頼むから」

わし 「はい、わかりました…」


が、

誰からも何も頼まれない。


暇である。


これ、20年近く前の話です。

いまのようにPCが全員の席に
あるわけではありまへん
(自前のものをみんな持ってきていた)、

よしんば、あったとしても
わしは何もできない。
PCの機能なんてワープロ機能しか
使ったことないレベルの男だったので。
ネットもメールもよく分からん。

※いや、そういう時代だったのよ。


一方、
同じ編集アルバイトの女性は
もう仕事の手伝いを始めていた。

なんでも、
去年から編集スクールに通っていて
別の出版社で業務経験が既にあるらしい。


「〇〇さん、これできる?」

「はい、大丈夫です」

「ありがとう、じゃあ〇時までにお願い」

「わかりました」


ぐぬぬぬ…!!!
なんだなんだ、彼女は経験者だったのか。
これはスタートから随分差がついてるぞ…!!


そして、3人の補助スタッフは、
隣の人にデータの入れ方などなどを
丁寧にレクチャーされている。


「ここにこうやって数字を入れて」

「はい」

「そうそう、そのあとココに合計を」

「あー、わかりました」

「オッケー」


ぬぬぬぬ…!!!!
あっちの3人も最初から仕事があるのか。
しかも先輩がいろいろ教えてくれている。
わしだけ放置状態じゃないか…!!


というなか、

自販機でお茶を買っていたら、
編集部のお姉さまに声を掛けられる。


「Kくん、暇なんでしょ」

「え…?」

「ふふっ、最初はやることないもんねえ」

「は、はい、そうなんです…」

「明後日からきっと仕事あるよ。
上司の〇〇さんが来るから」

「え…!?」

「いまね、取材で海外に行ってるの」


なんと、なんと。

その海外出張中の〇〇さんが
わしの(っていうか、編集チームの)
上司になる人であると。

皆さんにも分かりやすく言えば、
副編集長的な人だね。

わしはその方から仕事を振られる
ことになっているので、
今日・明日はやることがないそうだ。


「そうなんですね!楽しみです!」

「楽しみにしといてー、ふふっ」


不気味な微笑みと共に、
お姉さんは去って行った。


わしはやることがないながら、
バックナンバーを読み漁ったり、
周りの人の仕事を眺めたりしていた。


で、あれよあれよで18時。

隣の先輩に「もう今日は帰っていいぞ」
と言われ、そそくさと帰宅準備。

みんなまだ仕事をしている。
わしは何も仕事がない。

少々、屈辱的な気分を味わいつつ、
編集長の席にトコトコと歩いていき

「お先に失礼します」

と告げる。


「おう、ご苦労さん」

とゴーカイな雰囲気の返事をいただく。

そして、

「お前、そういや校正記号も知らねえだろ。
編集入門みたいな本を買って全部覚えとけ」

と指示をもらう。


コウセイ記号…!!?

※ホントに何も知らないガキだった


帰宅途中に、さっそく買いましたよ入門書。

普通は、初出社日の前にこういうもんは
一通り読んでおくものなのでしょうが、
全然アマちゃんのクソガキだったので…。


で、海外出張中の上司が戻ってきてから
本格的にわしの編集者ストーリーが
幕を開けることになりますが、

またそれは別の機会に。



こんな感じで、

なんだか「置いてけぼり」な雰囲気のなか、
わしが編集者としての第一歩を
踏み出した(のか?)、2000年5月。

皆さんは何をしていましたか??


※次の話はコチラ


-


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2000年5月の編集者・K 〜編集者になった〜 へのコメント一覧

  1. 1.
    • 今田
    • 2019年03月04日 19:32
    自分は4月から社会人です。最初は苦労するんでしょうね。覚悟しておかなければ…(耐える自信なし。)
  2. 2.
    • いわさき
    • 2019年03月04日 20:05
    こんばんは♪
    入社当初懐かしいですねー(*^^*)

    初日からほっとかれて帰るタイミングが分からず資料読んでると別部署の先輩がなんで残ってんの?って声かけてくれて自部署の人に帰って良いですよねって言ってもらったおかげで帰れた記憶が(^^;

    2005年は6年目なんでバリバリ設計してましたわ
  3. 3.
    • クニ
    • 2019年03月04日 21:03
    初コメントです!
    メッチャ初々しい時代の話ですね。
    自分は高1でした。
    今の上司が丁度入社時とほぼ同じなので、今はバリバリの上司もこんな時代があったのかと思うと微笑ましいです。
  4. 4.
    • がー
    • 2019年03月05日 08:06
    2000年、中学校2年の時だ!
    部活もしなければ勉強もしない、人生で最も堕落してた年…
    そんな年にKさんの編集者生活のキックオフだったんですね!

    あの時にギラつくまではいかなくても何かしとけばよかった…
  5. 5.
    • めそ
    • 2019年03月05日 09:33
    高1だったなぁ、部活漬けでした😂
  6. 6.
    • おこめつぶ
    • 2019年03月05日 11:14
    2000年5月は中一の時で仮入部期間が終わってバスケ部に正式に入部した頃です!
    練習の頭にやるフットワークを全部覚えるまで体育館に入って来るなって部長に言われて1年全員廊下でフットワークの確認してましたw
  7. 8.
    • 2019年03月07日 09:48
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