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  • 2019年11月07日18:27

ミニバスのハナシ 〜試合後の満足感について〜

こんにちは、

今日は久々に指導者・Kのハナシです。


相変わらず、アツくアツく、
ミニバスの指導、続けております。

秋・冬はミニバスが最もアツい時期。
地区大会・県大会・ブロック大会、
そして各種カップ戦と、
6年生たちの最後の大舞台が続きます。


秋以降の勝負は本当に面白いです。

春・夏あたりは、前年の貯金や、
個人個人のそもそもの素材的な能力が
明暗を分けたりするのですが、

秋以降になると、各チームの練習の差が
ハッキリ出てくるんですよね。

いいチーム、よくないチーム、
いい試合、よくない試合があるものです。


ということで、最近ふとこんなことを
思いまして。

===
指導する側として最も満足度・達成感の
大きなゲームとは?
===


当たり前ですが、
負けるよりも勝ったほうが嬉しいです。

特に小学生の段階においては、
「勝ち負けよりも大事なこと」って
当然あると思うのですが、

とはいえ「だから勝たなくてもいい」ってことは
ないわけで、もちろん勝負は勝ちにいくものです
(練習試合の場合はその限りでもないですが)。

ただ、そのうえで、やっぱりあるんですよね。
内容によって、試合後の達成感の差というのは。


そこのキーポイントは、
「練習してきたことがどれだけ出せたか」
なんじゃないかと思います。


以前、こんな記事を書きました。




試合には負けたが満足感があった、
というハナシです。


で、そんなことを踏まえて4つ考えたんですよ、
勝敗と練習の成果を絡めたパターンを。

こうです。

1)練習の成果が出て、試合に勝った
2)練習の成果は出たが、試合は負けた
3)練習の成果は出せず、試合は勝った
4)練習の成果が出せず、試合も負けた


まあ、当たり前ですが、
1)が一番良くて、
4)が一番よろしくないです。

じゃあ、2)と3)はどっちが上?
っていうのが今日のテーマです。


結論から言うと、個人的には、
「ケース・バイ・ケースですが」という
注釈付きで、2)のほうが上ですね。

つまり、
練習の成果がパーフェクトに出せれば、
負けても満足度が高い、ということです。


で、ケース・バイ・ケースってのは、
例えば県大会出場を賭けた1戦とかですね。

これ、勝たないと全部終わってしまう、
勝てば次の舞台に進める、というゲーム。

この場合は、とにかく勝ちさえすれば、
内容は悪くとも、次なる舞台で挽回の
チャンスがありますので、上記の例だと
3)のほうが良かったりします。


さてさて、
再びわし個人の意見で恐縮ですが、
子供たちを指導していて一番嬉しいのって
普段の積み重ねの成果が披露できた時
なんじゃないかな、って思うんですよ。


わし、よくベンチで叫びますもん。

コート上の子供たちに向かって、

「よーーっし、出来てるぞ、出来てるぞ!!」
「OK、OK、いま練習通りにやれてるぞ!!」

みたいに。


あるいはベンチ内でほかの指導者と
コブシを握りながら会話することも。

「アイツら、出来てるよ、練習通りに!」
「完璧ですよ今、やってきた通りですよ!」

みたいに。


だって、試合前は
「練習してきたことを全部出そう」って
声を掛けたんだから。
それが出来ていたら嬉しいですよ。


何年か指導者をやっていると
分かるものですが、小学生の子供たちは、
程度には大小あれど、どこか不安を抱えながら
プレイしているものだと思っています。

※全員そうとは言いませんが(どんな場面でも
自信満々の凄いハートの持ち主もいますから)


バスケットボールに限らないと思いますが、
戦いの舞台では、様々な場面で「選択」を
迫られます。

ドリブルで仕掛けるべきか、
そうではなくパスを回すべきか、
撃つべきか、時間を使うべきか。

もちろん「撃て!」とか「今は回せ!」とか
ベンチからの指示はたくさんありますが、
ホントに1秒以内の判断の局面などは
子供が自分で考えるしかありません。

その際に「これで合っているのか」というのは
やはり不安になるものなのでしょう。

特に失敗に終わったとき、ですね。

たとえば、撃つべき時に撃ったシュートが
外れたとき(よくあることです。プロでも)。

子供は「しまった、撃たなきゃよかった」と
思うかもしれません。

そこでベンチから大人たちが
「オッケー、オッケー、それでいい。
いまので合ってるぞ! 次も撃て!!」
と声をかけることが大事なんですよね。


これ、意外と、成功しても不安な子もいます。

シュートは入ったが、いまのは本当に
撃ってもよかったのか、みたいな。

合っていれば「ナイスプレイ!」ですが、
もちろん間違っている場合もあります。

プロリーグの中継などで解説者が
「うーん、シュートは入ったからいいですが、
いまのはリズムが良くなかったですねえ」
っていうの、よくありますよね。あれです。

こういう判断を誤った際も、
やはり声のかけ方がありまして、
ここでわりと差が出たりします。


「違う!そうじゃないだろ!」
と吠える大人、

「シュートは入ったからいいけど、
いまのは〇〇が正解だったな、
次は出来るよな、やってみよう」
と挽回を促す大人、

どっちが次以降のプレイに好影響をもたらす
声かは考えるまでもありませんね。


で、
練習の成果がしっかり出る試合というのは
とにかく「オッケー、よくやった」的な
声が飛び交うんですよ。

指導者と子供の判断が一致しているので。

これは快感です。

仮にそのプレイが失敗に終わっても
「今ので合ってるぞ」「次もやってみろ」
という声ばかり飛ぶわけです。


んなもん、全部成功するわけありませんから。
ジョーダンだってレブロンだってカリーだって
シュートは外すんです。ミスはするんです。


わしの少ないキャリアの中のハナシですが、
「いまので合ってるぞ、次もやれ」は
効き目が大きいです。

よく失敗後に「ドンマイ、ドンマイ」という
人もいますが、それは励ましにはなっても、
具体的な指示にはなってないですよね。

前述のとおり、
わしは、多く場面で不安がつきまとうものだと
思っているので、それをどれだけ取り除けるか
が大事なんじゃないかと考えます。

だったら
「ドンマイ(気にするな)」よりも
「それで正解。次もやれ」が効果的だろうと。


そして、
練習どおりに進んで、判断が一致し、
成功に対しても失敗に対しても
指導者やチームメイトからいい声が飛ぶ、

そんなゲームは、子供たちが伸び伸びと
プレイできるんですよ。不安がないから。
結果、好プレイが続出するという。

これ、満足度が高いと思いませんか。


ただ、勝負に絶対はないですから、
それでも負けることはあります、もちろん。

でも、満足度の高い展開だったらば、
心の底から「よくやった、ナイスゲーム」と
思えますし、子供達もいい顔をしているもの。


ものすっっっっごい、快感ですから。

やってきたことが出せた試合って。

やっぱり、努力して何かを成し遂げるって
本当に大きな経験・財産になりますよね。

スポーツに限らず、受験でも趣味でも
なんでもそうだと思います。


それが楽しくてしょうがないから
(できなかったら悔しくてしょうがないけど)、
わしは、指導者の活動が好きなんだろうなあ。


そんなこんなで、
今日は「満足度」のハナシでした。


i love basketball!!!!!

ではでは。



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ミニバスのハナシ 〜試合後の満足感について〜 へのコメント一覧

  1. 1.
    • コーチd
    • 2019年11月08日 00:06
    毎度勉強になります!!
  2. 2.
    • tdrago
    • 2019年11月08日 01:09
    Kさん、会社でも、すごく良い上司である気がする
  3. 3.
    • 13番
    • 2019年11月08日 10:16
    Kさんには田岡茂一の名言がよく当てはます気がするw

    『敗因はこの私、Kの選手達は最高のプレイをした』
    と最終試合に言えるようなチーム作りがイイネ☆
  4. 4.
    • ハセテックサービス
    • 2019年11月09日 00:25
    • 5
    いいチームなんでしょうねー。
    うちのミニバス 子供達はバスケが好きで素直で頑張ってるんですが、
    なんかね、監督の子供の扱いが下手なんですよね。メンバーの組み方とかも。
    昔からやってる人なんですが、指示があれで試合中に困惑する子供もいるんですよね。 ベンチから観ていても意図が分からない時があるんです。んで負けると何も残らない。

    子供がバスケを楽しんで試合に勝つ。

    でお願いします。
  5. 5.
    • やざわ
    • 2019年11月09日 08:13
    率直に思ったこと…

    もしもバスケやるならKさんみたいな指導者に
    めぐりあいてぇなぁ…
  6. 6.
    • 名古屋の監督
    • 2019年11月11日 09:47
    素晴らしいと思います。

    是非ご意見お聞かせて下さい。


    4)の状態になりそうな時に
    ⇒2) ⇒1)

    にもっていく子供にきく言葉のチョイスってありますか?

    大人のチームも持っているのですが、大人ならタイムアウトや、メンバーチェンジなどをしてベンチで具体的指示とかをした後でコートに戻すとかも出来ますが、ミニではそれが出来ない為に悩んでいます。

    4)になりそうな状態の時に
    <オーケー、オーケー、それで良いよ>
    をやってみましたが、それでは何も改善されず、結果同じ事を繰り返すばかり・・・。

    そうなるとそのクォーターが命取りになったり・・・。
    4)にならないように普段の練習で取り組むようにしているのですが、プロでも4)みたいになる事があるように、子供の試合は4)が多いような気がするんです。

    もし良いアイデアがあったら是非教えて下さい。
  7. 7.
    • 編集者・K
    • 2019年11月11日 11:27
    >>6
    コメントありがとうございます。

    以前書いた「指導者のハナシ 〜前向きな、具体的な指示〜」という記事が、少し近い内容かもしれません。

    大したハナシじゃないですが、参考になれば幸いです
  8. 8.
    • 名古屋の監督
    • 2019年11月14日 13:52
    ありがとうございます。
    今度GWに120点近く取られて負けたチームと再戦するので、その時に試してみます。
    夏の成果をどのくらい見せてくれるか楽しみです(^^)




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