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  • 2020年04月08日18:23

平成14年(2002年)のバスケットボール/企業チームの悲しい運命

どーも、

バスケ大好きっ子、編集者・Kです。


子供も自分も全然練習できないんで
ウズウズする今日この頃です。

なので、昔を思い出してみましょう
(なんでやねん)。


久々のバスケ平成コラム
今回は平成14年(2002年)でございます。


2002年といえば、皆さん最も記憶に残るのは
なんといっても、サッカーの日韓W杯ですよね。

ぶっちゃけ、わしもそうです。



日本中が超絶に興奮しましたもんね。

わしの記憶では、たしか日本の試合の時間に
「一旦仕事の手を止めて試合を観ましょう」
みたいなアナウンスをした企業が
少なくなかったのでは、と。

※ウチはそうでした。みんなで試合を観ました。


で、この年のバスケの記憶は、
国内もNBAも、正直あまりありません。

下記の記録は、記憶にはほとんど残っておらず、
WEB上を徘徊して拾ったデータです。


が、

ひとつだけ猛烈に忘れられない
悲しい記憶があります。

それは、のちほど。



では、今回はNBAから振り返りましょうか
(あまりインパクトのない年なんだよなあ)。


優勝は、ロサンゼルス・レイカーズでした。

ご存知、シャック&コービーという
スーパーコンビによる三連覇の最後の年が
このシーズンとなりますね。

ただ、どちらかというと話題になったのは、
ファイナルで敗れたニュージャージー・ネッツかも。

いや、ずーっとずーっと全然強くなかったのに、
ジェイソン・キッドが加入しただけで
いきなりファイナル進出ですもん。

いかにPGというポジションがバスケにとって
重要なものなのかを、大きく知らしめたといって
いいのではないでしょうか。


シャック&コービーはこのシーズン以降
優勝することはなく、2年後に解体となります。

歴史に残るスーパーコンビと、ふたりを軸とした
最強レイカーズは、ここで終焉となるのです。


が、もうひとつの「終焉」がこのあと国内で…。

と、それがつまり前述チラッと述べた
「悲しい記憶」なのですが、やっぱりもう少し後で。



では、国内に移りましょう。

まずは高校からです。

ここはちょっと面白い年で、
例年、なんらかの優勝の枠に名を連ねた
能代工業と桜花学園がいないんですよね。

3大大会の優勝校は以下の通りです。


総体
男子:北陸
女子:常葉学園

国体
男子:京都府(洛南高校)
女子:静岡県(常葉学園)

選抜
男子:洛南
女子:常葉学園


女子の常葉学園は、とても面白いチームで
主力がみんな同じ中学校なんですよね。

強豪校に全国各地から有力選手が集まるのが
当たり前の現代からすると、ちょっと珍しい
くらいのハナシかもしれません。


男子の夏の覇者は北陸。

現在、Bリーグの琉球に所属する石崎、
千葉に所属する西村あたりがいました。
ふたりともまだまだ現役ですね。


そして国体&選抜は同じ洛南が制していますが、
このときのエースはふたりのビッグマン。

ここから日本バスケ界は彼らを中心に動き、
そのふたりはベテラン選手となったいまも
Bリーグや日本代表で活躍しているのですから
いやはや素晴らしいものです。

はい、もうお分かりですね。
そうです、竹内兄弟でございます。

日本バスケ史上に残るすっごい双子ですよね。

今後このコラムでも、何回にもわたり
彼らの名前は出てくることになるでしょう。


大学界にも新しい動きがあって、
インカレを制したのは専修大でした。

主力選手は、能代工業時代に田臥勇太ともに
九冠を達成した男、菊地勇樹や、

小さなスーパーガード、青木康平、

大学卒業後にバスケからラグビーに転身したという
異色のビッグマン、長澤晃一あたりですね。


こうやって見ると、学生の世代は、

新しい風が吹き始めた年だったと
いっていいんじゃないでしょうか。


一方、トップリーグに目を移すと、

女子には新しい風はなく、最強の王者が
盤石の優勝を遂げています。

王座に就いたのはジャパンエナジーで、
MVPは浜口典子。

浜口選手はこのあと何度もMVPに輝きます。
日本の歴史に残るセンターですよ。

新人王は渡辺温子でした。
彼女は高校時代から凄かったなあ。

ベスト5も、5人中4人がJエナジーでした。
うーん、盤石…!!!

川上香穂里 (Jエナジー) 
大山妙子 (Jエナジー) 
矢野良子 (Jエナジー) 
永田睦子 (シャンソン) 
濱口典子 (Jエナジー)



そして、最後、

トップリーグ男子。


ここですよ、ここ。
忘れられない悲しい出来事は。



優勝チームは、トヨタ自動車アルバルクで、
MVP(折茂武彦)、新人王(渡邉拓馬)ともに
このトヨタ自動車から誕生しています。


ベスト5は、この5人。

佐古賢一 (いすゞ自動車)
後藤正規 (アイシン)
折茂武彦 (トヨタ自動車)
ルシアス・デービス (いすゞ自動車)
ブライアン・ヘンドリック (トヨタ自動車)


おお、どこかのブログに「ビッグ3」として
登場する選手が名を連ねていますねえ。

あ、前述の新人王や、ベスト5のフォワードの
外国人選手のところも、名前がよく似た選手が
そのブログに出てくるような?


このシーズンのファイナルは、
トヨタ自動車×いすゞ自動車でした。

このゲーム、会場には涙を流しながら
試合を観る方がたくさんいたのではないかと
思われます。


いすゞ自動車といえば、日本屈指の名門で、
このコラムでも何度も優勝チームとして
登場してきましたよね。

が、この年以降その名前は二度と出てきません。


このシーズンを最後に廃部になるんです。


当時、それはそれは衝撃でした。

ミスター・バスケットボールと呼ばれる
日本のエースガード、佐古賢一を擁し、
手前の6年で5度の優勝を果たしている
スーパーチームが何故、と…。


このへんのストーリーは、
平山譲さんの著書「ファイブ」などを読むと
いろいろ詳しく描かれておりますが、

決戦の前に、廃部は既に決まっていたんです。
なんとも残酷な企業スポーツの現実。

でも、「優勝すればひっくり返るかも」と、
佐古さん達は、最後まであきらめずに
戦い続けるんですよね。


迎えた決勝戦の相手は、親友でありライバルの
折茂武彦率いるトヨタ自動車。

はたしてこのファイナルは、最後の1秒まで
勝負が分からない死闘となり、

いすゞは、敗れました。


そして、選手たちはバラバラに。

出来ることなら、同じメンバーで続ける方法を
探りたかったでしょう。

でも、それだけのお金を払えるチームは
なかったのです。

悲しい。悲しすぎます。


日本に統合プロリーグが誕生するのは
まだまだ未来の話です。

当時は、数多くの強豪チームが、
企業クラブであるがゆえに、
姿を消していたんですよね。

それは名門でも例外なく。



佐古さん、折茂さん、後藤さん、
この頃のトップリーグの選手たちって
本当にめちゃめちゃカッコよくて、
輝いていて、

もしあの頃にBリーグが誕生していたら、
なんて風に思うこともあります、わし。

※木村和司さんやラモス瑠偉さんの全盛期に
Jリーグがあったら、っていう話に似てるな


そんな平成14年(2002年)のバスケ界でした。


次回は平成15年(2003年)、

新たな、そして一風変わったスターチームが、
トップリーグに誕生します。

彼らにもまた感動的なドラマが待っています。


次回、お会いしましょう。


ではでは。







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平成14年(2002年)のバスケットボール/企業チームの悲しい運命 へのコメント一覧

  1. 1.
    • コウ
    • 2020年04月08日 19:27
    2002年というと、高校生は同い年です。地元静岡から王者出てるのに全然覚えてねぇ(^_^;)この頃はバスケに興味無かったんだろうな。この年の想い出はW杯に地元ジュビロ磐田の完全優勝とサッカー一色だ。確か日本代表の試合が三時半くらいからで、学校から誰の家が一番近いか調べて、終わり次第猛ダッシュしたなぁ笑
    すいません、バスケの記事なのにコメントサッカーの事ばかり、、、
  2. 2.
    • 都忘れ
    • 2020年04月08日 20:43
    待ってました平成振り返り企画!
    ミーハーなので時代の流れとか、Bリーグ発足以前とか、全然知らないのでとても勉強になるので楽しみにしております。
    私は野球していたのですが日産自動車の野球部が廃部になったときの衝撃に近いのかなぁ、同様に考えたら失礼かもですが…スラムダンクの続きを〜とリンクしながら読んだら非常に興味深いです!更新楽しみにしております。
  3. 3.
    • さんとみ
    • 2020年04月08日 21:05
    高橋マイケルわ?
  4. 4.
    • tatsu-tomo
    • 2020年04月08日 21:39
    ペイサーズから始まったスリーピートの最終年ですね!
    Kさんと同じくミラー大好きな自分としては悔しかったけど結果としてあの頃のレイカーズをプレーオフで一番追い詰めたのはペイサーズだと信じてます!
    ちなみに田臥さんの漢字が違うと思います。
    細かくてすみません。
  5. 5.
    • 編集者・K
    • 2020年04月08日 21:57
    >>1
    いえいえ。
    2002年は大多数の人にとって、
    完全にサッカーの年です(笑)
  6. 6.
    • 編集者・K
    • 2020年04月08日 21:58
    >>2
    まさに、「スラムダンクの続きを〜〜」と
    リンクしちゃってるという話を、
    さっき日記で書きました(笑)
  7. 7.
    • 編集者・K
    • 2020年04月08日 21:59
    >>3
    いすゞ黄金期の完全なる中軸でしたねえ
  8. 8.
    • 編集者・K
    • 2020年04月08日 21:59
    >>4
    漢字修正しました。ありがとうございます。
  9. 9.
    • とう
    • 2020年04月08日 22:57
    • 5
    シャック&コービーが崩壊したのは2年後かと。その手前で優勝したいマローン、ペイトン加入もありましたね。。そういう意味では実質この年で終わった、は正しいかも
  10. 10.
    • ラン
    • 2020年04月08日 23:32
    いつも楽しく読ませていただいています。当時高1だった私にとって、竹内兄弟は憧れるのすらおこがましいヒーローでした。現実の日本の高校生にこんなのが本当にいるのかと衝撃を受けました。一方で社会人チームの方の知識は皆無で、佐古選手も後のアイシンのイメージしかありません。いすゞはそれこそ佐古さんが前にいたチームという程度の認識ですが、廃部と言うとパナソニックが廃部になった時はショックでした。いすゞの時もそうだったのかなあと思います。
  11. 11.
    • Why
    • 2020年04月09日 07:09
    いすづか。。。
    今の横浜ギガスピリッツの前身ですね。いれいろドラマがありますねー笑
  12. 12.
    • 13番
    • 2020年04月09日 08:48
    ここでこの話題とは・・・天才ですw
    〇〇〇〇軍団の奇跡!


    >>2 嗚呼名勝負も一緒に読むともっと深まりますよ
  13. 13.
    • 編集者・K
    • 2020年04月09日 08:59
    >>9
    そ、そうでした!!
    修正しました!!
  14. 14.
    • ピスト
    • 2020年04月09日 12:24
    西村文男はまだ主力じゃないですねー!
    山本エドワードと一緒にベンチにはいましたが!
  15. 15.
    • 編集者・K
    • 2020年04月09日 13:45
    >>14
    おお、そうでしたか!
    ありがとうございます。
    修正します。

  16. 16.
    • 石油王
    • 2020年04月09日 21:53
    いすゞバスケ部と同時期に、野球部も同じ運命を…(野球部は休部扱いだそうです)。
    最後の年に都市対抗大会で全国制覇し、最後の活動が優勝パレードという涙なしには語れない悲しい出来事でした。
    当時の選手が、前橋育英高校の野球部監督に就任し、いすゞと同じモデル・カラーリングに揃え、2013年甲子園で全国制覇を成し遂げたエピソードも熱いものが…。
  17. 17.
    • 編集者・K
    • 2020年04月10日 21:23
    >>16
    これ系のドラマって、本当に胸が熱くなりますね。
    本気で戦う人間の姿、感動します。
  18. 18.
    • 編集者・K
    • 2020年04月10日 21:26
    >>10
    佐古さんがミスターバスケットボールと呼ばれたのは、いすゞ時代からです。
    本当に素晴らしいPGでした!
  19. 19.
    • 編集者・K
    • 2020年04月10日 21:26
    >>11
    そうです。ドラマなんです。
  20. 20.
    • 編集者・K
    • 2020年04月10日 21:26
    >>12
    そう、物語がちょうどリンクしちゃったんですよね。




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