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  • 2020年10月21日12:10

レブロン・ジェームズという男

先日のこと、
NBAファイナルのハイライト映像を
観ながら、ふと思い出しました。

そういえばコイツ、ダンクシュート誌に
「NBA最強のヒール」なんて書かれていた
こともあったんだよなあ、

と。


はい、掲題の通り、
レブロン・ジェームズのことであります。


最近NBAに興味を持ち始めた方には
信じられないことかもしれませんが、
彼はかつて「最強の嫌われ者」的な
ポジションに立っていた男なのです。

ジョーダンやコービー、アイバーソンのような
華やかなスーパースターじゃなかったんです。


あ、かくいうわしも
あまり好きじゃなかった記憶があります(笑)。


何と表現すればいいのだろう、難しいなあ。

相撲でいうと、強すぎる外国人力士みたいな。
格闘技でいうと、セーム・シュルトとか
暴れん坊時代のボブ・サップみたいな。

漫画でいうと、
柔道部物語の西野みたいな(おっとマニアック)。


様々理由があるでしょう。

最初から体格と才能に恵まれていたこと、
優勝に向かってなりふり構わず移籍したこと、
相手に対して「どけ、オラ!」的なあの姿勢、

いろいろあるけど、
やっぱりあのヒートへの移籍が一番かな。


多くの方がこう言っていたものです。

「凄いのは認める」
「ジョーダン以上かもしれない」
「でも、俺はあんまり好きじゃない」


日本人が言うのは分かるんです。

ほら、我々って、
「小さな人間が大きな人間を倒す」のが
好きだったりするじゃないですか。

横綱時代の曙や、K-1王者時のシュルトが
あんまり好かれなかったのって分かるんです。
アイバーソンが人気だったのも分かるし、
田臥勇太や富樫勇樹の人気も頷けます。

日本人のマインドについてはよく分かる。


でも、レブロンは米国でもヒールでしたから。

つまりは、もう、
そういう「キャラクター」だったんでしょうね。


それが、いまは押しも押されもせぬ、
リーグ最高のスーパースターです。

※まだキライだって人もいそうだけど


いつから見方が変わったのかなあ。

キャブスに復帰して、チームを優勝させた
あのシーズンあたりからかなあ。


かつては
「あんなのただ体が強いだけじゃん」
みたいに思っていたのが、

「いや、やっぱすげえわ、あのフィジカル」
「そのうえ何でもできるしやっぱ最強だわ」
みたいな感じに変わったんですよね。


でね、
そんな彼も既に35歳を超えているわけですが、
いまだに「強い」ってのが面白いですよね。

先日、twitterでも書いたのですが、





そうなんですよね。

もちろん、ベテランならではの
巧みな技も彼にはあるのですが、でもいまだに
その体の強さと、異常ともいえる身体能力が
最大の武器っていうね。

そんな35歳、かつていなかったですよ。


レブロンって、
ジョーダンのキャリアにあてはめると
もう「ラストダンス」の頃の年齢なんです。

ジョーダンはそのころスラムダンクや
アクロバティックなシュートは目立たず、
フェイダウェイシュートを中心とした
技巧派プレイスタイルに変わっていました。

※「あのフェイダウェイは身体能力オバケ」
っていわれれば、確かにそうかもしれんが


ていうか、これまでのNBAって、
そういうクラスチェンジを果たさないと
生き残れない世界だと思われていたのですよ。

いっぱいいました。
若いころは凄かったけど、フィジカルの
衰えと共に第一線から遠ざかっていった選手。


たとえば、

かつて身体能力オバケだったけど
クラスチェンジできなくて沈んだ選手の代表。




クラスチェンジを成功させて
ベテランになっても活躍した選手の代表。







ところが、

レブロンは、新しいパターンを生み出しました。

「ベテランになっても身体能力を武器に
引き続き活躍するプレイヤー」という。


これね、ちょっと驚きですよね。

体が強いっていっても、シャックやダンカンほど
デカいわけじゃないし、レブロンはいまだに
メチャクチャ跳んでるからね。


彼には、ガードからインサイドまで
どこでも出来るという器用さもあるのですが、
でもやっぱり、あの「強さ」でしょ、一番は。

いつまでバケモノとして君臨できるのか、
ホントに楽しみです。

もう、いまは大好きだもんね、レブロン。


いまだにあの「2段階プレイ」をやっているのは
「凄い」以外に言葉が出てこんですよ。


2012年のファイナルのあとに書いた記事です。

彼はドライブの際に「2回プレイしている」
という、とても説明の難しいことを書きました。




いまもやってるから、恐ろしいわい。

こうなったら来年も再来年もこのスタイルで
凄い奴のままでいてほしいなあ。


もうとっくに歴史に残る偉人だけど、
上記を成し遂げたら、さらに、だよね。


てなわけで、
レブロンってやっぱり凄いなあ、と。


そんなハナシでした。


ではでは。






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レブロン・ジェームズという男 へのコメント一覧

  1. 1.
    • ワッシー
    • 2020年10月21日 13:15
    • 5
    いつも更新有難うございます。

    レブロンは体のケアに米軍(海兵隊?)に所属していたドクターに個人契約をして年に1億5千万円位のコストをかけているらしいです。

    アップの練習時には腰にコルセット巻いてますね?とてもパフォーマンス維持にコストと時間を使っているようです!
  2. 2.
    • 13番
    • 2020年10月21日 13:27
    チートと言うしかないですよねw
    彼のブロックは大好きです

    大きな怪我だけしないように願っております
  3. 3.
    • コージ
    • 2020年10月21日 16:57
    レブロンの人気が高まったのはキャブスを優勝に導いたからでしょうね。
    新記録となるシーズン73勝、史上初の満票MVPに輝いたカリーに勝ったんですから。

    あの頃はGSW vs レブロン(とアービング)みたいな状況だったのに
  4. 4.
    • ぶてふ
    • 2020年10月21日 17:19
    • 5
    ドライブの時に2回プレーしている

    で社会人の花道(リアル対ドリーム)を思い出したのですが、わかりやすい動画があれば教えてください!
    (過去記事に飛んだのですがわからず・・・)
  5. 5.
    • あさり
    • 2020年10月21日 18:07
    今でも世界最高レベルのサッカー選手C・ロナウドは若い頃はキレのあるドリブルで突破していくドリブラーでしたが、今はゴール近くでプレーをするストライカーに近くなってますからね。
    超ストイックなロナウドでさえプレースタイルの変更を余儀なくされている事を考えるとレブロンの化け物具合が分かります。笑
  6. 6.
    • すけぞう
    • 2020年10月21日 18:20
    ヤニス、レブロンとNBAが筋肉偏重に戻ってきてて、個人的には嬉しいです笑

    カリー、デュラントなどテクニック系譜も嫌いじゃないけど、ドーンときてガシャーンとやる感じがたまりません!
  7. 7.
    • なお
    • 2020年10月21日 19:47
    タイプは全然違いますが、カールマローンは35歳でも力強いポストアップしてパワーで圧倒する場面多かったと思い出しました。
    レブロンはパワーも化け物だし、ゲームの支配力やパスのうまさなどまだまだ進化してるのが恐ろしいですね。
  8. 8.
    • なお
    • 2020年10月21日 19:49
    • 5
    タイプは全然違いますが、カールマローンは35歳でも力強いポストアップしてパワーで圧倒してたと思い出しました。
    レブロンはゲームの支配力やパスのうまさなども進化していて恐ろしいですね。
  9. 9.
    • なお
    • 2020年10月21日 19:49
    • 5
    タイプは全然違いますが、カールマローンは35歳でも力強いポストアップしてパワーで圧倒する場面多かったと思い出しました。
    レブロンはパワーも化け物だし、ゲームの支配力やパスのうまさなどまだまだ進化してるのが恐ろしいですね。
  10. 10.
    • あすたー
    • 2020年10月21日 21:27
    レブロンの凄さは語りきれないほどありますが、やっぱり

    ・怪我をしないこと
    ・毎年のように上手くなってること

    この2つが代表的なものかと。

    怪我のしにくさは他の方も書いてるように体のケアに異常なほど気を使ってることからもわかりますが、重要なのは二つ目。

    レブロンが得意としているフェイダウェイやターンアラウンドジャンパーなんかはルーキー時代にはなかった武器ですし、3Pもキャリア初期の頃は3割も入れば良い方でしたが今年のプレーオフは全体で4割、ファイナルに至っては5割近くも決めてる。

    「時代が変わっても通用する」んじゃなくて、「どんな時代になっても通用するよう適応してる」のが本当に凄い。
  11. 11.
    • ノビ
    • 2020年10月21日 21:35
    • 5
    相当身体をケアしてるみたいですね。
    上記のコメントにもありますが。
    凄い所は色々ありますが35歳になってもまだまだ上手くなろうとしている所だと思います。
    バスケIQも年々上がってますしモチベーションも落ちていないし。
    最高の選手はジョーダン。
    最強の選手はレブロン。
    そう思ってます。
  12. 12.
    • マッキー
    • 2020年10月21日 21:52
    柔道部物語、まさかの登場で思わずコメントしてしまいました。
    西野、最後は良い奴でしたよね☺️
  13. 13.
    • 名古屋の監督
    • 2020年10月22日 10:22
    上記の情報にもありますが、とにかくきっちりケアしてるんですよね。
    ビンスカーターも引退1年前のインタビューで、プレースタイルを変えた当たりからアップよりもダウンのストレッチを頑張っていると答えてました。

    さてレブロンですが、以前映像で1億円くらいするアイシングのマシンを使っているところを見ました。

    マシンの中(部屋くらいの大きさ)がマイナス何度かの氷の霧状態になっていて、試合後とかにその部屋に入って一瞬で筋肉をアイシングするみたいなマシンでした。

    とにかく長く戦うにはケアですよね。

    レベルは全く違いますが、29歳でケガして自分自身が出来なくなったので本当にそう思います。

    だからミニの子達には特に柔軟とアイシングは徹底的にやらせてます。
    180度開脚などはほぼ全員が出来るように指導しています。

    我々日本人がレブロンやビンスカーターから学ぶべきはケアの大切さとその偉大な効果だと思っています。

    是非レブロンには偉大な状態のままでいて欲しいですね。
  14. 14.
    • トトパパ
    • 2020年10月22日 10:33
    • 4
    嫌われ者として見るなら柔道部物語の西野もそうでしたね。
    でも西野はいじめられっ子だったし、身長が低く体格に恵まれてなく、筋トレしてあの体を手に入れた努力の人です。
    でも嫌われっぷりは確かにそうですね。
  15. 15.
    • いくとAM
    • 2020年10月22日 20:04
    最後の終わり方リクトAFさんの終わり方と同じでKさんが改めてNBA好きなんだなて思いました!
  16. 16.
    • ピスポラス
    • 2020年10月24日 10:24
    現代のトレーニング、ケアの賜物でしょうね。
  17. 17.
    • 東はペイサーズ西はレイカーズ
    • 2020年10月25日 20:02
    • 5
    プロスポーツはビジネスの世界とはいえ、日本人は特にそうですが、アメリカでもフランチャイズプレイヤーを求めているんでしょうね。
    ヒートへの移籍は単なるフランチャイズプレイヤーの移籍だけではなく、3kingsの結成という選手間の談合という感じが前面に出てしまった。
    そのことが批判を増長させたのでしょう。

    さて、レブロンのルーキー時代の印象はアンソニー・メイソンがラトレル・スプリューウェルみたいなプレイしているでした。
    そこからメイソンがグラント・ヒルみたいなプレイしているに変遷。
    初期キャブス時代はゴライブと言われたドライブでレギュラーシーズンを席巻しました。
    ただプレイオフでは笛が鳴りにくくなり、フィジカルなダブルチームを受けて優勝を阻まれました。
    そこからゴライブの強さはそのままにアウトサイドシュートを磨き、ミドルジャンパーへ入る多種多様なスキルを身につけました。
    ゴリゴリのイメージが強いレブロンですが、フェイダウェイに入る前のステップやフェイク等の技術は相当高いと思います。
    尚且つディフェンスでも貢献度が高い。
    長きに渡ってハイアベレージを残してきたレブロン、プレイヤーの質としてはジョーダンを上回っていると言い切っても差し支えないと思っています。

    あと2年ぐらいは今の水準を維持するんじゃないかと思うのと、ザイオンの今後を見ていけばレブロンの偉大さがより一層際立つと思っています。
  18. 18.
    • 田仲
    • 2020年10月28日 10:59
    いまから野球選手目指してほしいな




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