当ブログコンテンツの無断転用はご遠慮ください
このエントリーをはてなブックマークに追加        
  • 2021年02月23日13:00

嗚呼、名勝負(21) NBA1993東地区決勝 ブルズ×ニックス第5戦

どーも!!!

言うまでもなくバスケが好きな男、
編集者・Kでっす!!


てことは、もちろん言うまでもなくNBAも
大好きなわけでして、中学1年生時から数えて
ある程度の観戦キャリアがあるわけですが、

ラストシーンがエキサイティングな試合としては
これがナンバーワンかも? っていうゲームを
今日は名勝負として取り上げたいと思います。


1993年プレイオフ、
イースタンカンファレンスファイナルの
ブルズ×ニックス戦より「GAME5」でございます。

あ、このシリーズって4勝2敗でブルズが勝つので、
決着は「GAME6」なのですが、今回紹介するのは
「GAME5」です。そこんとこ間違いなきよう。


時代は第1期ブルズ王朝、
1993年プレイオフということは、ジョーダンの
1度目の引退の直前ということになりますね。

この年については、多くの皆さんはおそらく
ブルズとサンズのファイナルが強く印象に
残っているんじゃないかと思います。

あのファイナルは面白かったですからねえ。
ジョーダンが6戦平均で41点も獲っていたという、
ジョーダンファンにはたまらないシリーズです。

そしてもちろん、パクソンの劇的スリーも語り草。


でもね、その手前のカンファレンスファイナルも
超絶面白かったんですよ。

ブルズとニックスの「男と男の勝負」。


なんかね、死ぬほどアツいんですよね。
華やかさよりもゴツゴツした感じが上回ってて。

そういえば、前回の名勝負コラムで取り上げた
プロレスラー・三沢光晴&川田利明について、
「殺し合いの雰囲気がある」と書いたのですが、
当時のブルズとニックスも近いものを感じました。


当時のニックスにとって、シカゴ・ブルズは
「どうしても勝てない」相手だったんですよね。

プレイオフでいつも当たり、そしていつも負ける、
そういう存在なのです。

かつてのブルズにとってのピストンズみたいな
感じだったといってもよいと思います。


とにかくジョーダンにやられる。

ユーイング、いつも最後に天を仰ぐ、みたいな。

※まあこれはニックスに限らず、あらゆるチーム、
あらゆる選手が同じなわけですが。
この時代の男達はみんなジョーダンに敗れたので。


ジョーダン率いるブルズは、
1991年、1992年とファイナルを制しています。
この年が3連覇「スリーピート」への挑戦です。

ユーイング率いるニックスは、
1991年、1992年とブルズに敗れています。
この年が3度目の正直「リベンジ」の舞台です。


まあそのリベンジに臨むニックスの闘志たるや
凄いモノがありましたよね。

「絶対に倒す」「死んでも倒す」という気合いの
オーラをプンプンまき散らしておりました。

どうしても勝ちたいのでしょう。
勝ちたくてしょうがないのでしょう。


妥当ブルズに異常な執念を燃やす彼らは、
この年のリーグ戦を1位で終えることに成功します。

そう、前年王者ブルズを勝率で上回ったのです。

※ニックス…60勝22敗
 ブルズ……57勝25敗


かくして、東地区は、第1シードがニックスで
第2シードがブルズという形でプレイオフへ突入。

そして当然のように、第1シードのニックスと
第2シードのブルズが地区決勝で激突します。


ともにここまで力強い突破でした。

ニックス:
1回戦(ペイサーズ)3勝1敗
2回戦(ホーネッツ)4勝1敗

ブルズ:
1回戦(ホークス)3勝0敗
2回戦(キャブス)4勝0敗


迎えたカンファレンスファイナル、
このシリーズは、先に4勝したほうが勝ち抜ける
「ベスト・オブ・セブン」方式で、ホームコートを
「2-2-1-1-1」と受け渡していきます。

ニックスのホーム・ニューヨークで2戦、
その後、ブルズのホーム・シカゴで2戦、
以降、ニューヨーク、シカゴ、ニューヨークです。


全部ホームコート側が勝つ展開になると、
4勝するのはニックスになりますので、
当然、アドバンテージはニックスにあります。


まずはニューヨークの2連戦、
世界中のバスケファンが驚愕します。

なんと、ニックスが2連勝するのです。
連覇中のディフェンディング王者に連勝です。


当時のブルズはまさに「最強」のときですので
(92-93シーズンはやや元気がなかったとはいえ)、
たとえ相手のコートであっても、2戦のうち1戦は
獲っていたものです。

ましてやシリーズの行方を大きく左右する、
大事な1戦目・2戦目です。どちらも落とすなんて
そうそうないこと。これは本当に衝撃でした。

まさしくニックスの執念でしょうね。


2連覇中の王者ブルズ、追い込まれました。



が、

そうは問屋が卸さない。
第3戦から逆襲開始です。


もうそんなに鮮明には覚えていないのですが、
確かディフェンスが凄かったんですよ。

「オウ、1戦・2戦、よくもやってくれたな」
「これからどうなるか、分かってんだろうな」

そんな鬼気迫るディフェンスでした。


第1戦からしばらくジョーダンが抑え込まれて
しまっていたのですが(スタークス、スゲエ!)、
その分激しいディフェンスと、ピッペンの活躍で
第3戦・第4戦を獲り返し、タイに戻します。

ここまではニックスの、そしてユーイングの
異常な闘志が先行していましたが、第3戦からは
逆にブルズの王者の意地が炸裂したのでした。


そして、2勝2敗で第5戦を迎えます。

舞台はニューヨーク。


ブルズが3連勝でファイナルへ王手をかけるのか、
ニックスが再びホームで星を取り、最初の勢いを
取り戻すのか、天下分け目の大一番であります。


ゴリッゴリの、男と男の勝負です。

この時のニックスのフロントラインといったら
そりゃもう肉弾戦なら世界最強だったといって
いいと思います。

「キングコング」ことパトリック・ユーイングを
センターに置き、3・4番のフォワード陣には
チャールズ・オークリー、アンソニー・メイスンの
超肉体派と、ハッスル男のチャールズ・スミスが
並ぶという超強力なラインアップでして、

エースのジョーダンを筆頭に、第2の男・ピッペン、
シューターのパクソン、アームストロングなど
バックコートにスコアラーが固まるブルズとは
対照的な布陣だったのです。

ブルズからしたら本当にイヤな相手なのですよ。


そのゴリッゴリの勝負は、やはり大接戦に。

そしてブルズ1点リードで迎えたラスト15秒、
名場面がやってきます。


1点を追いかけるニックスは、ニューヨークの
圧倒的な声援を受け、勝利を賭けた最後の攻撃。

ボールはやはりインサイドに放り込まれ、
フィニッシュシーンはチャールズ・スミスに。


あの最後の場面は忘れられないです。



スミスが打つ、ブロック!!

スミスが自ら拾い打つ、ブロック!!

スミスが自ら拾い打つ、ブロック!!!

スミスが自ら拾い打つ、ブロック!!!



いや、マジですよ。


ゴール下でスミスが4回シュートを放ち、
ブルズがそれを全部ブロックしたのです。

グラントが、ジョーダンが、ピッペンが
すべてを叩き落したのです。


これで運命の第5戦が、
いや、このシリーズ全体が、決着しました。

このゲームを獲り、3勝2敗としたブルズは
続く第6戦も勝利して4勝2敗で決勝へ。

そして、サンズとのファイナルも制し、見事に
3連覇を達成することとなります。



あの4ブロック、本当に興奮しました。


わしは冒頭で、このゲームのことを
「ラストシーンがエキサイティングな試合」と
書かせていただきました。

その一文を見て皆さんはおそらく、超劇的な
ブザービーターなどを思い浮かべたのでは
ないでしょうか。


違うんです。
エキサイティングなのは、守備だったんです。

そんな一風変わった角度からのアツい試合、
ブルズとニックスの死闘でした。



うーん、何度でも言いましょう、
I love basketball!!!!!


ではでは。




これ、ダイジェストです。歓声が凄い。




 

これ、ラストの面白いところから再生です。
5分くらい見てみてください。








その他の名勝負は、こちらから。






-



このエントリーをはてなブックマークに追加        






嗚呼、名勝負(21) NBA1993東地区決勝 ブルズ×ニックス第5戦 へのコメント一覧

  1. 1.
    • B
    • 2021年02月23日 13:31
    分かります、第5戦の激アツ具合!

    最後のファールか否かのギリブロック連発は今見ても熱い!

    ブルズが6度優勝したプレーオフで最初の2試合落とした唯一のシリーズ、ニックスも熱かった…。
  2. 2.
    • 第2期バッドボーイズ
    • 2021年02月23日 14:16
    90年代のゴリッゴリのディフェンスが懐かしいですね。個人的にはこの頃のハードなディフェンスのNBAが好きですね。いやージョーダン率いるブルズ強い。各チームの目標が打倒ブルズでしたよね。
  3. 3.
    • ふう
    • 2021年02月23日 15:06
    ん〜〜😚😚イイ時代❣️❣️打倒ジョーダンの時代❣️チーム的にもでしょうけど、とにかく、個々も打倒ジョーダン👊👊でしたよね。あとで再生させていただき、浸りまーす👍🙌
  4. 4.
    • さそりビル
    • 2021年02月23日 22:30
    • 5
    自分も長らくバスケをやっておりますが、ラスト1秒以下での逆転や最後のシュートを止めた、というシーンは観る側・プレイする側でもいくつか記憶にあります。

    しかしラスト数秒で4度の攻防とは!!シュート打った側も止めた側も本当に信じられないです!ある種ミニバスのようとも言いますか、事実は小説より奇なり…貴重な名勝負を紹介してくださってありがとうございます!!
  5. 5.
    • 編集者・K
    • 2021年02月23日 23:39
    >>1
    そう、あの最強ブルズが2連敗からスタートするという凄いシリーズだったんです。
    ニックスの気迫とプライドが爆発したような。
    しかしその後、王者・ブルズの意地が爆発するという。
  6. 6.
    • 編集者・K
    • 2021年02月23日 23:40
    >>2
    あれほどまでの絶対王者は、あらゆるスポーツを通してもなかなかないですからね。
    我々の世代の中でジョーダンが絶対的なのは、彼が全部勝ったからなんでしょうね。
  7. 7.
    • 編集者・K
    • 2021年02月23日 23:41
    >>3
    このゲームは浸る価値ありですよー。
    第一次ブルズ王朝のニックスって、まさに戦う男の集団ですから。
  8. 8.
    • 編集者・K
    • 2021年02月23日 23:42
    >>4
    これ、ホントに見ながら心臓バクバクしたんです。
    そして、終わった後も最後の凄まじさに茫然とするような。
    オッサンNBAファンはみんなよく覚えていると思います。
    まさしく名勝負です。
  9. 9.
    • 第2期バッドボーイズ
    • 2021年02月24日 11:00
    >>6そうなんですよね。元祖バッドボーイズをクリアしてからは野球からの復帰以外負けナシですもんね。
    たらればの話をすると野球に行かなかったら7連覇してたかもですしね。
  10. 10.
    • ランディ・モス
    • 2021年02月24日 17:13
    当時のNBA(特にイースタン)はガツガツ激しかったよね〜
    それでも怪我で休む選手なんてあまりいなくてむしろ乱闘等で出場停止食らって休む選手が多かった印象。
  11. 11.
    • 編集者・K
    • 2021年02月24日 18:15
    >>10
    そういう時代ですね。
    ジョーダンでも乱闘しますからねえ(笑)
  12. 12.
    • 2022年04月13日 15:32
    スミスのやつ
    ピッペンの後ろからのブロック一発目ファウルだって今でも思ってる




コメントする(このブログのコメントをRSSフィードで購読することができます)

嗚呼、名勝負(21) NBA1993東地区決勝 ブルズ×ニックス第5戦 にコメントする
絵文字
K-twitter K-facebook
Twitterボタン [henshusya_k]
編集者・Kのtwitterアカウントです。皆様お気軽にフォローしてくださいませ。
facebookボタン [k.no.heya]
Kの部屋のFacebookページです。皆様お気軽に「いいね!」してくださいませ。
LINE読者登録
小説、始めました!
新たなチャレンジ、動いております!
是非ご覧ください!( 執筆の経緯はコチラ)


最新記事
月別アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
PROFILE
編集者・K / 編集者・K
雑誌・WEB編集の仕事をしているKと申します。「スポーツ」「TVゲーム」「少年漫画」「お笑い番組」「マカロニグラタン」をこよなく愛するオジサンです
  編集者・Kにメッセージ>>>>>Mail to K
  編集者・Kとtwitter>>>>>>>henshusya_k
  編集者・Kとfacebook>>>>>>Kの部屋
ACCESS
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

スポンサードリンク

トップに戻る