バスケ大好き、編集者・Kでっす!!
約1か月ぶり、久々の名勝負コラム、
今回もバスケの名勝負を取り上げてまいります!
いわゆる「死闘」「劇的」「奇跡」のような
言葉がまさにピッタリだったと思うゲーム、
バスケ女子日本代表がアテネ五輪出場を決めた
韓国との1戦でございます。
当時「“俺たちの”衛星第1」にて放送されたので、
読者の皆さんのなかには、この熱いゲームを
リアルタイムでご覧になった方も結構いるのでは?
この勝負、わしがこれまで見たゲームのなかでも、
興奮の度合いはトップクラスのものだったかと。
やっぱり「日本代表」っていいですよね。
わし、実は日本のバスケでもNBAでも「贔屓」の
チームってないんです。凄い試合・面白い試合を
見たいという欲求が第一にあり、特定のチームを
毎回応援するというのは、最近はないんですよね。
※思い返すと、かつて1個だけあったかな。
NBAになりますが、レジー・ミラーがいた間は、
インディアナ・ペイサーズが大好きでした。
でも日本だと特定の贔屓チームはずっとないかも。
あ、試合ごとに、どちらかに寄って見ることは
ありますよ。たとえば、Bリーグ初年度の決勝は
田臥勇太が優勝するところを見たいから、
栃木(現・宇都宮)を応援していた、とかさ。
パナソニックが解散になる年の天皇杯決勝は、
やっぱりパナのほうに偏って見たよな、とかさ。
そういや記事も書きましたね(コチラ参照)。
あとは大体「勝てないと思われている」ほうを
応援するヘキがあります。それはつまり、
エキサイティングなゲームが見たいからですね。
できることならワンサイドゲームじゃない、
最後まで分からないシーソーゲームを見たいから。
と言いつつ、
無条件で絶対応援するチームがひとつあって、
それが「日本代表」であります。
※まあ、ほとんどの方がこれは同じですよね
やっぱり日本が負けるところを見たいなんて
一度も思ったことはありませんから。
それが五輪を賭けた戦いなんてことになれば尚更。
さらにそれが、ダブルオーバータイムにまで
もつれ込む「死闘」だったら。
さてさて、前置きが長くなりましたが、
この試合は「勝てば五輪」のゲームでした。
相手は韓国。そう、日韓戦です。
これはもう最高のシチュエーションですよね。
勝負の舞台は、仙台。
先に言っちゃいますと、日本はこの試合を勝ち、
五輪の切符を獲得するのですが、そのあまりにも
劇的な展開から、ファンの間では「仙台の奇跡」
と呼ばれるゲームであります。
当時の主力は1970年代後半生まれの選手たち。
要は、わし(1977年)と同じくらいの世代です。
ベテラン枠が、1974年生まれの浜口と大山で、
エースはかつてこのコラムでも書いた永田睦子、
(こちらご参照)、そして、矢野良子ですかね。
特に主力としてアトランタ五輪に出場した
浜口&大山は、まさに中軸でした。
しかし、やや劣勢で進行していったこの試合、
日本は、途中でその頼れるベテランである
浜口&大山をベンチに下げるのですよ。
おそらく「半分捨てた」部分もあったのでしょう。
確か五輪の枠は3枠ありまして、仮にこの試合を
落としたとしても、その後の3位決定戦で勝てば
まだチケットを獲得できる状態だったのです。
が、もしここですべてを出し切って敗れてしまうと
次の3位決勝戦も勝てなくなる可能性があります。
そこで降した判断が、「主力温存」だったと。
これはこれで懸命な作戦だったかな。
すべてで全力を尽くすのは美しいことですが、
ミッションを何が何でも達成するためには、
ときに策略も必要なものですから。
それが、どうでしょう。
これまで控えだった選手たちが凄い試合を
見せ始めるのですよ。ベンチに秘められていた
若いチカラが爆発するのです。
ライバル・韓国を相手に一歩も退かずに戦い、
異常な勝負強さを披露します。
特に、矢野良子の爆発力たるや、まさに圧巻で、
次々に重要なシュートを決め続けます。
ゲームは一進一退の攻防で終盤へ。
こうなれば勝負所で主力の2人を戻して、
勝負をつけに行くという選択もあるのですが、
日本はそうしません。この勢いに賭けるのです。
解説の原田さんも途中「このままでいい」と
発言していましたし、見る者全員が
「この面子で勝ってしまえ」と捉えたのかなと。
もつれにもつれた試合は、
40分で決着がつかず、5分間の延長戦へ。
その延長戦でも勝負がつかず再延長戦へ。
かつてない死闘、ダブルオーバータイム。
その再延長戦の5分、
この試合大当たりの矢野良子が、歴史に残る
スーパーパフォーマンスを見せます。
「ゾーンに入る」という言葉を説明するなら、
この試合の矢野を見てくれ、と言いたい。
まあ、凄かった。
矢野はいつも凄かったけど、この試合は特に、
本当に、超絶に、ハンパなく凄かった。
素晴らしいゲームでした。
劇的でした。感動でした。
バスケをよく知らなくても、この試合のアツさは
絶対にわかると思います。間違いなく興奮します。
是非、見てみてください。
というわけで、女子バスケの名勝負でした。
うーん、会場もアツいなあ。素晴らしいなあ。
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嗚呼、名勝負(22) バスケ女子 アテネ五輪予選準決勝 日本×韓国 へのコメント一覧
このときの矢野良子はまさに神ってました。
涼しい顔でシュートを決め続ける姿は超たのもしかったです。
数日前に同じ相手にボロ負けしてる。
序盤からミスが多くて、あーまたかの空気。
そっからの劇的勝利だから嬉しいと同時に不思議な感覚だったことを覚えてます。
矢野は恐ろしさすら感じる存在感でした!
あ、不思議な感覚だったの分かります。
たまにあるんですよね、こういうこと。
おお!!
言われてみると、「流れ」を強烈に感じるのって
女子の試合のほうが多いのかも…!!
いいですよね!
わし、原田さんが昔から大好きでして、
テレビの前で一緒に手に汗握っておりました!!
「矢野!!
矢野!!!
矢野!!!!!」
って父親と一緒になって応援していたのを思い出しますね!
ベテランのジレンマというか・・・。
対照的な若いパワー!!
いつの時代もこうやって歴史は繰り返す。
今回対にトヨタが崩したエネオスとの決勝も凄かった。