当ブログコンテンツの無断転用はご遠慮ください
このエントリーをはてなブックマークに追加        
  • 2021年03月30日12:28

2000年5月の編集者・K(その2) 〜編集者になった・2〜

どーも!!!

昔、雑誌編集者だった、編集者・Kでっす!!

なんだかヘンな挨拶でございますが、
TVドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』の
影響で「編集者」という職業に興味を持つ方が
増えていると聞きまして(ホントなのかな…)、

久々にこのコラムを更新しようかな、と。
編集者ってものを、ケッコー語れると思うので
(って、10年以上前の編集者像になっちゃうけど)。


はい、
「あのときの編集者・K」
でございます。



わしが雑誌編集者という仕事に就いたのは、
2000年5月のことでして、その序章については
以前書かせていただいております。

こちら、先にご覧いただくとよいかと。

 


(上記、読んでいただいたということで…)

というわけで、
最初の数日はノホホンとしていたのですが、
その後、海外出張から副編集長が戻ってくると、
環境が一変します。


いま思えば「地獄の日々」でしたね、ここから。
が、最初は何も気づいていませんでした。


副編集長は、わしを見つけるとニコリ。

「お、来たな、K君。待ってたよ」

待っていたなんて言われると、気分が悪いわけなく
激しく頭を下げてご挨拶。

「はい! よろしくお願いします!!」


小さなミーティングルームで色々と
話を聞かせてもらいました。

曰く、

「キミには期待している」
「是非、若い発想を見せてほしい」
「まずは先輩編集者の手伝いからスタート」
「スキルを身に着けてくれ」


ほうほう、期待のルーキーってやつか。
これはますますヤル気が沸いてくる。


が、

全っっっ然、仕事が来ません。


副編集長からは「先輩を手伝え」と言われている。

わしは手伝いたい。みんなの役に立ちたいし、
なにより暇である。やることがないのだから。


しかし、大忙しの先輩方は、わしにアレコレと
指示すること自体も面倒くさいようで
「頼むことあったら声かけるから」の連続。

結果、全っっっ然、仕事が来ません。


あ、そうだ、
わしは「校正記号」を覚えたじゃないか。

暇だから本を読みまくり、そして先輩方のゲラを
読みまくり、一通りのコツは得たんだ。

※ゲラってのは、見本刷りのことでして、
これに修正指示などをカキカキして(アカ入れ)、
ページの編集を進めていきます。


おそるおそる聞く。

「あの〜、校正なら手伝えると思うんですが…」


先輩1 「うん、今度な」
先輩2 「いまは頼むゲラもないのよね」
先輩3 「あったら頼むからさ」


ぐおおおおおーーーーーー!!!!!!

やらせてくれえええーーーー!!!
仕事をくれええええーーーー!!!


どうしようもないので、再び勉強の日々。

とにかくこれまで作った誌面を見まくる。
校正の手順も見まくる。


が、やっぱり面白くない。


わしと一緒に編集部に入った他の4人は、
2週間もするとバリバリの戦力になっている。

毎日忙しそう。先輩たちとの会話も弾んでいる。


一方のわしは、何も仕事のない日々が続く。


いまとは職場の環境も全然違うからね。

ひとりに1台PCがあったりするわけじゃないから
「仕事に見せかけたネットサーフィン」なんて
できません(いや、しなくていいんだけど)。

とんでもなく暇なんです。


やっていたことは、

・電話をとる
・コピーをとる
・おつかいに行く

そのくらい。


それがない時間は、本気で何もない。



そんなある日、
副編集長に呼ばれる。

「どう? 仕事楽しい?」

いや、何もしてねえですけど…。


「時間あるなら、ちょっとやってみてほしい
ことがあるんだよね」

え…!? 仕事っすか!!?


「毎日やって欲しいことなんだけどさ」

はい!! はい!!!
もちろん、やります!!

何でもやります!! やらせてください!!



副編集長に告げられました。

「毎日3本、ニュース記事のネタを拾ってくれ」


はい!!
わかりました!!!!



ん?

それは、どうやればいいんだ!?


副編集長、曰く

「それは自分で考えなよ。とにかく3本。
毎日ね、毎日。んで俺に出して」



これが、

地獄の日々の始まりでした。



※おおーーっと、長編になりそうな予感…!!
こりゃ2000年だけで10本以上書けそうだな(笑)



※次の話はコチラ


-


このエントリーをはてなブックマークに追加        






2000年5月の編集者・K(その2) 〜編集者になった・2〜 へのコメント一覧

  1. 1.
    • rick
    • 2021年03月30日 17:04
    こういう仕事系の記事いいですね。
    続きが気になるので忘れないうちに先が見たいです!
  2. 2.
    • トドロキ
    • 2021年03月30日 20:20
    右も左もわからない新人でもハードルが低くてやれる!と思わせ、上手くいかなくても頑張れるレベルの仕事させなが見る力・考える力を鍛えつつ、チームに必要な情報収集をさせる。
    全体にも影響を与えられる素晴らしい上司な予感がプンプンしますね!
  3. 3.
    • TD
    • 2021年03月31日 13:11
    • 5
    いつも楽しく拝見しております。
    小説も読んでいたので、Kさんのリアルを聞けるのが楽しみです。
  4. 4.
    • 校正
    • 2021年03月31日 14:21
    • 5
    初コメントです。
    いつも楽しく拝見しております。
    私は編集者ではありませんが、「校正」専門のプロダクションで働いております。
    ニッチな部分ですが、「校閲ガール」などで少々影響がありました。
    仕事の苦労はさまざまだな〜と共感しております。
    桜も満開から葉桜となってまいりましたがとても良い時期なので、散歩がてら見てこようと思います。
    またお身体にお気をつけてくださいませ。
  5. 5.
    • ビック・ザ・巨峰
    • 2021年04月02日 21:39
    次の記事楽しみにしてます!
    人の成長を描いたストーリーを読むと、爽快感あり、勉強になります。

    僕は遊びまくってた甘ちゃん大学生から企業の研究員に就職しました。今は39歳。やりがいと愛する家族もできて、生きがい感じる毎日です!




コメントする(このブログのコメントをRSSフィードで購読することができます)

2000年5月の編集者・K(その2) 〜編集者になった・2〜 にコメントする
絵文字
K-twitter K-facebook
Twitterボタン [henshusya_k]
編集者・Kのtwitterアカウントです。皆様お気軽にフォローしてくださいませ。
facebookボタン [k.no.heya]
Kの部屋のFacebookページです。皆様お気軽に「いいね!」してくださいませ。
LINE読者登録
小説、始めました!
新たなチャレンジ、動いております!
是非ご覧ください!( 執筆の経緯はコチラ)


月別アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
PROFILE
編集者・K / 編集者・K
雑誌・WEB編集の仕事をしているKと申します。「スポーツ」「TVゲーム」「少年漫画」「お笑い番組」「マカロニグラタン」をこよなく愛するオジサンです
  編集者・Kにメッセージ>>>>>Mail to K
  編集者・Kとtwitter>>>>>>>henshusya_k
  編集者・Kとfacebook>>>>>>Kの部屋
ACCESS
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

スポンサードリンク

トップに戻る