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  • 2021年08月25日12:08

嗚呼、名勝負(27) 高校バスケ ウィンターカップ1996男子決勝 能代工業×福島工業

どーも!!!

本日は名勝負コラムをお送りします!!


で、
ついこのあいだ高校生のゲームをとりあげた中、
またしても高校バスケ、ウィンターカップから
昔のゲームを振り返ります。


※以前、当コラムでピックアップしましたのは、
1992年の大会でした。もはや伝説ともいわれる
平岡さんのあのゲームです。





そして、
今回取り上げますのは、1996年。

これは、我がKの部屋読者ならば、
かなり多くの方が見た試合ではないでしょうか。

そう、田臥勇太1年生のときの大会ですので。


※つまり、先日の「もしも」で取り上げた
能代工業の1年前の代ということになります
(まあこの年と1年後は同じ面子なのですが)。



田臥選手の存在は、当時のバスケ界では
めちゃめちゃ話題になってました。

高1であの注目度は、異例中の異例だったのでは
ないかと思いますよ。

前回の平岡さんも1年生時から凄かったけど、
彼の場合は、ウィンターカップの放送で
その存在が知れ渡った感じだったんですよね。


対する田臥選手は、雑誌等でその手前から
有名になっていまして、このゲームの放送で、
「噂の1年生がついにベールを脱ぐ」みたいな
感じだったかと思います。

※夏の総体をNHKで見た方もいると思いますが



が、

この日の視聴者は、その田臥と共にもうひとり、
とんでもない男を発見することになります。

福島工業のエース、渡邊拓馬です。


※あ、そういえば、某ブログには渡邊タクヤ
という選手が出てきますね、同じ福島の高校で。



わしは毎号月刊バスケを買って情報を漁るような
マニアックな男だったので、田臥も拓馬も
その存在は知っていましたが、インターハイで
決勝に出ていた田臥はともかく、拓馬のほうは
プレイをちゃんと見たことがなかったですから、
この試合、実はそっちのほうが楽しみでした。


で、開始早々に度肝を抜かれます。


いままで色んな高校生を見てきました。

で、1試合で残したインパクトでいうと、
前回紹介した平岡さんが史上最強だったと
思っているのですが、

「試合開始直後のインパクト」でいうと、
この渡邊拓馬が頂点なんじゃないかと。


拓馬はこの試合、最初の80秒で7点も
獲っちゃうんですよね。すべて異なるプレイで。


最初にコーナーから撃ったスリーは外れますが、
そのコボレ球を自ら拾うと、なんとも華麗な
ダブルクラッチで先制点を奪います。

続くディフェンスで能代の攻撃を止めると、
今度はハイポストからターンしての
ジャンプショットでリングを射抜き、

再び能代を止めた次の攻撃では、左45度から
美しいスリーポイントを沈めて見せます。


この80秒は本当に圧巻でした。

「何コイツ…!? バケモンじゃん」と。
「全部できる、オフェンスオバケじゃん」と。


これまでわしが見た中で一番センスを感じた
高校生だったかもしれません、渡邊拓馬。


当時188cmでしたので、高校バスケの世界では
飛びぬけて背が高いわけではないですが、
まあ、スコアリングに関するスキルについては、
何から何まで凄かったです。

※因みに解説の倉石さんは、彼のことを
「ドリブル・パス・シュート、全部について
今の高校バスケ界ではナンバーワン」とまで
言っていましたデス。


全国大会でもダンクをかますし、
シュートフォームは抜群にきれいだし、
ダブルクラッチのしなやかさもハンパないし、

上手い、速い、高いの三拍子ですよ。



しかしその後、
試合は能代工業が取り返します。


この年は、田臥勇太の偉業中の偉業である
「高校9冠」の1年目になりますが、
まあ、あの5人はこの時から凄かった。

田臥勇太は、1年生時から魔法使いでした。

この試合の中でも「わお…!!」となるパスを
何本も見せてくれます。

菊地のスリーも若月のランも冴えわたってるし、
畑山&小嶋の上級生コンビも安定感抜群でね
(って、ふたりともまだ2年生でしたけど)。


拓馬はずば抜けて凄かったですし、
他にも好プレイヤーがそろう福島工業でしたが、
さすがにあの能代には勝てませんでした。


はたして、インターハイ・国体に続き、
このウィンターカップを制して三冠達成。

伝説の幕開けとなったわけであります。



うーん、でもやっぱりわしは、
拓馬の記憶のほうが強いかもしれんなあ。

ホント凄かったのよ、あの80秒が。


みんなも観たんじゃないかしら、この決勝戦。

※試合は12:40あたりから始まりますが、
せっかくなんで冒頭のダイジェストもご覧あれ。
1回戦から田臥も拓馬もすげーから。





懐かしいなあ。

この頃に活躍していた高校生って、
いまは監督になっているような世代ですね。

そんななか、いまだ現役の田臥勇太、
やっぱりリスペクトであります!


てなわけで、前回に引き続き
高校バスケから名勝負の紹介でした。

ではでは。



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その他の名勝負記事はコチラから。
アレコレ一生懸命書いております!




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嗚呼、名勝負(27) 高校バスケ ウィンターカップ1996男子決勝 能代工業×福島工業 へのコメント一覧

  1. 1.
    • まつ
    • 2021年08月25日 12:15
    この試合、ビデオテープからDVDに残しました!(笑)
    渡邊拓馬はまさに理想とするオールラウンダーですね。
    センスもずば抜けてたと思いますし、堅実なプレーから派手なプレー、シュート力も抜群でした・・・
  2. 2.
    • 酒屋の伜
    • 2021年08月25日 12:54
    更新、ありがとうございます!!

    福工、負けちゃいましたけど、ホントに開始早々の拓馬には、「かでっぱい!?かづぞぃ!?」って思っちゃいました。
    訛ってすいません(笑)

    四半世紀になりますか…。
    年取ったなー。

    私は、バスケ部出身でもなんでもないですが、この前試合は、めちゃくちゃワクワクしてました。
  3. 3.
    • 13番
    • 2021年08月25日 12:59
    この試合は何回見たかわかりませんねw

    縁あって福島の選手とバスケやってましたけど
    田臥というよりはプレスに引っかかかってしまって〜と言っておりましたね
  4. 4.
    • kのファン
    • 2021年08月25日 13:17
    渡辺力と黒須もいた時ですよね?面白かったなああのゲーム。個人的にこのインターハイは歴代最高に面白かったです。北谷戦も仙台戦もいい
  5. 6.
    • 4番
    • 2021年08月25日 22:36
    • 5
    世代はちょい上だけど県工(地元では福島工業のことをケンコーと呼んでました)の林さんとマッチアップしたの思い出しました。体幹ヤバくて全く崩せなかったなー。懐かしいー。
  6. 7.
    • ぽめりある
    • 2021年08月25日 23:53
    某ブログのタクヤくんと畑山くんのファンなので、元ネタが分かって嬉しいですw
  7. 8.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:02
    >>1
    何度見ても面白いですからね!
    タクマは本当にすごい選手です!
    ※最近は解説者として活躍中ですね
  8. 9.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:03
    >>2
    とんでもねーバケモンが現れた、と
    わしも驚愕しました!
  9. 10.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:04
    >>3
    やっぱりあのプレスかぁ。
    守備自体も厄介ですが、ボール奪われるとほぼ確実に失点するのが痛いですよね。
  10. 11.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:05
    >>4
    そうそう、そのときです。
    みんな某ブログに出てきますね(笑)
  11. 12.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:06
    >>6
    林選手もグッドプレイヤーでしたねえ。
    強気の1on1、忘れられません。
  12. 13.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 01:06
    >>7
    そーいうことです!
  13. 14.
    • 何回もみた!
    • 2021年08月26日 01:37
    あの試合はナンバーワンプレーヤーがナンバーワンチームと戦うしかも3年のスターと1年よスター、いろんな見方ができて本当に面白い試合でした
    畑山がボールもらって田臥がセンターライン付近でもらうあのトランジションの速さ凄かったです
    あのチーム畑山が先にもらうから田臥のドライブが活きていたと思います
    タクマもカッコよすぎ!
    今もビデオ持ってます!
  14. 15.
    • シュレンプ
    • 2021年08月26日 06:46
    福島工業とは高2の時に東北大会であたりました。アップの時から三人連続でダンクしてるし圧倒されましたね。特に渡邉さんのドライブやそこからのジャンプに次元の違いを感じました。隣のコートで試合してた田臥選手も速かったな〜。
  15. 16.
    • ギャルオヤジ
    • 2021年08月26日 08:23
    Kさん、おつです。
    私も、福島工業卒です。動画の世代より少し下ですしバスケ部でもなかったですが、こーやって自分の出身校がネタにされるのは嬉しいものです。
    何より、あの穴澤先生久々みました(笑)
    穴澤先生の授業懐かしいな〜。
    これからも更新頑張ってください。楽しみにしてます。

  16. 17.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 09:41
    >>14
    何度も観た方、多いですねえ。
    ボールを奪った後の能代の速攻は圧巻でした。
    因みに、田臥が先にボールを持ったら、フィニッシュは畑山のスリーになるパターンが多かったですね。
  17. 18.
    • 編集者・K
    • 2021年08月26日 09:42
    >>15
    おお、凄い経験をされていますねえ。
    こういう、直に戦った声は貴重です!!
  18. 19.
    • kodate
    • 2021年08月26日 11:39
    試合を見てた時の感想

    序盤「渡邊拓馬すごいな…。まんま流川やん。」

    その後「話には聞いてたけど、田臥勇太すごすぎる…。マンガ超えてるやん。」
  19. 20.
    • 安室さん世代
    • 2021年08月26日 13:43
    田臥君の頃の能代工も好きですが、半高池で福岡商破ったインターハイ決勝が一番好きな試合です!NHKでしたよね?で見ました。一試合走り続けられるか出来ないかの違いについて考えさせられましたが、そんなこと以上に、勝ち方がかっこよすぎた、何度もビデオ見て涙した試合でした。
  20. 21.
    • 2021年08月26日 22:03
    この試合ビデオテープに録って何度も何度も観てたことを覚えてます。
    当時秋田在住の中学生でしたが、地元の体育館で県大会があって観に行ったら立ち見も溢れるほどでした。
    その後自分が高校生になり、県の高校の大会で体育館満員は異常なことだったのだと知りました笑
  21. 22.
    • 理人
    • 2021年08月26日 22:21
    こんなにハーフコート付近に密集するバスケ始めて観た笑


    渡邊の最初のレイアップはダブルクラッチとは言えないのでは?と思いました。笑
  22. 23.
    • 編集者・K
    • 2021年08月28日 00:33
    >>19
    全国大会を9大会連続制すキャラは確かに漫画にもいない(笑)
  23. 24.
    • 編集者・K
    • 2021年08月28日 00:35
    >>20
    その半高池が、わしの学年なのですよ。
    いいチームでしたね。
    そして、その試合に畑山と小嶋はもう出てますね。
  24. 25.
    • 編集者・K
    • 2021年08月28日 00:36
    >>21
    県大会で満員はなかなかないですよね。
    あのときの能代はそれだけの「ブランド」だったんですよね。
  25. 26.
    • 編集者・K
    • 2021年08月28日 00:36
    >>22
    あれ?
    そうですか?
    月刊バスケでもあれはダブルクラッチと呼んでましたが。
  26. 27.
    • ベトー
    • 2021年08月28日 19:36
    • 5
    福島の大スターですね。林さんや力さんとはクラブチームで戦いましたが、やはり上手かった。タクヤのスラムダンクの続きでの活躍は納得で、ニヤニヤしながら読んでます!
  27. 28.
    • 編集者・K
    • 2021年08月28日 21:58
    >>27
    自分的にも超絶にインパクトのあった選手ですから、
    そりゃちょっとブログでも目立ちますよ!
  28. 29.
    • 編集者・K
    • 2021年08月29日 09:51
    >>16
    おお、卒業生の方ですね!
    わしの母校は有名人が少なくて、これ系で話題になることはほとんどないです(苦笑)
    ※返信遅れてごめんなさい
  29. 30.
    • ひろき
    • 2021年08月29日 12:30
    この年、運良く(運悪く?)両校と対戦する機会があり、もちろんボコボコにやられました。

    田臥にも渡邊拓馬にもマッチアップしましたが、止められる訳もなく、大量得点を献上させていただきました(笑)

    当時は悔しさでいっぱいでしたが、今となってはいい思い出です。
  30. 31.
    • 安室同期、おっさんです♪
    • 2021年08月30日 20:34
    >>24
    そうなんですよ〜
    小君畑君、大活躍、ってよりその後につながるインパクト残した試合、って見方もあるかもですね!
  31. 32.
    • 安室同期、おっさんです♪
    • 2021年08月30日 20:55
    >>24
    半高池ばんざい!
  32. 33.
    • 安室同期、おっさんです♪
    • 2021年08月30日 21:08
    >>24
    >>24
    畑君小君も、大活躍とまでは行かずとも、一人でも不在なら勝てなかったと思います。もう、ドラクエのワンツーとか、半とか臥とか、なにかしら繋がりのある物語とすら思えてきますよ。
     どーでもいーけど、私達世代にとって、半高池は、勇戦僧魔ばりのパワーワードです。ちなみにワードの発明者は、こちらの部屋の住民の方で、やはりドラクエネタの企画でこのワードを繰り出したのを見て、衝撃を受けた次第であります
  33. 34.
    • あの頃
    • 2021年08月30日 23:15
    >>24
    そして、センターの高橋さん。あの頃の能代、もうちと上の世代は特に、高橋フィーバーでした♪
    センターのスリー、レインビアは80年代でしたけど、その後あまり記憶にないです。サボニスは反則レベルで凄かった、と思いきや、昨今の世界ではゴロゴロいるみたいですね。時代って進化するんですね。
  34. 35.
    • 編集者・K
    • 2021年09月01日 19:40
    >>30
    貴重すぎる体験ですよ、それは!!
    両者とも日本バスケ界の歴史に残るスターですから!




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