(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
選抜決勝戦。
山王 2
海南 0
海南は予想外のゾーンディフェンスで勝負に出た。
高頭の扇子が揺れる。
「NBAがゾーンディフェンスを禁止していたが為に
アメリカは王座から落ちた。NBAでゾーンが
解禁された理由もそこにあるんだ。再び覇権を
取り戻す為に、彼らはゾーンの禁止を解いた」
アメリカは王座から落ちた。NBAでゾーンが
解禁された理由もそこにあるんだ。再び覇権を
取り戻す為に、彼らはゾーンの禁止を解いた」
ビッ!! ビッ!!
コートでは海南がボールを回している。
まずは全員がボールを触る。
試合開始直後に良く見られる光景だ。
試合開始直後に良く見られる光景だ。
高頭、続ける。
「それほどゾーンというのは攻めにくい守備だ。
特にインサイドは圧倒的に強くなるといわれる。
アメリカのように個人技に優れたスラッシャーが
多いチームには特に有効なディフェンスだ」
特にインサイドは圧倒的に強くなるといわれる。
アメリカのように個人技に優れたスラッシャーが
多いチームには特に有効なディフェンスだ」
24秒タイマー残り10秒。
牧がインサイドにポジションを取った。
深津を背負う。逆に武藤は外に開いた。
これで野辺が外につり出された。
牧がインサイドにポジションを取った。
深津を背負う。逆に武藤は外に開いた。
これで野辺が外につり出された。
ローポストの牧にボールが入った。
深津とゴール下の1対1。
深津とゴール下の1対1。
ダム、ダム、ダム…。
ドリブルをしながらパワー勝負で
牧が深津を押し込む。
そして、
バス!!
ローポストからの牧のシュートが決まった。
山王 2
海南 2
「おおおーーーーー!!! 海南、返した!」
「まずはキャプテン・牧だ!!」
続く、山王の攻撃。
キュキュッ!!!
海南が再びゾーンを敷く。
客席の安西が、高頭と同じ話をしている。
「沢北君、河田君、この2人を1対1で抑えられる
選手は海南にはいない。ゾーンという選択は
正しいのでしょう。もう一つの利点として
リバウンドが強化されるということもある」
選手は海南にはいない。ゾーンという選択は
正しいのでしょう。もう一つの利点として
リバウンドが強化されるということもある」
ビッ!!
山王ボール、深津からハイポストの河田に入る。
海南ディフェンスが囲う。
「チッ…」
河田は一度、外にボールを戻した。
河田は一度、外にボールを戻した。
記者席の中村が弥生に問う。
「あの山王が攻めあぐねている…。やっぱり
ゾーンが効いてるんですね。でも、そんなに
攻めづらくなるようなディフェンスならば、
ゾーンが効いてるんですね。でも、そんなに
攻めづらくなるようなディフェンスならば、
なぜ全チームがゾーン・ディフェンスを
使わないんだろう…」
使わないんだろう…」
弥生が答える。
「ゾーンのほうが難しいからよ。対戦相手を
確定させずに場所を守るディフェンスは、
責任の所在がハッキリしない場合が多いから、
選手間の連携が悪いと上手く機能しないの」
確定させずに場所を守るディフェンスは、
責任の所在がハッキリしない場合が多いから、
選手間の連携が悪いと上手く機能しないの」
中村が納得する。
「なるほど〜。チームワークが不十分だと
逆効果なんですね」
逆効果なんですね」
弥生が続ける。
「あと、実はゾーンのほうが体力を消耗するのよ」
キュッ!!
キュキュッ!!
キュキュッ!!
館内に響くシューズの音。
鳴り止むことはない。
鳴り止むことはない。
山王が外でボールを回している。
海南の5人がボールと共に動く。
海南の5人がボールと共に動く。
1人もサボれない。
その瞬間ゾーンに穴が空くからだ。
その瞬間ゾーンに穴が空くからだ。
腕組みの藤真。
「あれだ。山王はボールを激しく動かしている。
左右への揺さぶりだ。海南は走り続けなきゃ
ならない。ゾーンは休めないディフェンスだ」
左右への揺さぶりだ。海南は走り続けなきゃ
ならない。ゾーンは休めないディフェンスだ」
花形が続く。
「海南はゾーンを張り続けるなら、最後まで
動き続けなきゃいけないわけだな。しかも
ゾーンが崩れないように連携を保ちながら…」
動き続けなきゃいけないわけだな。しかも
ゾーンが崩れないように連携を保ちながら…」
ビッ!!!
沢北、中まで切れ込まずに
ミドルレンジからシュート。
ミドルレンジからシュート。
ザシュ!!
山王 4
海南 2
彦一がノートを広げる。
「河田さんはフェイダウェイ、沢北さんは
ミドルシュート。互いに最も得意なわけでは
ないプレーで得点しましたね」
ミドルシュート。互いに最も得意なわけでは
ないプレーで得点しましたね」
魚住がうなずく。
「ゾーンが2人の得意技をさせていないんだ。
ゴール下と中への切れ込みに強いのが
ゾーンディフェンスだからな」
ゴール下と中への切れ込みに強いのが
ゾーンディフェンスだからな」
海南の攻撃。
牧がゆっくりとボールを運ぶ。
山王ベンチ、堂本。
「ゾーンによって、確かに河田のインサイドと、
沢北のドライブが決まりにくくなった。
だが、逆に決まりやすくなるプレーもあるんだ」
沢北のドライブが決まりにくくなった。
だが、逆に決まりやすくなるプレーもあるんだ」
キュッ!!
またもや牧が中に陣取る。
国体の神奈川vs秋田でも同じ形が見られた。
パワーで深津を上回る牧でインサイドの
勝負を仕掛けるパターンだ。
パワーで深津を上回る牧でインサイドの
勝負を仕掛けるパターンだ。
美紀男が問う。
「決まりやすくなるプレー?
なんですか? 監督」
なんですか? 監督」
ダム、ダム…。
ゴール下で牧と深津の1対1。
やはり力で勝負に行く。
ゴール下で牧と深津の1対1。
やはり力で勝負に行く。
そして、再びローポストでのアタック。
バス!!!
山王 4
海南 4
美紀男の疑問に堂本が答える。
「簡単な話だ。インサイドを固めてくるなら、
外から決めればいい。当然のセオリーだ。
外から決めればいい。当然のセオリーだ。
次の攻撃、深津のゲームメイクをよく見ていろ」
ボールを保持する深津が手を挙げる。
「4番、行くぞ!」
「4番、行くぞ!」
ダム、
ダム、
静かな序盤戦。
まずは同じように得点を奪い合った。
まずは同じように得点を奪い合った。
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(147) リメイク版 へのコメント一覧
2018年に井上先生が対談でインターハイの優勝校は名朋じゃないとおっしゃっていました。
描かれていない高校が優勝したみたいですね。
もういい歳のはずなのに
可哀想なやつ(笑)