今日は準々決勝の4試合がすべて行われ、
ベスト4が決定する。
会場は国立代々木競技場・第2体育館。
バスケットボールの世界では、大規模大会で
よく使用されるメジャー会場である。
彦一、握りコブシ。
「と言いつつ、準決勝以降の会場はなんと、
あの、さいたまスーパーアリーナや!!!」
町田 「誰に言ってんの?」
準々決勝は、以下の4試合。
第1試合
深沢体育大学(関東1位)
専翔大学(関東8位)
第2試合
大和大学(関東5位)
関西体育大学(関西2位)
第3試合
明利大学(関東3位)
立令館大学(関西1位)
第4試合
慶陽大学(関東7位)
青葉学院大学(関東2位)
町田 「ここまで来ると好カード目白押し!!」
弥生 「さあ、しっかり取材するわよ」
彦一 「今日はアツい1日になるで!!」
(いつもそう言っとる気もするけど)
さらに、
彼らにはもうひとつの楽しみも。
ピロリン!!
彦一のPCにチャットメッセージが届く。
「お、来た来た!!」
弥生 「どうなってる!!?」
カチャ、カチャ…
彦一、PCを操作。
「ええーーっと……、おおお…!!!!」
町田 「…!?」
彦一、ニコリ。
「ゴンザガ大、第3クォーター終了時点で65-52、
13点のリードや! ジョージ・ワシントン大は、
さっき終わって、85-77で勝っとる!!!」
町田 「おお…!! やったか!!」
弥生 「あとひとつね!!」
日本のファンの間で注目されていたカップ戦、
ゴンザガ大とジョージ・ワシントン大は
トーナメントを順調に駆け上がり、ともに四強に
進みそうな模様。あとひとつ勝てば、決勝戦で
両者が当たることになる。
彦一、天井を見上げる。
「流川君、カマラ君、そして沢北さん、
アメリカの地でみんなが戦うかもしれん…」
パチン!!!
弥生、手を叩く。
「はい、試合、試合!! 始まるわよ!!」
彦一 「ハッ……」
町田 「はは、今日の仕事に戻ろうか、彦一君」
『ビビーーーーーーーーー!!!!!!!』
「さあ、来たぞ、来たぞーーーーー!!!!」
「8強決戦!! 勝てばベスト4だ!!」
「まずは、深体大と専翔!!!」
第1試合
深沢体育大学(関東1位)
専翔大学(関東8位)
両軍メンバーがベンチ前で円陣を組む。
牧 「はじめから飛ばしていくぞ」
諸星 「攻めて攻めて攻めまくる!」
河田雅 「ディフェンスも激しく行こう」
深津 「序盤で呑まれないこと」
御子柴 「インサイド、特に注意だぞ」
牧 「っし、行くぞ!!!!」
深津 「さあ、行こう!!!」
「オウ!!!!!!!」
深沢体育大学
スターティング・ラインナップ
G/4.牧 紳一(186cm / 85kg / 4年 / 海南大附卒)
G/13.伊達 健太(184cm / 75kg /1年 / 名朋工卒)
G/6.諸星 大(189cm / 80kg / 4年 / 愛和学院卒)
F/7.河田 雅史(200cm / 98kg / 4年 / 山王工卒)
C/15.河田 美紀男(213cm/ 120kg/ 2年/ 山王工卒)
専翔大学
スターティング・ラインナップ
G/4.深津 一成(182cm / 71kg / 4年 / 山王工卒)
G/5.御子柴 進吾(186cm / 80kg / 4年 / 常誠卒)
F/18.菊地 勇哉(192cm / 80kg / 1年 / 山王工卒)
F/11.渡邊 力也(191cm / 81kg / 3年 / 白松卒)
C/12.早坂 明人(194cm/ 83kg/ 3年/ 笹岡卒)
弥生、メンバー表を確認。
「深体大は伊達君をスタートから起用してきた。
出だしから一気に行くつもりね。対する専翔も
1年生シューターの菊地君がスタメンに入った。
互いにオフェンス重視のラインナップだわ」
彦一 「最初から目が離せんで、これは!!」
町田 「まずはキャプテン同士のマッチアップ」
弥生 「そうね、そこがキモだわ」
宮城 「牧vs深津か、こりゃ見ものだな」
荒石 「どっちが主導権握るか分かんねえぜ」
赤木、頷く。
「天皇杯で深津の支配力が改めて披露された。
さすがの牧といえども、そうそう思い通りには
いかないだろう」
花形、続く。
「昨日のBリーグでも、東京は棟川さん不在で
崩れたリズムを立て直せなかった。それだけPGの
存在というのは重要になるんだな」
宮城 「さあ、どっちが先に流れを掴むかな」
バッシイイイ!!!!!!!
「オウ!!!!!!」
ジャンプボール、制したのは深体大。
河田美が叩いたボールを、諸星がキャッチ。
諸星 「オッケー、美紀男!!!」
河田美 「ハイ!!!」
そして、ボールは諸星から牧へ。
深体大がいつもの形で試合に入る。
牧 「よし、一本!!!!!」
「オウ!!!!!」
ビッ!! ビッ!!
深体大、動く。
ボールを回し、選手も同様に走る。
まずは、全選手がボールに触る。
彦一 「大事な最初の一本。どうするか」
町田 「深体大はどこからでも点が獲れる」
藤真 「さあ、どう攻める?」
天崎 「河田兄弟の高さを使うか」
神 「諸星・伊達で外から行くか」
宮城、ニヤリ。
「自分っていう手もあるぜ」
ダム!!!!!!
牧、自ら仕掛ける。
「……!!!!!!」
「おおおおーーーーーーーっと!!!!」
「自分で行ったああああーーー!!!!!」
深津 (抜かせない…)
キュキュッ!!!!
「ピョン!!!」
牧のドリブルコースに入る。
「おおおおおーーーーーーー!!!!!!!」
「深津…!!!!!!!!」
宮城 「いや、まだだ!!」
(そのままダンプカーアタックが来る!!!)
ダム!!!
牧、体をぶつける。
宮城 (あれだ…!!!)
キュキュッ!!!
専翔大ディフェンス、一気に人数をかける。
菊地・御子柴が牧の位置に寄る。
牧 (甘い)
ビッ!!
3人に囲まれながら、ボールを外に捌く。
「ああああーーーー、上手い!!!!!」
「これが牧!!!!」
深津 「……。」
ボールが向かう先には、伊達健の姿。
専翔大ディフェンスは牧の位置に寄ったため、
当然ながら、アウトサイドは手薄。
「ダテケン!!!!!」
「ノーマーク!!!!!!」
しかし、
このボールは、ややズレる。
伊達健、少し横に手を伸ばしてキャッチ。
牧 「…!!!?」
(触られたのか…!!?)
キュキュッ!!!
深津、伊達健の位置に動いている。
(よし、ワンテンポ外れた!!)
深津、伊達健に対しブロックに跳ぶ。
が、さすがに一歩届かない。
ビッ!!!
伊達健、スリーポイントシュート。
「撃ったあああーーーーーーーー!!!!」
「深津、間に合わない…!!!!」
ガン!!!!!!!!
外れる。
伊達健 「……!!!」
深津 「よし…!!」
ボールは大きく跳ね、ゴール下のビッグマンの
頭上を越え、外にまで飛ぶ。
これを、御子柴がキャッチした。
河田雅 「チッ…」
「ナイスリバーーーン!!!!!!!」
「専翔、これはちょっとラッキーか!!!」
花形 「形は悪くなかったんだがな」
赤木 「少しパスがズレたのが影響したか」
荒石 「ともあれ、深体大は最初の攻撃失敗だ」
宮城 「深津の野郎……」
(たぶん触ってたんだ。伊達健へのあの出かた、
パスがズレることが先に分かっていたからだ)
藤真 「なるほどな」
(パスがズレた。すぐにブロックが跳んできた。
ふたつが重なれば、あの伊達弟もシュートの
リズムは狂ってしまうか)
そして、専翔大の攻撃。
次は深津がボールを持つ。
「一本!!!!!!」
藤真 「牧、用心しろよ…」
宮城 「なんだか面白くなりそうだぜ」
続く
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1082) へのコメント一覧
何かをしでかしそうな不気味さ!
いつもF2G2C1なんだと思ってました!
ま、所詮素人なんで。
た•た•楽しみ過ぎる牧vs深津
Kさん続きはまだですか
(先生試合はまだですか風)
今回も楽しく読ませて頂きました(^^)
深沢体育大学VS専修大学始まりました!
牧さんのペネトレイトをとめ、伊達健へのパスの軌道をずらした深津!流石です。
ゴンザガ大とワシントン大も順調に勝ち上がっており、流川&カマラVS北沢楽しみです!
深津が王者の深体大にどうゲームメイクするのか、諸星VS御子柴、伊達健VS菊地の似た者同士の対決、ゴール下は深体大が有利な中、専修はどう守りどう攻めるのか、両司令塔の牧、深津に期待です。
藤真が牧さんを心配してるのがライバルという感じで良いですね!
リョーチン命名「ダンプカーアタック」笑いました笑
牧さんVS深津君は興味深いですよね。原作からの2人、絡みは無かったので、この続きで楽しめる訳ですね。次回が早く読みたいです😊
でも牧>深津的な描かれ方を繰り返しされてることに加え、ユニバからも漏れたのは正直納得いかない部分もあったので、個で見たら深津のほうが活躍したよな?って感じで終わってほしい。
GSWに幾度となく跳ね返されたけど現役No.1の座はKDに譲らなかったレブロンのように。
あの時はオールスター山王にチーム力で戦う海南だったり、牧と沢北のマッチアップだったり、「PGのマッチアップなら牧の勝ち」って認識だったりしたから、この2人の純粋なPG対決見てみたいですね。
ただしこの試合の論点はそこじゃないです。
(※そこで語る人もいないと思いますが。)
牧と深津、この戦いです。
天皇杯の深津は凄かったのであの再現に期待します。
牧3年の冬の決勝で海南対山王でやってますよ〜
高野は花形に一目置いているから荒れた対決にはなるまいし。
あとは土屋とアレックスのマッチアップも楽しみです。
牧と深津のマッチアップも見物ですが、チーム力では深体大はやはり二枚程まさるので……
クローズアップされたPGの流れからすると、牧のファールトラブルにより深大が大苦戦
深津の不気味さ、寡黙さを全面に出していって欲しい!
NO.1PGを奪い返せ!
気になるのは、牧と深津ですよね。
高校時代の海南 対 山王の試合時、
仙道が、1対1なら牧のが強い、
と言ったのを思い出します。
大学での成長過程で、
2人がどのような進化をしているか、
うーん、楽しみで次が待ち遠しいです。
あのね、
あんたね、
何が楽しいんよ
Kさんは両者3年生夏の時点ではどちらが上だったと思いますか?^ ^
なんか深津には期待してしまうのですごい楽しみな試合ですね!
今は深体大のほうがチームとして強いと思う
この状態で深津の専翔が勝てばPGとしては深津が有能ということになる
PG対決はかなり楽しみ
山王対海南とは逆の構図になりましたね
深津が牧と互角以上の勝負をしなければ専修大に勝ち目はなさそうです。
漫画で牧のダンプカーアタックを読んだときはこんな選手どうやって抑えるんやと思いました。
今までは牧>深津でしたがこの試合は深津を応援しています。
森重がいたら楽に勝てそうだが専翔はインサイドがなー
漏れたというか怪我じゃなかったっけ?深津のユニバは
とかあるんかな。楽しみやで。
あと、みきお。
全員吹き飛ばせる体重差やん。
ちょっとふざけすぎかもしれませんが、
・牧、深津におしっこちびる
・みきお、全員弾き飛ばす
といった両方ありえそうなタイトル、テーマでKさんが描く内容も見てみたい。
次回も楽しみにしています。
ファウルした意味が全然ねーぜ…
国体編でもやっていたような
「チームとしては深体大が勝つけど、個人としては牧と深津どっちが上か?(再び、深津が立場を逆転させるのか?)」
という見方をしている
勿論、自分も、その点に関しては異論はないんだけれど、何か、“裏テーマ”があるような気がしてならない
例えば、拓翼と関体大では、「三井個人(メインテーマ)」と「関東と関西の格差問題(裏テーマ)」だった
ちなみに、この試合は、「元山王対決(河田兄弟 vs 深津) (美紀男 vs 菊地)」もあるのだが、ポジションが違うせいか、不思議と、あまり話題になっていない
深津と河田兄(雅史)なんて、色んなエピソードがありそうな(K氏なら創れそうな)気がするんだが…
その通り。
怪我です。
ただ、身も蓋もない言い方をすればそこもKさんの気持ち一つなので漏れたという表現をしたまで。
個人的には高校2年の時に牧を圧倒した深津とマッチアップできた宮城はすごいと思うんだけどな。1学年下だし。
ここでは仙道や佐戸に認められているけどね。
赤木と共に優勝を見たい。