3回戦・第1試合
2ndクォーター 終了
深体大 55
専翔大 50
どよめく会場。
「5点差…!! 完全に肉薄している!!!」
「専翔大、本当に強いぞ!!」
「特に深津だ!! あの支配力は圧巻!!!」
同様に、記者席も。
「この展開は天皇杯の横浜ネッツ戦と同じ」
「アップテンポのハイスコアゲームにすることで
高さの差を浮き彫りにしていない」
「専翔の作戦が上手く行っているということか。
そのうえ前半の半分は牧を消しやがった」
「深津一成、恐ろしいガードだぞ、彼は…」
「この前半、司令塔対決は深津に軍配だ」
深体大控室。
選手達の前に立つ唐沢。
「予想以上の強敵だな。関東リーグのときよりも
明らかに強くなっているようだ」
諸星、頷く。
「あの天皇杯のゲームから変わりましたね。
特に深津、やはり面倒な存在ですよ」
河田雅が続く。
「俺達が中で一気にケリをつけたかったんですが
どうも思うようにいきませんでした」
唐沢、再びニコリ。
「そこはさすが深津一成といったところか。
まったく大した男だ」
「…………。」
牧 「……。」
唐沢 「だがな…」
「……!!?」
唐沢 「司令塔なら、ウチも負けんぞ」
諸星・河田雅らが、牧に目を向ける。
(牧……)
ギラ!!
牧 「もちろんです」
唐沢 「よし、後半勝負だ」
対する、専翔大控室。
深津 「いまのところは作戦通り」
御子柴 「ああ、全然行けるぜ」
菊地 「後半も喰らいついていきましょう」
深津、立ち上がる。
「後半も同様に上手く行くと決まったわけでは
ないピョン。またイチからスタートのつもりで
しっかり集中だ、ピ、ニョン」
菊地 (迷った、噛んだ)
御子柴 (結構シリアスなシーンだったのに)
『ビビーーーーーーーーー!!!!!!!!』
間もなく後半開始となることを告げるブザー。
両軍が再びアリーナに姿を現す。
「さあ、入ってきた!! 後半だ!!!」
「牧は出てくるか!!?」
深沢体育大学
後半スターティングメンバー
G/4.牧 紳一(186cm / 85kg / 4年 / 海南大附卒)
G/13.伊達 健太(184cm / 75kg /1年 / 名朋工卒)
G/6.諸星 大(189cm / 80kg / 4年 / 愛和学院卒)
F/7.河田 雅史(200cm / 98kg / 4年 / 山王工卒)
C/14.樋口 義弘(201cm / 90kg / 2年 / 北野坂卒)
専翔大学
後半スターティングメンバー
G/4.深津 一成(182cm / 71kg / 4年 / 山王工卒)
G/7.赤坂 晃夫(183cm / 71kg / 4年 / 愛和学院卒)
F/5.御子柴 進吾(186cm / 80kg / 4年 / 常誠卒)
F/18.菊地 勇哉(192cm / 80kg / 1年 / 山王工卒)
C/11.渡邊 力也(191cm / 81kg / 3年 / 白松卒)
会場、騒然。
「おおおおーーーーーー!!!!!!!」
「両軍とも面子を代えてきた!!」
「同じ傾向だ!! サイズダウン!!!」
彦一 「こ、これは…」
町田 「互いにサイズを落とすとは…!!」
弥生、ニコリ
「どちらもスピードとアウトサイドシュートに
長ける選手を増やしてきた。これは前半以上の
点の獲り合いが観られるかもしれないわよ」
(しかし、深体大はそれでも200cmを2枚揃える
ことができるのが圧巻ね…)
彦一 「どんな勝負になるんや、後半…!!」
そして、ブザー。
後半開始。
『ビビーーーーーーーーーーー!!!!!!』
専翔大ボールからスタート。
ダム、ダム……。
深津 「1本!!!!!」
「オウ!!!」
深津の前に立つのは牧。
「第2クォーターは留守にして悪かったな」
深津 「目の色が変わったピョン」
牧 「ああ、借りは返させてもらう」
ビッ!!
深津、ボールを左45度の赤坂に展開。
牧 「…!?」
深津 「勝負はあとでいいピョン」
牧 「チッ…」
河田雅 「……。」
(牧、冷静にな。アツくなりすぎるなよ、
そうなれば深津の思うツボだぞ)
ビッ!! ビッ!!
ボールは、選手間を行き来し、
逆サイド、右45度の御子柴へ。
キュッ!!
その御子柴、ボールを構える。
1対1の体勢。
対峙するのは、諸星。
「おっと、御子柴が仕掛けるか…!!?」
「専翔はこれまで早撃ちだったが…!?」
諸星 (ドライブか? 撃ってくるか?)
そのとき
「こっち、空いたピョン!!!!!」
深津の声。
諸星 「……!!?」
一瞬、横に視線を動かす。
ビッ!!!
その隙に御子柴、スリーポイントシュート。
諸星 「……!!」
(しまった……!!?)
「あああーーーーっと、撃った!!!!!」
「やはり後半もドンドン撃ってくる!!!」
ガン!!!!!
「ああああ、惜しい…!!!!」
「だが、ディフェンスは反応できていなかった!」
バッシイイ!!!
リバウンドは、深体大・樋口。
「オッケー!!!!」
諸星 「深津…」
深津は、深体大のディフェンスに囲まれていた。
決して、空いてはいなかった。
諸星 (あの野郎、声だけで……)
深津 「惜しかったピョン」
牧 「……。」
藤真 「どうやら何か声が飛んだようだな」
神 「諸星さんが一瞬ほかに気を取られましたね」
天崎 「ホントにすげえ……」
(どんな状態からもチームをコントロールしてる。
藤真さん、牧さんとも違う、凄いガードだ…)
宮城 「……。」
赤木 「大変なポジションだな、PGも」
宮城 「いや、そっちこそ」
赤木 「ああ、全国制覇への道はラクじゃない」
専翔大、後半最初の攻撃は失敗。
スコア動かず。
深体大 55
専翔大 50
続く、深体大の攻撃。
牧 「1本!!!!!!」
「オウ!!!!」
ダム、ダム……。
牧、鋭い目つきでボールを進める。
キュキュッ!!
専翔大ディフェンス、待ち構えるのは深津。
河田雅 (落ち着けよ、牧…)
パンパンパン!!!!
深津、手を叩く。
「ディフェンス!! 自分のマーク、しっかり!
牧にはやらせない、みんな持ち場を守れ!」
牧 「……!!?」
河田雅 (牧…!!)
牧 「やれるもんなら、やってみろ」
宮城 「……!!?」
藤真 「行け」
続く
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1087) へのコメント一覧
深津が牧に勝つ展開を期待しています。
藤真の牧への「行け」がかつての湘北vs海南で牧に挑む花道に同じことを言った仙道を彷彿させます。
この台詞にはオレのライバルは強くあってくれという意味が込められているように思います。
深沢体育大学VS専修大学後半戦開始!
両チームともサイズを落としスピード重視で攻める形に。
ポイントは戻ってきた牧さんVS淡々と攻める深津、諸星VS御子柴のマッチアップ、2mを2枚揃える深体大に対しマンツーで抑える専修!
諸星を声だけで抑える深津、視線の誘導などマジシャンみたいです。
宮城&赤木にはこの大会で全国制覇をしてほしい。
牧、深津、藤真、本当に大変な相手ばかりですがリョーチンには頑張ってほしい!
最後の藤真の一言『行け』。牧を応援している感じ最高です。
後半戦流れを先に掴むのはどちらか、読めん、全く読めんです。
熱くなっている牧に、落ち着けと言う河田に対し、行けという藤真。
どちらも、牧の実力は認めている二人ですが、片やチームメイトとして、片や同じガードの長年の好敵手としてのセリフに、今後牧がどのように変化していくのか楽しみですね。
かなりの胆力を持ってるのに、シリアスな場面で場を和ませてくれる深津はさすがです。
スロースターター牧の逆襲期待します
牧が負けるのは想像できないなぁ
情けなさすぎ
アーバインとマッチアップしたんだから
深津が凄すぎるんだな
(言葉になってないかど、そのとき安西先生にも「行け」って思っててほしい)
最後の藤間の「行け」はそれのオマージュ?
下克上みたい気もするけど
やっぱり、山王が負けるところは見たくない的な、深体大が負けるところを見たくないって感じあるな
ここからは逆襲の時間になるか!
ミスディレクション使えんくなるぞ
牧の本来の力が出ないように煽っているのかな?
でも牧もホントはアツくなってないんでしょ??
イケるんでしょ?
それにしても藤真と牧はホントに仲良しだなぁ
牧の得意領域、強みの部分では
負けるイメージもなかなかわかないので戦い方ですかね。
みきお、、、はよコート戻ってきて
牧、頑張ってほしいです❗️
藤真のコメントも何か熱くなります‼️
牧の逆襲はもう少し先ですかね!
されてるじゃん。
くぅー!牧さんカッケー!!!
やっぱり好きですね、このキャラ。
クールなんですよね。
いずれしても、3Qは肉薄するような気が、
4Qでしょうね、正念場は。
牧が、
「お前ならこう来ると思ったよ」
「俺が絶対選択しない事を、
予想してみたよ」
そして、
「お前のお陰で、また一段階上を目指せる」
的なセリフで、締め括る。
牧が勝つと思います。
想像するの楽しいですよね♪
あの、『みんな持ち場を守れ!』っていうのが
『牧が狙ってくる(=狙わせる)ぞ!』っていう“サイン”のような気がするんだが…
それにしても、深津面白い
専翔大は天皇杯で負けてしまったので、当面の間は実現することはないと思うけど、B1の棟川や左戸とマッチアップしたら、どうなるんだろう?
凄え、興味ある
河田は深津との関係が長い分警戒度合いもやはり高いですね。
凌駕するプレーを期待。
めっちゃいい流れで深体大の出鼻くじけたのに
まだ3Qの前半なんだし最後に1点でも上回ってたら勝ちは勝ちなんだし。しかも個人ファール持ち出し。
個人の勝負よりチームの勝ちでしょ。
熱くなるなと言われても『行く』牧のこれからのプレイが楽しみです!
次の牧のオフェンスはどうくるか?抑えられたら専翔に流れが傾くかもしれないけど、やられたら厳しいかも。
深津には頑張ってほしい。後半も目が離せない!
北野坂やで。
この深津の掛け声に対して、対戦相手である深体大の諸星は、一瞬、視線を送った(それによって、隙が発生)
ところが、同じチームメイトである御子柴は、ある意味、その声を無視するかの如く、直ぐ様、3Pシュートを放つ
個人的な感覚で言えば、仲間である御子柴が掛け声に反応し、その結果生れた隙を、マッチアップする諸星が突いてスティール成功
という展開の方が、むしろ、実際には、よく起こるのではないかと思う
もしそうだとすると、この最初の掛け声は、『隙ができる(=意図的に発生させる)から、直ぐにシュートを撃て』という“サインプレイ”ということはないだろうか…
アメリカのPGアーバインを相手に、動きで上回るというのは、超絶難しいと思う
勝てる可能性があるとしたら、トラッシュトークのような、メンタルや駆け引きといった部分で相手を揺さぶって、崩していくことくらいではないだろうか
深津、英語覚えて、アーバインを手玉に取ってみせてくれ
ただチーム能力が違いすぎる。将棋だと飛車角落ちぐらい?
これで負けたらPGとしての牧の存在意義がなくなってしまう。
勝つのはもちろん内容も問われる試合。
宮城以外まともに戦えない気が?というより今更ですが深津&沢北のダブルチームを抜個人の力だけで抜くって凄くないですか?
そうなんですよ
しかし深津というキャラクター、ここまで細部に工夫を凝らすとなると、
あの妙な語尾でさえ実は味方の緊張をほぐしたり、自分がチームメンバーから距離をおかれすぎないようあえて道化を演じてるのではという気さえしてくる。。
そもそも、ユニバも含めて怪我で出れなかったにしろ、あれだけのスター軍団をコントロールするのは牧・藤真・宮城より当然に深津が上。
と思われる。
そもそも深津がなぜ専翔大学へ進学したのか?
その辺りの裏ストーリーあるのかな⁇
通常ブログはコメントをオーナーの許可制に設定しているようなので、コメントが反映されるまでに時間がかかるようです。
逆に談話室はオーナーの許可なく反映する設定に出来るようなので、投稿直後にコメントが載るようです。
ドレッドとか似合いそう!
そういう寒い展開だけは勘弁
運動神経悪そうな身体してるし。
確かに気になる
スポーツ刈りぽい
そうなんですね
わかりやすいご説明痛み入ります
牧vs深津、個別の勝負に関しては、深津が勝利。
牧「現時点で俺は深津に負けた。しかし深体大は負けんぞ」
牧「負けたことがある、というのが今すぐに大きな財産になる」
こうすると、負けたことのある深津の個人的な勝利、河田のチームの勝利が両立しますね。
セルフコントロールが課題と言われた時代があった。
牧さん、頑張れ👍
くっそカッコええ!
原作の海南戦で、牧に挑もうとする花道に仙道が「いけ」って言ったの思い出した。
う〜ん
むしろ、同じ「スビードスター」タイプなだけに、その一番の強みである部分でハッキリと差が付いてしまっていたら、余計しんどいような気が…(例えるなら、漫画ワンピースの、「赤犬」と「エース」の関係)
原作で、宮城が深津と沢北のダブルチームを抜くシーンでは、赤木のロングパスのフェイクに反応してしまい、ダブルチームが完成しきる前に、宮城は抜きにかかっています
なので、完全に独力での突破というわけでもないですね
しかも、それ以降、宮城が深津と沢北のダブルチームと相対するシーンは無かったので、もし、アレ以降も、山王がゾーンプレスを執拗に続けていたら、果して、どうなっていたことか…
ただ、前年の山王と海南との試合で、『牧以外なら取られてる』と言われるほどのディフェンス力を持つ深津に対して、十二分の働きをみせた宮城は、全国トップクラスのPGであったことは、間違いないでしょうね
>牧「現時点で俺は深津に負けた。しかし深体大は負けんぞ」
このセリフ、原作の湘北−山王戦の魚住乱入後の赤木と一緒では?
原作のシーンがおそらくナナシさんと違いますよ。
ナナシさんのはドリブルこそチビの生きる道なんだよ!のところです
64さんのは2つ目のドリブルで置き去りにする、てところですね。
なので一回は独力突破してますよ
桜木牧のシーンは安西先生の描画の背景色的に行けって思ってると思いますよー
実は作中の誰よりも負けず嫌いであろう牧がこの苦境で、小細工を封じて鬼のようなワンプレーの精度と闘志で圧倒するのか…
はたまた意地になって空回りするのか
牧みたいなタイプは、自分がトップで腰を据えてる時は絶対的な支柱になるけど、掻き回されて混乱するとなかなか立て直しにくい気もする。
赤木ほど自分を過小評価しない分[何をやってるんだ!俺は!]と自分に活を入れて立て直しできない性格かな?という
わざとでしょ
他のセリフも引用してるわけだし
牧が掻き回されて混乱してるイメージがないですけどね。
職場にも牧みたいなタイプの人いますけど、
多少ムキになることがあっても、気負ったり狼狽えたりしない、どんな困難でもメンタルが崩れる感じがしないんですよね。
そんなメンタルだったら藤真なり仙道なり流川なりに早々と足元すくわれていたはず。
次の展開楽しみなのは同意。
むしろ、鯛一匹持ってきて、その場でさばいてみせた方が(『俺たちは鯛だ』みたいな)