準決勝・第2試合
1stクォーター 残り3分10秒
明利大 １７
青学大 １２
明利大、奇策に出る。
マッチアップを大胆に変更。
神に島袋、天崎に荒石。
島袋は神に対して一心不乱のフェイスガード。
荒石は天崎と大胆に距離をとったディフェンス。
一度ボールを受け取った天崎は、
藤真にボールを戻した。
道谷《ボールは再び藤真に戻りました》
塚本《天崎君、撃ちませんでしたね》
道谷《撃てそうにも見えましたが？》
塚本、ニコリ。
《たまにありますよ、見え見えなほどに
空けられると、逆に撃ちづらくなることは。
さすがに神君クラスならばないと思いますが》
諸星 「天崎は生粋のシューターじゃないからな」
牧 「しかし、ひとつリズムが狂ったかもしれん」
河田雅 「青葉がノーマークで撃たないとは」
陸川 「……。」
そして、ボールは家村に。
キュキュッ！！！
ここは竹村がチェック。
道谷《家村にはピッタリとつきました》
塚本《彼を相手に距離のある守備は危険ですね》
天崎 「……！！」
(俺だけは空けてもいいってことかよ…！！）
キュッ！！！
ダム！！
そして、家村＆森重のピック&ロール。
さきほど同様に2対2からリングを狙う。
ディフェンスが変わる。
家村に赤木、森重に竹村。
｢来た！！！ この形！！」
｢中の森重にチャンス到来！！！！」
が、
ビッ！！
家村が、インサイドの森重に
ボールを放り込んだ瞬間、
キュキュッ！！！！
荒石が現われた。
｢……！！！！！！」
森重に対して、荒石＆竹村のダブルチーム。
｢おおおーーーーっと、2人がかり…！！！！」
｢荒石がすぐさまヘルプに入った！！！！」
道谷《森重に1対1の機会を与えません！》
塚本、解説。
《荒石君は、天崎君から離れて立ってましたから
インサイドのヘルプに行きやすくなっていました》
森重 「……。」
アウトサイドのメンバーに目を向けるが、
天崎以外には厳しいマークがついている。
キュッ！！ キュキュッ！！
その間に、赤木が森重のディフェンスに戻る。
そして、荒石は再び天崎のマークへ。
北田 「しかし、距離は空けている」
三井 「いつでも中のヘルプに行ける位置取り」
(また、天崎のトコを大袈裟に開けてやがる。
なかなか嫌らしい作戦だな、こりゃ）
三井、ニヤリ。
｢撃っちまえばいいのによ」
ビッ！！！
森重、藤真にボールを戻す。
深津 「重いピョン、青葉らしくない」
御子柴 「やはりリズムは狂っている」
ショットクロック、残り4秒。
｢時間がない！！！」
｢青葉、攻めあぐねてる！！！！！」
藤真 （チッ…）
ダム！！
ビッ！！
藤真、自ら撃つ。
ストップ・ジャンプショット。
牧 「ダメだ、宮城を振り切れていない」
諸星 「リズムが悪すぎる」
ガン！！！！！！
このボールはリングに嫌われ、
ガシイイ！！！！！
リバウンドは荒石。
明利大ベンチ、ガッツポーズ。
｢よーーーーーっし、ナイスリバン！！！！」
｢さあ、1本止めたぞ！！！！！」
花形、ニコリ。
｢なんだかんだで、止めましたね」
坂口、腕組み。
｢ああ、こういう1本が意外と大きいんだ。
さて、この無謀な奇策は終わりとするかな」
続く、明利大の攻撃。
青学大のディフェンスは、
宮城に天崎、
竹村に藤真、
島袋に家村
荒石に神、
赤木に森重。
坂口 「なるほど、オーソドックスに来たか」
花形 「島袋は勝負に行けそうですね」
ベンチの声の通り、ここは島袋の出番。
ダム！！！！！
道谷《島袋、仕掛けました！！！！》
塚本《これまでと一転、外からのドライブ！》
ダン！！
ドライブの勢いそのままに跳び、
体が流れながらも、ジャンプショット。
｢来た！！ 得意のパターン！！！」
｢あのムリヤリな1対1！！！！」
宮城、ニヤリ。
(それが入るんだよな）
ザシュ！！！！！！
1stクォーター 残り2分30秒
明利大 １９
青学大 １２
｢決めたあああああーーーーーーー！！！！」
｢これが島袋！！ オフェンスは一級品！！！」
島袋 「いや、守備でも活躍したし…！」
宮城 「まあ、そーいうことにしとくか」
荒石 「はいよ〜」
そして、青学大の攻撃。
キュキュッ！！！！
明利大は再びディフェンスを変える。
藤真に宮城、
天崎に島袋、
家村に竹村、
神に荒石、
森重に赤木。
｢おっと、また荒石が神に！！！」
｢メチャクチャな守備はさっきだけ…！！？」
佐戸 「やはりそうだったか」
仙道 「かく乱作戦は1度きり？」
佐戸、ニコリ。
｢だが、それで青葉のリズムは崩した」
外川、ニヤリ。
｢仕掛けるねえ、明利。いつも先手先手の
陸川監督が、今日は相手に先に動かれてる」
陸川 「……。」
荒石 「ただいま」
神 「………。」
森尾、腕組み。
｢そうか、さっきのは単発の作戦だったか。
あの荒石も大人しく言うことを聞いたわけだ」
桜木 「フッ」
須形 「ああ、荒石さんと天崎さんの対決が…」
上原 「終わっちゃったな」
松坂 「1回だけの奇策だったとは…」
安西 「しかし、これが大きいかもしれない」
｢……！！？」
須形 「先生…？」
安西、メガネが光る。
｢これまで見てきた限り、青葉はどの試合でも
オフェンスに勢いがあった。あの強烈な『波』は
彼らの大きな武器です。深体大でもあの波には
苦戦を強いられてきた。彼らと対戦するチームは
勢いに乗らせないことが大事なんです」
須形 「た、確かに…」
松坂 「ということは…」
安西 「今日の明利はそれができている」
千種、頷く。
｢そ、そういえば…、この第1クォーターで
青葉のペースだった時間、ほとんどないかも…」
須形 「そのうえでさっきの1本か…」
(たった1度の奇策だったけど、青葉の武器である
勢いを消すための大きな1本だった、と…）
そして、
『ビビーーーーーーーーーーーーー！！！！！』
1stクォーター 終了
明利大 ２３
青学大 １５
道谷《第1クォーター8点差！ 明利がリード！》
塚本《青葉はいい時間帯がありませんでしたね》
道谷《明利の作戦は奏功しているようです》
塚本《しかし、面白い10分でした》
三井 「……。」
(そういや、あったな…。序盤で波に乗れなくて、
そのまま負けちまったチームが…、クソ…）
青学大ベンチ、陸川、ひとつ息を吐く。
｢ふぅ〜」
藤真 「すみません、なかなか上手く行かず…」
天崎 「……。」
陸川、ニコリ。
｢なるほど、明利は様々策を用意していたらしい。
これだけ先手を取られ続けては、ウチも苦戦を
強いられてしまうな」
藤真 「……。」
神 「……。」
陸川 「では、次の10分はこちらから動くか」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1123） へのコメント一覧
次は青葉が仕掛けると、ここからは撹乱合戦になるのかな？
ベンチにもまだ畑山や黒須が控えていますし、控え選手の動きにも注目ですね
あと
> 森尾、腕組み。
> ｢そうか、さっきのあ単発の作戦だったか。
> あの荒石も大人しく言うことを聞いたわけだ」
「さっきのは」かと
神は冷静やけど内心めっちゃムカついてそうwww
Kさんいつもありがとうございます！
シューターに対し大胆な守備をとる明利！
神、家村、藤真にはべったりつき、天崎はある程度距離をあけ荒石がどこにもヘルプにいけるローテーションに！
あいたら打てで打てない青葉！それとは反対にドライブからシマが決めました〜！
常に先手先手をとる明利に対し翻弄される青葉。まるで安西先生みたいだ。
8点リードで終えた明利、坂口監督さすがです！
だが最後の陸川監督の一言が怖い！
両チーム頑張れ〜
ゴリ、リョーチン、ガンバれ！
あまり無理せずで、体にはご自愛くださいね！
更新ありがとうございました。
どちらかというと、ピュアシューター・タイプの家村に付いて、竹村が天崎に付いた方が良かったような気もするが…
元々、島袋の出番はもっと後だったようだから、第２Qではまたベンチに下がって、また花形が出てくるのかな？
しかし、１回限りの“攪乱戦術”とは、ある意味、“堅実派”の荒鷲とはギャップがあって面白かったな
さて、これまで苦戦することなく、圧勝劇を続けてきた青葉はどう出てくるのかね
前回の試合で、「４シューター＋森重」を出し惜しみせず出してきたものの、まだまだ、あっと驚く戦術を隠し持っているようだな
元々、「奇策」は青葉の“専売特許”と言っても過言ではないだけに、陸川監督の巻き返しに期待したいと思います
頑張って〜〜〜〜〜負けないでーーーーー
お互い動きまくると楽しいですね
3rdくらいでバテてそこから青葉の怒涛の反撃がありそう
ここまで、何十試合かわからない試合展開を描写してきたKさんが、この新しい展開を描かれるのが凄い…‼︎
何より、原作キャラを殺すどころか生かしまくって、明利・青葉の化学反応の起こし方がすんばらしいです。
2Qも楽しみです。
藤真好きなら漢字は覚えておこうよ…
まあ間違えてる人よくいるけど
変換で藤間が先に出ること多いしそれだけ熱を持って書き込んでると言う事で
さっきのぁ〜 っていう粋なおじさん語りで腹落ちしてたｗ
森重がボールを運ぶ力がまだ足りない事を見越されたんだろうか。
もし花形なら荒石に身体をぶつけつつ天��にパスしてフリーで打たせるだろうな。
がら空きで打たなかったせいで天��も随分なめられたもんだし、ここからはいい所見せないとだ。
kさん、更新ありがとうございます。
(*^^*)
俺もそこだと思います！
ヤツの出番だ！
坂口「観客に見せつけてやれ！」
桜木「待ちくたびれたぜぇ」
仙道「ここからが本当の明利ですよ」
流川「メ・・・・先輩・・・・・」
成長した姿やオリジナルキャラを是非、見てみたいですね〜
さっきのあってなってますね。
さっきのはでしょうか。