準決勝・第2試合
3rdクォーター 1分15秒
明利大 41
青学大 41
バシイイイイイイ!!!!!!!!!!
道谷《藤真がボールを叩いた!!!!》
塚本《ナイスディフェンス!!!!》
島袋 「ああ…!!」
藤真 「甘い」
ビッ!!!!
藤真、すぐさまボールを前線に放る。
「……!!!!!」
天崎が走っていた。
「あああああーーーー!!! 速攻だ!!!」
「ここで青葉が走った!!!」
町田 「虚を突いた!!!」
弥生 「一転、速い展開!!!!」
ダダッ!!!
明利大、宮城が戻っている。
「させるか、バカヤローーーー!!!!」
深津 「速い」
御子柴 「よくぞ戻った」
ダム!!
ボールを受け取った天崎、一気に走る。
道谷《天崎が行く!!!》
塚本《これはシュートまで行くか!》
彩子 「……!!」
洋平 「おお! リョーチンvs天崎!!」
高宮 「面白れえ!!!」
キュキュッ!!
宮城、立ちはだかる。
(俺を抜けると思うか!)
ダム!!!
天崎、向かう。
(いや、高さの勝負に持ち込めば…)
ダン!!!!
天崎、跳ぶ。
「おおおおおおーーーーーーっと!!!!!」
が、
空中の天崎の手元にボールがない。
天崎 「……!!!!」
宮城が叩いていた。
「なにィィいいいいーーーー!!!!!??」
「え……!!? いつ……!!!??」
天崎 (宮城さん…!!)
宮城 (お前の考え通りにはいかせねえよ)
佐戸 「絶妙!!」
左京 「ここしかないタイミングで叩いた」
清田 (上手ええ…!!)
道谷《宮城、決めさせません!!!》
塚本《凄いディフェンスでしたね!!》
「うわああああーーー!!! 凄げえええ!!」
「これが宮城の平面ディフェンス!!!」
「まるで藤真と同じように奪い取った!!!」
島袋 「おお、宮城さん…!!」
そして、コボレ球は宮城が自ら拾った。
「オラ、獲り返したぜ!」
島袋 「すげえ…」
(藤真さんにもビビったけど、この人も凄い)
赤木 「よーーっし、よく止めた!!」
花形 「ナイスディフェンス!」
明利大 41
青学大 41
スコア、変わらず。同点。
道谷、興奮実況。
《両軍の司令塔が相手の攻撃を阻止します!
塚本さんの解説通り、どうやらディフェンスが
この後半のカギになってきそうな気配です!》
塚本《素晴らしいプレイの応酬ですね》
道谷《目まぐるしい展開、再び明利ボール!》
キュッ!!!!
天崎が宮城につく。
宮城 「おう、まだキレてないかよ」
天崎 「まだまだ!」
御子柴 「大したもんだ、切り替えてる」
深津 「あれが湘北組の厄介なとこだピョン」
御子柴、苦笑い。
「そう、諦めてくれねえんだよな…」
そして天崎、
攻撃的ディフェンスのスタート。
キュキュッ!!!!
「まだまだ行くぜ、天崎!!!!」
「あの守備が明利の攻撃を狂わせるんだ!!」
パンパンパン!!!!
ゴール下の赤木が手を叩く。
「よーーっし、ここでしっかり一本だ!!!」
「オウ!!!!!!」
花形から島袋に声が飛ぶ。
「自分たちの形を忘れるな!
後半からリスタートなんだぞ!」
島袋 「っす!!」
(そうだ、俺たちの軸はツインタワー、
俺がひとりで獲り返すもんじゃない)
牧、ニコリ。
「どうやら、また踏みとどまったかな」
諸星、頷く。
「今のを決められてたら、青葉の猛攻開始だった」
河田雅、腕組み。
「よく宮城が止めたな。そしていまの赤木の声で
一気にチームも落ち着きを取り戻した」
キュッ!!!
ハイポストに花形が入った。
そして、ローポストに赤木が立つ。
「さあ、ツインタワーの基本陣形!!!」
「ここから明利の攻撃が始まる!!!」
清田 「またいい空気に戻った…?」
佐戸 「ああ、だが、ひとつ違うのは…」
仙道 「時間がない」
ビッ!!
ハイポストの花形にボールが入る。
ショットクロック残り5秒。
清田 (5秒…!!)
佐戸 (ワンプレイ、ツープレイがやっとか)
ダム!!
花形、前川との1対1を選択。
道谷《ハイポストから勝負に行きます!!》
塚本《時間がない、ここでシュートでしょう!》
ダム!!
体格に勝る花形、背中をぶつけながら、
前川を引きずるようにシュートへ。
しかし、
ここは森重が現われる。
バッシイイイイイ!!!!!!!!!!
花形 「……!!!」
「ああああーーーっと、森重!!!!!!」
「ブロックショット、強烈!!!!!!!」
道谷《森重、止めたああああーーーー!!!》
塚本《この攻撃も決まらない!!!!》
町田 「あと3秒でもあれば違いそうだけどな」
彦一 「3秒…、大きな3秒や…」
再び、青学大ボール。
3rdクォーター 1分40秒
明利大 41
青学大 41
「青葉が守り続けてる!!!」
「明利、引き離せない!!!」
「ここで青葉、逆転まで行けるか!!!」
ビッ!!
ボールがローポストに入る。
道谷《さあ、森重です!!!!》
塚本《ここは勝負に行くでしょう!!!!》
ダム!!!!
森重、1対1の勝負。
キュキュッ!!!!
赤木、体を張る。
森重のパワーアタックの前に立ちはだかる。
木暮 「赤木、頑張れ!!!!」
竹村 「ここは止めてくれ!!!!」
キュッ!!
そこに前川が来る。
タイミングよくハイポストへ。
ビッ!!
森重、前川にパス。
バチン!!!
前川、すぐさまリターン。
もう一度森重へ。
「……!!!!!!」
さきほどよりも、森重の体勢がよい。
赤木の背後に足を差し込む形。
「あああああーーーー!!!!!!!!」
「上手ああああーーーーーい!!!!!」
松本 「クセ者」
野辺 「これが前川!」
宮城 (ダンナ…!!!)
ダム!!!
キュッ!!!
森重、ワンドリブルから
ターン一発で赤木の背後を獲る。
木暮 「ああ……!!!!!」
花形 「赤木…!!!!」
(やられた…!!!)
バシイイ!!!!!!!!
「……!!!!!」
森重のボールが叩かれた。
宮城だった。
藤真 「……!!!!」
天崎 「また…!!!?」
宮城、ニヤリ。
「ワンドリブルは、いらなかったな」
「うわああーーーー!!!!! 宮城!!!」
「また獲ったよ!!! アイツすげえ!!!」
道谷《ゴール下に宮城がいました!!!》
塚本《凄い読みですね!! よく獲りました!》
道谷《スティール連発、平面の守備が光ります!》
塚本《ギリギリで明利を救っていますよ!!》
森尾 「これはビッグプレイ!」
桜木、ニヤリ。
「デカ坊主、あそこでドリブルはイラン」
杉山 「ああ、わずかの無駄だがな」
桜木 「それが命取りの戦いだぜ、今日は」
3rdクォーター 2分
明利大 41
青学大 41
スコア、動かず。
道谷《両軍、ディフェンスが上回ります!》
塚本《スコアが動かなくなってきましたね》
道谷《同点から膠着の時間に突入したか》
塚本《互いの守備が本当にハイレベルですよ》
実況席の言葉通り、
ここからしばらくスコアが止まる。
ガン!!!!!
道谷《花形のシュート、来ません!!》
塚本《さっきのブロックでリキんだか!?》
ガン!!!!!
道谷《天崎のスリーは外れた!!!》
塚本《形は悪くなかったですがねえ》
道谷《リバウンドは荒石、青葉には渡さない!》
バシイイイ!!!!
道谷《ここでパスカット!!!!》
ガン!!!!
道谷《このシュートも外れた!!!!》
「おおおおーーーー!!! すげえ守り合い!!」
「この試合でこんな時間帯が来るとは…!!!」
「同点が長い!!!!!」
町田 「タイムも取りにくくなってるかな」
中村 「ええ、先に取ったほうが負けのような…」
弥生 「ここは選手の力で試合を動かす時間ね」
彦一 「これは凄い勝負やで…」
3rdクォーター 残り5分
明利大 41
青学大 41
「おいおいおい! 3分以上点が止まってるぞ!」
「どっちがここから抜け出すんだ!!?」
佐戸 「仙道」
仙道 「はい」
佐戸 「この状態、どっちが抜け出るとみる?」
「……。」
仙道 「青葉、ですね」
佐戸 「やはりそう見るか。形が違うからな」
仙道 「はい」
「……。」
清田、ゴクリ。
(そうなんだ…、明利が毎回ギリギリで止めてる
のに対して、青葉はシュートが外れているだけの
パターンが多い。同じ0点でも、内容が違うんだ)
仙道 「それと、もうひとつ」
視線の先には宮城の姿。
宮城 「ふぅ……」
底なしのスタミナが自慢の小さな司令塔は、
大量の汗をぬぐっていた。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1134) へのコメント一覧
この展開だとリョーチンの負担がデカいのかもしれんですが、スタミナモンスターのリョーチンにガス欠というシチュエーションは想像したくないなぁ。
青葉だよね〜
藤真が巻き返すはず
Kさんいつもありがとうございます!
藤真が島袋のドライブをスティール!さすが藤真!速攻から再び攻守を入れ換えて天崎VS宮城。
高さ勝負に持ち込もうとしたところ宮城が天崎のボールをスティールし奪い返しました!
どんな展開になっても諦めずに立て直す湘北組の活躍最高です!
森重が前川からの好アシストで攻めるが、再び宮城がスティール!宮城の活躍良いですね〜
両校ディフェンスが硬く点が入らない展開に、仙道&佐戸は青葉が有利と見ており、視線の先は宮城のスタミナ切れか?
両チーム頑張れ〜
宮城がんばれ!バテないで〜!
ふんばってくれーー!!
けど、どこかで交代必要だな
その時は畑山がPGやるんかな?
そして青葉の黒須くん、出番だぞ
君が逆転の一発を決めるんだ
そうですよね、藤真を圧倒しないと牧を倒せないですもんね。
限界を超えたスタミナと湘北魂で決勝へ!!!楽しみです。
しかし仙道よ、宮城は湘北だぞ
絶望的な状況でも諦めなかった湘北だぞ
天崎も湘北だけど、河田、深津、沢北が居た最強山王相手に15点差という絶望を跳ね返した初代湘北の宮城なんだ
絶対にまた逆転してくれると信じてる
ブログファンとしてこの内容ドキドキが止まりません。
しかし、同じ湘北出身の天崎に削られたダメージの蓄積が、いよいよ目に見える形となってきた
かつて、牧を相手にした海南戦でも、終盤にスタミナ切れを起こしたことがあったものの、この青葉戦は、まだ第3Q
青葉の陸川監督の試合巧者ぶりは、誰しもが認めるものだが、ここで簡単に引き下がってしまったら、一気に、パワーバランスが崩れてしまう
湘北の『諦めたら試合終了』は、それこそ、原作オリジナルメンバーが色濃く受け継いでいるもの
まだまだ、負けられないぜ、リョーちん
このシーン、どこかの試合で聞いたような…。
湘北組の誰か…流川あたりがボソッと…。
何のカードだったっけ〜!
頑張れ、青葉!
ここを乗り越えれば明利の勝ちはぐっと近づくのは間違いないだけに、まさに鍵ですね
視線の先には木暮の姿。
木暮 (あまり見るなよ。)
桜木→河田兄、森重と同格かそれ以上
流川→沢北、仙道と同格
三井→神と同格(安定感は神だが、クラッチタイムの時は神より脅威かも)、土屋諸星松本あたりよりほんの少し格上感
赤木→河田兄、森重ともある程度はやりあえる
宮城→(この試合以前では)牧、深津、藤真にはやや劣るのかな
湘北の宮城除く4人は、それぞれのポジションのトップorトップクラスレベルなのがすごい。
宮城も上背があと5センチ10センチあればと思ってしまうが、3人の牙城を崩す展開も見てみたい。
15点とは?
最大点差は24点ですよ?
仙道の想像を越してやれ!
でも、アランとまともに戦えそうなの宮城か清田だけな気もする。
アランと戦うと考えると戦うと考えると同じ速度域で戦えそうな宮城が必要な気も
赤木のほうがやや必要性が乏しいイメージが 赤木のできることは森重、桜木、河田(弟)でもできそうだし今後に期待かな?
湘北が山王に勝ったときも全員ボロボロだったけど勝ったわけだし、その2チームより差はないんだからやってくれるでしょう!
Kさんのなかでは結果はすでに決まってるのか気になる、、、
書きながら変わるのだろうか
更にビッグプレー、ビッグアシストを魅せてくれると信じてます、リョータ君。
次回も早く読みたいです😝ありがとうございました。
あったとしたら覚えてないって叩かれるんだろうな(笑)
宮城には良い意味で期待を裏切って欲しい!!
原作の時からガードの能力は宮城>藤真だと思ってる。
山王戦でもそうだった。
この試練は、リョーチンが超えるべき壁。
湘北魂で乗り越えてくれると信じてる。
リョーチン頑張れ。
オフェンスの切り札を起用しているのに得点出来ていないのは良くない反面、ディフェンスの穴になるのに失点もしていない。膠着の流れが変わるのはオフェンスで島袋が仕事するか、ディフェンスで島袋から崩されるか、になるような気がする。
ベンチを見ると、青葉は4シューターや藤真2番もあるけど、明利は畑山と竹村では試合の流れを変えるほどのキャラではないので島袋に期待したい。
藤間× ⇒ 藤真○
3人の中では一番劣る気がする藤真からまず倒してほしい!!!
そして改めてKさんの執筆能力が凄過ぎます、宮城の「ワンドリブルはいらなかったな」もめっちゃ言いそうだし、桜木の「イラン」がカタカナのとことかもすごくわかるし天才すぎます!笑
これからもお身体にはお気をつけて更新してください!
りょーちんが高校2年の頃、インターハイでヤマオーに勝利できたのは、No.1宮城の影響が大きいです。
幹部学年のゴリとミッチーがヘロヘロな時に、体を張ったスティールで流れは自分でたぐり寄せるもんでしょと言う、ラリーバードを彷彿させる叱咤激励が勝負の分かれ目の一つかと考えます。
東京P×明利ですね〜
1034話で、島袋がワンドリブルからシュートしようとしたところをオスギが叩いたシーンすね!
一点だけ。
「またいい空気に戻った…?」と発言した「清田」の表記が「信長」になっているのは何か理由があるのか?と気にしてしまったのですが、いかがでしょうか?