(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
残り1分20秒
大和 76
拓翼 74
コートでは大和大学が攻撃中。
キュキュッ!!!!
拓翼メンバーは、声を掛け合いながら
必死のディフェンス。
必死のディフェンス。
「ボールマン、オッケー!!!」
「スクリーン行ったぞ!! 右!!」
拓翼ベンチ。
三井寿が立ち上がって屈伸を始めた。
グッ、グッ。
「よし、もう大丈夫だ。
あと1分ちょい。全然行けるぜ」
あと1分ちょい。全然行けるぜ」
コートサイドの彦一。
「お…!! 三井さん、戻ってくるんやな!!
ついに来るで! この試合最大の山場が!!」
ついに来るで! この試合最大の山場が!!」
「5!! 4!! 3…!!!」
拓翼ベンチが24秒タイマーを見ながら
カウントダウンを始める。
カウントダウンを始める。
(あと少し!! 守りきってくれ!!!)
「2!! 1 !!!!」
「しゃーない!! 打つで!!」
渡邊にべったりつかれたまま、
土屋が強引にシュートを放った。
土屋が強引にシュートを放った。
渡邊 (体勢が悪い! 外れる…!!!)
ガン!!
「外れたああああーーーーーー!!!!」
「リバーーーーーン!!!!!」
ガッシイイイ!!!!!!!!
戦場さながらのゴール下。
大男たちが体をぶつけ合う。
バシイ!!!!
リバウンド争いを制したのは野辺。
「……!!!!!!!」
大和ベンチ総立ち。
「うおおおおおーーーー!!! 野辺さん!!」
「っしゃあああああああーーーーーー!!!
ナイスリバーーーーンッ!!!!!」
ナイスリバーーーーンッ!!!!!」
観客席の桜木、身を乗り出す。
「おお! やるな、ポール! 俺の次に」
残り1分
大和 76
拓翼 74
再び大和ボール。
三井 (くそっ…)
「よし、一本!」
オフェンスリバウンドを制した野辺、
外にボールを戻す。
外にボールを戻す。
それを、
渡邊が狙っていた。
バシイイ!!!!!
野辺 「……!!!」
「あああーーーーーっと…!!!!!」
「タクヤのカットだ!!!」
「タクヤのカットだ!!!」
渡邊の手で軌道修正させられたボールが、
コートの外に向かって跳ねる。
コートの外に向かって跳ねる。
「ルーズボール!!!!」
「獲れ!!!!!」
両軍の選手がボールに飛びつく。
バチ!! バチバチッ!!!!!
数人の手で弾かれ、ボールはラインを割った。
「マイボール!!!!」
両軍のメンバーがいっせいに手を上げる。
「どっちだ!!!!!?」
会場全体が主審に注目する。
主審 「赤(拓翼)ボール!!!!!!」
「うおおおおおーーーーー!!!!!!」
「やった!!! 大和の攻撃を止めた!!!」
拓翼ベンチ、全員がコブシを握る。
「よーーーーっっっし!!!!!!!
ナイスディフェンス!!!」
ナイスディフェンス!!!」
三井も大声で叫ぶ。
「よーーっし!!! よく守った!!!!」
観客席の牧。
「これは大きい。拓翼はよくここを耐えた。
気合いの入ったいいディフェンスだったぞ。
気合いの入ったいいディフェンスだったぞ。
あのパスアウトを叩いたのは渡邊タクヤか、
やはり、いい選手だな」
やはり、いい選手だな」
河田、ニヤリ。
「そういや、アイツも身長的にユニバじゃ
2番なんじゃないのか?」
2番なんじゃないのか?」
諸星、ギクリ。
(もう勘弁してくれ…。なぜSGばかり……)
『ビビーーーーーーーーーーー!!!!!』
『交代!! 赤!!』
ブザーが鳴り響き、
テーブルオフィシャルが選手交代を告げる。
テーブルオフィシャルが選手交代を告げる。
背番号7、三井寿がコートサイドに立った。
両頬をバチンと叩く。
「っし!」
「っし!」
観客席から歓声が上がる。
「おおおおおおお!!!!!! 三井!!!」
「残り1分!!!! ここで三井復活だ!!!」
堀田が思い切り旗を振る。
「おおおおおーーーーーーーーー!!!
三っちゃーーーーーん!!!!!!!」
三っちゃーーーーーん!!!!!!!」
桜木、眉間にシワ。
(なんという、おいしいシチュエーション…!)
(なんという、おいしいシチュエーション…!)
「いてて……」
三井と代わる選手が手で顔を抑えながら
ベンチに戻ってくる。
ベンチに戻ってくる。
三井 「ん?」
顔を覆う手には血がついていた。
「鼻血が出ちゃいました」
三井 「鼻血? あのルーズボールのときか」
すっとコブシを出して返事。
「俺はやるだけやりました。後は頼みます」
ゴツン!
三井がコブシを叩いた。
「おう! 任せろ!」
「おう! 任せろ!」
残り55秒
大和 76
拓翼 74
記者席を緊張感が包みだした。
弥生 「残り1分。最後の勝負ね」
町田 「三井…、期待せずにはいられないな」
「さあああ!!!! 三井が出てきた!!!」
「3点だ!!! 三井の3点で逆転だ!!!!」
拓翼ボールで試合再開。
拓翼・PGの北田が指を立てる。
「さあ、一本だ! まずは一本決めるぞ!!!」
「オウ!!!!!!」
キュキュ!!!!
「三井寿、もうボールには触らせん!」
松本がこれまで以上に三井のマークを強くした。
より激しく、そしてタイトにつく。
より激しく、そしてタイトにつく。
三井 (コイツ、休憩ゼロでもまだ…!)
河田、腕組み。
「おお、イチノばりのスッポンディフェンス」
「おお、イチノばりのスッポンディフェンス」
清田、握り拳。
「ああっ! あの元・山王、俺の得意技を!!」
「ああっ! あの元・山王、俺の得意技を!!」
仙道 「フッ」
ボールは渡邊に入った。
土屋が腰を落とす。
(三井がおらん間、チームを引っ張っとったんは
コイツやった。ここはコイツで来るかもしれん)
コイツやった。ここはコイツで来るかもしれん)
しかし
ビッ!!
渡邊は土屋の頭上を通し、
ハイポストへボールを放り込んだ。
ハイポストへボールを放り込んだ。
「中!!?」
牧が思わず声を出す。
「上手い」
「上手い」
(この緊迫した雰囲気の中、
リスキーなボールをあっさり入れた)
リスキーなボールをあっさり入れた)
そのハイポストでボールを受け取ったのは、
「三井!!!!!!」
「ああああ!! 三井が中に入ってる!!!」
土屋 「なっ、中やと!!?」
松本 「くそっ…! 三井……!!」
2mセンター三苫の強固なスクリーンを使い、
三井は松本を振り切っていた。
三井は松本を振り切っていた。
コートサイドの藤真。
「ちょっとタイトにつきすぎたかな。
壁にかかりやすくなっていた」
「ちょっとタイトにつきすぎたかな。
壁にかかりやすくなっていた」
神、ニコリ。
(さすがシューター、スクリーンの
使い方が上手いな)
(さすがシューター、スクリーンの
使い方が上手いな)
キュッ!!!!
フリースローレーンあたりでボールを
受け取った三井、シュートモーションに。
受け取った三井、シュートモーションに。
「撃たせるか……!!!!」
ゴール下から野辺がブロックに出てきた。
ゴール下から野辺がブロックに出てきた。
クイッ。
「……!!!?」
「……!!!?」
「フェイク……!?」
野辺、この動きに引っかかる。
「なっ!!??」
「なっ!!??」
ダム!!
三井、野辺を飛ばし、
間髪いれずドリブルイン。
間髪いれずドリブルイン。
「おおおおーーーーーーー!!!!!!!
ナイスフェーーイク!!!!」
ナイスフェーーイク!!!!」
「上手あああーーーーーーい!!!!!!」
仙道 「さすが!」
キュッ!!!
今度は大和・センターの大本が出てきた。
今度は大和・センターの大本が出てきた。
三井 「甘い!」
三井は、大本を出てきたところで、
横で待っていたPFの金山に目を向ける。
横で待っていたPFの金山に目を向ける。
(逆サイかっ!)
大本、すかさずパスコースに手を伸ばす。
大本、すかさずパスコースに手を伸ばす。
が、
三井、パスモーションを止める。
「おおおお!!!!!???」
「これもフェイク…!!!???」
「パスじゃない…!!!!!」
諸星、ゴクリ。
「う、うめぇ……!!」
「う、うめぇ……!!」
インサイドで二人の大男の体勢を崩した三井。
バス!!!!!
フックぎみのレイアップでゴールを決める。
残り40秒
大和 76
拓翼 76
「決まったああああーーーーー!!!!!!」
「同点!!!!!!!!」
「同点!!!!!!!!」
拓翼ベンチ、総立ち。
「うおおおおおーーーー!!!!
三井さん!!!!」
三井さん!!!!」
「すげええええーーーーー!!!!
中で決めたーーー!!!!!」
中で決めたーーー!!!!!」
三井、コブシを突き上げる。
「っしゃああああああーーーーー!!!」
観衆も総立ち。
「うわあああああーーーーー!!!!
今のはスゲエエエーーーー!!!!」
今のはスゲエエエーーーー!!!!」
「SGの三井が中で決めたーーー!!!!!」
彦一、絶叫。
「三井タイム…!!!!!!!!
まさに三井タイム!!!!!」
まさに三井タイム!!!!!」
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(199) リメイク版 へのコメント一覧
ところで、拓翼のユニフォームは赤とされていますが、赤や緑、黒のユニフォームは青とされるのではなかったのでしょうか?
これ、実際にレフェリーによってまちまちなんですよ。