(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
準決勝第一試合
2ndクォーター序盤
深体 25
明利 19
深体大が、伊達の連続得点でリードを広げた。
コートサイドの青葉学院メンバー。
腕組みの藤真。
「今の三点は大きいな。これで深体大の
ペースになるかもしれないぞ」
「今の三点は大きいな。これで深体大の
ペースになるかもしれないぞ」
神、頷く。
「前半で畳み掛けるいつものパターンですね」
「前半で畳み掛けるいつものパターンですね」
深体大は序盤で一気に点差をつけて
叩き潰すのが勝ちパターンである。
彼らには、どこかのタイミングで一気に10点ほど
積み上げるシーンが必ずある。
叩き潰すのが勝ちパターンである。
彼らには、どこかのタイミングで一気に10点ほど
積み上げるシーンが必ずある。
それが、王者の勝利の方程式だった。
記者席の弥生。
「このままでは深体大のペースになってしまうわ。
明利は一本返さないと」
明利は一本返さないと」
パンパンパン!!!!!
牧が両手を叩いて声を出す。
「よーし!! 一本守るぞ!!」
「オウ!!!!!!!」
明利大の攻撃。
ボールは宮城。
(相手が徐々にノッてきている。ここで連続得点を
許すわけにはいかねえ。この攻撃は決めねえと…)
許すわけにはいかねえ。この攻撃は決めねえと…)
宮城が重要だと捉えたこの一本。
やはりそういう場面は、この男だった。
キュキュッ!!!!
「赤木!!!!!」
「さあ、赤木に入った!!!!」
「さあ、赤木に入った!!!!」
ローポストで赤木がボールを受け取った。
背後には河田雅。
「来い、赤木!」
「来い、赤木!」
ダム!!!
赤木、背中で河田を押し込み、
ゴール下を狙う。
ゴール下を狙う。
「おおおーーーっと、パワー勝負!!!」
「赤木が仕掛けた!!!」
「赤木が仕掛けた!!!」
ベンチから木暮が叫ぶ。
「行け!! 赤木!!!」
キュッ!
赤木、ワンドリブルからターン。
そのまま強引にシュートへ。
そのまま強引にシュートへ。
河田雅、少しのけ反る
「うおっ…!!」
「うおっ…!!」
が、
ガン!!!!
このシュートはリングに嫌われる。
赤木 「チッ…!!」
観客席の杉山。
「ちょっと強引過ぎたか?」
「ちょっと強引過ぎたか?」
(しかし、ああいう勝負に来る選手は
やはり怖いものだな…。迷いがない)
やはり怖いものだな…。迷いがない)
「リバーーン!!!!」
「リバウンドーーーー!!!!!!」
200センチの大男たちが
体をぶつけて場所を取り合うなか…、
体をぶつけて場所を取り合うなか…、
荒石が、後方からスッと手を伸ばす。
諸星 (コイツ…!!)
バッシイイ!!!
肉弾戦から離れたところから跳んだ荒石が
ボールを弾いた。
ボールを弾いた。
ボールは外に出される。
それをSG・畑山が取った。
「おおおっ!!! アラシがチップした!!」
「再び明利ボール!!」
杉山、ニコリ。
「おお。やるなあ」
「おお。やるなあ」
桜木、腕組み。
「あれは、このプロには勝てないと悟った
アラシが編み出した技だ」
アラシが編み出した技だ」
杉山、再びニコリ。
「なるほど、お前ら仲良しだな」
「なるほど、お前ら仲良しだな」
「………。」
桜木、無言。
ビッ!!!
「宮城さん!」
畑山は宮城に戻した。
畑山は宮城に戻した。
次の瞬間、
ブン!!!!!
宮城、間髪いれずに再び中へ。
「……!!!!!!!」
「なにィィいいい!!!?」
「なにィィいいい!!!?」
ボールは、ハイポストの花形に渡った。
「おおおおーーーー!!!! 速い!!」
「ナイスパス!!」
「ナイスパス!!」
河田美があわてて出てくる。
ビッ!!!
瞬間、花形がローポストへボールを落とす。
寄って出てきた河田美の逆を突く形。
「上手い!!!」
「さすが第二のPG!!」
「上手い!!!」
「さすが第二のPG!!」
荒石が取った。
インサイドで諸星との1対1。
インサイドで諸星との1対1。
「ここはミスマッチ!!!!」
諸星 (やべえ…)
「もらい!」
荒石、身長差を生かし、そのままシュートへ。
荒石、身長差を生かし、そのままシュートへ。
バッッッシイ!!!!!
「……!!!!!!!!!」
諸星の後方から河田雅が跳んでいた。
ブロックショットが炸裂。
ブロックショットが炸裂。
「おおおおおおお!!!!!」
「河田兄!!!!」
荒石 「な…!?」
(ダンナについてたんじゃねえのか!!?)
河田雅 「甘いな、1年くん」
外に弾き出されたボール、
拾ったのは深体大・伊達健太。
拾ったのは深体大・伊達健太。
「ああああ!! 2連続で攻撃失敗!!!」
「トリプルタワーでも中で点が獲れねえ!!!」
記者席の中村、茫然。
「ああ、失敗した……!!!」
「ああ、失敗した……!!!」
弥生が身を乗り出す。
「これはマズイわ。この攻撃失敗は痛い!」
「これはマズイわ。この攻撃失敗は痛い!」
(深体大に呑まれる!!!)
ビッ!!!
伊達はすかさず牧に渡す。
伊達はすかさず牧に渡す。
牧 「よし!! 走れ!!」
「オウ!!!」
「また、深体大の速攻だ!!!」
「カウンターアタック!!」
ビッ!!!
ボールは牧からサイドを走る伊達健太へ。
ボールは牧からサイドを走る伊達健太へ。
ここは畑山がしっかりとマークに入る。
フリーにさせない。
フリーにさせない。
「止めた!!」
「ナイス!畑山!!」
「ナイス!畑山!!」
だが、深体大の攻撃は止まっていない。
ビッ!!!
伊達、すぐに中央にボールを放る。
ビッ!!!
伊達、すぐに中央にボールを放る。
そこには牧が走ってきていた。
「ああああーーーー!!! 牧…!!!!!」
「牧が走りこんでる!!」
「攻撃が分厚い!!!」
しかし、
バシ!!
牧の後方から猛スピードで走ってきた宮城が、
このボールをカットした。
このボールをカットした。
牧 (なんだと!?)
弥生 「宮城君!!!」
宮城、伊達健に、ニヤリ。
「甘いよ、1年くん!」
「甘いよ、1年くん!」
「おおお!!! ナイスカットーーーー!!」
「宮城だ!!! 速ええええええ!!!!!」
宮城、ボールを振りかぶる。
「よっしゃ!! 速攻だ!!!」
「よっしゃ!! 速攻だ!!!」
前線へパス、
…と見せて、ドリブル。
ダム!!!!!!
「な……!!!!!!!!!」
眼前の牧を抜く。
(宮城…!!!)
(宮城…!!!)
「おおお!! パスフェイク!!!」
「上手あああーーーい!!!!」
藤真、ニコリ。
「おっ、冷静だな」
「おっ、冷静だな」
「行かせるか!」
諸星が出てくる。
キュキュ!! ダム!!
しかし、宮城は止まらない。
スピードで諸星を抜く。
スピードで諸星を抜く。
「あああ!! また抜いたあああ!!!!」
「二人抜きだ!!!!!」
「オラ!! 行くぞ、深体大!!」
宮城、そのまま河田兄弟が待ち受ける
深体大ゴールに突っ込む。
深体大ゴールに突っ込む。
「行ったーーーーーー!!!!!!!」
「宮城が突っ込んだ!!!!!」
ダン!!
河田兄がブロックに跳んだ。
河田兄がブロックに跳んだ。
スッ
宮城、その瞬間パス。
ボールは赤木へ。
宮城 「行けえ!! ダンナ!!!」
木暮 「赤木!!!!」
赤木、怒りをこめた様な
強烈なワンハンドダンク。
強烈なワンハンドダンク。
「ウホッッッッ!!!!!!」
ドッガアアアアアア!!!!!!!
深体 25
明利 21
「うわあああああーーーーー!!!!
決まったあああーーーー!!!!」
決まったあああーーーー!!!!」
「キャプテン赤木のダーーーーーンク!!!!」
明利ベンチ、総立ち。
「いよーーーーしゃああああ!!!!!!!」
「ゴリラダーーーーーーーンンク!!!!!」
「赤木さん!!!!」
「ナイス!!ダンナ!!」
宮城が手を挙げる。
宮城が手を挙げる。
「オウ!」
赤木が手を挙げる。
赤木が手を挙げる。
バチン!!!!!!!
湘北コンビのハイタッチ。
観客席の桜木、思わずニヤリ。
「やるな、ゴリ、リョーちん」
「やるな、ゴリ、リョーちん」
その表情を見て洋平もニコリ。
「フッ」
「フッ」
離れた位置で、三井も同じような顔。
呆然としている弥生。
「スゴイ…。2度の攻撃失敗にもかかわらず、
深体大のカウンターを止めて、その勢いのままに、
半ば無理やり得点を返した」
深体大のカウンターを止めて、その勢いのままに、
半ば無理やり得点を返した」
中村がうなずく。
「大事な一本と分かっていたこの攻撃。
失敗しても彼らは諦めませんでしたね。
失敗しても彼らは諦めませんでしたね。
そう、元湘北組はこれが怖いんですよね。
絶対に諦めない!!」
絶対に諦めない!!」
深体大の必殺パターンに入るか入らないかを
左右する大事な一本。
左右する大事な一本。
二度の失敗を乗り切り、
明利はこの一本を決めた。
明利はこの一本を決めた。
だが、
ザシュ!!!!!!
「うわあああああーーーーー!!!!!
ここでスリーだああああーーー!!!」
ここでスリーだああああーーー!!!」
「深体大がまた突き放したああああ!!!!」
王者・深体大は次の攻撃で
スリーポイントを返した。
スリーポイントを返した。
あれだけの苦労の末、明利がやっと決めた
2点の後に、すかさず3点。
2点の後に、すかさず3点。
このダメージ大の一発を決めたのは
「河田、来たあああ!!!!!!」
「これだああ!!! 最強PFには外もある!!」
「この一本はデカーーイ!!」
河田雅、グッとコブシを握る。
「っし!!!」
「っし!!!」
牧、ニヤリ。
「頼りになるぜ」
「頼りになるぜ」
赤木 (さすがは河田雅史……)
深体大がさらに点差を広げた。
深体 28
明利 21
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(211) リメイク版 へのコメント一覧
やはろ怖いものだな…。迷いがない)
細かい指摘ですみません💦
上記の文「やはろ」⇨「やはり」ですかね。
いつも楽しく読ませていただいてます。
現在進行形の明利×深体の戦いとは全く違う展開で読み返してみて面白いです!
特に宮城の成長が著しくてファンとしては興奮の展開です!
これからも無理なく書いていただけたら嬉しいです!
杉山の
(しかし、ああいう勝負に来る選手は
やはろ怖いものだな…。迷いがない)
やはり怖い
てしょうか?