4thクォーター 残り4分30秒
深体大 63
明利大 57
「両チームの得点が止まった!!!」
「深体大リードのまま、あと4分半!!」
「さあ、いよいよここから勝負の時間だ!!」
4thクォーターは、拮抗の時間を迎えた。
立ち上がりは深体大のゲームだった。
個々のアドバンテージを前面に押し出し、
1on1を仕掛け続け、二桁リードを奪った。
その後、ベンチの声をキッカケに明利大が反撃。
赤木を軸に連続得点を記録し、点差を詰めた。
そして、スコアが止まった。
道谷《塚本さん、この展開どう見ますか?》
塚本、返す。
《ここは深体大を褒めるべきではないかと。
明利大が盛り返したときの会場全体の空気は
本当に凄かったですから。あれに呑まれず、
波を喰い止めたのはさすがですよ》
道谷《王者は流れを完全には渡しませんでした》
塚本《修羅場を何度もくぐっていますからね》
道谷《まさにその通りですね》
塚本、さらに続ける。
《この第4クォーターの両チームの素晴らしい点は
タイムアウトを消費させることなく、選手の力で
立ち直ったことでしょうね。深体大も明利大も
戦う力を持った素晴らしいチームだと思います》
道谷《ここからの4分半、見逃せませんね》
塚本《勝負の行方を見守りましょう!》
道谷《さあ、決勝戦も終盤の攻防です!》
ボールは、深体大。
牧 「さあ、一本!!!!!!!」
「オウ!!!!!」
佐戸、腕組み。
「大事な場面だ。この6点差が、4点差になるのか、
8点差になるのか、大きな違いだぞ」
外川 「その通りだねえ」
左京 「膠着を崩すのはどっちか」
清田 「牧さんだ」
仙道 「…?」
清田、コブシを握る。
「こういう時に何かをやるのは…、牧さんだ」
道谷《さあ、深体大のオフェンスです》
塚本《決めたいですねえ、この一本》
魚住 「死守だ、死守だぞ、赤木」
池上 「何としても先に点を獲りたい」
キュキュッ!!!!
宮城 「ディフェンス!!!!!」
ダム、ダム、ダム…。
ゆっくりとフロントコートに入る牧。
一瞬、時計に目を向ける。
(残り4分半か…)
そして、再び明利大守備陣に目を向ける。
宮城 「…!」
宮城は、これまでと違うオーラを感じた。
(来る。次、何かが来る)
藤真 「まだ見せてないプレイがあるな」
神 「はい」
天崎 「……。」
(そうだ、あの見えないパスだ。誰もあれはまだ
攻略できてない。専翔も大和もあれにやられた)
ダム、ダム、ダム……。
宮城 (来る……!!!!!)
ダム!!!!!!!!!
牧、発進。
「行ったあああああーーーーーーー!!!!!」
「牧のドライブ!!!!!!!!」
キュッ!!!!
宮城、ディフェンス。
(来るぞ、ダンナ!!!!!)
牧、リングに向かう。
宮城、その動きに並走。
(あのパス、何度も映像で見た。シュートの体勢に
入る前だ。ディフェンスから見るとドリブルの
リズムのとき、そこでパスが出ている)
キュッ!!
ゴール下の赤木が動く。
(どのドリブルがパスになるのかは、分からない。
つまり対峙する宮城からすると読みようがない)
(だが……)
ガッシイ!!!
牧と宮城の体がぶつかる。
宮城 「ぐっ…!!!」
ノーホイッスル。
宮城 (ボ、ボールは…!)
牧の手元にはない。
次の瞬間、
河田雅が跳んでいた。
「………!!!!!!!!!」
唐沢 「もらった」
藤真 「……!!!!!」
天崎 (出た……!!!)
が、
赤木も跳んでいた。
「……!!!!!!!」
河田雅の目の前に赤木。
両手を挙げて空中で立ちはだかる。
「……!!!!!」
赤木 「させん!!!!!!」
(パスがいつ出るのかは分からずとも、
渡す先は予測できる!!!!)
イチかバチか、河田雅のシュートに
狙いを絞った、その賭けともいえる判断が、
当たった。
桜木 「ゴリ……!!!!!!!!」
牧 「……!!!!」
唐沢 「……!!!」
清田 「な……!!!!」
仙道 (まるで、桜木……!!!)
ビッ!!!
河田雅、空中で咄嗟にパスに切り替える。
体を捻って外を向き、ボールを放る。
バッチイイイイイ!!!!!!!!
このボールを竹村が叩いた。
「おおおおおおーーーーーーーー!!!!!!」
「獲ったか…!!!!????」
藤真 「いや…!!!」
まだ終わらない。
これで深体大の攻撃は終わらない。
牧 「まだだ!!!!」
諸星 「ルーズボール!!!!!!」
弾かれたボールが、
河田美の視界に入る。
(獲れる…!! もう一度オフェンスを…!!)
キュッ!!!
キャッチしようと飛びつく。
そのとき、
目の前に荒石が現われた。
河田美 「……!!!!??」
須形 「荒石さん…!!!!!」
上原 「速い!!!!!!!」
このルーズボール争いは、
荒石が一歩早かった。
遅れてボールに飛びつく格好となった河田美、
荒石に体がぶつかる。
ガッシイイイ!!!!!!!
荒石 「んが…!!!!」
ズッサアアアーーーー!
ボールを抱えて転がる荒石。
『ピピーーーーーーーーーー!!!!!!』
ホイッスル。
「……!!!!!!!!!」
レフェリーの声。
『深体大・15』
河田美、ファウル。
ガタッ!!!!
明利大ベンチがいっせいに立ち上がった。
「おおお……!!!」
ボールを抱えて倒れている荒石、
顔をあげる。
宮城、赤木の顔が見える。
コブシを握り、吠えている。
「荒石!!!!!!!!!」
道谷《ボールは明利大!! 明利大です!!》
塚本《これは凄い戦いでした!!!!!》
魚住 「見事だ、赤木…!!」
池上 「ああ、いまのは凄かったぜ」
越野 「そこからのルーズボールも!」
スッ、
赤木と宮城が手を差し出す。
ギュッ!!
荒石、右手で赤木の手を、左手で宮城の手を掴み、
立ち上がり、そして吠える。
「っしゃあああああああーーーー!!!!!!」
明利大ベンチ、爆発。
「うおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!」
会場も、爆発。
「うわあああああーーーーーーー!!!!!」
「また止めたあああああーーーー!!!!!」
「明利が深体大を止めた!!!!!!」
彦一 「しかもあのパスを……!!!!!」
弥生 「そして河田弟は4ファウル!!!!!」
町田 「動くぞ!!!!!!」
「これは試合が動くぞ!!!!!!!」
土屋 「そう、これがあるんや、明利には」
野辺 「毎度、得体のしれんパワーだな」
深津 「いよいよ分からなくなってくるピョン」
御子柴 「ああ、時間はまだある」
さらにブザー。
『ビビーーーーーーーーー!!!!!!』
明利大ベンチ、島袋が立ち上がる。
坂口 「さあ、ここだ!!!!」
島袋 「っす!!!!!」
4thクォーター 残り4分10秒
深体大 63
明利大 57
ビッグプレイでマイボール。
これ以上ない最高のタイミングで秘密兵器投入。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1182) へのコメント一覧
ナイス荒石!
こっから逆転できるかな?
てかしてほしい!
アラシが怪我、とか一瞬ひやっとした。
延長でもいい!もっとみたい!
更新ありがとうございます
8点差になるのか、大きな違いだぞ
→どっちでも無い、3点差(2点差)だ‼︎
読めねーな
巧すぎるよkさんは!
ゴリにもリョーちんにも、牧を超えてもらいたい!
ボルテージ最高潮!
明利大の流れに!
でも深体大の終盤の強さも侮れない!
このあとの展開が楽しみです!
Kさん、更新ありがとうございます!
赤木のディフェンスもギャンブル的にも見えるけど、今まであのパスの受け手がいつも雅史だったのを分かっていたんだろうな。
島袋が今更秘密兵器?まだ何かあるのか?次回がまた楽しみだ。
ダテに花道と2年間一緒にやってないね。
なんか昔のスラムダンクのアニメみたいですね笑
が、最高です。
更新ありがとうございます。
Kさんいつもありがとうございます!
深体大は牧さんがドリブルで攻め込み、宮城がとめにはいるが、大和戦でも披露した見えないパスを雅史に放つ!
だが赤木がパスの行方を絞り、雅史のシュートを防ぎ更にルーズボール争いから荒石が奪い、美紀男がファウルをうけ4ファウルに!
オォー!良いぞ、良いぞ!ここで河田弟が4ファウル、これ以上ないビックプレイ!
赤木、宮城、荒石の3代キャプテンのハイタッチに鳥肌です!
この流れの中島袋を投入!さらなるフォーメーションを見せてくれるか。誰と交代だろうか?
花形さんと秘密兵器島袋のフェイダウェイコンビ炸裂してしまってください!
頑張れ明利!
インサイドでは河田弟では対応できず河田兄しか受けることができない。
故にフィニッシュまでの流れが分かってしまう。
それでもゴリやリョーちん達に勝って欲しい。
有終の美を期待せずにはいられません。
河田(兄)諸星に続きようやく牧にも風穴を開けた。
島袋登場時から言っていた対深体大の秘密兵器の真価を見せてくれ
ゴリが牧を止めた!!
荒石も良くやった(^-^)
これからが名利の時間。
深体大を倒して日本一を勝ち取れ!
藤真ですけど
そして、最初の方のコメント見て、ハッとしました。花道を挟んだ3世代の湘北キャプテンのやりとり燃える…‼︎
いよいよ終盤ですね。ゴリがまず、風穴を開けてくれた。荒石が繋いだ、やっぱりリョーチンが牧さんの壁を越える時が、明利の勝鬨か…!
河田兄と同等の戦いをするも。
宮城は。
この試合では牧を越えられない。
でも。
勝つのは明利。
という展開。
小暮くんもう一回!!!
そして島袋。赤木、宮城、花形以外も点を取れるようになっとかないと最終盤がしんどそうだから責任重大のプレーだぞ。
明利大ベンチ、木暮が立ち上がる。
坂口 「さあ、ここだ!!!!」
木暮 「っす!!!!!」
ここまで盛り上げて、結局明利の負けだったら、KさんはドS認定ですね。
こっちまでガタッ!!からの握り拳ですよ!!
完全にリアタイでスポーツ観戦してる感覚です!
さぁ!島袋!漢みせろ!!
荒石の王者に挑み続けて疲労も溜まっているのに泥臭い球際のプレーをしっかりこなしてるところとも大きい!!
ただ「個人的」に最後の島袋の登場シーンは何の感情も生まれなかった。好きと言うか使えると思わないんだろうな。
が、
本当にそうなるだろうか?と最近思う。
Kさん、、、
牧を追いかける図式は今までも変わらない。
願いとは裏腹に、深体大が勝って
あくまでも桜木や流川が主役的活躍があって
赤木、三井、宮城、流川、桜木で世界を相手に活躍するのが、この先の楽しみかもしれない。
今の赤木や宮城のレベルが上がっているのはみんながわかった。純粋に嬉しい。
それで十分なのかもしれない。
本当の願いは、まだまだ先があるのでは?
バスケあんま詳しくありませんが
インサイドにしか出せない
とかはありそうですかね?
同じインサイドとかいえ丸男には無理でしょうし
ある意味、三井のバッグステップ・スリーと同じく、毎回、毎回、決まることはないのだろうが
流石の牧も、満を持して繰り出して来ただけに、動揺や焦りなど、心的影響は、かなり大きいだろう
加えて、荒石との接触で、河田美が4ファウル
控えに樋口がいるとはいえ、河田兄も3ファウルなだけに、インサイドの勢力図は、俄然、明利有利の様相に
そして、このプレイに乗じて、明利は、間髪入れずに島袋を投入
マッチアップは、身体能力の高さには定評のある諸星だとは思うが、島袋は、休憩十分なだけに、本来、深体大が得意とする、「体力(余力の差)に物を言わせた戦い」ができる
これまで、いくつもの修羅場をくぐってきたであろう深体大、まだ、6点差で勝ってはいるものの、気分は、剣ヶ峰に立たされたに等しいものがあるかもしれない
優勝しろよ、赤木、宮城、そして、木暮!
優勝しろよ、赤木、宮城、そして、木暮!
深体が勝っても名勝負だから全然いいと思う!
木暮な
牧「わかっている。だから、お前を連れてきたのだ。木暮、花形を倒して大学メガネ日本一になるのは、お前だ。・・・・・・・・宮」
ひょっとすると、宮城程の選手であれば、同じことができるのではないだろうか?
もし、宮城から赤木へ、“見えないパス”が通り、ゴリラダンクが炸裂するなんてことになったら…
赤木の悲願でもある、“全国制覇”
宮城の“No.1ガード”への道
今、色んなものを、グッと手繰り寄せようとしている
たまらないなぁ
島袋投入で点差を詰めてミラクル明利、期待します。
横で年下気分で応援してる自分の画が容易に想像できて最高
坂口 「さあ、ここだ!!!!」
島袋 「っす!!!!!」
坂口 「!?・・・・・..お前じゃない」
島袋 「!?・・・・・・・まさか」
坂口 「いくぞ!木暮」
木暮 「・・・・・・・待ちくたびれましたよ」
三井 「オレが湘北で赤木を日本一にできなかった。お前が赤木を日本一にするんだ」
桜木 「メガネくんの勝ちだ」
安西 (見てるか・・・・・・矢沢)
河田兄は弱体化させられすぎじゃないか?
山王戦の桜木のように、、、