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  • 2022年08月29日12:10

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(215) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



準決勝第一試合


前半終了

深体 44
明利 35


点差は一桁。

完全に深体大ペースだった10分を、
明利大は耐えた。

明利大勝利の可能性を存分に残し、
ゲームは後半に入る。



明利大控え室。


宮城が上機嫌で話す。

「よしよし。あれだけ攻勢に出てきた深体大を
相手に9点差なら上出来だ。後半絶対に逆転の
チャンスが来るぜ! 絶対に勝てるぞ!!」


この声に、明利大メンバーが盛り上がる。

「オウ! 宮城!!」 

「行ける行ける!!」



が、すかさず赤木が割り込む。

「オイ、いつも言っているが、油断だけは
するんじゃないぞ。相手は深体大なんだ。
勝負の世界は甘くないぞ」



「赤木さん…」


「………。」



控え室が一瞬静まる。



宮城、ボソリ。 

「せっかくの盛り上がりに水さすなよ…。
かてえオッサンだな」


荒石 「間違いねえ」


ポン。 

花形、笑顔で宮城の肩を叩く。

「フッ。気が引き締まっていいじゃないか」


木暮 (赤木、絶対に勝とうな)


監督も静かに微笑んでいる。

 (さすがは赤木だな。この様子なら
後半も問題なかろう)




深体大控室。


監督の唐沢が牧に聞く。

「あのラッシュを凌ぐとはたいしたチームだ。
さすがはミラクル明利。赤木体制になって、
去年よりも格段に強くなってるな」


牧が返す。 

「一筋縄では行かない。タフなチームですよ」

諸星、ニヤリ。

「もうちょっと暴れてやる必要があるかな」


河田雅は弟に指示を出している。

「美紀男、積極性が足りないぞ。両チームで
一番デカいのはお前なんだ。中で勝負して
イニシアチブを取れ」


ゴクリ…。

河田美、唾を飲み込む。

「兄ちゃん…」

(積極性か……。もっと攻めないと)



唐沢、ニコリ。

「よし。後半、まずは明利にはない部分を
使いながら勝負するぞ。終盤で一気に
インサイドを叩く」


牧、ニヤリ。

「なるほど。河田はちょっと休憩かな?」


河田雅、控えメンバーの一人を見てうなずく。 

「そういうことか」




『ビビーーーーーーーーー!!!!!』


コートにブザーが鳴り響く。



いよいよ後半戦である。


同時に観衆がざわめく。

「おお!!! また交代か!?」

「河田兄がベンチに下がってる!!」


3rdクォーター、
深体大のラインナップに変化。


一人の長身選手に注目が集まる。


「樋口だ!! 2年の樋口が出てきた!!」

「深体大がインサイドを代えてきたぞ!」 



「あ!」


観客席の桜木が声を出す。


杉山、ニコリ。 

「ん? また知ってるのか?」

(よく考えたらトップレベルの選手は知ってて
当然なのか。こう見えて全国覇者なんだよな…)


コートサイドの彦一。 

「樋口君や。河田さんのバックアップセンター」

カメラマン、目を見開く。

「またデカイのが出てきたなあ」



桜木、つぶやく。

「神戸のテナガザルだ」

杉山、しかめっ面。 

「テナガザル?」

(まあ、確かに手は長いが…。
しかしコイツのネーミングセンスは…) 



14.樋口義弘/2年/センター・フォワード
201cm90kg/北野坂高校出身



記者席の弥生。

「深体大は、とにかく次から次へとスゴイ選手が
出てくるわね…。樋口くんは他チームだったら
エースセンタークラスの選手よ」

中村が続く。

「さすがは王者・深体大、選手層の厚さも日本一」

さらに町田が加える。

「こうやって選手を代えながら戦えるという
利点は大きいですね。対する赤木と花形は、
交代なしで出続けているのに…」



赤木、腕組み。

「樋口か…。オフェンスに関しては河田兄ほどの
怖さはないが、ディフェンス力は相当に高い。
このピリオドも点を取るのは大変だな」

花形が苦笑い。

「交代してもこの戦力だからな。全く恐ろしい…」



3rdクォーター・ラインナップ

深体大

PG.牧 紳一/4年/186cm
SG.諸星 大/4年/189cm
SF.大野敦也/4年/196cm
PF.樋口義弘/2年/201cm
C.河田美紀男/2年/213cm

明利大

PG.宮城リョータ/3年/169cm
SG.竹村智弘/4年/184cm
SF.荒石淳也/1年/197cm
PF.赤木剛憲/4年/200cm
C.花形 透/4年/199cm 




レフェリーがボールを竹村に手渡す。


竹村のスローイン。

宮城が受け取った。



明利大ボールからスタート。


宮城 「さあ!! 行くぞ!!!」

「オウ!!!!」



ボールがフロントコートに入り、
明利大が攻撃を始めようとしたその時…



「おおおおおお!!!!!」

「樋口、すげえディフェンスだ!!!!」


キュキュッ!!!!


交代で入った樋口が、赤木に執拗な
ディナイ・ディフェンス

※パスコースを消すディフェンス


赤木はゴール下で動くが、樋口は離れない。


赤木 (こう来たか…)

宮城 (ちっ、パスできねえ…)




観客席の三井。

「赤木封じか。ただ、あの勢いじゃ
スタミナは持たないだろ」

渡邊拓也が返す。

「でも、樋口がスタミナロスで引っ込んでも、
交代で出てくるのは、河田兄ですよね……」


三井 「あ……」


伊達翔太が続く。

「逆に赤木さんは、樋口のディフェンスと戦って
体力を消耗した状態で、休憩後の河田さんと
マッチアップしなければならない…」


三井 「赤木……」

(温存策なんか使わなくても問題ないくせに、
抜かりねえな深体大は…)



弥生 「過酷な戦いね…」






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