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  • 2022年09月12日12:05

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(217) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



準決勝第一試合


深体 47
明利 35

後半戦は、
キャプテン・牧の3点プレイで深体大が先制。


明利大の最初の課題は、赤木に対する
樋口のディフェンスだった。

長い腕を目いっぱい使い、ディナイに
徹する樋口。赤木へのボールを遮断され、
明利大の攻撃はリズムを崩していた。


記者席の弥生。

「さあ、深体大は赤木封じに来てるわよ。
明利の司令塔、宮城君はどうでるかしら?」



コートサイドの藤真。

「深体大のほうは、ひとまず守りの時間かな。
第2クォーターはシュート力のある伊達健太を
入れてリードを奪った。このクォーターは
守備力の樋口で守りを固めている」


「その通りだ」



「ん?」 

振り返る藤真。



「唐沢先生は、点差を広げることよりも、
詰められないことを念頭に置いた布陣で
後半に臨んでいる」


声の主は、
青葉学院大の監督・陸川昭雄だった。

まだ38歳、大学バスケ界では若い監督である。

そして元々深体大の選手であり、唐沢から
指導を受けていた彼は唐沢のことをいまも
「先生」と呼ぶ。


藤真 「なるほど」


陸川が続ける。

「スタメンと比較して、明らかにオフェンスは
ダウンしている。この状況下において点差を
つめられないようならば、明利は終わりだ」



その明利大の攻撃。


ビッ!!

宮城は、ハイポストの花形にボールを入れた。


「やはり、まずは花形のハイポだ!!」

「そこからどうする!? ハイ・ローはないぞ?」


ビッ!

花形は、外の竹村にボールを出した。


牧 (仕切りなおしか…?)



次の瞬間、


赤木がハイポストの花形にスクリーンをかけた。


「動いた!!」


入れ替わるように、花形がローポストに降りる。

河田美は赤木のスクリーンに止められている。



竹村はローポストの花形にボールを入れた。

花形の後ろには樋口。
河田美とスイッチしている。


「おお! 樋口の反応が早い!!」

「花形を空けさせない!!」


観客席の杉山

「ディフェンスを交換させた。花形で勝負か?」


しかし、花形の次のプレイはパス。



ビッ!


ゴールに背を向けたまま、ローポストと
ハイポストの間あたりにノールックで
バウンズパスを出した。


「……!!??」



そこには、


赤木が走りこんでいた。


樋口 (赤木…!!!!!)


ボールをとった赤木、
一気にゴールに向かって跳ぶ。


ダン!!!

しかし、樋口もこれにすかさず反応。
210cmオーバーの両腕を伸ばしてブロックに。


「おおおおおお!!! 樋口!!!!」

「高い!!!」

「いや、長い!!!!!」



赤木 (だが…)



ドガアアアアアア!!!!!!!



『ビビーーーーーー!!!!!!』

『ファウル!!!! 白・14番(樋口)!!』

『バスケットカウント・ワンスローーー!!』



赤木 「甘い」



「うわああああああ!!!!!!」

「赤木のダンクだああああ!!!!!!!」

「樋口を吹っ飛ばしてねじ込んだあああ!!!」



樋口 「……!!」



三井、ニヤリ。 

「まさに赤木だ!」 


渡邊 「出た、ツインタワーのコンビプレイ」



―― 花形のノールックパスから赤木のダンク



明利大ベンチ。

木暮がコブシを握る。

「どうだ!! これが明利のツインタワーだ!!」


「ナイスプレイ!!!!」

「さすが赤木さん!!!!」


宮城が手を挙げる。

「やったぜ、ダンナ!!!」


バチン!!


赤木 「オウ!!!!!」



深体大が仕掛けた赤木封じ。

宮城がとった対抗策は「真っ向勝負」だった。


宮城、ニヤリ。

「樋口がなんだってんだ。ウチのツインタワーの
コンビプレイがディナイ一本で崩れるかっての」



ザシュ!!!

赤木はボーナススローも決め、3点を返した。

深体 47
明利 38




そして、


このプレイで明利大は勢いに乗った。



バシイイイイ!!!!


「うわあああ!! 赤木のブロックショット!」

「出たーーー!!! ハエ叩き!!!!」



諸星のカットインを赤木が打ち落とした。


諸星 「あ、赤木…!!」

牧 (乗せちまったかな…?)



続く、明利大の攻撃。


45度の位置でボールを持つ宮城。


フルフロントで赤木の前に立ち
パスコースを切る樋口。


赤木 (あくまでもこう来るか)



が、ツインタワーはこれを逆手に取る。


ボールは、宮城からハイポストの花形へ。

そして直後に、花形からローポストの赤木へ。



通った。



「おおお!! ナイスパス!!!!」

「アングルを変えて放り込んだ!!!!」




―― アングルを変えたパス



外にいる宮城から見ると赤木の手前に
立っている樋口だが、

中にいる花形から見ると、
赤木の外側に立つことになる。


このアングルを変えたパスは、
ハイ&ローのセオリーだ。

樋口の頭にも、このパスワークは
当然入っていた。

すぐに体勢を変えて、
赤木へのパスをカットに行こうとした。



だが、
赤木のパワーがそれをさせなかった。


スクリーンアウトの要領で、背中と腰で
樋口を押さえ込み、強引にポジションを
奪っていたからだ。


荒石から赤木へのボールをカットしたように、
樋口はこうなってからでも後ろから
ボールを叩くことがしばしばあるが、

それも、花形からのパスが予想を超えて
早いタイミングで飛び込んできたため、
不可能だった。



赤木のパワーと花形との連携が、
樋口の能力を上回った。


後半序盤、ディナイで封じられたかと
思われたゴール下だが、

それは一度だけだった。


言い換えると、樋口がカットできたのは
一度目だったから、いきなりの動きだったから、
理由はそれだけだった。

同じ策は二度三度もツインタワーには
通じなかった。


樋口は日本屈指の強力なディフェンダーであり、
赤木一人を封じることはある程度できたかも
しれないが、

赤木と花形のコンビを封じることは不可能だった。



赤木&花形、4年目の連携は、
深体大の目論見を超えていた。




そして、




バス!!!!!


『ファウル!!! 白14番!!!!!』

『バスケットカウント・ワンスローー!!!』


深体 47
明利 40



「あああああ!!!! また赤木だ!!!」

「しかも連続でバスカン!!!」

「またコンビプレイで獲ったああ!!!!!」


赤木にボールを通された樋口は、後ろから
腕を伸ばしてブロックに行ったが、
赤木のパワーの前には通用しなかった。

逆に吹っ飛ばされ、
バスケットカウントを献上してしまう。



明利大ベンチはこのプレーに沸きあがった。

「うおおおおーーーー!!! 赤木さん!!!」

「花形さん!! ナイスパス!!!!」


木暮 (赤木、花形、やっぱりお前らは凄いよ!)



桜木も握りコブシ。 

「ゴリ!!!」

晴子も立ち上がる。 

「お兄ちゃん!!!!!」


藤真もガッツポーズ。

「さすが花形だ」

神、ニコリ。 

(藤真さん、嬉しそうだな)



コートサイドの彦一。

「す、凄い……。あの樋口君を相手に
連続でゴールを。明利のツインタワーは
やっぱり最強や!!」


赤木はフリースローレーンから
深体大ベンチに目を向けた。

(河田、出て来い。この二年コンビは
相手にならん)


河田雅はニヤリと笑った。






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