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  • 2022年09月26日12:05

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(220) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



準決勝第一試合


3rdクォーター 3分

深体 47
明利 46


河田美に対し、赤木がファウル。

これまで赤木が圧倒していたゴール下に、
変化が起きていた。


赤木 「ふぅう……」

頭を下げ、ヒザに手をつく。


観客席の杉山。

「やはり美紀男とのボディコンタクトは
相当体力を消耗するみたいだな。
いくら赤木といえども、簡単な仕事ではない」

桜木が続く。

「後半からテナガザルにも振り回されてるしな」



花形がベンチに視線を送る。

監督が静かに頷いた。
勿論この変化には気づいている。


だが、動かない。



花形は理解した。コートに集中を戻す。



コートサイドの藤真。

「明利は動かないか。赤木が削られているが、
ゲーム自体の流れはいまだ明利だからな。
事実、1点差まで詰め寄っている」

隣の陸川。

「俺でもここは続投かな。明利の流れが
続いている間は赤木で行くのがベストと見る。
下手な交代はいい判断とはいえない」



深体大のスローインで試合再開。


ダム!!!

河田美がローポストで勝負を仕掛ける。


赤木に対し、120キロの体をぶつけて
ポジション争いを挑む。


キュキュ!!! キュッ!!


赤木 「グッ…!!」


これまでよりもゴールに近い位置に
動いている。

この争いの主導権が河田美に
傾きつつあるのは明らかだった。



そこに、諸星からのパスが入った。


「美紀男VS赤木!!!」 

「また来た!! ゴール下!!!」



これまでよりもゴールに近い。

まさにゴール下。


深体大ベンチの河田雅が指示を出す。

「行け! 美紀男!!!!」


明利大ベンチの木暮も声を出す。

「赤木!! 負けるな!!!」



河田美、強引にシュートに行く。



ガン!!!!



「あああ、外れた!!」

「ちょっと強引だったか!?」

「やはり赤木からゴールを奪うのは無理か!」


三井 (そうじゃねえよ。分かってねえな)

杉山 (今度はシュートまで行ったぞ)

藤真 (確実に河田弟が押してきている)



2メートル軍団が体をぶつけ合って、
コボレ球を争う。


「リバウンドーーーー!!!!!」


キュキュ!!

バチバチッッ!!!



「うおっ!!!」 

リバウンドを取ったのは樋口。

長い腕が活きた。


「獲ったのは樋口だ!!」

「さすがに高い!!!」



「出せ!!!」 

外角から声。



「!!」 

樋口はすかさずパスアウト。



ボールを受け取ったのは、


「牧!!!!」

「ここで牧だ!!!」


宮城 (撃ってくるか…!?) 

手を挙げて前に出る。



ダム!


瞬間、牧はドリブルイン。  


一発で宮城を抜く。


「ああっと、上手い!!!」



「しまった…!!」 

宮城、すぐ後を追う。



牧は、宮城を抜いた勢いのままに
ゴール下に突っ込む。



ダム!!!



赤木 「!!?」


赤木に向かってきた。



クワッ! 

「なめるな! 牧!!!」


赤木が跳んだ。


花形 「赤木!!!」



スッ


牧、あざ笑うように横にボールを差し出す。


「おおおおお!!!」

「ナイスパーーース!!!!」


花形 「赤木…!!!」

(マズイ、冷静さも欠いている)


記者席の弥生。

(ちょっとチェックに出るタイミングが
早すぎたわ。あれじゃパスしてくださいって
言ってるようなものよ…)



牧のパスは、
赤木が外れてノーマークの河田美へ。


深体大ベンチメンバーが立ち上がる。


「行けええ!! 美紀…」


バッシィ!!!!!!


宮城がボールを叩いた。


「おおおおおーーーーー!!!!!!!」

「宮城!!!!!」 

「いつの間にゴール下に!!!」



コートサイドの彦一が叫ぶ。

「宮城さん!!!」



牧 「宮城…!!!?」

宮城 (あめーよ!牧!!)


河田雅 (あのバカ! ボール下げおって!)



ダム!!!


宮城、すぐさまドリブル開始。

大男たちが密集するゴール下を抜け出す。


「速い!!!!!」



しかし、


深体大のコートには、
諸星と伊達が既に戻っていた。


「おおお! 戻りが早い!!」


弥生 「さすが深体大」



諸星、ニヤリ。 

「悪いな。走り合いは負けねえよ」


宮城 「……。」



次の瞬間、


宮城、ノールックで横にボールを出す。 


そこには竹村。


「あああ!! フリー!!!」

「竹村!!!」



三井が腰を上げる。 

(あの時と同じ形だ!)



明利大ベンチが叫ぶ。 

「竹村さん!!」 

「撃て!!!」



竹村、スリーポイントシュート、


に、

行けない。



目の前に牧が現れた。



竹村 「なっ……!!!」

(チェックが早ぇ…!!)



三井、眉間にシワ。 

「あの時と違う…」


渡邊&伊達翔 「ん?」



明利大の速攻に立ち上がった観衆が
落胆のため息。

「あああああ……、速攻失敗…」

「深体大の戻りが早すぎる…!!」




その時、



「竹村!!!」


中央から声。



竹村 「…!!!?」


赤木が走ってきている。
巨体を揺らし、コート中央を駆け上がる。


「あああ! 赤木が来てる!!!」


彦一 「赤木さん!!!!」

三井 「おおーー、赤木!!」 

(すげえ…!!)



ビッ!!

竹村は中にボールを入れた。

走りこむ赤木に、絶妙のタイミングで
バウンズパスが入る。


ダム!!

赤木、そのままゴール下へドリブルイン。



「赤木、行ったーーーー!!!!!」

「ダンク行けえええーーー!!!」



牧 「撃たせるな!!!!」



バチイイイィ!!!!!!


諸星&伊達が、完全なファウルで体をぶつける。


「ぐぁっ!!」 

赤木が吹っ飛んだ。



『ビビーーーーーー!!!!!』

『ファウル!! 白6番(諸星)!!!』



「うわあああああああーーー!!!!」

「今すげえ音したぞ!!!!?」

「すげえ当たりだ!! 赤木は大丈夫か!?」



明利大ベンチ、
心配そうに赤木を見つめる。


木暮 「あ、赤木……」


観客席では晴子が青ざめた顔。 

「お兄ちゃん…」

桜木は黙って腕組み。 

「……。」





「試練だな」



「ん?」 

藤真が声の主に顔を向ける。


青葉監督・陸川だ。

「社会人チームと同等の力を持つ、
日本最強の大学が、総力を挙げて
赤木を潰しに行っている」

藤真がうなずく。

「樋口の徹底マーク。河田弟による連続の
パワープレイ。牧も赤木を挑発するような
ドライブを見せ、その後はふたりがかりで
完全ファウルのブロック……」


陸川、腕組み。

「まだわずか4〜5分だが、赤木はおそらく
ここまでの圧力は初めてのはず。試練だな」


深体大・唐沢は涼しい表情で状況を見つめる。



花形 「大丈夫か、赤木」

赤木 「ああ、なんとかな」


グッ。 

花形の手を借りて赤木が立ち上がる。




陸川が「試練」と形容した、
深体大の赤木潰し。

体力を削られ、挑発され、
ファウルも受けた。



だが、


赤木 「ありがたい」

花形 「え?」



だが赤木には、
プラスの気持ちしか沸いてこなかった。

(天皇杯四強の深体大が、あの深体大が
俺一人にこれだけのことを。この俺一人に)



深体 47
明利 46




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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(220) リメイク版 へのコメント一覧

  1. 1.
    • さすらい
    • 2022年09月26日 21:44
    ふたろがかり
    ってなってます
  2. 2.
    • いつもありがとうございます
    • 2022年09月26日 22:27
    ふたろがかり になっている箇所があります。

    いつもありがとうございます!
  3. 3.
    • ぶてふ
    • 2022年09月28日 08:22
    • 5
    あの深体大がこの俺を!




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