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  • 2022年11月22日12:05

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(227) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



準決勝第一試合


4thクォーター 残り6分

深体 65
明利 57



赤木が仲間に声をかける。

「もう一度俺たちのバスケを思い出せ。
チームで点を獲るんだ」


宮城と花形が目を合わせて頷き、
コートに入って行った。


『ビビーーーーー!!!!!!!』



「さあ、出てきたぞ!!!」

「残り6分、明利はここが正念場だ!!!」



明利大、メンバーは代わらず。


諸星、ニヤリ。

「お、あの1年まだ大丈夫だったか。
思ったよりやるじゃねえか」


荒石 「ナメんじゃねーぞ」


深体大は河田美紀男に代えて、大野を投入。


バチン、バチン!!

大野は、残りの4人とハイタッチをしながら
コートに入る。


河田美はベンチにうずくまった。

赤木とのパワー合戦がどれだけ過酷な
仕事だったのかを物語るように。


唐沢、「よくやった、いいプレーだったぞ」

河田美 「ゼェ、ゼェ……、はい」


河田雅 (フン。まだまだ練習が足りんな)


大野は、花形のマークについた。

花形199センチ。大野196cm。
特に大きな差はない。


藤真、腕組み。

「センタープレイヤーが引っ込んでも、
交代で196cmが出てくる…」

陸川、頷く。

「これが深体大だ。この選手層は恐れ入る」



明利大のスローインから試合再開。

竹村が宮城にボールを出す。


宮城 「よーーっし!!! 行くぞお!!!」

「オウ!!!!!」



ビッ! ビッ!!

明利大、アウトサイドでボールを回す。

荒石はボールをさばいた後、
インサイドへ場所を移した。


諸星、ニヤリ。

(フッ、馬鹿じゃなかったみたいだな。
ちゃんと自分の仕事を分かってるじゃねえか)


赤木がボールを要求する。 

「宮城!」


河田雅が背後にピタリとつく。

「よし、来てみろ」


「ここは、やはり赤木か!!
明利の狙いはゴール下だ!!」

「あくまでも赤木で勝負だ!!」



その時、

花形が動いた。


キュキュッ!!


宮城の守備についている牧にスクリーン。


ダム!!!

同時に宮城がドリブル開始。


牧は花形にブロックされ動けない。

牧 「ちっ…」 

(ツーメンゲームか?)


宮城が牧を振り切り、一瞬フリーになった。


「宮城、空いた!!!」 

「ノーマーク!!」


キュキュ!! 


大野が出てきた。

右手を挙げてブロックに来る。


「おおおおお!!! 高い…!!!!」

「ミスマッチ、身長差30cm!!!」



宮城 (よし!) 


このヘルプを待っていかのように、
すかさずパス。

ビッ!!!



ハイポスト付近で花形が受け取った。


マークは牧。

大野が宮城のチェックに出たため、
ディフェンスをスイッチしている。


花形199cm。牧186cm。

今度は、明利大にアドバンテージのミスマッチ。


「上手い!!!」

「ディフェンスをチェンジさせた!!」



桜木 「ピック&ロール」

杉山 「花形、ミスマッチだ」



花形vs牧。


明利大ベンチから声が飛ぶ。

「勝負だ!! 花形さん!!!」


宮城 「ハナさん!!!!」

赤木 「行け!!!」



(決める!)


ダン!!!

花形が跳ぶ。


フェイダウェイシュート。


「出た!!」 

「十八番!!!」



牧のブロックは、

届かない。



明利ベンチが立ち上がる。


畑山 「超えた!!!」

木暮 「入れっっ!!!!!」


藤真 (来い)



ガン!!!!



「ああああーーーー!!!!」 

「外れた…!!!!」




花形 「……!!」

木暮 「ああ…!!!」



一気に落胆のため息に変わる明利大ベンチ。


しかし、赤木と荒石の目は、
力を失っていない。


荒石の目が光る。

(まだシュートが外れただけだ!
獲られたわけじゃねえ!)


リングに弾かれたボールが宙に浮く。

ゴール下の大男たちの戦いが始まる。



「リバウンドーーーーー!!!!」


荒石、完璧なスクリーンアウトで
諸星を押し出す。


諸星 (ぐっ…、コイツ…!!)


赤木vs河田。

互いに半身の状態で背中を合わせている。



4人の男が動く。


バチィ!! バチバチイィ!!

肉弾戦。



ボールは、

荒石が獲った。


「っしゃああああーーーーーー!!!」



赤木は跳んでいなかった。
河田のブロックに集中していた。


荒石が獲ることを信じて。



桜木 「アラシ!!!」 

(ゴリもナイスブロックだ)


洋平 「おおっ!!」 

杉山 「よく獲った」



―― お前にはお前の武器がある


荒石 (これで満足か、ダンナ!!)

赤木 「よーーし!! 行けえ!!!」



(あたりめーだ!!)

荒石、すかさずシュート。
ゴール下に迷いなし。


バス!!!!


深体 65
明利 59



「決まったあああああーーー!!!!!!!」

「荒石が決めた!!! 6点差!!!」 

「しぶとい!!! 明利、しぶとい!!!」



諸星 「ケッ、まだ動けるじゃねえか」

荒石 「ゴール下は譲らねえ。なぁ、ダンナ!」


赤木 「当然だ」

河田 「はは」



記者席の弥生。 

「宮城君と花形君が積極的に
仕掛けたことで得点が動いた」

中村、頷く。

「さすがはミラクル明利ですね。
まだまだこれからですよ」



パンパンパン!!!!

赤木が手を叩く。


「さあ、ここからだ!! 追いつくぞ!!!」

「オウ!!!!」



「よしよしよし!! まだまだ行けるぞ!!」

「頑張れ!! 明利!!」

「頑張れ、赤木!!!」

「宮城ーー!!!」



活気を取り戻す、明利大応援団。




しかし、




ダム!!!!


宮城 「……!!!?」



バス!!!!!



「牧ーーーーーー!!!」

「出たああ!!! 最強のペネトレイト!!!」

「帝王・牧!! ものの5秒で取り返した!!」



深体 67
明利 59



このゲームで、何度も見られたシーン。

執念とも言えるプレイで、明利大が必死に
得点を決めた後、あっさりと返す深体大。



牧 「よし!」


キュキュッ!!!!

颯爽とディフェンスに戻る深体大メンバー。



騒然とする記者席。

弥生 「本当に抜け目がないわね」

町田 「なぜあれを確実に決められるんだ…」

中村 「まさに帝王…、チャンスをくれない」



宮城 「くそ…。また牧かよ……」

花形 「牧……」


赤木 「………。」

(牧紳一、今年も俺たちの前に立ちはだかるか)



明利大ベンチでは木暮が呆然としていた。

「牧…、どうしても俺たちを
勝たせてくれないのか…」


コートサイド。

藤真 「強いな。どこまでも強い」

神 「……。」


そして、観客席。

三井、眉間にシワ。 

「牧の野郎、憎らしいほどに
ココ一番を決めてくるな」


桜木 「ジイめ…」



4年前、
史上最強と呼ばれた山王を破った湘北。

それは奇跡と呼ばれたアップセットだった。


そして、赤木、花形、木暮、宮城は、
大学に入ってもミラクルと形容される
チームを形成し、数々の奇跡を見せてきた。

三井は、大学最高峰・関東一部リーグの大学で
エースを張る男になっていた。

藤真は、最強の呼び声高いセンターを手に入れ、
優勝候補の最右翼にまでのし上がった。



神奈川出身の選手たちは、
まさに大学界を席巻していた。


だが、
彼らの中で、牧を倒した者は一人もいない。


4年前の神奈川には、
山王を倒したチームはあったが、
海南を倒したチームは存在しなかった。


牧は王者であり続けた。

それから、4年。


深体大は大学生相手に無敗。

いまだ牧に土はつかず。



神奈川出身の男にとっての大いなる壁、牧紳一。
その力を見せつける一発で、再び8点差。



残り5分

深体 67
明利 59




続く



-


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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(227) リメイク版 へのコメント一覧

  1. 1.
    • れー
    • 2022年11月22日 13:08
    • 5
    やはり奴はベストだ
    何回、やはり、と確認されるんだw




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