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  • 2022年12月05日12:05

スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(229) リメイク版

※この記事はリメイク版です
リメイクの経緯はコチラ
元記事はコチラ



準決勝第一試合



4thクォーター 残り4分

深体 73
明利 59


諸星のスリーポイントシュートで、
点差は14にまで開いた。




『ビビーーーーーーーーー!!!!!!』



ブザーが鳴る。

明利大がタイムアウトをとった。



両軍のメンバーがベンチに戻る。



記者席の弥生、厳しい表情。

「ちょっと明利にとっては難しい状況に
なってしまったわね」

町田、頷く。 

「土壇場での集中力が凄い…。さすが深体大だ」



深体大ベンチ、
唐沢が声をかける。

「オーケー。みんないいプレーだった。
あとはミスだけはしないようにな。
ターンオーバーさえしなければ問題ない」


「ハイ」

選手がうなずく。


彼らは、残り時間どうすればいいかを
理解している。

そして、そうすれば勝てることも理解している。



対する明利大ベンチ。

目に力は失っていないが、
明らかに疲労の色が濃い。


ほぼ交代なしでここまで戦ってきたことによる
肉体的疲労の上に、終盤立て続けに決められた
精神的ダメージがのしかかる。

疲労困憊でベンチに座る選手たち。


そこに監督の指示。

「畑山、荒石と交代だ」


荒石 「な…!」


監督、首を横に振る。 

「必要なのは得点だ。守備よりも攻撃を優先する」


荒石、これに食って掛かる。

「ふ、ふざけんじゃねえ!! 
俺は交代なんかしねえぞ!!」


が、その威勢とは裏腹に、立ち上がる力はない。


ポン。


宮城が肩を叩いた。

「勝つためだ」


荒石 「…!?」



静まった。


同時にベンチにも静寂が訪れる。

「………。」


パチン!

赤木が手を叩く。

「よし。もう開き直るしかない。
とにかく攻め続けよう」


宮城も声をかける。

「畑山とタケさん(竹村)はドンドン撃ってくれ」


竹村・畑山 「オウ!」



荒石 「ケッ、負けたら許さねえぞ」

腕組みで憎まれ口を叩く。 


「わかってるよ」 

宮城、ニコリ。



赤木の目は死んでいない。

「失敗を恐れるな。前を向かなければ勝利はない」




『ビビーーーーーーー!!!!!!』


タイムアウトが空け、
両軍メンバーがコートに戻ってくる。


明利大は、畑山と荒石が交代。

深体大は、伊達に代えて樋口をコートに送る。



「お、メンバーが代わった」

「畑山と樋口!! 両チームとも交代だ!」


コートサイドの藤真。

「対照的だな。かたやシューターを投入、
かたやゴール下を強化だ」

腕組みの陸川。

「面白い展開だ。どちらの判断が吉と出るか」




明利大ボールで試合再開。


宮城 「さあ、行くぞ!!!!!」

「オウ!!!!!!!!!」



マッチアップは

宮城-牧
畑山-諸星
竹村-大野
赤木-河田
花形-樋口



明利大がボールを回す。

深体大はしっかりとマークする。



そして、24秒タイマー残り16秒。

早い段階で明利大が仕掛けた。


キュッ!!!!


赤木のスクリーンを使い、
畑山が一瞬フリーになる。


そこに宮城からボールが供給される。


宮城 (撃て!)




畑山、躊躇なくシュートを放った。


「おおお!! 早い!!!!」

「畑山のスリー!!」



ザシュ!!!!




深体 73
明利 62



「おおおおおおーーーー!! 決まった!!!」

「畑山!! よく決めた!!!!」


明利大ベンチが立ち上がる。

「よっしゃーーー!!」

「いいぞ!! 畑山!!!」


河田雅 (ほぉ、ここで決めてくるか、畑山)

河田美 (畑山君…、スゴイや)
 

弥生、ニコリ。

「いまのスリーは大きいわ。よく決めたわね」

中村、頷く。 

「なんか思い切りがよかったです。迷いがなかった」



パンパンパン!!!


赤木が手を叩く。

「さあディフェンスだ! 一本止めるぞ!!」



続く深体大の攻撃。


明利大とは逆に時間を使う。

24秒タイマー残り7秒からインサイドを狙った。


「大野だ!!!」

「ゴール下!!!!!」


大野(196cm)、
竹村(184cm)、

ここは完全にミスマッチ。


竹村が両手をあげて守るが、
その上から大野がシュートを放つ。



バス!!!!



深体 75
明利 62



「ああ! 高さの差を使った!!!」

「手堅くきた!! 深体大、外してくれない!」



観客席の三井。

「ここで一本止めたかったところだけどな」

渡邊、頷く。

「それでも返してくるのが深体大ですよね」



赤木が叫ぶ。 

「かまわん!気にするな!! オフェンスだ!!」



宮城 「おうよ!!」

花形 「次、決めるぞ!!」



そして、続く明利大の攻撃。


先ほどよりも早い時間で仕掛ける。



ビッ!!!


フロントコートに入るやいなや、誰にもボールを
回さず、宮城が自らスリーを放った。




牧 (ム…)



町田 「まただ! 踏ん切りがいい!」

中村 「入りそうな気がする」(なんとなく)




ザシュ!!!!



深体 75
明利 65



「うわああああーーーーーーーー!!!!!!」

「スリー、また来たーーーーーーー!!!!!!」

「今度は宮城だ!!! これで10点差!!」



宮城 「よーーーーっし!!!」




藤真 「おお、よく決めた!」


陸川が電光掲示板を見る。

残り3分20秒 10点差


「少しもったいないことをしてしまったかな。
いまの思い切りのよさがもっと早く出てれば」

神、頷く。

「さっきの連続ターンオーバー、
あの時にほしかったですね」


藤真 「いや、次を止めれば…」




深体大は再び時間をかけてきた。

時間いっぱいボールを回した後、
明利大と同じようにスクリーンを使う。


24秒タイマー残り7秒。


樋口が赤木にスクリーン。

河田雅、これを使って赤木を振り切り、
アウトサイドに出る。


そこに牧からボールが入った。


「河田だ!! 外でボールを持った!!」

「スリーのお返しか!?」



(まずい!) 

花形が手を挙げて前に出る。



ダム!!!



瞬間、シュートモーションを止め、
河田雅がドリブルイン。


杉山 「上手い」


「抜いた!!!!!!」


「ああああ!! 河田うめえええ!!!」




ダム!!!

ゴールに向かって河田雅が突っ込む。


(来てみろ!) 

赤木が待ち構える。



キュ!

河田雅、急ストップ。


赤木 「なに!?」


赤木のいるゴール下までは侵入せず。

そこから、ジャンプシュート。



花形 (やられた…!)

藤真 (止められず、か)



バス!!

バンクショットで沈めた。



深体 77
明利 65



「あああああ!!! 今のは上手い!!!!」

「河田雅史、冷静すぎる!!!!」



牧 「よし」


パン!

牧と河田雅、静かに手を合わせる。



弥生 「連続スリーを浴びても動じないわね」

町田 「やるべきことを分かってる感じだ」



中村、茫然。

「何より外さないのが凄いです。深体大は終盤、
攻撃失敗ゼロじゃないでしょうか…」



腕組みの陸川。

「明利は外、深体大は中。ハッキリしているな。
互いの選手交代がどちらも当たっている」




『ビビーーーーーーー!!!』

『交代!! 青・明利大!!』



竹村に代わって木暮がコートに入る。


木暮 「やるぞ…!!」



ガタ…。

竹村、崩れるようにベンチへ。



杉山 (アイツも限界だったか…)



「おお! 4年の木暮だ!!」

「木暮も3点があるぞ!!!」



赤木 「木暮、分かってるな。迷いはいらんぞ」

木暮 「ああ! 分かってる!」

宮城 「オーケー、その調子!」



陸川 「さあこの交代は吉と出るか、凶と出るか」



観客席。

桜木 「お。ここでメガネくんか」

晴子 「木暮さん、頑張って!!」





宮城 「行くぜ!!!!」



明利大、再びスリー。

勢いのままに宮城が放つ。


「おおおお!! もう押せ押せだ!!!」

「明利は完全に吹っ切れてる!! 躊躇なし!!」



三井、腰を浮かせる。 

「来たか!!!?」

渡邊 「リズムは悪くない!」




ガン!!!!




だが、これはリングに弾かれた。



「ああっ……!! 惜しい!!!」

「三連続ならず!!!」



「チッ…」 

桜木、思わず舌打ち。


「フッ」 

杉山&洋平、ニコリ。



そして、


「っし!!」

リバウンドは樋口がもぎ取った。



「おおおおお!! 樋口が拾った!!!」

「さすがにリバウンド強い!!」


明利大ベンチ、荒石が歯を食いしばる。

(くそっ…!!)



陸川、腕組み。

「これも交代の差だ。荒石を下げた明利と
樋口を入れた深体大」


藤真 「なるほど」

(木暮投入でさらにサイズダウンしてるしな)



そして次の瞬間、

樋口からボールを受けた牧、すかさず前へ。


ビッ!!!!




宮城 (…!!?)



「なに!!??」




諸星が走っていた。


「ああああ!! 走ってる!!!!」

「いきなりの速い攻撃!!」



木暮、追いきれない。

(速すぎる…! これで出ずっぱりなのか…?)



バス!!!!


諸星、ワンマン速攻からレイアップを決める。



残り 2分30秒

深体 79
明利 65




「うわあああああ!!! これはデカい!!!!」

「3分を切って、また14点差!!!」

「深体大、強い!!!!」




コートサイドの彦一。

「まさに虚をつくような速攻や…。さっきまで
時間を使ってたのにいきなりテンポを変えた」

カメラマンが頷く。

「走っていた諸星君ももちろん見事だし、
それを見逃さなかった牧君も凄い。いまのは
まさに王者らしいプレーだなあ」



パン!!

パン!!


ディフェンスに戻ってきた諸星の手を、
牧と河田が叩く。


「よーーし!!」

「オウ!!!!」




王者・深体大、ゆるぎなし。



続く



-


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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(229) リメイク版 へのコメント一覧

  1. 1.
    • なし
    • 2022年12月05日 12:22
    宮城のすりー
    今度→度
    になってます。




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