選手権大会 決勝戦
4thクォーター 残り3分30秒
湘北 62
山王 64
田畑、実況。
《湘北、須形のスリーで2点差! 膠着状態から
脱出しました!! 大きな大きなスリー!!》
「スリー!!! これは大きい!!!!」
「湘北は一気に逆転モードに入るぞ!!!!」
「さあ、また分からなくなってきた!!!」
三井、ニヤリ。
「顔に似合わず、なかなかやるじゃねえか。
ここで決めるとは、ふてぶてしい奴だぜ」
天崎 「これがサンシローっすよ!!」
荒石 「なにかスイッチが入った感じがあるぜ」
木暮、ニコリ。
「三井の声が効いたかな、手前のリバウンドは
まるで桜木のような高さだった」
湘北OB勢、立ち上がる。
石井 「ディフェンス!!!!!!!」
佐々岡 「ここ一本、頑張れ!!!!」
桑田 「ディー・フェンス!!!!!」
ガンガン!!!!!
桜木軍団、メガホンを取り出す。
(おら、来た!!!!)
「ディー・フェンス!!!!!!!」
ガンガン!!!!
「ディー・フェンス!!!!!!!」
ガンガン!!!!
千種、祈るように両手を握る。
「頑張って、みんな…!! あと少しだよ!!」
須形 「ディフェンス!!!!!!!」
「オウ!!!!!!!」
キュキュッ!!!!!
湘北、懸命のディフェンス。
必死に足を動かし、山王の動きに喰らいつく。
野辺 「動きがよくなったな…」
河田雅 「ああ、これはなかなか崩せない」
『ビビーーーーーーーー!!!!!!!』
『24秒オーバータイム!!!!!』
湘北ベンチ、いっせいに立ち上がる。
「うおおおおおーーーーー!!!!!!!!」
「ナイスディフェンス!!!!!!」
「ナイディフェンッ!!!!!!」
田畑《ああーーっと、また山王、無得点!》
樽瀬《うーん…!! 崩せなかったか…!!》
桜木《生き返ったな、湘北》
田畑《須形の一発で流れが変わりました!!》
スリーポイントで追い上げ、
続くディフェンスもシャットアウト。
まさしく湘北の流れ。
しかし、堂本はすかさずこれを切る。
『ビビーーーーーーーー!!!!!!!』
『タイムアウト』
「ああああーーーー!!! ここで切った!!」
「山王が流れを嫌った!!!」
藤真 「面白くなってきたぞ」
牧 「まさに、ここからがバスケの醍醐味だ」
藤真、ニコリ。
「と言いつつ、こんな白熱のゲームを見ずに
シュート練に行った奴もいるけどさ」
牧、苦笑い。
「アタマが下がるぜ、来年の青葉は要注意だ」
藤真、返す。
「来年度の話もいいが、その前に天皇杯だぜ」
牧 「ああ…」
(横浜ドリームスか…)
「さあ、声出して行こう!!!」
「オウ!!!!!!」
清田信長の大きな声、
それに呼応する大きな声。
横浜ドリームスは、天皇杯ファイナルラウンドに
向けて、今日も汗を流している。
清田 「次はいよいよ牧さんとの勝負だ!」
福田 「勝つのはオレだ」
バス!!!!
仙道、ふたりのディフェンスをかわして
ダブルクラッチからシュートを決める。
「おおおおーーーーーーー!!!!!!!」
「さすが…!!!!!」
仙道 「お、ラッキー、入った」
清田 (また飄々と…)
一ノ瀬 (ラッキーだなんて、大嘘だし…)
「オッケー、オッケー!!」
チーム最年長・元日本代表の塩田が手を叩く。
キャプテン・宮ノ腹、ニコリ。
「チームの雰囲気は最高潮だ。新戦力の加入で
勢いもついてきている。いけるぞ、天皇杯」
清田、吠える。
「新戦力2人と一緒に、優勝っすよ!!!
ドリーム伝説がいよいよ幕開けっす!!」
一ノ瀬 「ドリーム伝説…?」
宮ノ腹 「ははは」
(その新戦力は、別チームで天皇杯に出たから、
ドリームスでは出場できないけどな)
仙道彰、福田吉兆、清田信長、
いまだ日本一の経験はない。
高校時代のライバルたちが次々に栄冠を勝ち取り、
さらにはひと足先にプロの舞台にまで進出する
男も現れているなか、
彼らはいま、違う道からその挑戦権を掴んでいる。
仙道、ニコリ。
「目指してみるかな」
『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!!』
湘北、タイムアウト。
4thクォーター 残り1分12秒
湘北 67
山王 68
田畑《残り時間は間もなく1分、点差は1点》
樽瀬《痺れる展開ですよ、これがバスケです》
桜木、ニヤリ。
《強いほうが勝つぜ》
湘北ベンチ、
コートに立つ5人が座っている。
須形、岩隈、松坂、帆足、上原。
5人の前で安西が腰を下ろす。
「さあ、勝負の時間だ」
湘北ベンチの後方には、OB勢&応援団。
赤木、腕組み。
「大変な試合になってきた。スコアが動き出した
だけに、ここから何が起こるかは全く読めんな」
宮城、ニヤリ。
「安西先生にとっては絶好の見せ場だぜ、これ」
三井 「信じることだな」
木暮 「信じる…、自分を?」
三井 「いや、自分と仲間を」
赤木 「…?」
宮城 「お…」
木暮、ニコリ。
「ああ、それが大事だな」
「………。」
後輩たち、ヒソヒソ。
荒石 (なんつーか、言葉にレジェンド感あるな)
天崎 (そりゃ湘北の伝説を作った人たちだもん)
野茂 (映画にでも出てきそうだよね)
与田 (それは言い過ぎ)
『ビビーーーーーーーーー!!!!!!!!』
田畑《さあ、タイムアウトが明けました》
樽瀬《最後の勝負ですね、最高の時間ですね》
桜木《ああ、この時間が最高だ》
ボールは湘北。
レフェリーが、松坂にボールを渡す。
エンドラインからのスローイン。
「湘北、逆転だあああーーーー!!!」
「なんの、山王がここで負けるものか!!!!!」
「さあ、いよいよ優勝が決まるぞ!!!!!」
会場の雰囲気は最高潮。
両チームに声が飛ぶ。
そのボリュームはおおよそ五分五分。
町田 「メチャクチャ盛り上がってるな」
弥生 「それはもう、湘北と山王だもの」
彦一 「この2チームの試合に外れはナシや」
松坂から須形にボールが入り、試合再開。
須形 「一本!!!!!!」
「オウ!!!!!!!!!」
ダム、ダム……。
須形、ボールを運ぶ。
フロントコートに入る。
ショットクロックは残り18秒。
そこで、湘北の4人が動く。
キュキュッ!!!
「……!!!!!!!」
「な……!!!?????」
須形以外の4人が、エンドライン側に寄る。
堂本 「……!!!!!」
深津 「1-4…!!!!」
河田雅 「そう来たか!」
赤木 「おお…」
三井 「安西先生、動いたぜ」
宮城はコブシを握った。
「行け、ポイントガード」
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1202) へのコメント一覧
このメタ的な一撃!Kさんのホント上手すぎです。
湘北がんばれ!
流石Kさん…!
現実に起きてることも取り入れてるので、ライブ感があります。
あの内容のあとの事を妄想するのって楽しいですよね。
イフストーリー的なものとかドキドキしますよね。
断固たる決意の元、最終局面の展開が楽しみです!
この陣形は!!
山王はスピードが持ち味みたいだけど、スーパーポイントガード・サンシローの個の力は、それを凌駕するとみたか、安西先生よ
今後訪れるであろう、宮城とのマッチアップも楽しみだぜ
ニヤケちゃいました。
Kさんいつもありがとうございます!
ミッチーの一言で息を吹き返し、須形のバンクスリーで2点差まで追い上げた湘北。流れが両チームにきており展開が読めないハラハラドキドキな試合!
この試合もそうですが来年の青葉、明利、深体大、拓翼の4強がどのようなチームに仕上がるのか今から楽しみです!
そして台風の名横浜ドリームス。燃える清田&福田と鮮やかにディフェンスを抜き去り決める仙道!優勝の経験なしの仙道、福田、清田が深体大に挑む!見どころが多すぎてやばい!
タイムアウト明け残り1分12秒1点ビハインドの湘北はまさかの1-4の布陣で山王を攻め立てる!
湘北OBの後輩たちの会話の中で映画の話が出てきたの、笑いました!
ウィンターカップ全国制覇へ!
歴史を刻め!お前ら!湘北ファイト!
“オフェンスの鬼”の異名を持つ流川が、点が取れないという展開があったということなのだろうか?(止めることができそうなのは、カマラくらいしか思いつかないが)
それとも、怪我で、試合に出られなかったのだろうか?
Kさんは、桜木・流川が3年時の全国大会を描かないと宣言しているものの、インターハイの決勝がカマラたち屋良城高だったり、今回の須形のことだったりと、小出しに匂わせたりしてくるので、『何だよ〜』となってしまうんだよなぁ
桜木が先輩ヅラしつつ、神の努力➕バスケIQ➕メンタルを学んでくれれば、アメリカが見えてくるはず😊♪
流川たちが引退した後では?
天皇杯楽しみ。
大学で出場したのは深沢、青葉、明利、拓翼、大和、専翔、法帝、関西体大、立令館、愛知の10校だけのはずです
おおー、そうだった…!
修正しときます
荒石達が3年の時の話という時系列
そうなんかなぁ
流川はカマラとの会話の中で、「アイツならやるんじゃねーの」「あの時も、アイツは決めた」と言っているし、カマラも知っているから、インターハイでの話だと思うんだけどねえ
→この回の1番インパクトに残るセリフです!
与田 (それは言い過ぎ)
読者 (そんなことないぞ)
荒石が言うサンシローに救われたシーンの回想とか見たいですねー。
完全にブログオリジナルメンバーの試合ですがめちゃめちゃ楽しい。
1201話から飛んできました。
映画へのリスペクトもあってKさんさすが!
与田ってつっこみがいつも面白いですね。
恐れ入りました。
なんで無理矢理そう思う?現状の情報なら荒石3年時が自然かと
勝手に匂わせだと思ってなんだよーって言われてもkさんかわいそ
ふーん、荒石3年時が自然で、流川らが3年時のインターハイの時だと推察した自分は“異常”なんだ
荒石が3年時は、流川はアメリカに留学してて、カマラは、その時どうしていたか知らんけど、同じ大学のチームメイトになったのは、最近の話
で、2話前の会話
流川 「あの時も、アイツは決めた」
カマラ、ニコリ。
「そうだったね」
別々のところにいたにも関わらず、その時の試合に関して、ちゃんと考えが共有(カマラは即答してる)できてるんだ
今の流川は、眠いのに、カマラに無理矢理起こされてインターネット配信を観てる感があるんだけど
1年前は、“自主的に”後輩の試合をチェックしていたというわけだ
流川って、後輩思いの、凄ぇいい先輩だったのね
ちなみに、
天崎、頷く。
「いたんですよね、2年前の日本一のときは」
とか、
町田 「あの全国制覇から2年、か…」
彦一 「須形君、あの時から凄かったけど…」
町田 「本当に素晴らしいシューターになった」
とかも、あったりするんだけど
この流川らが3年時の話が差し挟まれているのは、「サンシローに救われた」という話とは、全く別のことで、無関係だったのね
泣きました。
凄い良い話でした🎵
なんで答えも出ないことに熱くなってんすかw
高校三年編が見たいですよね!!
そんなブログがあるのをご存知でしょうか!?
スラムダンクの続きの続き、見てみてください!
自らを異常と表現するのってなんかカッコいいっす
真似してみます!
普通に無関係でしょう
「目指してみるかな」
(ウチ二来ますよね・・・木暮さん)
あの桜木と真っ向からリバウンド勝負に勝った男!
花形や野辺もやられたのに。
ポジショニングが上手いのでしょうね!
しかも技巧派かつボースハンドダンクかます豪快さ!
楽しみです。
かなりの強豪なのにチームすら出てこない。
お、ということは天皇杯に今まで出てないキャラによる参戦(電撃移籍みたいな)が可能になるのか。
それとも、最初に登録選手で無ければ出れない設定にするのか。
展開ワクワクですね。
じゃないよ!!そんな軽い気持ちで頂点行けないよ(笑)
それがせんど
なんで異常なのかわからん。
無理矢理とも思えない。桜木のときにも試合に出てたんだから救ったこともあるだろうし荒石の代でももちろん救ったこともあるはず。
むしろ桑田と仲良く藤真対牧を観戦してたぐらいだから桑田を尊敬もしくは一緒に活躍してたはず桑田の現状も知りたい
ただ、オリジナルのメンバーには感情移入が難しいです…
オリキャラの話は読む側の知性も必要とされるからね。しょうがない。