選手権大会 決勝戦
4thクォーター 残り1分6秒
湘北 ６７
山王 ６８
須形がボールを保持。
残りの4人は、ベースライン側に立つ。
｢これは…！！！！！」
｢1-4…！！！！？？？」
田畑《おっと、この形は…！！》
樽瀬《PGの須形君で勝負のようですね》
桜木、ニヤリ。
《なるほどね》
田畑、同じ形が出た試合を引き合いに出す。
《これは、湘北出身･明利大学の宮城がインカレで
見せたパターンです！ いま後輩にあたる須形陵が
同じ形でラスト1分の勝負に臨みます！》
宮城 「行け、ポイントガード」
キュキュッ！！！
山王工業PG･扇屋がディフェンスに出る。
完全な1対1の体制。
｢ここでガード同士の1対1！！！」
｢これは面白れええええーーーーー！！！！！」
湘北ベンチ、
コブシを握り、声を張り上げる。
千種 「頑張って、須形さん…！！！！」
藤川 「須形！！！！！」
岩瀬 「行け、須形！！！！」
安西のメガネが光る。
｢須形君、頼みましたよ」
湘北OB勢も同じ。
とりわけ、つい昨年まで同じコートで戦っていた
男たちは、その度合いが濃い。
天崎 「サンシロー、頼むぞ！！！！！」
荒石 「オラア、やってやれ、須形！！！！」
野茂 「行け！！！」
与田 「オレのように」
宮城 「………。」
(須形は、スピードもないわけじゃないが、
おそらくそれだけで相手を抜けるほどじゃない。
さあ、どうやってこの勝負を制す？）
そして、ショットクロック残り10秒。
ハーフコート付近でのドリブルキープから、
須形が一気に動く。
ダム！！！！！！！！
｢おおおお……！！！！！」
｢行ったああああーーーーーーー！！！！！！」
須形、扇屋の左を抜きに行く。
キュキュッ！！！
扇屋、このドリブルに対応する。
ダム！！！
須形、一度下がる。
上体を少し浮かせる。
宮城 （チェンジ・オブ・ペース…！）
次の瞬間、右にアタック。
ダム！！！！！！！！！
扇屋、一歩遅れる。
赤木 「おお…！！！！！！」
三井 （抜いたか…！！！！！！！）
瞬間、残りの山王ディフェンスが動く。
自身のマークを捨て、須形のチェックに出る。
が、
須形、急ストップ。
キュキュッ！！！！！！！！！
｢……！！！！！！！！」
マッチアップ相手の扇屋をかわし、
ヘルプディフェンスが自分の位置に来る手前、
すかさず構える。
宮城 （おお…！！！！）
ビッ！！！！
左手からシュートが放つ。
田畑《須形、撃ったああああーーーーー！！！！》
町田 「来るか…！！！！！！！」
彦一 「逆転の一発！！！！！！」
バス！！！！！！！！！！！！
バックボードを叩き、リングを通過。
4thクォーター 残り50秒
湘北 ７０
山王 ６８
｢来たああああああーーーーーーーー！！！！」
｢逆転スリーーーーーーーーーー！！！！！！」
｢須形が決めたああああーーーー！！！！！！」
湘北ベンチ、総立ち。
｢うおおおおおーーーーーーーーー！！！！！」
｢須形、すげええええーーーーーー！！！！！」
グッ！！
安西、コブシを握る。
天崎 「さすが、サンシロー！！！！！」
荒石 「ハハハ、やりやがったぜ！！！！！」
晴子 「須形君、凄い！！！！！」
桜木、吠える。
《よーーーーっし、サンシロー！！！！！！！》
田畑《サンシ…、須形が決めました！！！！》
樽瀬 （ついにアナウンサーまで引っ張られた）
まさに、値千金。
残り1分を切り、ここぞという場面で、
逆転のスリーポイントシュートを沈めた。
そして、これが25得点目だった。
桑田 「アイツ、めちゃくちゃ点獲ってるよ！」
佐々岡 「マジで頼りになるぜ！！！」
石井 「ホントに凄い…！」
野茂 「まさに最先端のプレイヤーだよな」
与田 「NBAもああいうガードが主流だからな」
宮城 「………。」
三井、ニヤリ。
｢さすがのお前も、スコアリングについては
アイツを見習う部分もあるんじゃねーのか？
あのシュート力は、大したもんだぜ」
宮城 「いや、その通りだ…」
三井 「…！？」
(おお、素直に…）
赤木 （宮城…？）
まだまだ試合は終わらない。
高校バスケ界の雄・山王工業は、
この土壇場で意地を見せる。
バス！！！！！！！！！
4thクォーター 残り31秒
湘北 ７０
山王 ７０
田畑《山王、返しましたあああーーーー！！！》
樽瀬《いやあ、よく決めましたねえ！！！》
桜木《ぬ…》
田畑《さあ、放送席も大興奮状態です！！》
山王工業、シューター･板浦のシュートは外れるも、
キャプテン･堀井が執念でオフェンスリバウンドを
もぎ取り、ゴール下シュートをねじ込んだ。
｢堀井のリバウンド…！！！！！！」
｢2番の堀井が飛び込んで決めやがった！！！」
頭を抱える湘北OB。
天崎 「ああああーーーー！！ やられた…！」
三井 「ガードが飛び込みやがったか…！！」
何の因果か、
インカレ決勝・明利大×深体大と同じように、
残り約30秒で同点という場面に。
町田 「痺れる展開だ…！」
弥生 「高校生も凄いゲームを見せてくれるわね」
残り13秒、
ビッ！！
須形がディフェンスをひきつけ、
ゴール下の帆足へボールを差し出す。
三井 「おおおおーーーー！！！！」
木暮 「ナイスパーーーーッス！！！！！」
ゴール下、
帆足がシュートに向かう。
山王フォワード･村川が後方から跳んでくる。
桜木 「……！！！！」
赤木 （フェイクを入れろ！！！！）
バッシイイイイイイイ！！！！！！！！！
帆足 「……！！！！！」
ボールが叩かれた。
3年生の村川は、須形からのパスを警戒し、
ヘルプに出ながらも、ギリギリでインサイドに
反応できる位置を保っていた。
1年生の帆足は、このブロックを読めなかった。
そして、
周囲やベンチからの声もなかった。
木暮 （赤木のような経験があれば…）
赤木 （ベンチに木暮のような奴がいれば…）
田畑《山王、獲りました！！！！！》
樽瀬《これはビッグチャンス！！！！！》
桜木《止めろ、テメエら…！！！！》
しかし残り2.5秒、
山王工業の攻撃にて、
湘北の選抜初優勝の夢を打ち砕くシュートが
無残にも決まる。
バス！！！！！！！！
4thクォーター 残り2.5秒
湘北 ７０
山王 ７２
田畑《板浦、決めましたああああーーー！！！》
樽瀬《おおおおおおーーーーー！！！！！》
桜木《ぬああああーーーーーー！！！！！》
直前の攻撃でシュートを外していた板浦が
再び訪れたチャンスを決めきって見せた。
山王ベンチがガッツポーズと共に、
すかさずディフェンスの声を掛ける。
田畑《もう時間がない！！》
桜木《とにかく撃て、サン…》
『ビビーーーーーーーーーーーー！！！！！！』
桜木《シロ…》
試合終了
湘北 ７０
山王 ７２
湘北OB勢、茫然。
｢………。」
劇的フィナーレに大歓声の会場で、
この一角だけが、言葉を失っていた。
《凄い勝負でした！ 会場中から歓声と拍手！
選抜を制したのは、秋田代表･山王工業です！》
《満員の観衆がこの結末に大興奮です！！！》
田畑の実況と、湘北OB席は、真逆の光景。
赤木 「あと一歩だったか…」
三井 「ああ…」
カマラ 「Nooooーーーー！！！！！」
流川 「……。」
カマラ 「なんてこった、最後の最後に…」
流川 「こうなったか…」
(いい試合だったけどな）
試合後の整列、
1年生･帆足は顔をグシャグシャにして泣いている。
その帆足の肩を、3年生･上原が抱く。
湘北ベンチ、千種も涙が止まらない。
そんななか、
須形は、力強い表情で山王メンバーと握手。
戦いが終わった。
カメラは、帆足を囲う湘北メンバーを捕らえる。
泣きじゃくる帆足、その肩を抱く上級生。
田畑《最後にブロックを浴びた帆足》
樽瀬《彼はきっと強くなりますよ》
桜木《……。》
三井 「どこかで見たような画だな」
赤木 「……。」
桜木、ボソリ。
｢泣くな」
それからしばらくの後。
落ち着きを取り戻した一同は、
静かに激闘を振り返っていた。
木暮 「いい試合だったよ、よく頑張った」
赤木 「ああ、全国2位、立派な成績だ」
三井 「アイツらは大学で全国制覇に挑戦だな」
(俺はプロリーグで挑戦かな）
彩子 「また新しい目標ね」
晴子 「はい、きっと叶いますよ」
(できるよみんな、お兄ちゃんも叶えたんだよ）
そんななか、
宮城 「オウ、荒石」
荒石 「ん？」
宮城 「物知りなお前に聞くけどよ」
荒石 「あ？ なんだ、改まって…？」
宮城 「お前、留学とかって、詳しいか？」
荒石 「え？」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる（1203） へのコメント一覧
って、野暮ですがこの構想が決まったのがいつなのかが気になりますよ、Kさん！
映画の前から考えていた展開なのか気になる内容！！
最後の宮城の台詞は、、まさかアメリカへ？！
俺の中でスラムダンクの続きはKの部屋になっちゃってて、映画の最後の部分だけふーんだったんだけどこうくるとは
後輩たち、惜しい試合でしたね。
、、、というか、この流れは。。。
憎いぜ！w
映画も続きも控え目に言って最高です！！
Kさん…あんたって人は…
やり過ぎですよ！w
抑えて抑えて！w
宮城の心境の変化は、胸アツ。
憎い男だぜ、編集者・Ｋサンよ。
12.3以降だと推定します。
要チェックや(涙)
いつ決まったのか、ですね笑
Kさんいつもありがとうございます！
タイムアウト明け、残り1分で宮城リョータが使った1-4の布陣で仕掛ける須形陵。
PG同士の1on1を制し、ヘルプが来る前にスリーをうちバンクショットで逆転！かっこいい！いかす！
だが、最後の最後で逆転され敗れてしまった湘北高校。カズチカの涙にこっちも泣いてしまいました。準優勝よくやりました！
カズチカもこの敗北を機に更に強くなるはず！
須形があのときの三井と同じく25点をたたき出しているのが本当に凄い！まさにスーパーポイントガード！
湘北VS山王！最高の試合をありがとう！
最後、荒石に留学のことについて相談する宮城！もしやこの展開は！
Kさん、この展開はやばいです！
この先、来年の天皇杯の深体大VS横浜ドリームス、東京ペイサーズVS青葉学院大学や来年の大学勢力図、プロ編など見どころが多い中、リョーチンの留学！気になる！要チェックや！
Kさん最高の試合をありがとう！
正直自分は映画のあのラストに唐突感があったのですが、ユニバ代表での戦いやインカレ優勝を経てのアメリカ挑戦となると、何だかありえそうな気もしてきました。
渡邊雄太選手のような成り上がりを期待しています。
えーーーーーっ！！！！？？？
続きが気になる気になる
須形くん、凄かったです！これからも要チェックなキャラになってますね！！
ところで、最後の展開はもしかして……！！
そこで、大学を中退してプロ入りを目指すのではなく、一気に、バスケの本場アメリカに挑戦とは
もしかすると、ワンピースの『２年後の再会』みたいな展開か、コレ！？
何があったんだろう…(文章のミスなどでの指摘は無いみたいなんだが)
ここで映画とリンクするなんて
Kさん天才じゃ
そして、宮城リョータ、やりますね、Kさん！！！！！
あとは、敗戦の時の伏線から、三井が開花すれば・・
見えて来ましたね、全日本代表での5人勢揃いが。
かつて海南戦のラストで桜木が顔をクシャクシャにして泣いたシーン、個人的に１番好きなシーンです。こういう形で再現してくれましたか。Ｋさんありがとう！
確かにインカレでPGとして牧、藤真と互角以上の戦いをし優勝、黄金世代が抜けて、
同級生で大学に在籍は神のみになり仙道、福田はクラブチーム、そして沢北はアメリカに
そう考えると確かにモチベーションを保つのは難しいのかも知れないですね。
そこでアメリカに留学という展開は、完全にストーリーとして繋がりますね。
影響されたからなのか？
どっちが先だったのかまたKさん是非、語って下さいね。
皆さんのコメントで半分ネタバレしてると思いますし、ここに来る人はまぁ映画見てるでしょうし
僕もです
でも留学するのはせめて卒業後に...！
4年キャプテンのリョータも見たいのよ。
でも気になる発言と展開！！
荒石悲しむかな。。
Kさんの描く物語のリョータは、藤真に個で打ち勝ち、牧にチームで打ち勝ち、プロや強豪たちから実力が認められてる実力者。
バスケは詳しくないけど、日本人が世界で打ち勝つには、リョータのようなタイプが案外重要なのかも。
次の更新が楽しみ。
今後も楽しみです。
それからでも遅くはない。笑
いやこれは流石に､､､ですよね？前からだとしたら最早引くレベル！笑
ネタバレ禁止やぞ！
映画館へＧＯ!
沢北と対決して欲しいけど,混乱が🤭
スラムダンクの続き！だから、新たな史実がわかった以上そこに寄せてくのもいいよね。
リスペクト！
1年留学して、戻ってきたときは大学4年生。畑山4年、荒石3年、島袋3年、優勝候補じゃないですか！
合わしにいったのか？
気になります！
これはKさんの今までの頑張りと誠実さがあったからこそ、ちゃんと繋がる展開ができる流れを産んだんだろうさ
いいよ、繋げちゃって、沢北と戦っちゃいな！
リョータがアメリカ行き…ですか。
一見映画に影響受けように見えますが、Kさんなら遥か昔に構想を練ってた気がします笑
湘北は花道以来の全国制覇ならずでしたね。
帆足君には来年以降リベンジしてほしいです！
その前に
留年は大丈夫なのだろうか？
宮城「あ？…オレじゃないけどな」
荒石「誰か流川みたいにアメリカに・・・！？」
「まさか？」
宮城「その まさかだよ。すげぇよな」
「プロからの誘いがなかったわけだ」
荒石「本人は知ってるよな」
宮城「あぁ。だが、迷ってるみたいだ」
荒石「なんでだよ。」
宮城「花道次第だとよ」
荒石「花道次第？」
宮城「アイツと一緒に行きたいってよ」
荒石「ったく、わがままメガネかよ！」
こうして、明利大学バスケ部より沖縄メガネとUSAメガネが出ましたとさ。
赤木、花形が卒業、更に宮城が留学で抜けると、来年の明利は大幅戦力ダウンで厳しいなぁ。
サンシローが青葉でなく明利に入ってくれたらなぁ。
最後の何？！
どーなるの、宮城！！
気になります！！
いつ決めた展開なのか！！！
にくい！あつい！
沢北と対面するような気がするwww
来年大学で戦っても得るものは少ない。同世代以下の本当に凄いやつはアメリカやプロに行っててライバルがいない。
楽しみすぎる
牧×宮城とか河田兄×赤木の絡みが見たかった
素早すぎる!!!
かぶせるのが上手くて参りました笑
てか、え？りょーちん？
抜き切る確率を上げ、その後のプレイの幅を広げるには国外への挑戦は妥当かも
なんでだろ…
この展開はなぜか予想もしてなかった！
宮城が留学！！きたー！
これはつまり、、、みんなに見せられないコメントが、、ってことですよねww
リョーチーン！
でも先を読んだら納得！
そして宮城！
これは映画から影響受けたかな(^-^)先が楽しみ
荒石と同じ反応をしてしまいましたw
りょーちんももしかして…このパターン？笑
なわけないか。笑
そういう流れになりますわな❗️そりゃそうですわ✨
湘北の全国制覇だと私も勝手に想定していましたのに…
このパターンも凄く良いです！
宮城…リーグ戦では深津のチームを、インカレでは藤真、牧のチームを倒したんですから、海外挑戦してもきっと！
楽しみすぎです！
その前に深体大vsドリームスが気になる！
沢北vs宮城
楽しみにしています(あれは高校か？)
最後、宮城が留学を匂わせていますが、最終的には行かないと予想します。次のステージに進みたい宮城に理解を示しつつも、学力に不安があることを理由に周囲が止めに入る、監督がB1の練習生、もしくは特別指定の道を作って、先ずはB1で日本一のポイントガードを目指すのかなと思います。
ユニバでのやり取りを見て沢北が宮城をある程度評価していた部分が見受けられる
なら多少交流があり沢北を頼るのでは？
SLAM DUNK史上最速コンビが生まれる？
リョウータの留学は映画への伏線ですか？？
ちょっとそんな気がしたので。。
流川君もそうでしたが、勉強だめだったから英語で苦労しそうですね。
尚更気になる・・・・
Kさんはこの展開をいつ頃決めたのだろうか・・・
映画後？映画前？
あれっていうのは観た人には分かる。
俺は初日に観に行って来ました。
何故この展開かはスタッフロール後までちゃんと観た人しか分かりませんよね！
遅ればせながら、６月にしてこのコメントの意味を理解しました！そうそう、最後まで見なきゃダメですね！