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深体大×明利大の勝負の余韻が
冷めやらぬ体育館。
冷めやらぬ体育館。
コートでは、青葉学院大学と大和大学の
試合前練習が行われている。
試合前練習が行われている。
その会場に、
横浜ドリームスのメンバーが入ってきた。
仙道、目の前の光景に苦笑い。
「あ〜、残念。やっぱり第一試合には
間に合わなかったかあ…」
「あ〜、残念。やっぱり第一試合には
間に合わなかったかあ…」
清田、眉間にシワ。
「だから、練習休みにしようって言ったのに」
「だから、練習休みにしようって言ったのに」
そして福田。
「だが、明日も明後日も体育館が空いてない…」
「だが、明日も明後日も体育館が空いてない…」
新興クラブチームの彼らは、自分達の
練習用体育館を持っていないため、
練習用体育館を持っていないため、
旧イサキ自動車の体育館を借りている。
だが、急遽決まったイサキ自動車の
企業イベントのため、明日明後日の体育館が
使用できなくなっていた。
企業イベントのため、明日明後日の体育館が
使用できなくなっていた。
当初、今日は大学トーナメントの観戦のために
練習を休む予定だったが、せっかく体育館を
使用できる日に休んでしまってはもったいない
練習を休む予定だったが、せっかく体育館を
使用できる日に休んでしまってはもったいない
との判断から午前は練習となっていた。
結果、この日の第一試合には間に合わなかった。
清田 「ちぇっ、クラブは辛いぜ…」
「そうですね」
清田の舌打ちに返事をする長身の男。
いつもの三人に加え、今日は新しい顔がいた。
仙道 「ははは、たぶん海南より環境悪いよな」
清田 「間違いない! だよな、一ノ瀬」
コクリ。
苦笑いでうなずく長身の男。
センター分けの髪に少々おとなしそうな顔。
昔の魚住のような感じだ。
ジャージには「ICHINOSE」と書いてある。
仙道 「せっかくだからあそこに座ろうかな」
視線の先には、深体大応援席。
清田 「深体大のところっすか?」
仙道 「牧さんに会いたいだろ? ふたりとも」
一ノ瀬 「ハイ! ぜひ!!」
その深体大応援席。
ちょうど牧たちが着替えを終えて
戻ってきたところだった。
戻ってきたところだった。
杉山、ニコリ。
「お、戻ってきたか、おつかれさん。
いい試合だったな」
「お、戻ってきたか、おつかれさん。
いい試合だったな」
牧 「っと、杉山さん。お疲れっす」
諸星、河田らも頭を下げる。
「ちゅーっす」
「ちゅーっす」
ズイッ。
割り込む桜木。
「諸君、アマチュアにしては
なかなかの試合だったぜ」
なかなかの試合だったぜ」
諸星 「お前もいたのか…」
ドスン。
河田雅が桜木の斜め前に座る。
「1年生のアラシくんはなかなかの選手だった。
さすがは湘北卒業生だな」
さすがは湘北卒業生だな」
桜木 「フン、あんなのまだまだだ」
河田雅 「なんだ、せっかく褒めてんのに」
杉山 「どうやら二人は相当仲がイイみたいでな」
桜木 「ぬ…? オスギ、何を」
牧 「フッ」
その時、
「牧さーーーーーーん!!!!!」
大声が響く。
牧 「ん…?」
桜木、眉間にシワ。
「この声は……」
「この声は……」
清田の声。
「あああああ!!! 赤毛ザル!!
また来てやがる!!!」
「あああああ!!! 赤毛ザル!!
また来てやがる!!!」
桜木 「なぜ2週連続でコイツに…」
清田 「それはコッチの台詞だ」
桜木 「なにを?」
バチバチバチ……!!!
おかしな火花を散らす二人の横で
仙道が牧に話しかける。
仙道が牧に話しかける。
笑顔の仙道。
「深体大は無事に勝ったみたいですね。
でも、その顔はちょっと苦戦したかな?」
「深体大は無事に勝ったみたいですね。
でも、その顔はちょっと苦戦したかな?」
牧 「神奈川の連中はしぶといのが多くてな」
仙道 「なるほど」
その時、河田美紀男が気づいた。
「あ、海南の…」
横浜ドリームスの長身選手、
一ノ瀬がちょっと手を挙げる。
一ノ瀬がちょっと手を挙げる。
「あ、お久しぶりです」
河田雅 「ん、知り合いか。 海南?」
牧が貫禄たっぷりに声をかけた。
「清田の1コ下のセンターの一ノ瀬か。
試合は何度か見たことあるよ」
試合は何度か見たことあるよ」
一ノ瀬 「ハ、ハイ! ありがとうございます!」
諸星 (この牧の圧倒的オーラは…)
河田雅 (同い年とは思えんな…)
桜木が振り返る。
「イチノセだと?」
「イチノセだと?」
一ノ瀬、ペコリ。
「ども。お久しぶりです、桜木さん」
「ども。お久しぶりです、桜木さん」
桜木、ニヤリ。
「フッ、相変わらず礼儀正しい奴だな。
どこかの野猿とは大違いだ」
「フッ、相変わらず礼儀正しい奴だな。
どこかの野猿とは大違いだ」
清田 「お前が言うな」
桜木 「アラシのヤローとも大違いだぜ…」
清田 「アラシ? あの生意気なセンターか」
一ノ瀬がこの会話に反応する。
「荒石、出たんですか? やっぱり」
牧、頷く。
「いい選手だったよ。さすがは高校日本一に
なったメンバーだな」
「いい選手だったよ。さすがは高校日本一に
なったメンバーだな」
一ノ瀬 「そうか、見たかったな…」
河田雅 「ほう…」
(元・海南のセンターか…)
(元・海南のセンターか…)
一ノ瀬 剛士
横浜ドリームス1年目/センター
196cm86kg/海南大附属高校出身
196cm86kg/海南大附属高校出身
神奈川出身の選手達で、ちょっとした
盛り上がりを見せる観客席。
盛り上がりを見せる観客席。
福田 (乗り遅れた)
横浜ドリームスは、深体大×明利大の試合は
見逃したが、次の試合にも注目していた。
見逃したが、次の試合にも注目していた。
ひとつは青葉学院大・神宗一郎のプレイ。
清田 (神さん、ファイト!)
もうひとつは、青葉学院大学にいる、
ある控え選手のプレー。
ある控え選手のプレー。
ここにも神奈川出身の選手がいたのだ。
桜木、腕組み。
「先週は圧勝過ぎて全然出番がなかったけどな」
「先週は圧勝過ぎて全然出番がなかったけどな」
記者席。
弥生が資料を見ている。
「青葉と大和。昨年インカレ2位の青葉が
“負けにくさ”の大和をどう攻めるか。今日は
ベンチメンバーの出来も勝敗を左右しそうね」
“負けにくさ”の大和をどう攻めるか。今日は
ベンチメンバーの出来も勝敗を左右しそうね」
中村がうなずく。
「荒石君に続いて湘北優勝メンバーの登場ですね」
『ビビーーーーーーーー!!!!!』
『2分前!!!!』
コートにブザーが響き渡る。
「おおおお!! 来た来た!!!」
「青葉と大和の勝負だ!!」
「これも競るぞ! 決勝に行くのはどっちだ!?」
青葉学院大学×大和大学、
深体大が待つ決勝戦への切符を賭けて、
まもなくティップオフ。
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