(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
関東学生トーナメント決勝当日、
東京・代々木第一体育館。
会場は超満員。
ファン、
関係者、
テレビカメラ、
記者、
そのボリュームは去年までと何もかも桁違い。
記者席、
弥生が観客席を眺めている。
弥生が観客席を眺めている。
「凄いわね、超満員よ。こんなに注目度が
高いのは史上初じゃない? 去年もインカレで
テレビ放送はあったけど今年の比じゃないわ」
高いのは史上初じゃない? 去年もインカレで
テレビ放送はあったけど今年の比じゃないわ」
町田がうなずく。
「史上最強世代、プロ化、ユニバーシアード…。
いろんな要素が奇跡的に重なって、この熱が
生まれてるんですよね」
いろんな要素が奇跡的に重なって、この熱が
生まれてるんですよね」
中村が涙をぬぐう。
「バスケ記者になってよかった…」
放送席、
アナウンサーが森尾と話している。
アナウンサーが森尾と話している。
「森尾さん、今日はよろしくお願いします」
森尾、ニコリ。
「ハイ、喋るのは本業じゃないんで、迷惑を
かけるかもしれませんが、お手柔らかに」
「ハイ、喋るのは本業じゃないんで、迷惑を
かけるかもしれませんが、お手柔らかに」
隣には、もう一人の解説者・塚本幸彦。
「リラックスして。森尾君」
森尾 「いや、全部塚本さんにお任せしますよ」
かつては日本リーグのベスト5にも選出された
名ガードであり、現在はNBA中継の解説者として
お馴染みの塚本は、今回のプロ化に向けて、
精力的に動いた功労者でもある。
名ガードであり、現在はNBA中継の解説者として
お馴染みの塚本は、今回のプロ化に向けて、
精力的に動いた功労者でもある。
興奮し過ぎると、ファンなのか解説者なのか
実況アナなのか境が分からなくなるヘキがあるが、
そのバスケットボールへの愛が溢れる姿勢は、
実況アナなのか境が分からなくなるヘキがあるが、
そのバスケットボールへの愛が溢れる姿勢は、
ファンの心をつかんで離さない。
塚本 「今日はちょっと叫んじゃいそう、オレ」
森尾 (いつもそうじゃないですか…)
関係者席、
山王工業高校監督・堂本。
「しかし凄い観客数だな…。日本のバスケも
やっとここまできたか」
やっとここまできたか」
そして、横の男に話しかける。
「どうだ、アメリカにも負けてないだろ。
いい雰囲気じゃないか」
いい雰囲気じゃないか」
帽子をかぶった男がうなずく。
「4年前とは大違いですね。ビックリですよ」
その横の席には、
ユニバーシアード日本代表コーチ陣。
ユニバーシアード日本代表コーチ陣。
「よく見ておいてくれよ。近い未来に
キミのチームメイトになる選手達だ」
キミのチームメイトになる選手達だ」
堂本がニコリ。
「まあ、元々知ってる顔だがな。なあ、沢北」
帽子の男、沢北栄治が笑顔を見せる。
「へへ、みんながどう変わったか楽しみだな」
観客席、
関東一部の選手たちはこぞって観戦。
関東一部の選手たちはこぞって観戦。
明利大
宮城 「さあ、どっちが勝つか見ものだな」
赤木 「うむ」
花形 「藤真にとってはまさに最大のチャンスだ」
ヒソヒソ…。
宮城 (さすがにもう怒ってねえよな?)
荒石 (多分)
大和大
土屋、腕組み。
「俺らが完敗した青葉。アイツらを相手に
深体大がどう戦うか注目やな」
「俺らが完敗した青葉。アイツらを相手に
深体大がどう戦うか注目やな」
松本 「河田、頑張れよ」
拓翼大
三井、眉間にシワ。
「いいなあ、決勝はテレビがあるのかよ。
俺の試合は流れねえのか?」
「いいなあ、決勝はテレビがあるのかよ。
俺の試合は流れねえのか?」
渡邊 「まあまあ。インカレで映りましょうよ」
専翔大
深津 「PGに注目だ。二人の出来がカギになる」
御子柴 「お前のプレーと比べながら見てみるよ」
一部下位、関東二部、
東海、関西の選手たちもいる
東海、関西の選手たちもいる
慶陽大
高砂 「牧、関東4連覇、お前ならできるぞ」
法帝大
南 「楽しみや。じっくり見させてもらうで」
立令館大
高野 「藤真、今度こそ優勝だぞ」
岸本 「なんでこんな遠くに見にこなあかんねん」
愛知学天大
長谷川 「藤真、牧を倒すんだ。お前ならできる」
そして社会人選手たちも。
横浜ドリームス
仙道、ニコリ。
「すごい人だなあ。さすがは牧さん、藤真さんだ」
「すごい人だなあ。さすがは牧さん、藤真さんだ」
清田 「う、うらやましい……」
福田 「この中で試合したら震えが止まらん…」
東洋自動車
笑顔で会場を見回す杉山。
「さあ、いよいよ大一番だな。天皇杯では
この2チームと当たる可能性もあるからな。
今日は研究と行こうか」
この2チームと当たる可能性もあるからな。
今日は研究と行こうか」
腕組みの桜木。
「くそ、なぜ俺がこんな一般席に…。プロなのに」
放送席に目を向ける。
スーツを着た森尾が座っている。
桜木 「俺もあんな風にあそこで…」
杉山 「なれるよ」
桜木 「ぬ?」
杉山 「全日本に入って、世界と戦えばな」
桜木 「世界……」
杉山 「さあ、始まるぞ」
試合開始20分前。
両軍のメンバーがコートに入ってきた。
「おおおおおおーーーーーーーーーーー!!!」
「来たああああああーーーーーー!!!!!」
「深体大だ!!!!!!」
「青葉だ!!!!!!」
宮城 「おお…、すげえ歓声だなこりゃ」
荒石 「すげえ……」
選手に向かって取材陣のカメラのフラッシュが
一斉に焚かれる。
一斉に焚かれる。
が、それには目もくれず、選手はボールを取り、
コートに入っていく。
牧 「よーーっし、ランニングシュート!!!」
藤真 「ランニングシュート行くぞ!」
「オウ!!!!!!!!」
両チームのウォーミングアップが始まる。
テレビカメラが動き出した。
空前の注目度のなか、
まもなく頂上決戦の火蓋が切って落とされる。
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(238) リメイク版 へのコメント一覧
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