(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
《関東学生トーナメント決勝戦、番付どおりの
2チームが、ここに勝ち上がってまいりました。
深沢体育大学、青葉学院大学です》
2チームが、ここに勝ち上がってまいりました。
深沢体育大学、青葉学院大学です》
放送席のアナウンサーが、
興奮気味に原稿を読み始める。
《今年、日本バスケットボールの歴史が動きます。
今後永遠に語り継がれることになるプロ化元年。
夢の幕開けを半年後に控えたいま、来年から始まる
新リーグを盛り上げるであろう、黄金世代の
若き才能たちが、今日ひとつの答えを出します》
今後永遠に語り継がれることになるプロ化元年。
夢の幕開けを半年後に控えたいま、来年から始まる
新リーグを盛り上げるであろう、黄金世代の
若き才能たちが、今日ひとつの答えを出します》
この戦いの熱を煽りながら、
同様に興奮する解説陣に話を振る。
同様に興奮する解説陣に話を振る。
《解説は、NBA中継でもお馴染み塚本幸彦さん。
さあ、塚本さん、ついにやってきました》
さあ、塚本さん、ついにやってきました》
熱狂解説でお馴染みの塚本が返す。
《いやあ、非常に楽しみですね。今年はプロ化と
ユニバーシアードが重なる大事な年なんですよね》
ユニバーシアードが重なる大事な年なんですよね》
実況が深く頷く。
《はい、その通りです》
塚本の声のトーンが上がる。
《そしてここに史上最強の世代がいるわけです。
今仰ったように、来年から始まるプロリーグが
どのような夢の舞台になるのか、彼らが一つの
答えを見せてくれるんじゃないでしょうか》
今仰ったように、来年から始まるプロリーグが
どのような夢の舞台になるのか、彼らが一つの
答えを見せてくれるんじゃないでしょうか》
アナウンサーはもう一人の解説者にも
コメントを求める。
コメントを求める。
《そして、もう一人。今日はゲスト解説として、
全日本のエースシューター、東洋自動車の
森尾毅彦選手を放送席にお招きしております。
森尾さん、ひとことお願いします》
全日本のエースシューター、東洋自動車の
森尾毅彦選手を放送席にお招きしております。
森尾さん、ひとことお願いします》
森尾が緊張気味に応える。
《はい。来年のプロリーグとユニバーシアード、
ふたつの舞台を占う一戦、非常に楽しみです。
個人的には外角の選手に注目していきたいですね》
ふたつの舞台を占う一戦、非常に楽しみです。
個人的には外角の選手に注目していきたいですね》
アナウンサー、ニコリ。
《今日はこのお二人の解説に、実況・道谷潤平で
お送りします。まもなく選手紹介です》
お送りします。まもなく選手紹介です》
「ハイ、オッケーです!」
ここで一度カメラが切れる。
試合前用のコメント収録が終わった。
森尾、一息。
「ふぅ…、なんとか喋れた。
やり直しにならなくてよかった」
「ふぅ…、なんとか喋れた。
やり直しにならなくてよかった」
そして、隣の二人をそっと伺う。
道谷 「今日はすごい試合になりそうですね」
塚本 「苦情が来ないように、トーン抑えなきゃ」
道谷 「ハハハ!そうしましょう」
森尾 (絶対無理だ…)
塚本幸彦は熱狂解説として知られているが、
この道谷アナとのコンビ時が熱狂率が一番高い
ということも、ファンの間ではよく知られている。
この道谷アナとのコンビ時が熱狂率が一番高い
ということも、ファンの間ではよく知られている。
その頃、コートでは、
試合前のアップを終えた両軍の選手たちが
ベンチに戻るところだった。
スターティング選手がユニフォーム姿になり、
控えメンバーがベンチに腰を下ろす。
ベンチに戻るところだった。
スターティング選手がユニフォーム姿になり、
控えメンバーがベンチに腰を下ろす。
同時に、オフィシャルテーブルの前では、
深体大監督・唐沢と青学大監督・陸川が
握手を交わしている。
深体大監督・唐沢と青学大監督・陸川が
握手を交わしている。
唐沢 「よろしくな、陸川」
陸川 「先生。今日はひとつ、覚悟を」
ギュ!
そして、
場内に会場アナウンサーの声が響く。
場内に会場アナウンサーの声が響く。
『これより、試合に先立ちまして両チームの
先発メンバーを紹介いたします』
会場が、待ちきれないとばかりに騒ぎ出す。
「さあ、来た来た来た!!!!」
「いいぞーーーー!!!」
杉山 「はは、盛り上がってるな」
桜木 「ぬぬ…。社会人より声援がでかい気が…」
同時に放送席の道谷も動き出した。
《スターティングメンバーの紹介です!》
『白のユニフォーム、深沢体育大学』
道谷《まずは王者・深体大から》
深体大ベンチに視線が集まる。
『4番、牧紳一』
《日本最強のポイントガードと呼ばれています。
必殺のペネトレイトに注目。キャプテン・牧紳一》
全メンバーとハイタッチをしていく。
最後に唐沢とガッチリ握手を交わして
コートに入った。
コートに入った。
唐沢 (牧、頼むぞ)
『5番 大野敦也』
《オールラウンダー、フォワードの大野。
中でも外でもプレーできます》
中でも外でもプレーできます》
赤木 「大野で来たか」
花形 「どうやら深体大は普段のスタメンだな」
花形 「どうやら深体大は普段のスタメンだな」
荒石 (ダテケンはベンチスタートか)
『6番 諸星大』
《点取り屋の諸星、今日は何点取るでしょうか》
ここで塚本が入る。
《諸星君、今日は髪型も変わってますねえ。
これは気合いの現れですかね》
《諸星君、今日は髪型も変わってますねえ。
これは気合いの現れですかね》
諸星は金髪に染め上げた髪の毛を
無造作に逆立てている。
無造作に逆立てている。
諸星 (テレビ、テレビ!!)
『7番 河田雅史』
《最強軍団のインサイドの核です。
山王工業高校時代からほとんど負けを
知らないというビッグマン、河田雅史》
塚本の解説。
《高1から大学3年の6年間で社会人以外に
負けたのは、なんとわずか1回なんですよね。
まさに勝利を知り尽くした選手です》
《高1から大学3年の6年間で社会人以外に
負けたのは、なんとわずか1回なんですよね。
まさに勝利を知り尽くした選手です》
桜木 (フン)
※そのわずか1回の時の人
※そのわずか1回の時の人
『15番 河田美紀男』
《スタメン唯一の2年生は、大学最長身選手、
213cmの河田美紀男。河田雅史の実弟です》
塚本の解説。
《彼の働きは、今日は非常に重要ですよ》
《彼の働きは、今日は非常に重要ですよ》
美紀男 (ドキドキ)
王者・深体大は、いつも通りの
スターティングラインナップを組んだ。
スターティングラインナップを組んだ。
センターライン沿いに並んだ5人に声援が飛ぶ。
「深体大ガンバレーーーー!!!!」
「牧ーーーー!! ファイトーー!!!!!」
「絶対負けるなよーーー!!!!」
『続いて、青のユニフォーム。青葉学院大学』
観衆の目が、青葉ベンチに移る。
特に女性陣はみんなそちらに集中。
諸星 (せっかく髪切ったのに……)
『4番 藤真健司』
《司令塔の藤真。牧が「最強のPG」と
呼ばれているのに対し、この藤真を
「最高のPG」と呼ぶファンもいます》
「キャーーーー!! 藤真さーーん!!!!」
「藤真さん、頑張ってーーー!!!!」
塚本が入る。
《彼は人気も抜群ですからねえ。
大学時代の森尾君みたいですね》
森尾《はは…》
(そんな話題をいきなり振るなよ…!!)
『8番 前川健介』
《泥臭いプレーが持ち味の前川。深体大の
強力なゴール下にどう立ち向かっていくか》
この8番・前川が藤真の次に呼ばれたことで
記者席はスタメンの変化に気づく。
そして大学バスケをよく見るファンも。
記者席はスタメンの変化に気づく。
そして大学バスケをよく見るファンも。
―― 5番の家村がスタメンじゃない
―― ということは……
―― ということは……
『9番 神宗一郎』
《ゴッド・ハンド、神宗一郎。今日は何本の
スリーポイントを決めてくるでしょうか》
塚本の解説。
《本当に素晴らしいシューターですよ。
まさに大学時代の森尾君のような》
《本当に素晴らしいシューターですよ。
まさに大学時代の森尾君のような》
森尾 (またか。どっちなんだよ…)
『14番 天崎和彦』
《続いて1年生の天崎。青葉は今日スタメンを
代えてきました。守備力と身体能力のある天崎を
2番のポジションに入れています》
塚本の解説。
《ここはひとつポイントですね。恐らく諸星君に
つくでしょう。どれだけやれるか見ものですよ》
《ここはひとつポイントですね。恐らく諸星君に
つくでしょう。どれだけやれるか見ものですよ》
藤真同様に黄色い声援を浴びる。
「天崎くーん!!! 頑張ってー!!!!」
宮城、眉間にシワ。
「アイツ、いきなり決勝のスタメンかよ。
しかもテレビ放送のある試合に…」
「アイツ、いきなり決勝のスタメンかよ。
しかもテレビ放送のある試合に…」
桜木・清田 「ミスれ、ミスれ……」
『15番 森重寛』
《そして最後はもちろんこの人、大学界最強の
センターと呼ばれる森重寛。和製ジャックは
今日もダンクを炸裂させるか》
塚本の解説。
《本当に強いですからねえ。河田兄弟との
マッチアップ、非常に楽しみですねえ》
《本当に強いですからねえ。河田兄弟との
マッチアップ、非常に楽しみですねえ》
「森重ーーーーー!!!」
「ダンクだ、ダンク!! 今日も暴れろー!!」
青学大はスタメンに天崎を起用した。
いつもの布陣の深体大に対し、
こちらはひとつ動いた形だ。
こちらはひとつ動いた形だ。
そして、
両軍メンバーがセンターサークルを囲う。
両軍メンバーがセンターサークルを囲う。
キュッ!!
森重と河田美が中央に立つ。
審判が時計を確認。
観衆が騒ぎ出した。
「おおおおおおおお!!!! 来た来た!!!」
「さあああ!!! 決勝が始まる!!!!」
「これを見逃した奴は一生後悔するぞ!!」
道谷、興奮実況。
《いよいよ大学頂上決戦が始まります!!
《いよいよ大学頂上決戦が始まります!!
勝つのは不動の王者か、それとも最強の
チャレンジャーか!!》
チャレンジャーか!!》
塚本《いやあ、本当にワクワクしますねえ!!》
藤真 (勝負だ、牧)
牧 (来い、藤真)
審判がボールをトスした。
頂上決戦、ティップオフ。
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(239) リメイク版 へのコメント一覧
《オールラウンダー、フォワードのの大野
「の」が重複しているようです。
いつも更新を楽しみにしてます!今後も頑張ってください!
修正しました