WBC2023以降、全国的に野球熱が高まっていると
聞いたので、思いっきり便乗させていただきまして
今日は、野球のハナシです。
※やっぱり我が国における野球の立ち位置ってのは
特別なものがあるなあ。凄いフィーバーだったわ。
かつて、このコラムで
-----
・あらゆる家庭が毎日プロ野球を見ていた
・特に巨人の選手の知名度は異常だった
-----
的なことを語ったことがありました。
コレですね。
↓
いまも野球は人気がありますが、あの頃は本当に
｢見ていないとオカシイ」くらいのポジションに
あったんですよね。
このわしですら、当時の野球のことは人並みに
語れたりするわけですから。
昔のプロ野球は本当に凄かった。
とんでもない人気競技だった。
が、
そうじゃない側面もあった。
今日は、そんなハナシを。
こんな言葉があります。
おそらく若い皆さんもご存知ですよね？
｢人気のセ、実力のパ」
意味はそのまんまでして、
セ・リーグの球団の方が人気があるが、
パ・リーグの球団の方が強い、ってことですね。
何処のどなたの発信かはよく存じませんが、
わしが子供の頃はしきりに使われていた表現です。
で、実際そうだったな、という記憶もあります。
わしが物心つきプロ野球というものを見始めた頃
日本のプロ野球の世界で最も強いチームは、
西武ライオンズでした。文句なく最強でした。
ちょっと確認してみたのですが、
1982年（わし5歳）から1992年（わし15歳）の
11回の日本シリーズで、なんと西武は8回も
優勝しております（ほか3回は広島･阪神･巨人）。
メチャクチャ強かったんですよね、ホントに。
普段野球をあまり見ない人（ほぼいませんが）も、
西武が日本一強いことくらいは分かっていたと
思いますよ。そのくらいの「世の常識」でした。
が、
その日本一強い西武の試合を、当時の子供たちは
ほとんど見たことがありません。
スポーツニュース番組で毎日「西武が勝った」と
情報を得ていながら、試合の映像は見ていない。
ちゃんと1試合まるごと見ることができたのは
日本シリーズのときだけ。
なぜ？
毎日ゴールデンタイムに放送してたのに？？
↓
パ・リーグの試合、
全っ然、放送してなかったんですよ。
※もちろん地区によるとは思いますが
んで、前述のとおりスポーツニュース系番組で
チラッと映像を見ることはできるのですが、
あらビックリ、
球場の観客席にほとんど客がいないのです。
※西武球場だけはケッコー客が入っていた
あの格差は何だったのでしょう。
理由は全然分かりません。
物心ついたときから、そういう状態でした。
パ・リーグってのは、誰も見ていない。
テレビでもセ・リーグの試合しか放送されない。
球場が埋まるのもセ・リーグの試合のみ。
それもこれも「巨人」という存在によるのかしら。
要は、セ･リーグの球団しか巨人と試合しないから
パ･リーグのほうは注目されない、と…。
｢人気のセ、実力のパ」
まさに、その通りでした。
人気球団･人気選手はセ･リーグに集中していて、
いつもテレビの話題はセ･リーグのことばかり。
でも日本一になるのは､いつもパ･リーグのチーム。
なんて言いつつ…、
ご存知、人気番組の「珍プレー好プレー」では
パ・リーグが思いっきりクローズアップされる
場面もありました。
あ、悪い意味で、なんだけど。
特に、ネタ的に扱われていたのが川崎球場
(当時のロッテ･オリオンズの本拠地)。
↓
いやあ、なんてこった。
人が少ないうえに、野球を見ていない（笑）。
｢流しそうめん」などは、もはや伝説のように
扱われていたりもしますが、こういう映像を
わしらは何度も見てきました。
もう「ロッテ＝日本一人気がない」みたいな
刷り込みがなされていましたよ。
名選手がいなかったわけじゃないですよ。
82年･85年･86年と三度の三冠王に輝いた
落合博満は、このロッテに所属していましたから。
いまじゃ信じられないですよね。
2023年のいま、千葉ロッテマリーンズなんて、
日本屈指の熱狂的応援団を持つ、
人気球団だったりするじゃないですか。
かつては、球場があんな状態だったわけです。
この川崎球場は特に象徴的な光景でしたが、
パ･リーグの球場は（西武球場を除き）、
概ねこんな感じだったというのが、わしの記憶。
おそらく高校球児たちも、セ･リーグの球団への
入団をいつも希望していたと思います。
セ･リーグの球団が好きで、セ･リーグの試合を
いつも見るのが当たり前だったので、パの球団を
好きな人は、それだけでマニアックな存在として
捉えられたものでした。
となると、
｢じゃあ、いつから今のようになったの？」
ですよね。
先のWBCで大活躍した選手たち、
大谷、ダルビッシュ、山本、吉田、近藤、
みんなパ･リーグの選手ですよ。
別に、彼らがプロになる時に
｢できればセ・リーグへ」なんていう雰囲気は
なかったと思います。いまは人気の優劣ないので。
わしは、
全てをイチローが変えたと思っています。
当時の所属は、オリックス。
ある時期から、スポーツニュースで
この「イチロー」という選手の話題を
見ない日がなくなったんですよね。
毎日毎日、イチローです。
毎日打つ。見るたびに記録が伸びていく。
試合はほとんど放送されないのに、ニュースでは
最も取り扱われている男、イチロー。
日本一人気のある選手が、
パ･リーグに誕生したのです。
日本中の子供たちが振り子打法を真似し、
みんながイチローを見たいと大騒ぎする時代到来。
こうなるとパ･リーグの球場にも客が集まります。
そりゃそうです。パ･リーグの試合に行かないと、
イチローが見られないのですから。
そして、95年、
震災の傷を乗り越えてのパ･リーグ制覇
(日本シリーズではヤクルトに敗北)。
翌年、再び日本シリーズにたどり着き、
今度は見事優勝（しかも巨人を相手に）。
たしか、当時の「東西対抗」で、
セよりパのほうが観客を動員したのも
このときだったかと思います。
イチローが、当時の概念をすべて破壊しました。
野球の話題が爆発的に増えたこの1か月、
ふと昔を思い出したので、こんな記事。
常識って変わるもんなんだなあ。
願わくば、バスケもいつか、
｢昔はプロリーグもなく、選手はみんな無名だった」
ということが、信じられないこととして語られる
ような日が来ることを。
ではでは。
-
|
jungle123
あの時のアレは凄かった 〜パ･リーグの試合は、ガラガラがデフォだった〜 へのコメント一覧
子供の頃、西武球場によく連れて行ってもらってましたが、
一塁側はほぼ満席、三塁側は結構ガラガラでした(笑)
そしてイチロー。本当にすごかった。スーファミのパワプロでも凄くいい選手だったんですよね。パワー以外全部Aで。
SHINJO⇒ダル⇒マー君と日本を代表するようなスター選手が
パリーグから続いたのもデカかったですね！
さらにオオタニサンからの佐々木投手・・・ヤバいっすね
昔はパ･リーグなんて西武（所沢）、日ハム（東京ドーム）、ロッテ（川崎）の関東勢と近鉄（藤井寺）、南海（大阪）、阪急（西宮）の関西勢、
特に関西は密集しすぎ、しかも母体は全て鉄道会社、
絶対王者（人気が）タイガースと被る等、
満員になる要素はほぼ無い状態でしたね｡
野球知らない人でも知ってるであろう松坂、斎藤佑樹、マーくん、そして大谷と、、、（ダルビッシュは当時野球ファンしか知らないだろうから除外）
最近でも清宮や吉田輝星など
野球を全く知らないうちの妻でも知ってる選手たちがパリーグにめちゃくちゃ行くんですよね笑
横浜ファンのわたしとしてはホントに羨ましく思っていました泣
清原、野茂、伊良部など人気選手はいても扱い酷かったなぁ。
スマートだったから女性受けも良くてね。
パ・リーグではなく西武人気であって、セ・リーグには及ばずですが、もしかしたら大洋あたりよりは人気になってきていたのかもしれません。
その後、イチローなども人気を上げてくれましたが、今のようになってきたのは球界再編後の努力が大きいかと。
ドラフトでスター投手を軒並みパ・リーグが引き当てていったのも大きかったんじゃないかと思います。
1980年代のロッテは本当に人気なかったですね。
南海もたいがいだったけど、単純にチームが弱かったのが大きいかと。
黄金期の西武は一度だけ制覇を逃してしまいましたが、その時は近鉄が神が買ってきてはいましたね。
ブライアントね。
阿波野もいたけど、当時は日ハムの西崎や、西武も工藤や渡辺など、西武の強さと共にだんだん受けが良くなりつつある頃でしたが、ロッテと南海はその波に乗れていなかった感じ。
ベスト9になったキャッチャーの里崎、アンダースローの渡辺しゅんすけ、セットアッパーの薮田。ネックウォーマーが格好良かった西岡、大型内野手ではないのにスタメンサードの今江。皆、千葉ロッテ。パリーグは選手を多く拠出していたイメージ。
野村克也さんだって墓場まで持っていく話が沢山あるって言ってたくらいですし
当時も今と同じくらいに魅力的だったと思っていますが…
正直、'00年代前半まではパリーグもまだ
特定の個の選手だけにしか注目されない状況だったと思っています。
それが今のパリーグ人気に至るまでのターニングポイントは
'00年代中盤頃だと考えています。
''80年代 西武黄金期
''90年代 野茂⇒イチロー⇒松坂
''00年代 松坂VSイチロー、中村紀、小笠原、松中 ローズVSカブレラ
⇒球界再編（フランチャイズ移転＆新球団発足）＆波乱のプレーオフ
（⇒新人獲得競争におけるセリーグ人気球団の不祥事）
⇒ドラフト制度改正＆自由枠・希望枠の段階的廃止
⇒フランチャイズ球団の躍進
⇒プロスペクトプレイヤーのパリーグ入団
'10年代以降 パリーグ優勢の時代
上記のように、フランチャイズ化・各種イベント・プレーオフ導入等、
パリーグ各球団の企業戦略と企業努力による新規ファン層の獲得、
ネット普及やスカパー等による露出機会増（ファンの一極集中⇒多様化）、
趣味と応援チームの多様化による巨人戦視聴率低迷⇒地上波放送激減、
フランチャイズチームやプロスペクトプレーヤーの台頭等で
今のパリーグ人気につながっているものと考えています。
サッカーだって昔は読売クラブと日産自動車位しか取り上げられていなかったのが、今ではヨーロッパ各国リーグで主力を張る選手がゴロゴロ出るまでになりました。
バスケだって将来はアメリカで活躍する選手がもっともっと増えますよ。
イチローの功績はもちろんなんですが、個人的には野茂もパ・リーグ人気に貢献したかなと思います。
様々な意見がありますが僕はSHINJOの"これからはメジャーでもありません。セ・リーグでもありません。パリーグです！"がパ・リーグ人気に火をつけ、プレーオフ、球団再編問題などを経てパ・リーグ6球団力を合わせた結果だと思います。
関東と関西だけだった本拠地が北海道、仙台、福岡に分散しそれぞれの球団が日本シリーズに出場するほど強くなったことが、パリーグ人気が高まった要因かと思います。
加えて巨人の弱体化も…
1番のきっかけは新庄だと思います。
あの頃は球界再編直後で、
イーグルスが参入したり、交流戦が出来たりと色々と注目を浴びていました。
そのタイミングでの新庄のファイターズ加入。
1番のターニングポイントはここだと思います。
昔は神宮だって土日にふらっと行ってもそれなりの席で見れましたけど今では難しい。何より今は若い女の子のファンがホントに多い。これは明らかに各球団の努力の成果です。
古田敦也がいなかったら、現在パリーグというリーグそのものがなかったかもしれない。
新庄剛志が「これからはパリーグです！」と言い放って、パリーグ全体の人気の底上げをしてくれた。
細かい要素はたくさんあると思いますが、この2人が与えた影響はとんでもなく大きいと思ってます。
ロッテの応援、ハンパねえですよね。
一体感、大好きです。
おお、西武球場ですらガラガラだったのですか…！！？
最強球団だったのに。
パ球団を応援する方は、みんなそうだったと思いますよ。
いつもテレビで取り上げられる巨人は憎かったでしょうねえ。
そうなんですよね、
あのあたりから、スーパースターはパ･リーグだったという。
なるほど、本拠地の問題もあるんですね。
確かに関西エリアは阪神最強ですからね。
王さん、やっぱり面白いこと言うなあ。
この意見も多いですねえ。
昔は誰も行きたがらない側のリーグだったのに。
そうだでしたね、初代ファミスタ、
レイルウェイズとフーズフーズ！！
ああ、厳しい意見。
確かにロッテや南海はパッとしない印象でしたね。
特にロッテは弱い代名詞だったかも。
あの有名な、日本シリーズ時の「巨人はロッテより弱い」発言とか。
おお…！！ 第1回WBCのころでもまだパ・リーグってそんな扱い…！？
それが昔の球界…。
なんという丁寧な説明。
やっぱり球界再編って、キーワードなんだなあ。
もちろんそう信じてます！！
絶対にバスケだって伸びます！
ああ、それはちょっとあるかも。
地域名を入れたのはパ・リーグが先でしたな。
SHINJO、やっぱりすげええ！！
この意見は多いですねえ
イチローより新庄という意見、多いっすねえ。
ああいうのをスターというんだろうなあ。
地域進出と新庄という意見、ホントに多い…！！
パ・リーグの努力、凄かったんだろうなあ。
WEBサービスなんかもリーグ一致団結でやってますしね。
そういう時代です！
セ・リーグ選手の古田が実はパ・リーグの功労者だとは…！！
(というか、球界全体の功労者だけど)
しかし、新庄ってホントに凄いな。
私もメジャーから日本ハムにかえってきた新庄が功労者だと思いますね。
いろいろと、とんでもないことしてましたからね。本当にエンターテイナーでした。