準々決勝・第1試合
4thクォーター 残り2分10秒
横浜D 91
深体大 95
清田から仙道、そして仙道から宮ノ腹。
ダブル司令塔体制を敷く横浜Dが、
華麗なパス交換からのスコアリングを披露、
宮ノ腹のスリーポイントで4点差に詰め寄る。
日本代表シューター、この正念場で必殺の一撃。
このプレイに、桜木はニヤリと笑った。
「プロだからな」
ガンガンガンガン!!!!!!!!
「4点差!!! 一気に詰めた!!!」
「さすがミヤさん、頼りになる!!!」
「次の一本守れ、ドリームス!!!!」
そして、横浜Dメンバーに活気が戻る。
清田 「さあ、ここから!!!!!」
塩田 「ディフェンス、止めるぞ!!!!」
「オウ!!!!!!」
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
ガンガン!!!!
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
ガンガン!!!!
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
ガンガン!!!!
道谷、興奮実況。
《さあ、横浜ドリームス応援席が湧きます。
これを止めて、さらに勢いに乗るでしょうか》
塚本《次の一本、深体大は返したいですね》
道谷《試合時間は、間もなく残り2分です》
キュキュッ!!!
腰を落とし、低い体勢で牧を待ち構える清田。
「4番!!!!」
対する深体大、再び1-4の形。
ボールを保持する牧以外の4人が、
エンドライン近くで横一線に並ぶ。
牧、左45度あたりで清田と対峙。
道谷《深体大は先ほどと同じ立ち方です》
塚本《これはもう一度牧君の1対1ですよ!》
横浜D応援席から声が飛ぶ。
「ノブナガ、止めろ!!!!」
「頼む!! 止めてくれ!!!!」
彦一 「またもや、牧さんvs清田君」
町田 「さっきは牧が一発で抜いたが」
弥生、頷く。
「この最終盤の時間で、牧君が立て続けに1対1を
制するようならば、深体大は断然有利になるわ」
ダム!!
牧、スピードで抜きに行く。
キュキュッ!!!
清田、今度は抜かせない。
ペイントエリアの少し外あたりで止める。
横浜D応援団、ガッツポーズ。
「よーーーっし、ノブナガ!!!!!」
「連続でやられたりはしない!!!」
「ナイスディフェンッ!!!!」
ダム!!!
ここで、すかさず牧は体をぶつける。
道谷《背中を当てた!!》
塚本《今度はパワー勝負!!!》
左京 「この形は、牧が断然有利!」
佐戸 「ヘルプに行くか!?」
キュキュッ!!!
仙道がヘルプに動く。
「仙道が行った!!」
「ダブルチーム!!」
ここで、牧にスーパープレイ。
ビッ!!
仙道の股下をボールが通る。
「……!!!!!!」
「なにィィいいいいーーーーー!!!!!」
牧は、ダブルチームの背後にボールを通した。
河田雅が受け取った。
キュッ!!!
ここに塩田が出る。
「カバーが早い!!!!」
「まだ空けない!!!!」
ダム!!!
河田雅、一度背中をぶつけ、
ビッ!!!!
ゴール方向へノールックパス。
塩田の背後、
一瞬の隙を突き、諸星が走りこんでいた。
宮ノ腹 (速い…!!!!)
諸星 「もらったああああーーー!!!!!」
塚本《凄いパス!!!!》
道谷《通ったああああーーーー!!!!!》
抜かれた宮ノ腹、
後方からブロックに跳ぶが追いつけない。
『ピピーーーーーーーーーーッ!!!!』
ドガアアアアア!!!!!!!!!
諸星、宮ノ腹に押されながらワンハンドダンク。
4thクォーター 残り1分59秒
横浜D 91
深体大 97
『カウントワンスローーーー!!!!!!!』
「うわああああーーーーーーーー!!!!!」
「ここでダンク来たあああああーーー!!!!」
「しかもバスカーーーーーン!!!!!!」
道谷《牧、河田雅史と繋ぎ、最後は諸星!》
塚本《いやあ、役者が揃ってますねえ!!》
道谷《残り2分、再びスコアが動き始めました!》
「ああ……」
横浜D応援席、意気消沈。
「返された…、3点プレイ…」
「ここからというところで、追いつけない…」
そして、
『ビビーーーーーー!!!!!!!!!』
道谷《ここは横浜ドリームス、タイムアウト!》
塚本《はい、取るべきでしょう》
「よーーーーーーっし!!!!!!」
諸星と河田雅が吠える。
バチン! バチン!!!
ベンチのチームメイトの手を叩く。
樋口 「ナイスプレイ!! ナイスプレイ!!」
大野 「よしよしよし!! さすがだ!!」
ギラ!
牧、横浜Dベンチに強い視線を向ける。
(どうだ、まだ向かってくるか)
横浜Dベンチ、
5人が椅子に座り、その前に大浜監督が立つ。
身振り手振りを交えて指示を出している。
杉山、腕組み。
「ここで三銃士、ここでこのプレイか…」
森尾、ニコリ。
「股抜きパスに真後ろのノールックパスとはな。
そして、桜木イチ押しのベテラン選手も、
スピード勝負では振り切られてしまったな」
桜木 「………。」
道谷、問う。
《塚本さん、宮ノ腹のスリーで、ドリームスが
追い上げのキッカケを掴むかと思いましたが、
深体大はすぐに返しました。ここでドリームスが
追いつくためには、何が必要になるでしょうか》
塚本、解説。
《うーん、いま必要なのは攻撃より守備なのかも
しれませんねえ。スコアが動かない拮抗状態を
宮ノ腹君が突破したわけですが、深体大のほうも
合わせるように復活しましたから。こうなると
点を獲っても、なかなか追いつけません》
道谷、続ける。
《ドリームスにとっては、自分たちのオフェンスは
もちろんとして、深体大の攻撃をいかに止めるかが
ポイントになるということですね。ということは、
選手交代も考えられるでしょうか》
塚本、頷く。
《そうですね、その可能性はあると思います》
魚住 「ここはディフェンス重視か…」
池上 「福田、下げられちまうかもな」
越野、苦笑い。
「まあ、分かりやすい弱点になりますからね」
『ビーーーーーーーーーーーッ!!!!!!』
タイムアウトが明けた。
深体大は、
牧、諸星、大野、河田雅、河田美。
横浜Dは、
清田、宮ノ腹、仙道、福田、塩田。
道谷《どうやら、選手交代は深体大のほうです》
塚本《おっと、ドリームスは代えませんか》
横浜Dベンチ、大浜監督が手を叩く。
「よし、行こうぜ!!!!」
「オッケー、オッケー!!!」
メンバーは声を掛け合いながらコートへ。
佐戸 「これは…」
森尾 「点の獲り合いを選んだのか?」
会場がざわつく。
「アイツら、引かないぞ…!!」
「撃ち合う気だ!! 点を獲って勝つ気だ!!」
横浜Dの作戦は、会場にも伝わった。
ここで、
この試合最大のボリュームの声。
地鳴りのような声。
ガンガン・ガガガン!!!!
「「「 レッツゴー・ドリームス!!!! 」」」
町田 「うわっ…」
彦一 「す、すごい声や…!!!」
ガンガン・ガガガン!!!!
「「「 レッツゴー・ドリームス!!!! 」」」
ガンガン・ガガガン!!!!
「「「 レッツゴー・ドリームス!!!! 」」」
一度は沈んだ応援席。
しかし、5人の姿を見て生き返る。
「行けえええ!!!! ドリームス!!!!!」
「まだまだここから、ここから!!!」
ガンガン・ガガガン!!!!
「「「 レッツゴー・ドリームス!!!! 」」」
ガンガン・ガガガン!!!!
「「「 レッツゴー・ドリームス!!!! 」」」
牧 「……。」
河田雅 「これは…」
諸星 「なんだよ、この声…」
(こんなの大学リーグじゃ聴いたことねえぞ。
ユニバの時の日本の応援とも何か違う…)
左京 「凄い声だぜ、ケン」
佐戸 「ああ、あれがあのチームのパワーだ」
外川 「にしても異常だね、この音量は」
(さらに、祈りのようなパワーも感じる。
これがゲームに影響しないわけはないぞ)
外川の言う通り、
「影響しないわけ」はなかった。
ガン!!!!
諸星のボーナススローが外れる。
諸星 「チッ…」
ガンガンガンガンガン!!!!!
「よーーーーっし!!!!!!!!」
外川 「外れたというより、外させたね」
佐戸 「ええ、凄いパワーですよ」
リバウンドは、仙道。
「仙道、獲った!!!!」
「よーーーっし、ナイスリバン!!!」
4thクォーター 残り1分58秒
横浜D 91
深体大 97
時計が動き始める。
横浜D、オフェンス開始。
ボールを運ぶのは、
仙道彰。
弥生 「仙道君…!!?」
町田 「ゲームメイクは仙道か…!!」
深体大のディフェンス、
清田に、牧、
宮ノ腹に、大野、
仙道に、諸星、
福田に、河田雅、
塩田に、河田美。
ダム、ダム…。
仙道、ボールを運ぶ。
諸星 (仙道…)
道谷《ガードの仙道、どう攻めるか》
塚本《タイムアウト明け、大事な一本ですよ》
大浜 「やってこい、仙道」
ダム、ダム、ダム。
仙道、右45度。
ボールを保持する。
諸星と1対1の体勢。
「仙道で勝負か!!!」
「これは自分で行きそうだぞ!!!!」
諸星 (来る…!)
牧 (来るぞ、諸星)
彦一 「仙道さん…」
ショットクロック、残り8秒。
ダム!!!!
仙道、ドリブルイン。
「行った…!!!!!!!!!!!!」
キュッ!!!
そして、ステップバック。
「……!!!!」
諸星 「……!!!」
牧 「…!!」
ビッ!!!
仙道、スリーポイントシュート。
「………!!!!!!!!!!」
ザシュ!!!!!!!
4thクォーター 残り1分39秒
横浜D 94
深体大 97
「来たあああああーーーーーーーー!!!!!!」
道谷《仙道のスリーーーーーーーーー!!!!》
塚本《来ましたねえええ!!!!!!》
越野 「うおおおおーーー!!! 来たああ!!」
池上 「決めやがったよ、アイツ!!!!!」
森尾 「おお…!!!」
杉山 「それを決めるか…!!!!!」
桜木 「センドー…!!!!」
ガンガンガンガンガン!!!!!!!!
そして地鳴りのような声と音。
「センドーーーーー!!!!!!!!!」
「センドー、よく決めた!!!!!!!」
ガンガン!!!!
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
ガンガン!!!!
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
ガンガン!!!!
「「「 ディー・フェンス!!!! 」」」
樋口 「す、すごい声だ…」
伊達健 「先輩、落ち着いて一本!!!」
もはやベンチからコート上の選手への声すらも
遮断されるような大音量。
大浜 「これは効くだろうな」
(客席の声と空気を侮っちゃいけねえ。
NBAですら、ゲームに影響するんだ)
宮ノ腹 「ディフェンス!!!!!!」
「オウ!!!!」
牧に、清田、
諸星に、宮ノ腹、
大野に、福田、
河田雅に、仙道、
河田美に、塩田。
深体大のオフェンス。
キュキュッ!!!!
ここで、清田が一気に前に出る。
ハーフラインを超える前に仕掛けた。
牧 「……!!?」
町田 「前から行った…!!!!」
彦一 「ここで…!!!?」
キュッキュッ!!!!!
清田、激しく当たる。
清田 (俺は、ディフェンスに賭ける!)
牧 (そう来たか!)
清田 (攻撃は、センさんがやる)
残り時間は、約100秒。
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1230) へのコメント一覧
続きが楽しみ過ぎます!!
さっきまで、琉球対千葉を見てたから、なお、この場面を想像できる!
お忙しい中、kさん、更新、ありがとうございます!
ただ、それが一番恐ろしい作戦だ
ここからドリームスは怖いぞ
たまりません。
いつもありがとうございます。
Kさんいつもありがとうございます!
待ちくたびれましたよ。
清田&仙道のダブルPGから花道が予想していたベテラン宮ノ原がスリーを沈め4点差まで縮めたドリームス。
深体大は再び1-4で牧VS清田。パワーで攻め仙道さんのヘルプをかわし雅史→諸星と繋ぎキャプテン宮さんからバスカンをとりドリームスがタイムアウトをとりました!
タイムアウトをとり深体大はドリームスはメンバーを替えずに超攻撃の布陣で最後の勝負に!
たが、ここでドリームス応援団に火がつき諸星さんがフリースローを外す!リバウンドを仙道彰がとりゲームメイクからドリブルからのステップバックでスリーを決め3点差まで追い上げました!
残り100秒!これはどっちが勝ってもおかしくない、大学王者深体大が逃げ切るか?それとも台風の目横浜ドリームスが逆転劇を見せるか?興奮しすぎて目が離せません!
ドリームス、深体大のこの先も気になりますが、この試合外のシュートがキーとなっており、まだ明らかになってないメンバーの進路先(シューター木暮さん、南さん、家村さん)がどこのチームに入るか楽しみ。
両チームとも頑張れ〜!
横浜のメンツって普段は通常業務こなしてるんかな?原作キャラたちは高卒だから自動車会社だと工場勤務?
元日本代表がいるくらいだからセミプロ扱いで練習してるのか?そうなると仙道達の収入は?選手に給料払うんならイサキ自動車のチーム解体してないだろうし
試合もクライマックスなのに関係ない疑問が
仙道勝ち上がって花道との戦いを!
久しぶりの投稿ありがとうございます!
頑張れ!
ここで負けたら三銃士なんて大した事ないってなっちゃうじゃん!
赤木や藤真のためにも頑張れよ〜!!
今日の決勝を観て改めて3Pの重要性を感じました!
頑張れ仙道!野猿!
そして、この試合のポイントが、いよいよ清田に委ねられることに
ここからの仙道は、ほぼ間違いなく“無双”状態
ただ、いくら仙道が点を取ったところで、負けているドリームスが勝つためには、深体大の得点を抑えなければならない
そこで清田が選んだのは、前線からの攻めのディフェンス
突破されたら、完全にノーマークになってしまうし、今の牧にはスリーもある
清田信長、断固たる決意だぜ
って表現なんかいいですね。カッコいい。
このチームが強いというのがわかる。
対する三銃士もさすがの攻防ながら、
この空気がどう結果に影響するのか楽しみ。
下げられなかった福ちゃんに期待。
感謝です。
桜木vs仙道は実現して欲しいが厳しいか…
深体大に隙が見えずこのまま押し切られるかってトコに、コート外からすっげー掩護射撃きた!
最終盤で攻撃に専念するセンドー、全国かかった湘北戦を思い出します。
あの時は結局追い付けなかったけど…
逆境の中必死にここにのしあがって来たドリームス、チーム・客席一丸で頂点目指して勝ち上がって欲しい。
うん、今更だけど俺こっち応援する!
もう決勝まで、いや優勝まで一気に駆け上がれ!
レッツゴー、ドリームス!!
負けるなセンドー!!!
オフェンスの鬼となるであろう仙道
知らぬとはいえ、遠く離れた沖縄から子供たちが声援を送る中、その仙道と対峙する諸星
ベンチに下げられることなく、より得点を求められた福田
かつての先輩・牧を止めるべく、ディフェンスに賭ける清田
でも、ココで、“河田弟が来そう”な気がしないんでもないんだよな
アレだけのフィジカル、“覚醒”したら、誰にも止められやしねえよ
スラムダンクの続きを読む事が本当に楽しみで、元気をたくさん貰っているので
これからも無理はせずに書いて頂ければ幸せです!😁
桜木は自分より上の学年のトップ選手赤木などを超えている描写がある
清田も上の世代のトップを超えて欲しい
仙道大好き人間としてはなんとか仙道に勝ってほしい!
監督との相性も凄く良い!!
みたいな感じかな
清田のオールコートボックスワンなら福田も守備で貢献できる可能性ありかな
点取で勝ってこい、攻めてこい、仙道と宮之原はガンガン3撃て、そして福田は2人のスリーが外れると思ったら迷わずアリウープ狙え。
こんなところじゃないかな。
相手が2点なら3点プレイ3回で尚且つ自分達で攻撃が終われば同点までいける。一本でも止めたら逆転できる。怖いのは時間を使わされること。高校時代は、延長になったことで仙道は負けたが、このチームなら延長になっても十分勝てる。むしろ延長なるとしんどいのは身体ダイ
清田も成長しているんだけど、一つ一つのプレーの質はまだ牧の方が若干上をいっている感じですしね。
運動量は清田の方が優っている気がするので、
そのあたりで優位な展開に持ち込めないかな。
にしても河田兄は器用で万能で隙も弱点もない選手なんだけれど、これだという絶対的な武器もない器用貧乏を極限まで極めた選手になってしまっている感が。
キャプテンシーは牧の方が上だし、センスも渡米した選手やプロ入りした選手の方が上をいっている感じだし、赤木にも追いつかれて森重にもほんの少しリードされているような気がしなくもない。対アメリカとの戦いを考えた時に、もう一皮剥けて欲しい。
河田(兄)を押し込めたことそして仙道よこぼう
久しぶりの更新楽しみに待っておりました。
花道は初心者の頃でセンドーやジイ、丸ゴリが一目置いてマークしていたくらいの逸材
ルカワも高校ルーキーの頃でセンドーや小坊主と十分にやり合えてた逸材
野猿はアスリート力は超一級品だが、トップどころには一つ劣るイメージ
それにしても、
本当に、待ちくたびれましたよ。
こっからは福田にひと暴れしてほしい
番組中では、作中の数試合の名シーンをラジオ実況するというコーナーがありました。
湘北と山王の試合もあります。
試合の実況ですので、選手たちの独白等は一切ありませんが、試合の様子をしっかりと思い浮かべることができました。
番組は、まだらじるで聴くことができますので、お聴きになっていない方はどうぞ。
あの時の桜木の心の声が聞こえてきそう