「来たあああああーーーーー!!!!!!!」
「来た来た来た来た!!!!!」
「1点差!!! 凄い勝負になってきた!!」
「まだまだ分からないぞ!!!!!」
横浜Dと深体大のゲームから3時間後。
会場は、再び興奮に包まれていた。
これぞ天皇杯、といわんばかりの熱気。
道谷、興奮実況。
《佐戸健一のスリーポイントが決まって1点差!
三河マーベリックス、ベテラン軍団が躍動します》
塚本、ニコリ。
《自らを「オジサン軍団」と呼ぶ彼らですが、
気力も体力もまだまだ絶好調ですねえ!》
天皇杯ファイナルラウンド
準々決勝・第2試合
4thクォーター 残り1分58秒
名古屋S 63
三河M 62
道谷《さあ、残り2分の攻防です!!》
塚本《ここがバスケの最も面白い時間ですよ!》
佐戸 「さあ、ディフェンス!!!!」
「オウ!!!!!!」
町田 「これまた凄いゲームになったぞ!!!」
弥生 「今日のお客さんは大当たりね」
彦一 「ホンマ、なんちゅう日や…」
(あのドリームスvs深体大の激闘あとに、
まだこんな試合が待っていたなんて…)
パンパンパン!!!
1点をリードする名古屋スパーズのオフェンス、
キャプテン・須藤が手を叩く。
「次、一本決めるぞ!!!!」
「オウ!!!!!」
彼らは、この試合に並々ならぬ決意で臨んでいた。
前身である三ツ星電機は、昨年7月に行われた
ユニバーシアード壮行試合にて、学生チームに
敗北を喫している。
そのユニバーシアード日本代表に最も多くの選手を
送り込んでいたのは、深沢体育大学だった。
このゲームを制せば、次の相手は深沢体育大学。
ユニバーシアードで辛酸を舐めた男たちにとって、
間接的なリベンジの機会といっていいだろう。
森尾 「名古屋の主軸3人は深体大OBだしな」
杉山 「ぜひとも深体大と戦いたいでしょう」
(そんな俺も深体大OBだけど)
桜木、ニヤリ。
「熱いゲームは好きだぜ」
「さあ、一本!!!!」
ボールを運ぶのは、PGの沖野政人。
現役日本代表メンバーであり、深体大OB。
「オッケー、集中して行こう!!」
ゴール下に立つのは、やはり深体大OBの古谷聡。
同じく日本代表メンバー。
「ボールを止めるな! 動け、動け!!」
そして、最も眼光鋭いのがSGの須藤正志。
やはり日本代表であり、深体大OB。
さらに、日本代表候補に何度も選出されている
ビッグマン・富沢啓和や、リーグトップレベルの
外国人選手を要し、実力・経験ともに充実の布陣。
だが、
そのスター軍団・名古屋Sを、
老獪なベテラン勢がいま追い詰めていた。
佐戸健一、左京信長、外川英之、E・マッカーシー、
30歳オーバーの男たちがコートにズラリと並ぶ
三河マーベリックス、残り2分を切り1点差。
道谷《ボールを回す名古屋》
塚本《どうしても決めたい一本ですよ》
ビッ!!
ボールは、ゴール下のアンドリュー・ランスへ。
ダム!!!!!
「行った!!!!!!!」
「パワー勝負!!!!!!!!」
『ピピーーーーーーーーッ!!!!!』
「……!!!!!!!!」
レフェリーのホイッスル。
そして、コブシを突き出す。
『オフェンス!!!!!!!!』
ランス 「……!!!!!???」
目を見開くランスの目の前、
倒れている外川が、ニコリと笑う。
「ふぅ、ナイスジャッジ」
「ああああーーーー!!!! オフェンス!!」
「ターンオーバーだ…!!!!!!」
道谷《止めました、三河!!!!!》
塚本《いまのは外川くんのナイスプレイですね!》
道谷《33歳の外川、その経験を見せつけます!》
赤木 「上手い…!」
花形 「さすがはベテラン」
荒石 「いまのはイタダキだな、あとで練習だ」
(ああいうディフェンスは、オレに合ってるぜ)
4thクォーター 残り1分39秒
名古屋S 63
三河M 62
スコア変わらず、三河Mボールに。
「三河、逆転のチャンス!!!!」
「ここが、この試合最大の山場か!!!!」
興奮と緊張に包まれる会場。
ボールを持つ佐戸。
「一本」
ゆっくりとドリブル開始。
ダム、ダム……。
森尾 「さすがだ、いたって冷静」
杉山 「これが佐戸さんの怖さですよね」
桜木 「一本、決めそうだな」
森尾 「ん? 恒例の予言か?」
杉山 「誰が決めると読んだ?」
桜木 「ミスターだな」
そして、18秒後、
ザシュ!!!!!!!
「来たああああーーーーーーーー!!!!!!」
「またもや佐戸のスリーーーーー!!!!!!」
4thクォーター 残り1分21秒
名古屋S 63
三河M 65
道谷《三河、逆転ーーーーー!!!!!》
塚本《佐戸君、来ましたねええーーー!!!!》
道谷《これぞミスター・バスケットボール!》
塚本《さすがは日本代表の司令塔ですね!!》
桜木、ニヤリ。
「来たぜ」
森尾 「ははは、よく当たるもんだな」
杉山 「しかし、さすがは佐戸さんですね」
森尾、苦笑い。
「同い年だが尊敬するよ、ホント…」
道谷《塚本さん、三河がここで逆転です》
塚本、解説。
《三河は、終盤になると本当に強いんですよね。
経験が生きる場面でこそ、真価を発揮します。
スター軍団と呼ばれる名古屋も、この苦戦ですよ》
さらに、
バシイイイ!!!!!!!!
「……!!!!!!!」
佐戸が一瞬の隙を突いた。
名古屋Sのエーススコアラー、カレンシュミットの
ボールを見えない位置から叩く。
道谷《あああーーーっと、ここでまた佐戸!!!》
塚本《これは、凄いディフェンス…!!!!》
ビッ!!
道谷《佐戸、すかさずボールを前線へ!!!》
町田 「ここで速攻…!!!!!」
弥生 「時間を使わない…!!!!」
名古屋S、ディフェンスに戻るが、
体制が整う前に三河Mはシュートを放つ。
ビッ!!!
道谷《コーナーから左京信長が撃つ!!!》
塚本《来るか…!!!!》
ザシュ!!!!!!!!
4thクォーター 残り58秒
名古屋S 63
三河M 68
「来たあああああーーーーーー!!!!!!」
「三河、3連続スリーーーーーーー!!!!!」
木暮 「す、凄い……」
赤木 「これがベテランの恐ろしさか…」
荒石 「なるほどな…」
(勝負のポイントを嗅ぎ分けるチカラというか、
ここぞというところで全員が仕事をしやがる)
コートサイド。
激闘を終えた横浜Dメンバーが観戦している。
宮ノ腹 「これは決まりかなあ」
塩田 「畳み掛けたね」
仙道 「さすがは佐戸さんだ」
清田 「あれが日本代表のポイントガード…」
仙道 「そういうことだ」
清田 「……。」
(あの樽瀬勇太ですらも一目置く、
ミスター・バスケットボール…。
そして、イサキ自動車黄金期の司令塔…)
宮ノ腹 「戦ってみたかったな、佐戸さんと」
仙道 「それはまた今度」
塩田、ニコリ。
「今度、な」
そして、沖縄。
宮城リョータは、
佐戸健一のプレイに目を奪われていた。
「………。」
目の前の画面では試合が続いている。
《名古屋スパーズ、ここでタイムアウト》
《追い詰められましたね》
《三河マーベリックス、怒涛の9得点でした》
《すべて佐戸君が絡んでいますよ》
宮城 (これが日本一のポイントガード…)
日本のトップリーグを経験した外国人選手は
口を揃えてこう言う。
佐戸健一はアメリカでも通用したはずだ、と。
事実、日本のクラブで指揮を執った外国人監督が
彼をNBAに連れて行こうとしたという噂も、
バスケ界では有名な話。
残念ながらいい巡り合わせはなかったが、
それだけの実力がこのポイントガードにはあった。
宮城 (この人がもしアメリカに行っていたら…)
コブシを握る。
(俺は、アメリカに行く)
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1236) へのコメント一覧
やはり、ベテラン同士のせいか、じっくりと落ち着いた攻防だったのかな?(それでいて、ここぞという時は、一気呵成に)
アメリカで会おう
アメリカで会おう
オジサン軍団って、かっこいいよなー!!
これからが益々楽しみです!
なんか熱い試合が多くてまだそんな段階だったことに今更気付いてしまった。
今後も熱い試合が期待できるカードが多くて楽しみだなぁ。
アイツもアメリカだなぁ
・・・北澤
すごかったことは情報として知ってるけど、田臥勇太とちがって国内にいたから、日本での存在感があるだけ。
田臥と違ってアメリカには挑戦できなかった人、だと思ってました。
改めてプレーを見てみたいと思いました。
沖田、古田、クラインシュミット、ランス。
富永パパはあまり試合に出てなかったなぁ
いつも大事な試合はアイシンが勝ち切ってましたね。
後藤さんのサインが入った小説ファイブを今も大事にしています。
深体大vsアイシン
牧vs佐古
河田vs若い時の何でもできたJR
もし史実の通り、後藤さんが三菱からアイシンに移籍して合流してなんて展開があれば胸熱です
諸星の相手にはうってつけだから笑
Kさんいつもありがとうございます!
第2試合名古屋VS三河の戦いも第4クォーター残りわずか。
佐戸さんによるスリーで1点差まで追い上げる三河。ユニバも戦った名古屋の3人、特に須藤さんが燃えている!名古屋のオフェンスの中、ゲガワさんがテイクチャージをとり三河ボールに!
このプレイを見て荒石にはさらに上のレベルの身体能力と落ち着いたプレーで相手をシャットアウトするプレイヤーになってほしい!
さらに佐戸さんが再びスリーを沈め、エーススコアラーのカレンからボールを奪い速攻からスリーを決め5点リードを広げました!
凄い!先ほどの試合も凄かったがこの試合も本当凄い。佐戸さんの活躍を見てアメリカにいく決断をするリョーチン!未来への道が本当楽しみ!
この試合どうなるのか?3試合目のペイサーズVS青葉も目が離せません!
両チームとも頑張れ!
セリフの表現でずっと気になっていることがひとつ。
終助詞「ぜ」の多用は不自然かと。
「〜だぞ」「〜すんのよね」「〜なのにな」「〜だわ」などセリフの表現がもっと豊かになれば、より奥行きが出ると感じています。
気になったので読み返しましたけど
全然多用してないような…(^_^;)
てかこの1236話だけでも、むしろ25の方が挙げた例よりパターン多くて表現が豊かな気が?
すみません生意気言って。
日本代表まで駆け上がってほしい!