(リメイクの経緯はコチラ)
(元記事はコチラ)
2ndクォーター残り時間3分
深体大 32
青学大 41
道谷、実況。
《前半終了まで後3分というところ。まだ青葉が
《前半終了まで後3分というところ。まだ青葉が
リードを保っています。差が詰まりません》
記者席、
中村がスコアブックを眺めながらつぶやく。
「本当に強い…。最強の王者を相手に終始リードを
奪うだなんて。それにしてもあの外角の異常な
決定力は、いったい何なんだ?」
奪うだなんて。それにしてもあの外角の異常な
決定力は、いったい何なんだ?」
弥生が返す。
「点差を保っているのが大きいわね。外の3人は
アウトサイドシュートに対して躊躇が全くないわ。
自分たちがずっとリードを奪っているおかげで、
思い切って撃ちやすいのよね」
アウトサイドシュートに対して躊躇が全くないわ。
自分たちがずっとリードを奪っているおかげで、
思い切って撃ちやすいのよね」
町田がうなずく。
「確かに…。家村が投入されたのは11点差がついた
ときだったし。始めから、ある程度スコアが
離れたらアウトサイドシュートで攻めるという
プランだったのかもしれないですね」
ときだったし。始めから、ある程度スコアが
離れたらアウトサイドシュートで攻めるという
プランだったのかもしれないですね」
観客席。
杉山 「準決勝と同じだな」
桜木 「ぬ?」
杉山が説明を始める。
「大和戦もスコアが開いた時に家村を入れたんだ。
もっともあの時は20点以上開いていたがな。
点差があるとないとでは外のシュートの確率は
もっともあの時は20点以上開いていたがな。
点差があるとないとでは外のシュートの確率は
かなり変わってくるんだ」
桜木、ニヤリ。
「そういえばウチにも接戦だとビビる奴が何人か
いるからな。みんなモーリーみたいにドンドン
撃てってのに」
いるからな。みんなモーリーみたいにドンドン
撃てってのに」
杉山 「序盤で点差をつけた青葉の作戦勝ちだ」
桜木 「点差を詰めないとこの流れは変わらねえ」
ふたりはコートに目を移す。
バス!!!
道谷《諸星、華麗なドライブからの得点!!》
深体大 34
青学大 41
続く、青学大の攻撃。
神に渡る。
諸星が撃たせない。
諸星が撃たせない。
牧 「OK、外チェックだ!! 撃たせるな!!」
深体大、外の守備の意識を強化。
アウトサイドシュートは徹底チェック。
杉山、腕組み。
「ディフェンスはシューターをチェックする」
「ディフェンスはシューターをチェックする」
ビッ!!
青学大、中へのパス。
青学大、中へのパス。
「今度はインサイド!!」
「森重だ!!」
杉山 「そうなると今度は中だ」
キュキュ!! ダム!
スピードの差を生かして河田美を抜き去る。
杉山 「あの怪物がゴール下で暴れる」
バス!!
深体大 34
青学大 43
「来たーーー!!!! 森重!!」
「さすが森重!! あの位置では無敵だ!!」
牧 (チッ…。やっかいな野郎だ)
河田雅 (美紀男もよくやっているが…)
道谷、戦況を告げる。
《外角、外角のあと、今度は森重です!
ゴール下の1対1では彼を止められません》
《外角、外角のあと、今度は森重です!
ゴール下の1対1では彼を止められません》
塚本、解説。
《青葉はいいリズムですよ。二桁のこの点差と
ゴール下の森重君の存在、揃っているからこそ
外角のシューターが生きるんですね》
《青葉はいいリズムですよ。二桁のこの点差と
ゴール下の森重君の存在、揃っているからこそ
外角のシューターが生きるんですね》
杉山、ニコリ。
「俺たちインサイドの出来も森尾さんの得点を
左右するってこと。分かるよな、リバウンド王」
左右するってこと。分かるよな、リバウンド王」
桜木、腕組み。
「やはり、プロリーグ初代王者の行方は
この天才の働きにかかっていると」
この天才の働きにかかっていると」
「そうだ」
杉山、再びニコリ。
杉山、再びニコリ。
道谷、問う。
《これは、塚本さん。前半は青葉のゲーム
ということになるでしょうか》
《これは、塚本さん。前半は青葉のゲーム
ということになるでしょうか》
塚本、返す。
《そうですね。格上のチームを倒すには、
こうやって主導権をとることが大切です。
青葉としては、まずは第一関門突破でしょう》
《そうですね。格上のチームを倒すには、
こうやって主導権をとることが大切です。
青葉としては、まずは第一関門突破でしょう》
『ビビーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』
前半終了
深体大 38
青学大 48
「おおおお!! 青葉が10点リード!!!」
「スゲエ!! 深体大が完全に押されてるぜ!!」
記者席の弥生。
「観る側としては最高の展開になったわね」
中村がニコリ。
「間違いないです。王者が追いかける展開のほうが
面白いですからね!」
面白いですからね!」
「はい、OKです!」
テレビスタッフが放送席にかけよる。
「ふぅ〜」
3人がイヤフォンとマイクを外す。
道谷 「興奮しますねぇ。いいゲームですよ」
塚本 「後半が楽しみですよ。ねえ? 森尾君」
森尾 「お二人が凄いんで喋ることないですよ」
(俺はココにいる意味あるのか…?)
観客席。
杉山 「森尾さんのところに行ってみるか?」
桜木 「ん?」
杉山 「いつかあそこに座るんだろ?」
桜木 「なるほど? 面白い」
関係者席。
ユニバコーチが沢北に声をかける。
「沢北君、ちょっといいかい?
森尾君を紹介するよ」
森尾君を紹介するよ」
沢北 「森尾さん?」
堂本、ニコリ。
「お前が将来全日本に入った時の
チームメイトでありライバルだ」
観客席。
三井 「あのアタマ3つ出てるの明利だよな」
渡邊 「ん?」
三井の視線の先には明利大学の面々。
赤木、花形、荒石の3人は周囲の人間と
頭部の位置が違う。やけに目立っている。
頭部の位置が違う。やけに目立っている。
三井、ニヤリ。
「ちょっとチョッカイ出してくるか」
「ちょっとチョッカイ出してくるか」
「森尾さん」
放送席控え室に向かう森尾を呼び止める声。
森尾 「おぉ、杉山。来てたのか」
杉山 「どうです? 緊張しました?」
森尾 「いや、ほとんど喋ってねえ気がする」
ズイ
そこに桜木。
「なら俺と代われ。お茶の間に
プロのコトバを届けてやる」
プロのコトバを届けてやる」
森尾が返す。
「ははは。そうして欲しいくらいだ。でもお前、
こういうの俺以上に緊張するタイプじゃ?」
こういうの俺以上に緊張するタイプじゃ?」
桜木 「……!! な、なにを!!」
そこへ…
「あ、赤頭」
「ぬ?」
振り返る桜木。
振り返る桜木。
帽子の男が笑う。
「久しぶりだな。…って、なんか
すげーデカくなってないか?」
すげーデカくなってないか?」
桜木 「誰だ、キサマ。このプロに偉そうに」
「ちょ、ちょっと…!」
慌てる周囲のスタッフ。
慌てる周囲のスタッフ。
(さ、桜木…!! なんでこの問題児が
よりによってココに…!)
よりによってココに…!)
男が帽子をとる。
「俺だよ、俺」
「俺だよ、俺」
桜木、表情変わらず。
「だから誰だ。俺は天才かつプロの桜木だ」
「だから誰だ。俺は天才かつプロの桜木だ」
男、眉間にシワ。
「お、おい…。本当に覚えてねえのかよ」
「お、おい…。本当に覚えてねえのかよ」
杉山、ニコリ。
「沢北栄治君、だよな?」
「沢北栄治君、だよな?」
「ホッ…」
スタッフ陣が胸をなでおろす。
桜木 「サワキタ?」
杉山 「お前って奴は…」
しかめっ面で耳打ち。
しかめっ面で耳打ち。
(お前の言い方でいうところの
「ヤマオーの小坊主」だよ)
「ヤマオーの小坊主」だよ)
桜木 (小坊主…、ヤマオー…)
やっと気づく。
「あああ!! 小坊主!!!」
「あああ!! 小坊主!!!」
沢北 「………。」
(コイツ、伸びてんのは背だけだな…)
(コイツ、伸びてんのは背だけだな…)
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(248) リメイク版 へのコメント一覧
ああっと、コメントありがとうございます!
修正しました!!
ありがとうございます!