準々決勝・第3試合
1stクォーター 2分10秒
青学大 6
東京P 6
道谷、戦況を告げる。
《スコアは同点。杉山のシュートで東京が
追いつきました。そしてここでどうやら、
マッチアップが代わったようです》
塚本《杉山君が森重君、桜木君は神君ですね》
道谷《宇野監督、動いてきました》
塚本、ニコリ。
《先ほどは、森重君とパワー勝負を繰り広げた
桜木君ですが、彼はスピードも抜群ですからね。
全くタイプの違う神君との勝負、楽しみです》
桜木、ニヤリ。
「撃たせねえぜ、ジンジン」
神 (桜木……)
天崎 「桜木さんが神さんに…」
(ちょっと興味ある…!)
藤真 「やることは変わらない、一本!!!」
「オウ!!!!!!!」
天崎 (っと…!)
「オウ!!!」
須形 「桜木さんが神さんに…」
上原 「これは…」
安西 「ふむ、面白いですね」
千種 (そういえば、もう2分経ったわ…)
そして、どよめき。
「おおおおーーーーー!!!!!」
キュキュッ!!!
桜木、いわゆる「スッポンディフェンス」。
神 「…!!」
道谷《桜木、密着マークです!》
塚本《これは、かなりタイトについてますよ》
道谷《ボールを持たせすらしない、という》
塚本《いいですね、これもまた桜木君らしい》
花形、腕組み。
「完全なディナイか。さっきまでゴール下で
格闘技かのような戦いをやっていながら、
今度はアウトサイドで運動量の勝負ときた」
赤木、苦笑い。
「あれは俺にはマネできんな」
三井、続く。
「だが、神はスピードだけじゃ捕まえられない」
キュキュッ!!
ビッ! ビッ!!
青学大のオフェンス、
引き続き、ボールと人が動くパスゲーム。
シューター4人が目まぐるしく動く。
そして、インサイドの森重は体を張る。
杉山 「おお…」
(森重寛、相変わらずの重さと強さだな。
桜木はよくこんなのと肉弾戦を続けたものだ)
佐戸 「さあ、注目の桜木は?」
キュッ!!!
桜木、神から離れない。
ボールとの距離にかかわらず、ピッタリとつく。
神 (少しも空けてはもらえないか)
「おおおおおーーーーーーー!!!!!」
「桜木、離れない!!!」
「あれじゃさすがの神もボールをもらえない!」
三井 「どうかな」
(ここからだ。アイツは味方も敵もすべて壁に
利用して、いつの間にかフリーを作ってくる)
キュキュッ!!!
神が動く。
ゴール下へ移動。
桜木 「…!」
三井 「あれだ!!」
赤木 「あそこから抜け出るときがポイント」
ビッ! ビッ!! キュキュッ!!
青学大は、外でボールを回しつつ、
神の動きにも目を光らせている。
ここで、桜木と神の
「読み合い」「騙し合い」が始まる。
神がゴール下から右に動く。
桜木が反応する。
神、左に方向転換すると見せつつ、再び右に。
これにも桜木は反応する。
桜木 (甘いぜ、ジンジン)
神 (簡単には剥がせないな)
続いて神は、
ゴール下の森重の横スレスレを動く。
森重をスクリーンとして使うことで、
桜木を引き離しにかかる。
だが、桜木はかからない。
巧みに森重の横をすり抜け、神に追いつく。
佐戸 「お、離さない」
外川 「速いねえ、あの子」
キュッ!!
ここで、森重が体を開き、リングを背にする。
そして、手を挙げて外からのボールを要求する。
「中か…!!!!」
「森重がポストアップ!!!」
ここで、森重と杉山が隙間なく並んだ。
神が動く。
桜木をこの2枚の壁にぶつけるように動く。
桜木 「させるか!」
(このプロのスピードを舐めるなよ)
が、
桜木がふたりの壁を避けて動いた場所に、
神はいなかった。
桜木 「……!!!!」
逆サイドに目を向けると、
スリーポイントラインの外、
コーナーの位置に神の姿。
河田雅 「お見事」
牧 「さすがだ」
神は、壁の手前で急遽引き返していた。
桜木を壁にぶつけて移動すると見せかけ、
壁の前で切り返し、逆サイドに走っていた。
桜木 「おのれ…!!!!」
ビッ!!
家村からボールが渡る。
道谷《神、フリーー!!!!!》
塚本《いや…!!》
キュキュッ!!!!!
桜木が一瞬で距離を詰める。
「撃たせええーーーーーん!!!!!」
神、ニコリ。
(知ってるよ)
ビッ!!
神、向かってくる桜木と
入れ替わるように、ボールを中に放り込む。
桜木 「ぬ…!!」
このボールが森重へ。
道谷《おっと、中だ!!!!》
塚本《森重君ですよ!!!》
ダム!!!
森重、すぐさま杉山に体をぶつける。
桜木、振り向き、ゴール下に一歩動く。
「デカ坊主か…!!!」
ビッ!!!
森重、神にリターンパス。
桜木、再度振り向く。
(ジンジンか…!!!!)
ダン!!!!!!!
爆発的一歩で、ブロックに跳ぶ。
キュッ!!
神、シュートフェイクから横に一歩動く。
桜木のブロックが空を斬る。
町田 「ステップサイド…!!!!!!」
彦一 「おおおおおおおーーーーー!!!!」
ビッ!!
神、スリーポイントシュート。
「来るか…!!!!?」
「来るだろう!!!!!!」
ザシュ!!!!
1stクォーター 2分30秒
青学大 9
東京P 6
「来たああああーーーーーーー!!!!!」
「神のスリーーーーー!!!!!!」
道谷《神、今日2本目のスリーです!!!》
塚本《いやあ、桜木君が翻弄されましたねえ》
藤真 「よーーーーっし!!!!!」
天崎 「ナイス、神さん!!!!」
バチン!! バチン!!
手を叩きながら守備に戻る青学大メンバー。
神 「ふぅ…」
少し汗をぬぐう。
三井、苦笑い。
「さすが神宗一郎、と言いたいところだが…」
赤木、眉間にシワ。
「ああ、あそこまでボールを動かして振り回しても、
最後にフェイクを入れねばフリーになれんのか…」
木暮 「それに……」
桜木、ボールを拾う。
「おのれ、ジンジンめ……」
森尾、ニコリ。
「オッケー、惜しかったよ桜木。次だ、次。
今度は止めてくれよ、天才」
桜木 「トーゼンだ、何度も同じことはさせん」
森尾、手を叩く。
「さあ、一本!! 獲り返すぞ!!」
「オウ!!!!!」
木暮、ニコリ。
「それに…、桜木はいつか止めそうな気がするよ」
赤木 「……。」
続く、東京Pの攻撃。
ガン!!!
PG・小場のミドルシュートが外れるが、
オフェンスリバウンドを杉山が獲り、仕切り直し。
これをオズボーンが沈めて2点を獲得。
1stクォーター 3分
青学大 9
東京P 8
道谷《3分経過で9‐8、ハイテンポのゲームです》
塚本《お互いオフェンスが好調ですね》
道谷《オフェンスリバウンドもありました》
塚本、解説。
《やはり高さでは東京ペイサーズが上ですね。
と、青葉はゾーンなのでスクリーンアウトが
しづらく、リバウンドも苦戦していますかね》
町田 「インサイドで東京有利は変わらない」
弥生 「青葉もそこはある程度捨てているはず」
町田 「それより点を獲るのが彼らの作戦ですよ」
弥生 「そして、それをやれている」
―― 3分経過
須形、気付く。
「3分経過だ。安西先生が言っていた2分を超えて、
まだ青葉がリードしている…」
上原 「そういえば…!!」
安西、ニコリ。
「青葉学院はB1リーグのトップクラブを相手に、
序盤で呑み込まれなかった。しかもシュートは
おそらく好調、これは大きいですよ」
帆足 「ということは、シューター作戦は成功?」
松坂 「そして、青葉にも勝機がある?」
町田、腕組み。
「試合序盤で森重がインサイドの1対1を決めたのも
大きかったかもしれないな。青葉は外のシュートを
攻撃の軸としながらも、それ一辺倒ではない」
弥生、頷く。
「そうね。結果、東京ペイサーズはディフェンスの
焦点を定められず、早くもマッチアップを変更。
いまは青葉の戦い方にペイサーズが対応する形、
イニシアチブを取っているのは、青葉だわ」
安西のメガネが光る。
「青葉学院は、格上に競り合うための条件を
クリアしています。この試合、もしかしたら、
終盤まで競り合うかもしれませんよ」
須形 「おお…」
上原 「すごいな…」
彦一 「そして、また青葉のオフェンスや」
(つまり、また桜木さんのディフェンスの出番)
藤真 「一本!!!!!」
「オウ!!!!!!!」
町田、苦笑い。
「もし桜木が、森重も神も1対1で守れるとなると、
ちょっとこれは、かつてないディフェンダーだぜ」
弥生 「あり得るわよ…」
彦一 「……。」
ギラ!!!
桜木 「次は止めるぜ」
続く
-
|



スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1242) へのコメント一覧
今回はどうなるだろうか
勝つのはオレですけど
Kさんいつもありがとうございます!
開始早々に、ペイサーズがマッチアップを変更!神に花道、森重に杉山さんがそれぞれマッチアップ!
フリーになる天才VS天才!この対決見ものです。
神にフェイスガードをしボールを持たせない。花道の運動量があるからこそできる作戦!
だがミッチーが評価するフリーになる天才がゴール下に潜り込み森重と杉山の壁をつくり、フリーに!その一歩で神の前に追いつくが、森重にパスし、花道を惹きつけフェイクでかわし神がスリーを決めた〜
凄い凄い!さすがゴッドハンド!だがあそこまでしないと神がシュートをうてない花道のディフェンスに嬉しくなりました!
3分が経過した離されずリードしてる青葉。藤真・天崎・家村・神のどこも開けれないかシューターに苦戦するペイサーズ。安西先生の予想通り、シューターも絶好調最後までせった試合を期待!
両チームとも頑張れ〜
神の上手さが上だ
プロの世界に入り、プロのトレーナーの指導による更なる身体能力の向上の描写が欲しい。
明日は富永にも頑張って欲しい!!
努力の天才よ!!頑張ってくれ!!
運動量だけの選手なら神が上だろうが、桜木は運動量だけの選手じゃないからね
運動量、読み、反応の速さ、経験が備わっている
オフェンスがクローズアップされるキャラ達を跳ね返す桜木を見たい!
主人公補正のかかった本当の天才である花道が全国を経験し続けプロになった(しかも最強格のチーム)今、上手さでも既に神より上だと思う
今更神が勝てる要素はないのでは?
青葉に引き続き期待!
杉山さんと森重はどちらが上なのか、モーリーと神はどちらが上なのかも、気になりますね。場合によっては、黄金世代に、日本代表の総入れ替えもあり得る。そのキッカケになる一戦としても、見応えありますね。
神が対戦相手の足を削り切って一気に行くパターンあったけど、桜木のスタミナはきれる事はないだろうし、神がどう攻略するのかも楽しみ。常に一定以上の成果を残しているし、努力家が「天才」倒したらそれはそれで面白い。
どの展開になっても楽しめるし、誰が活躍しても嬉しい。
桜木が一度神を抑えた後にさらに神が上回るけど
杉山がディフェンスをスイッチして経験を活かして止める
って展開がバスケの面白さなのかなと感じます
あと原作で赤木が緊張するほどの杉山さんがほぼフォローで活躍しないのは流石に…
安西監督率いるオール湘北(赤木木暮三井宮城流川花道荒石天崎須形カズチカ…)対全日本の試合みたいな
フリーになる天才・神をどう抑える?
東京が圧倒的くらいに勝ってほしい。
神格化予言は勘弁してほしい。
その時の対戦相手の監督には是非北野先生でお願いします。
やはりチームスポーツなので個人での対抗はできない
ただ、チーム力でいうとプロのがやっぱりすごいだろ?
というストーリー展開だと予想する
当たるか外れるかわからんけど、
Kさんの展開をまた楽しみにしてます!!
安西先生は「もしかしたら」と言ってるが、
花道のディフェンス力で「もしかしない」展開になって欲しいなぁw
花道、親父を超えろ〜w
このレベルのプレーを終盤までバリエーションよく続けられるのか。
弱すぎじゃね?
桜木がその上を行く活躍を見せて結局20点差とかで勝つと予想
となると、青葉は、森重での勝負に切り替えてくるのかな?
その時、杉山をどう描くのか
単純なパワー勝負であれば、森重の方が上ではあるようだけど、それだけで、現日本代表のセンターに勝てるとは思えないし、勝ってもらっては困る
何故なら、もし森重が勝ってしまうと、杉山の立場が完全に失くなってしまうからだ
ただ、桜木と森重の対決が、序盤だけで終わってしまうとも思えない
そして、これを解決しようとすると、とても嫌な展開が思い浮かんでくる
そう、これまで幾度となく繰り返されてきた、困った時のアレだ
神の巧みな動きに対して「その動きは知っている」とか言って、先回りして抑えちゃうなんてことも出来そう。そうなれば神は森尾の凄さを知り、更に物凄い動き方(森尾よりも)を覚えるきっかけになる。
杉山の立場とか今の代表の面子とか全部不要。
スラダンメンバーがこぞって代表になるストーリー希望。
過去の常識にとらわれない展開に期待したい。
安西先生の予想を上回って、中盤以前で点差をつけてプロが勝つんだろうね
学生よりもプロが(桜木が)明確に上だと知らしめるんだろう
そうなれば作品メンバーが日本代表になる!
まあ、書いても仕方なさそうなんだけど。
「黄金世代」と言われながらも、誰一人として、日本代表に招集されていない現実を考えると、そこには、“まだ差がある”ということにならないと辻褄が合わないのよね。
実際、原作の中でも、杉山は学生時代から日本代表メンバーに名を連ねていたんだから、実力さえあれば、何も問題なんてないわけで。
で、このコメント欄でも、ペイサーズ(プロ)が、青学大(学生)を圧倒してほしいという意見が多数見受けられる。
それは、将来的なことはさて置き、現段階では、少なくとも、プロのトップチームや日本代表クラスの選手は、まだ超えなければならない壁であってほしいという思いがあるからなんだと思う。
そういう意味合いも込めて書いたつもりではあるんだけど、人の考えはそれぞれなんで、貴方は、貴方の考え方を大事にしてくれれば、それでいいです。
ちなみに、渡邊雄太選手のように、日本のリーグに参加することなく、アメリカ留学から、NBAとの契約まで成し遂げた選手がいることを考えると、現実は、既に、過去の常識なんてものは通り越してもいるんですけどね。
予想通りにいかないでほしい。
いまから辻褄合わせりゃよくね?
リョータの留学すら何とかする人だよ
ということは最後は…?
・三井とゴリが上位のプロ相手にはほぼ完敗した事。ゴリ達に至っては連戦で日程的にきつかった東京相手。
・インカレでは三井達とほぼ互角位の大和大学が深体大といい勝負をしている。ゴリ達は優勝!
・勝負は何があるかわからない的な伏線はあるがこれまでの東京の感じから油断の様なものはない。
・これで青葉勝ったら桜木が高卒からプロ入った選択が間違いだったとなる。また、黄金世代がB1入る意味も薄く、話内ではこの年からB1スタートのプロが大学よりレベル低いのは不味くない(^^;
それな
海南時代からの後輩を助けてやれ。
桜木のあだ名で言う
宇宙人
「それに…、桜木はいつか止めそうな気がするよ」
泣かせるなよ、エリートのくせに泣
桜木も0。
且つ、プロとして揉まれたフィジカル。
アドバンテージは、桜木だと。
しかし、仙道と同等に弱点を露呈しない神。
3Pだけでなく、
桜木も0。
且つ、プロとして揉まれたフィジカル。
アドバンテージは、桜木だと。
しかし、仙道と同等に弱点を露呈しない神。
終盤に桜木のディフェンスがダメージになることを祈る。
勘と反射のみの本能の塊が?
神→止めれる
流川、三井、福田→歯が立たない
この構図のままなのかどうなったのか