（リメイクの経緯はコチラ）
（元記事はコチラ）
関東学生トーナメント決勝戦
深体大 ４０
青学大 ４８
3rdクォーター、深体大が動いた。
青葉のシューター、神宗一郎＆家村誠に対し、
諸星と伊達が徹底マーク。
前半に猛威を振るった外角を封じにかかる。
｢おおおおおーーーーーーーーーーー！！！！」
｢青葉の大砲を徹底マーク！！！！」
青学大ベンチの陸川は腕組み。
｢藤真、分かってるな」
コートでは、
藤真が3本指を立てて、声を出す。
｢3番！！ 行くぞ」
｢オウ！！！！！」
塚本、解説。
《これはどうやらナンバープレイのようですね。
シューター陣が徹底マークに遭っているので、
おそらく中の森重君につなぐようなパターンを
用意してるんじゃないでしょうか》
《これはどうやらナンバープレイのようですね。
シューター陣が徹底マークに遭っているので、
おそらく中の森重君につなぐようなパターンを
用意してるんじゃないでしょうか》
道谷《さあ、青葉はどう動くか！》
ローポストに、森重と前川が並ぶ。
ふたりの間に隙間はない。
ふたりの間に隙間はない。
諸星 （カーテンか）
文字通り二人でゴール下にカーテンを作った。
ダッ！！
そのカーテンに向かって神が走る。
その神を諸星が追う。
塚本《おっと、これは…！》
神がカーテンの横ギリギリを走り抜ける。
諸星をカーテンにぶつけるためだ。
塚本《狙いは中じゃなく、外角でしょうか！》
だが、、
諸星はカーテンにぶつからない。
即座に察知し、カーテンをよけて
反対側から神を追った。
反対側から神を追った。
(そんな手にかかるかよ！）
杉山 （さすが諸星、読んでいる！）
しかし、
諸星がカーテンを抜けた瞬間、
そこには神はいなかった。
そこには神はいなかった。
｢なに…！？」
塚本《おおっと、上手ぁーい！！！》
神は、カーテンの横を駆け抜けた瞬間に
Uターンしていた。
Uターンしていた。
神がカーテンを使って自分のディフェンスを
止めにくることを読んだ諸星。
止めにくることを読んだ諸星。
諸星が読むことを読んで、方向転換していた神。
三井、腰を浮かせる。
｢これだ、アイツはフリーになる天才なんだ」
｢これだ、アイツはフリーになる天才なんだ」
ピク！
桜木 （天才…！？）
｢よし！」
藤真から神にボールが出る。
藤真から神にボールが出る。
キュキュ！！！！
神の目の前に河田雅。
｢おおおおーーー！！ 空けない！！！」
｢諸星が振り切られたら、河田がすぐ出た！！」
神の動きを読んだ諸星、
その諸星の動きを読んだ神、
その諸星の動きを読んだ神、
さらに河田雅は、その次の動きまで読んだ。
赤木 （さすが、河田雅史！）
バチン！
神、ボールを受け取った瞬間、中にパス。
河田 （パス…！？）
その先ににいるのは、
カーテンになっていた森重＆前川。
カーテンになっていた森重＆前川。
勿論、河田雅はいない。
河田雅 「しまった…！！」
ボールは森重に渡った。
唯一中に残っていたディフェンス、
河田美が両手を挙げて森重に寄る。
河田美が両手を挙げて森重に寄る。
スッ
森重はすかさず横にパス。
桜木 （お…！）
隣でフリーになっている前川が受け取った。
塚本《崩したああーーーーーー！！！！！》
道谷《前川、フリーーー！！！！》
バス！！！！！
深体大 ４０
青学大 ５０
｢あああーー！！！ 決めたあーー！！！」
｢深体大は守備を変えたのに、やられた！！」
諸星・河田雅 「チッ…」
記者席の弥生。
｢本当に中と外を上手く使うわね、青葉は。
いまのも、ふたりのスクリーンから神君が撃つ
というデザインプレイだったはずなのに…」
いまのも、ふたりのスクリーンから神君が撃つ
というデザインプレイだったはずなのに…」
中村 「選手の判断で中に切り替えたのか…」
道谷、問う。
《塚本さん、深体大が青葉を止められません！
これはどう捉えますでしょうか？》
《塚本さん、深体大が青葉を止められません！
これはどう捉えますでしょうか？》
塚本、解説。
《いまのは大きいです。深体大が仕掛ける作戦が
《いまのは大きいです。深体大が仕掛ける作戦が
青葉に通じていません。それほどに青葉の勢いが
凄まじいということですね》
凄まじいということですね》
バチン！！
藤真、前川とハイタッチ。
｢よーし！ ナイッシュ！！！」
｢オウ！！」
｢オウ！！」
そして、ベンチをチラッと見る。
｢オーケー」
陸川が親指を立てている。
陸川が親指を立てている。
｢っす」
藤真は少し微笑んでうなずいた。
陸川 「さあ、今日こそ青葉が頂点に立つ日だ」
その表情は自信に満ち溢れている。
自分のプランが功を奏し、最強の王者を
圧倒している展開に手応えを感じているようだ。
自分のプランが功を奏し、最強の王者を
圧倒している展開に手応えを感じているようだ。
対する、深体大ベンチの唐沢。
｢陸川もなかなかのチームを作ってきたな。
ここまでリードを許し続けることになるとは…」
ここまでリードを許し続けることになるとは…」
が、その言葉と表情は全く逆。
動揺の色も焦りの雰囲気も感じられない。
名将はあくまでも淡々と状況を見守る。
動揺の色も焦りの雰囲気も感じられない。
名将はあくまでも淡々と状況を見守る。
コートでは深体大の攻撃が始まっている。
青学大は引き続きゾーンディフェンス。
ダム！！
牧がドライブ。
キュキュ！！
前列の藤真と後列の神が挟む。
前列の藤真と後列の神が挟む。
青学大ベンチ 「ナイスディフェンス！！」
（甘い！）
しかし牧は、パワーを生かした強引な
しかし牧は、パワーを生かした強引な
ステップインで二人の間を割る。
三井 「自分で行った！！」
宮城 「牧のペネトレイト！！」
しかし次の瞬間、
バッシイ！！！！！
道谷《あああーーっと、森重のブロック！》
塚本《牧君を止めた…！！！！》
牧 「………！！！！」
｢うわあああああーーーーーーー！！！！！」
｢牧がやられたあああーーー！！！！」
桜木 「やりやがった、デカ坊主」
弥生、目を見開く。
(このシチュエーションで牧君が止められた…！）
(このシチュエーションで牧君が止められた…！）
町田も同様。
(こういう時は絶対に決めてくる選手なのに）
(こういう時は絶対に決めてくる選手なのに）
前川がボールを拾い、藤真に渡す。
藤真 「よし、走れ！！」
牧 （チッ…）
｢戻れ！！」
｢戻れ！！」
｢ディフェンス！！」
すぐに守備の隊形を整える深体大。
藤真から、前を走る家村にボールが渡る。
｢青葉のカウンターだ！！！」
｢速いぞ！！！！」
ドスドス！
中央を森重が走ってきている。
家村、その森重にパス
と見せて、
パスのモーションを止める。
パスのモーションを止める。
伊達 「な…！！」
家村のマークマン・伊達は、
このパスフェイクに反応し、
このパスフェイクに反応し、
跳んでしまっていた。
ダム！！
家村、ワンドリブルで横にスライドし、
体勢を立て直して長距離砲の引き金を引く。
体勢を立て直して長距離砲の引き金を引く。
ザシュ！！！！
深体大 ４０
青学大 ５３
｢来たああああーーーーーーーーー！！！！」
｢家村のスリーーー！！！！！」
｢青葉がまた突き放した！！！」
道谷《家村が決めました！！！！！》
塚本、興奮解説。
《速攻からのスリー！！ しかも速攻の先頭の
選手がスリー！ リバウンド人数も守備隊形も
何も関係ない。空いたら撃つ。強気の攻撃です！》
《速攻からのスリー！！ しかも速攻の先頭の
選手がスリー！ リバウンド人数も守備隊形も
何も関係ない。空いたら撃つ。強気の攻撃です！》
陸川 「空いたら撃てと言ってある。指示通りだ」
道谷、興奮実況。
《しかも牧を止めてからのカウンターでした！
《しかも牧を止めてからのカウンターでした！
青葉の波は止まりません！ 怒涛のラッシュ！》
藤真 「よしよしよし！！！」
家村 「さあ、ディフェンスだ！！」
｢オウ！！！！」
青学大メンバーは声もよく出ている。
チームの勢いがこういうところからも見てとれる。
観客席の宮城、眉間にシワ。
｢とんでもねえ勢いだな。牧のオッサンですら
跳ね返されちまう。深体大は、いつか流れが
変わるまで、とにかく我慢するしかねえか…」
跳ね返されちまう。深体大は、いつか流れが
変わるまで、とにかく我慢するしかねえか…」
三井も同じ顔。
｢ああ、ここは我慢に尽きるだろうな」
｢ああ、ここは我慢に尽きるだろうな」
腕組みの赤木。
｢我慢か…。たしかそんな場面が先週あったな」
｢我慢か…。たしかそんな場面が先週あったな」
荒石が反応。
｢あ、あったあった。ウチと深体大の試合だ」
｢あ、あったあった。ウチと深体大の試合だ」
**************************************************************
｢ダンナ。ここは我慢だ。流れは完全に
向こうにいっている。この状況で点の取り合いに
いっても逆に離されるだけだ」
向こうにいっている。この状況で点の取り合いに
いっても逆に離されるだけだ」
｢今は焦ってもしょうがない。どうしても流れが
悪くなる時ってのはあるもんだろ？
このピリオドは耐えるしかねえ」
悪くなる時ってのはあるもんだろ？
このピリオドは耐えるしかねえ」
**************************************************************
荒石、ニヤリ。
｢リョーさんが言ったんだぜ。我慢ってよ」
｢リョーさんが言ったんだぜ。我慢ってよ」
宮城 「そーだっけ…」
(さすが俺、いいコト言ってるな）
(さすが俺、いいコト言ってるな）
赤木が続ける。
｢事実、その後ウチに流れが来て一度は逆転まで
行ったんだ。試合の流れというのは絶対どちらにも
来るものだからな」
行ったんだ。試合の流れというのは絶対どちらにも
来るものだからな」
桜木がうなずく。
｢それは間違いねえ。ジイたちにも流れは必ず来る」
赤木がコートを見つめる。
｢唐沢監督に焦りが見られないことを見ても、
今はその機をじっくり待っているのかもしれんな」
今はその機をじっくり待っているのかもしれんな」
バス！！！
深体大は手堅く諸星のミドルシュートで2点を返す。
深体大 ４２
青学大 ５３
決して派手なプレーには走らず、
3点で一気に詰めようともしない。
3点で一気に詰めようともしない。
淡々と一本返した。
杉山が得点ボードを見た。
｢点差を大きく縮めてはいないが、
大きく離されもしない。深体大は、
いまゲームを“保っている”ところだ」
大きく離されもしない。深体大は、
いまゲームを“保っている”ところだ」
赤木 「機はいつか来る」
桜木 「カギはジイだな。そんな気がするぜ」
続く
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jungle123
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(251) リメイク版 へのコメント一覧
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