準々決勝・第3試合
2ndクォーター 残り4分55秒
青学大 27
東京P 36
バッシイイイイイ!!!!!!!!!!
桜木の右腕が、神のシュートを叩いた。
ゴール下の混戦から青学大・前川がボールを
拾ったその瞬間、
いつの間にか、コーナーで待っていた、神。
いつの間にか、その位置に跳んでいた、桜木。
ふたつの「いつの間に」が続き、
次の瞬間、ボールが弾かれ空を舞った。
場内、騒然。
「なにィィいいいいーーーー!!!!!!!」
コボレ球を拾ったのはPGの納和。
「東京ボール!!!!!」
そして、観衆爆発。
「おおおおおーーーーーーーーーー!!!!!!」
「桜木……!!!!!!!!!」
「またもやブロック!!!!!!」
「しかも、森重の次は、神…!!!!!!!」
東京Pベンチの棟川、目を見開く。
「これだ…!」
オズボーン 「Ohhhhh!!!!!」
宇野 「桜木…」
(さっきの杉山の言葉通り、昔の予想外の動きが
ここにきて蘇り始めている…!)
赤木 「桜木め……」
木暮 (赤木…)
三井 「……。」
(もはや、赤木が追う側になったのかもな。
桜木の奴、異常な成長を見せてやがる…)
神 「………。」
(いつ来た…。分からなかった)
いつもは、相手ディフェンスの前から姿を消し、
颯爽とノーマークになる男、神宗一郎が、
このプレイでは逆に、自分に向かってくる
相手ディフェンスを見失っていた。
彦一 「桜木さん…」
弥生 「神君を止めた…」
町田、苦笑い。
「森重のようなパワーファイターにも、神のような
ピュアシューターにも対応できるハイブリッドな
ディフェンダーが、本当に誕生しちまった…」
須形 「すげええ!! 桜木さん!!!」
上原 「ブロック何発目だよ、あの人…!!!」
安西、ニコリ。
「ふむ、すばらしいディフェンスだ」
(いまのブロックショットは、これまでとは違う。
どうやら何かを掴もうとしていますね、桜木君。
きっとまた私の想像を超えてくれるでしょう)
道谷《桜木のスーパープレイで東京ボール》
塚本《さあ、連続得点のチャンスですよ》
道谷《逆に青葉としては絶対に防ぎたい一本》
ビッ! ビッ! キュキュッ!!
東京P、ボールと選手が動く。
共にスピードに乗っている。
花形、腕組み。
「さすがにあの好プレイのあとだ。チーム全体が
勢いに乗ったか、動きがさらによくなった」
三井、頷く。
「ああ、桜木のビッグプレイってのは、こういう
力があるんだよな。ペイサーズに流れが来るぜ」
ギラ!
赤木 「負けてられん」
木暮 (頑張れよ、赤木)
ビッ!!
東京Pのオフェンス、
ボールは、先ほど得点を記録した杉山へ。
「さあ、インサイド!!!!」
「杉山に入った!!!!!」
マッチアップする前川とは10cm以上の身長差、
ここはミスマッチ。ひとつ前のオフェンスで
スコアが記録されたポイントである。
青学大ベンチから声が飛ぶ。
「ディフェンス、ヘルプだ!!!」
「ゴール下、勝負に来るぞ!!!」
キュキュッ!!!
青学大の守備が動く。
ゴール下方向に収縮する。
ダム!! キュッ!!!
杉山、ドリブルからステップ。
キュキュッ!!!!
青学大ディフェンスがこれに反応する。
(さっきと同じプレイ…!!)
(あのフックシュートが来る!)
違った。
ビッ!!
杉山は、ディフェンスに体をぶつけながら、
アウトサイドへのノールックパス。
「……!!!!!」
「外……!!!!???」
赤木 「な…!!」
荒石 「パス、上手え…!!!!」
宇野、ニコリ。
「ウチを相手に、外を空けてはいかんな」
このボールは森尾へ。
家村 「あ…!!!」
インサイドのヘルプに意識が向いてしまっていた。
一瞬、森尾から目を離してしまっていた。
天崎 「ああ…!!!」
(外してくれ…!!!)
陸川、苦笑い。
(外してくれるわけはないな…)
ザシュ!!!!!
2ndクォーター 4分40秒
青学大 27
東京P 39
道谷《森尾のスリーーーーーー!!!!!》
塚本《来ましたねえ!!!!》
「ああああーーーー!!! ここで来た!!!」
「元祖・ゴッドハンドーーーーー!!!!!!」
町田 「これで12点差!!!!」
弥生 「神君のスリーを止めた後にスリー…!」
彦一 「これが王者や! この抜け目のなさ!」
『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!』
『青学大、タイムアウト!!!!』
道谷《青葉、ここは切ります!》
塚本《完全に東京ペイサーズのペースです》
「あああああ!!! たまらず!!!!」
「これは、たまらずのタイムアウト!!!」
陸川、腕組み。
「ここでスリーか…、
さすがは王者だな」
天崎 「強え……」
(ていうか、桜木さんがメチャクチャだ…
森重さんと神さん、どっちも守るなんて…)
拍手と歓声のなか、ベンチに戻る東京P。
杉山 「ナイス、森尾さん!!!」
森尾 「おう、お前もナイスパスだ!!」
バチン!!!!!
ハイタッチ。
さらに桜木とも。
バチン!!!!!!!!!!!!
森尾 「痛てえよ…」
桜木 「ココ一本、外さないなモーリー」
森尾、ニコリ。
「天才のスーパーディフェンスの後だからな。
あの勢いがオレのシュートに味方してくれたよ」
ギン!
桜木 「ああ、その通りだな」
森尾 (いや、少しは謙遜しろよ)
道谷、問う。
《東京ペイサーズがリードを二桁に乗せました。
これが自力の差ということでしょうか、塚本さん》
塚本、返す。
《はい、もちろん自力の差はあるのでしょうが、
それよりも桜木君でしょうねえ。ペイサーズは
彼のプレイをキッカケに勢いに乗るパターンが
非常に多いです。今日もまさに、その典型です》
道谷《桜木の活躍で流れは東京です》
塚本《青葉は、前半なんとか踏ん張りたいですね》
牧、腕組み。
「タイムひとつでは、この流れは変わらないかも
しれないな。いまのブロックとスリーポイントは
そのくらいに大きい」
諸星 「もう少し点差は離れるかな」
河田雅 「青葉は、どこまで『耐えられるか』だ」
牧 「前半はとにかく耐えて、後半勝負か」
(おそらく、いまこのコートに立つのが俺たちでも
そういう作戦になったはずだ)
『ビビーーーーーーーーー!!!!!』
道谷《さあ、選手がコートに戻ります》
塚本《青葉は踏ん張りどころですよ》
道谷《青葉学院大、反撃なるでしょうか》
反撃は、ならなかった。
この東京ペイサーズの一連のビッグプレイは
前半の主導権を掴むに十分なものだった。
牧たちの言う通り、青学大は耐える時間となった。
陸川も、そういう指示を出した。
「いまは、喰らいつけ」と。
「少々ビハインドが拡がってもしょうがない」
「15点前後の点差ならば構わない」と。
普段は「空いたら撃て」を合言葉に自分たちから
仕掛け続ける青葉が、守勢の時間を選択した。
ディフェンスに長ける天崎を投入し、神を下げる。
守備陣形をトライアングル・ツーに切り替える。
オフェンス時にはなるべく時間を使うようにし、
森重のゴール下は避けた。フィジカルコンタクトが
発生しないプランに切り替えることとした。
前半、残り時間は耐える。
つまり、後半に掛ける。
藤真 「さあ、ディフェンス!!!!!!」
「オウ!!!!!!」
そして、
『ビビーーーーーーーーーーー!!!!!!』
2ndクォーター終了
青学大 32
東京P 49
「17点差!!!!!!!」
「やはり離れた!!!!!」
町田 「確かに離れたが…」
弥生、頷く。
「あのスリーから、5分弱の時間があって、
5点しか離れなかった、ともいえるかもね」
陸川 「ギリギリだ。だが、まだいける」
そして、新たな目標を設定する男も。
ベンチから立ち上がった神、
強いまなざしを東京Pベンチに向ける。
(桜木のディフェンスから点を獲る)
タオルをとった森重、
同様に東京Pベンチに目を向ける。
(俺が勝つ)
続く
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スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(1247) へのコメント一覧
面白い!意識が桜木に!
三井スパープレイはスーパープレイでしょうか?
Kさんいつもありがとうございます!
森重&神の超強力ポイントゲッターをねじ伏せる花道!最高です。三井、赤木が驚く中まだまだこんなもんじゃないと思ってる恩師安西先生良いですね〜
速攻から杉山さんにボールを入れるペイサーズ!インサイドを警戒させながら森尾さんに繋ぎ3点広げた〜!
ほんと凄い!周りをよく見てるオスギもそうですが決めるモーリーもほんと凄い!
深体大のメンバーが予想する中、攻めてこその青葉は耐えて17点ビハインドで前半終了のブザーがなりました!
後半お互いどのような作戦を敷くのか?花道含め、絶好調のペイサーズに対し今までと違う感じの神&森重!これは期待しちゃっていいですか?
再び4シューターの布陣をしくのか?無尽蔵のスタミナの持ち主天崎の活躍は?燃える神&森重を藤真さんはどうコントロールするのか?ワクワクドキドキがとまりません!
対しエースガードとポイントゲッターが欠けてるペイサーズ…落とし穴の予感が…笑
両チームとも頑張れ〜
今のところ、桜木のディフェンスに対応できる選手がいないような…。
めちゃくちゃ楽しみです!
とは、ならんで完膚なきまでぶっ飛ばしてくれ
王者ペイサーズ!
流川のライバルなだけあって、後半はオフェンスの鬼の桜木も見れたらなぁと期待してます!
確かに、前半は、本来桜木が持っていた“神出鬼没”的な動きで、森重と神を止め、ペイサーズに勢いをもたらしたが、流石に、毎度のように、この二人を同時に止め続けることには、無理があるわけで
しかも、前半の最後の方で、体力の温存とファウルトラブルを避けるために、森重のゴール下でのプレイを意図的に減らしてきたからには、いよいよ後半は、森重の本領発揮、あるいは、“覚醒”が見られるということになるのだろう(言い換えれば、杉山超えを果たしてしまうかもしれない)
神は、『桜木から点を取る』と決意を新たにしたものの、おそらく、桜木は、後半のどこかから、森重と対峙することになるだろうから、そこから先は、森尾との「ゴッドハンド対決」ということ図式に変わるのであろう(森尾も、杉山同様、その立場を追われることになる)
さて、ひとつ気になっているのだが、ここまで、あまりにも、藤真の存在が薄い
確かに、ペイサーズのインサイド陣は層が厚いので、ドライブで斬り込んで行っても、そう簡単には点を取れないとは思うが、森重のゴール下と外(3P)だけの攻撃パターンだけでは、少々、単調過ぎる
そもそも、打倒深体大(=牧)を掛けた試合の時とこの試合とでは、藤真のモチベーションの高さに違いがあり過ぎる感があって、それは、いちプレイヤーとしてどうなのかと、疑問にすら思っている(元々、クールなキャラであることは差し引いても、チームの司令塔なのだから)
プロのトップチームを相手にしているのだから、これまで以上の青葉を見せないと、第3Qで追い上げても、最終Qには、また突き放されて、終わってみれば、大した傷痕も残せずに、ペイサーズの完勝ということになってしまうんじゃないのかな
陸川に、まだ“秘策”が残されていれば、別だけど
ヒロシだって桜木がパワー勝負にこだわらなきゃ桜木が圧勝する
まさかの桜木のスリーポイントとかねw
もしあったら、もう本当に手が付けられないよな・・
落とし穴の予感
森重のさらなる覚醒次第か?
神「!?」(まさか・・・)
会場は歓声の嵐だ
「キャー」「待ってたぞ」「桜木を倒せ!」
桜木「ぬ!?」
赤木「!?」(青葉にいたのか?)
三井「あいつは!?」(海南にいたヤツだ)
牧「出てきたか」
清田「赤毛サルを倒して下さい」
余裕をみせるように。
でないと、藤真の立場もない。前半殆ど仕事させてもらってない。読者目線的にもね。
後半はオスギが森重おさえて、神をモーリーが抑える。桜木ばかりに目がいって、本当は日本代表達はこの人たちで、この人たちを侮ってはいけないと学生に、深体大へのメッセージとしてね。
これは森尾さんを超えるシューターに覚醒か!?
一か所誤字を見つけましたので、ご確認ください。
これが自力の差 → 地力
ここに来て、桜木が更に進化。
いま、流川や沢北と対峙したらどうなるのかな。
宮城、三井、そして赤木も、また覚醒が必要だ。
そのシナリオなら、日本代表で、5人が同時に・・・・
神と森重が現実でどのレベルなのかにもよるけど
森重や赤木に対しても優勢、
神のフリーになる動きを上回り、
牧よりもプレーの質が高いとも評され、
沢北や流川、仙道と比べても遜色ないレベルになっている気がする。
逆に藤真、土屋、諸星あたりは、原作では格下であっただろう宮城や三井のプレーを止めきれなくなっていたり、年下の仙道に圧倒されなかったにせよ格の違い見せつけられたところ見ると、伸びしろ的にもレベルの高い黄金世代の中では少し存在感が足りない感じになっているのかなと思う。
ゴリ、頑張って欲しい。
自力であってるよ
続きが楽しみです!
安西先生の期待値が高いですね(*^▽^*)
ぜひ桜木には、更なる覚醒を見せて欲しいです。
皆に、『まだ飛んでる』って言われるくらい滞空時間長いんだし
流川や仙道のプレイを、必死になって目で追ってたはずなんだから
森重との“決着”を付けるくらいのインパクトのある一発で、「青葉に止めを刺す」みたいなラストを期待したいなぁ
思ったより傾いた展開の為、少し青葉の応援を。
一度上手い事止められましたが、お杉さんでは森重のパワーは止めららないのでは?フォーシューター布陣で、神がゴールに近づかなければ、花道のヘルプも届かなさそう!
花道がマークに付いても、これからギアを上げるであろう森重のパワーとスピード+技を合わせられたら、総合的には止められないように思う。(←これは高校時代からのいつものパターンですもんね。)外からのヘルプだと時折ブロックできても、ゴール下で相対したら森重に軍配が上がるように思います。
後は相手を選んでツーメンゲームを仕掛ければ、青葉はかなり無敵だと思います。
どっちも頑張れぇ〜👍
終わってみれば40点差
後半は桜木がスコアラーになる
神をぶち抜いて森重からバスカン来いっ
神、森重覚醒の予感ですね。
桜木負けんなー
スピード、ジャンプ力、スタミナが化け物級だけに
地力 が正しいはず
他力 が出てくる場面でないので、
自力 は使わないと思う
ダブルクラッチしてほしくないかなぁ(笑)
現時点ではまだ捻じ伏せて欲しい
藤益 参上!
「桜木、ここからだぞ!」
桜木「ぬ!?ホケツ宇宙人。お前も倒す!」
日本代表で5人同時にコートに立つとか絶対泣いちゃう笑
でもそう考えたときに1番難しい位置にいるのが赤木という4年前では考えられなかったことが起きてる、、、